ACE COMBAT 〜紺碧の空を駆ける炎の一角獣〜 作:非常勤務艦隊本部
オーシア北部上空 カーウィン島まで700km
空中給油を繰り返して、カーウィン島まで700kmの距離まできたウォードッグ・スカイガールズ・エリア88の飛行隊は、空中管制のない中ひたすら北へと突き進んでいた。
園宮可憐《カーウィン島までの距離、あと700kmです!》
キトリ「各機、残弾は?」
チョッパー《ミサイルはスパローが2発だけだ。機関砲はたんまりあるが、次戦闘になったらおしまいだぜ。》
グリム《誰が味方か敵かすらわからないんだ。迂闊に他の基地へは降りられない……》
桜野音羽《せめてハヤトさんたちと合流できればいいけど…………》
今の隊の状態を確認していると、どこからの通信が入ってくる。
エリーゼ《近距離通信よ!》
チョッパー《どっからだ?》
ハヤト《こち……ハヤトだ…………応答………》
ナガセ《この声は……隊長!》
キトリ《ハヤトなのね!こちらキトリ!応答して!!》
通信の主がハヤトだと気づき、安堵する。
ハヤト《やっと繋がった……。そっちはどうだ?損害は?》
キトリ《ボリスが…………死んだわ。》
ハヤト《そうか……あのボリスが………。こっちのレーダーがそっちの機影を捉えている。距離はそんなに開いていないはずだ。》
キトリ《わかったわ。折を見て合流するわ。》
一条玲花(問題は、何も起こらなければの話だけどね。)
内なる心配を抱きながら、合流するために北へ向かう。
だが…………
???《通過していった…………行くぞ。》
けたたましいエンジン音と共に、キトリ達の後ろから海兵隊のVTOL機が次々と姿を現して、ミサイルを放った!
放たれたミサイルは、キトリの直ぐ側を飛行していたF-4に命中して爆散した。
キトリ「…………?!何が起きたの?!」
味方機が突然爆散したことに、キトリは焦るが…………
グリム《レーダーに反応?!……う、後ろに!!》
キトリ「!!」
後ろを振り向くと、そこには待ち構えていたであろうVTOL機の複数の姿が。
アイーシャ《しまった……!》
チョッパー《おいおい……冗談はよせよ……!!》
まさかの事態に、キトリは直ぐにハヤトに連絡を入れる。
キトリ《ハヤト!!敵に図られたわ!!囲まれた!!》
ハヤト「方向を変えて敵機に向かえ!」
ナガセ《今反転したら格好の的です!!援護を!!》
ハヤト「全機反転!!援護に向かうぞ!!」
地峡から抜け出してキトリ達の援護に向かうが、彼らの背後からも、VTOL機が4機姿を現して追撃を開始してきたのだ。
キム《…………やっぱり、僕のと同じハリアーだ……!》
ミッキー《やろう!海兵隊にまで浸透してやがったか!》
ハヤト「味方の援護が先だ!!振り切れ!!」
追っ手のハリアーを振り切って味方の援護に急行するハヤト達。
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彼らを仕留めようと、再度ミサイル攻撃を仕掛けるハリアー部隊。
けたたましい警報音と共に、ミサイルの接近を告げる!
一条玲花《ミサイルアラート!!回避!!》
エリーゼ《ちょ………こっち?!》
迫るミサイルを間一髪で回避するエリーゼだが、味方のF-4Eにそのミサイルが命中して落とされてしまう。
桜野音羽《また落とされた……!!》
ナガセ《とにかく逃げるのよ!早く!》
戦うことすらままならない彼らは、ただ逃げの一手にすがるしかない。
それすらお構いなく、3度目のミサイル攻撃が迫る!
園宮可憐《また撃ってきた……!!》
チョッパー《バレルロールで躱せ!!》
3度目のミサイル攻撃も、バレルロールでなんとか躱すことに成功する。
それでも執拗に追ってくるハリアー部隊に突如、別方向からミサイルが1発飛来してきて、先頭のハリアーを撃墜したのだ。
キトリ「今度は何?!」
園宮可憐《前方、味方機の反応が!!》
ハヤトのF-5Eを先頭に、ミッキーのF-14AとキムのAV-8B、味方のIAIクフィル2機の計5機の増援が飛来してきて、瞬く間にハリアーを2機撃墜する。
キトリ「ハヤト!」
ハヤト「そのまま北へ向かって離脱しろ!ここは俺たちが引き受けた!!」
編隊に追いついたハヤトはキトリ達を逃がして、追っ手のハリアー部隊に追撃を開始した。
ハヤトは機体を宙返りさせるとサイドワインダーを放つが、推力偏向ノズルを巧みに使って躱されるが、咄嗟の判断で機銃を放ってハリアーを蜂の巣にして撃墜に成功する。
その時、破壊した敵機の破片が期待に降り注ぎ、機体下部から何か鈍い音が響くがハヤトはそれに気づくことはなかった。
2機のクフィルがハリアーの後ろについて撃墜しようとしていたが、推力偏向ノズルを巧みに使ったオーバーシュートによって攻守を逆転されてあっという間に撃墜されてしまうが…………
ミッキーのF-14Aが放ったサイドワインダーを避けたハリアーが、間髪入れずに放たれた機関砲を喰らって撃墜したのだ。
ハヤト「ミッキー!どうやって落としたんだ?!」
ミッキー《ハリアーは小回りが効くんだ、コンピュータに頼ってると命取りになるぜ?…………ここは実戦で鍛えたエトランゼの感だけが頼りよ!》
そう言うと、今度は上昇して距離を取ろうとするハリアーに向かって2発目のサイドワインダーを放つ。
ミッキー「そお〜ら、上へ跳ねるか?」
放ったサイドワインダーを追って、ハリアーの回避機動を予測する…………
ミッキー「………いや、下だっ!!」
ハリアーの回避機動を読んだミッキーは、操縦桿の左側にあるつまみを上に回して、機関砲のトリガーを押す!
ミッキーのF-14Aは特別仕様で、操縦桿の左側にあるつまみを上下に回すことで自機から放ったミサイルを上か下へと遠隔誘導できるようになっている。
その甲斐あって、ハリアー相手に搦手を使って瞬く間に2機目を撃墜する!
キムのハリアーも、地形を巧みに使って相手のハリアーを翻弄して怯んだところを機関砲で撃墜する!
キム「同じハリアーでも、戦場の地形を把握していれば…………!」
背後から急速に近づいてきたハリアーを、狭い地峡の中を高速で飛び抜けて、相手を岩肌にぶつけてクラッシュさせて撃墜する!
先ほど振り切った敵のハリアー4機が追いついてくるが、その時にはすでに形勢は逆転させられていて、ミッキーのF-14AがAIM-54【フェニックスミサイル】を全て放ったことで全機撃墜する。
追手を全て撃退したハヤトたちはキトリたちと合流して、カーウィン島へと急ぐ。
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オーシア連邦 カーウィン島から南3,000km 上空
ハヤト「…………くそっ!しくじったか……!!」
ミッキー《どうした!》
第3勢力からの追手を撃退したサンド島部隊であったが、ハヤトのF-5Eだけ異常をきたしていた。
ハヤト「ハリアーとやりあった時に、破片を喰らったようでな…………燃料タンクに穴が空いていたようだ。」
ナガセ《待って!タンクに穴が空いても、漏出を防止する装置が…………》
ハヤト「そんな高価なもんは積んじゃいないよ。」
チョッパー《なんだと?!どれぐらい飛べる!!》
ハヤト「…………どんなに頑張っても、あと4〜5時間ってとこだ。」
グリム《それまでに味方に出会えればいいけど…………》
飛行時間にも限界が来ていたハヤトのF-5E。
一刻も早く味方の部隊と合流しなくてはならない状況になろうとしていた。
そんな中……………
園宮可憐《………っ!UNKNOWN、前方から急接近!》
ハヤト(くっ…………こんな時に!)
突然のアンノウンの接近に、内心で悪態をつくハヤトだが…………
そのアンノウンはオーシア軍の艦上機F-14Aであり、一度編隊を追い越して再度前方に回って相対速度を合わせてバンクを振ってきたのだ。
キム《攻撃してこない………?》
すると今度は、翼端灯を使って信号を送ってきた。
エリーゼ《なに?何か言ってるわ。》
桜野音羽《あれ?…………あの信号って、モールス?》
一条玲花《音羽、読める?》
部隊の中で離島出身で海人をやっていたことから、モールス信号の解読を習っていた音羽は、翼端灯から発せられている発光信号を解読する。
桜野音羽《……信じろ………………我に続け……?》
ミッキー《我に続けだと?》
グリム《一体どこの部隊なんでしょう?》
予想外の展開に誰もが疑惑の声を出すが…………
ハヤト「…………信じてみようじゃないか。このまま誰か追い回されるよりはよっぽどマシだ。」
ハヤトの一声で全員が納得して、そのF-14Aの誘導に従ってその先へと進む。
彼らに待ち受ける宿命は如何に…………。
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MISSION18 COMPLETE
次回、第19話。
ひと時の休息。
反撃の時、ついに迫る!