「…………」
朝、俺は目が覚める。
狭すぎる室内に、再び異世界を感じる。
やはり夢ではないし、目が覚めたら元の世界に、なんて事もない。
「…………」
俺は手の平に念じる。
すると手の平に一枚のカードが現れた。
これがギルドカードらしい。念じるだけで無からカードが一枚出てくるのだ、とんでもない。
見ればそこは空欄だらけ、冒険者用のカードなのに冒険者ではないのだからそれは仕方がない。
しかし一番大きな欄が空欄になっているのだけは見過ごすわけにはいかなかった。
名前欄が空白なのだ。
元の名前を使ってもいいし、こちらで新しい名前を使っても良いらしい。
ただ、元の世界の文字、当然漢字は使えない。なので元の名前を使う場合はどうしても当て字のような名前になってしまうとの事だった。
『別に名前くらい好きな時に変えられるので適当でも大丈夫ですよぉ。国によって名前変えてたり、名前が複数あったりする人もいますからねぇ』
受付さんの言葉である、この世界は名前が軽いらしい。
だからと言って、じゃあこれで、と、出せる名前も無かった。
「一応候補はあるが……」
俺はこの話を聞いた時、元の名前を使う気にはなれなかった。
漢字に意味が込められた名前だったのもあるが、それよりも自分の名前を見るたびに昔を思い出してしまいそうになりそうだったからだ。
もう過去には戻れない。元の世界にも戻れない。
忘れたいわけじゃないが、思い出したら辛くなるだろう。
だったら本当の名前は、俺の中に仕舞っておけばいい。
新しい名前、考えないとなあ。
起きてギルドホームから出る。
ホーム内では何もする事が無い。というか布団しかない。
初めて食堂を利用した。メニューの文字は読めたが、訳が分からなかった。
こちら独自のメニューなんだろう。知らない外国の料理が直訳されているような気分だ。
結局昨日は何も食べていない、家財と一緒に買った水を飲んだくらいだ。せっかくだから少し冒険して何が出るか分からない日替わり朝食を頼んでみた。
出てきたのはパンとスープ、何かの焼いた肉、鶏肉だろうか? それに加えてサラダ、とても普通で健康的な朝食だった。
パンは柔らかい、スープも香辛料が効いている。凄い、これならこの世界での食事はそれなりに期待出来そうだ。
この食事からこの世界の文明力が分かる。複数の野菜を流通出来るだけの畑があり、養鶏といった肉を得る手段も十分にあるという事だ。
パンが石みたいだとか、胡椒が金と同価値とか、そういう段階はとっくに過ぎ去った食事だ。美味しい、そして嬉しい、本当に良かった。食事が合わないのは今の俺じゃどうしようもないからな。
冒険したのに全然冒険じゃなかった。いや、未知を開拓したと思えば十分冒険だったか。
食事を終え、洗面所にある鏡で身支度を整える。
……薄々感じてはいたが、俺の体が若くなっている。ここで改めて鏡を見て確信に至る。
一応三十歳を超えているんだが、今の俺なら十代と言っても通用するだろう。
もっと確かめたいが、洗面所を独占するわけにもいかない。顔を拭いて受付へ向かう。
「すいません」
「はい、何でしょうか?」
「あの、黄色い髪で、ツインテールの受付の人っていますか?」
昨日の受付さんから、決意が決まったら自分を呼んでくれと言われている。
それに流石に昨日と同じ説明をもうしたくない、俺としても出来れば昨日の人がいい。金はむしられそうだが。
「あら、わざわざあの子を呼ぶなんて変わってますね」
そう言って受付さんは奥に消えて行った。
どうやら俺は変わっているらしい、あの人しか知らないからなんだが。
「あら、私を呼ぶなんて変わってますね」
昨日の受付さんが出てきた。
「いや、昨日貴方が自分を呼べと……というか職員内での評価が終わってません?」
「私は本当の事しか言ってないんですけどねぇ。何故かよく悪態を吐かれるんですよねぇ」
相手の弱みに付け込んで容赦なく毟るからじゃないですかねぇ。
「で、私を呼ばれたという事は決心が付いたので?」
「あ、はい」
まだとりあえず、だが。
「冒険者なります」
俺は冒険者になることにした。
とりあえず一月、この街で暮らすために冒険者になる。
まずはお金を得て、街の常識に慣れて、そこからもう一度考えよう。
「はいー、おめでとう御座いますぅ。とりあえず職業に就きますか? 昨日言った通りタダにしますのでー」
「あ、はい」
「じゃあこちらが初心者向け職業リストになりますねぇ。今転職のオーブを持って来ますのでそれ見ながらお待ち下さい~」
そう言って職員さんはペラペラのパンフレットのような紙を一枚俺に渡して、受付の奥へと消えて行った。
俺はその紙を開いて見る。そこには6種類の職業が書かれていた。
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☆ギルド推奨ダンジョン初心者向け職業
ダンジョンでは一人から最大四人まで同時に入る事が出来る
ダンジョンでは職業と呼ばれる追加能力を獲得する事が可能であり、それらはギルド内で就く事が出来る
職による強弱は存在するが、大切なのは自身の運用に合わせて選ぶ事である
一人で入る場合と複数人で入る場合では向いている職業が大きく異なる。複数人で入る場合は更に自身の役割を考えて職業を選ぶ事が推奨される
以下はダンジョンに初めて入る方向けの基本的な職業一覧である。職業全てが記載されているわけではない
・戦士(ウォーリアー)
前衛オールラウンダー
ダンジョン下で筋力に上方補正が入る
スキルを覚えないが、安定した攻撃力と防御力、そして豊富な装備の幅が魅力
片手武器両手武器小盾大盾、軽装から重装まで幅広く装備が可能
筋力補正によって多くの荷物が持てる
初心者から上級者まで、ソロからフルパ※1までいつでもいつまでも人気がある超安定職
・盾士(シールドマン)
最前線を支えるチームの要
ダンジョン下で防御力に上方補正が入る
盾装備時のみ即座に味方の元に飛んで攻撃を受ける『かばう』を使う事が出来る
後衛職が多いチームでは特に重宝される職である
装備の幅は広いが、盾を持たないという選択肢はほぼ無いため、実質片手武器のみとなる
・盗賊(ローグ)
ダンジョン探索の要、悪そうな名前だが犯罪者ではない
索敵、宝箱の罠の解除、罠の察知、ダンジョンで稼ぎを狙うならぜひ一人は欲しい
ダンジョン下で聴力に上方補正が入り、耳だけで敵の位置を探す事が出来る。しかし音を出さないモンスターもいるため過信は禁物
宝箱を発見した際に罠の有無が分かり、事前に道具の準備や解除法を暗記する事で宝箱の罠を解除する事が出来る
通路や部屋の罠も直感的に感じる事が可能、習熟度が上がると視覚的にも赤く見えるようになる
罠の多い中層下層を潜るならローグ系職業は必須とも言えるだろう
装備の種類はとても少なく、重い装備は全て装備出来ない。しかし速度が速く手数も多いため、火力面はそこまで低くはない
・拳闘士(モンク)
拳を主体に戦う前衛
ダンジョン下で素手と手の防具に攻撃力の上方補正が入る
武器や鎧を装備出来ないが手袋や籠手が武器扱いになり、ただの手袋が剣と同様の攻撃力を得る事もある
自身に限り弱い回復魔法が使える
勘違いされがちだが、足技に補正は乗らない
・魔法使い(ソーサラー)
後衛火力筆頭。多種多様な属性を操り、物理職では難しい広範囲攻撃を手軽に出す事が出来る。多数の敵を同時に相手にする場合極めて有効な職業
MPという独自の精神力の数値を持っており、それを消費して魔法を放つ事が出来る。しかし発動まで多少の溜めが存在するため、前衛や近接戦に向かない
そのため最低二人以上のチームでの運用が推奨される
装備は軽装すら装備出来ない。ローブの様な布系の防具と杖のみである
メリットとデメリットが両方大きく存在する職業のため、初心者にはあまり向かない
・僧侶(クレリック)
回復ができる。ダンジョンでは備えあれば憂いなし、その備えの大部分を補う事が出来る
魔法使い同様、MPという独自の精神力の数値を持っている。MPを使いポーションと同程度の回復が使える。他にも毒や麻痺等の状態異常も治す事が可能。威力は低いが、それなりの攻撃魔法も使える
装備は重い物全般が装備出来ないが、フレイルやメイスといった打撃武器は何故か装備出来る
戦闘能力が低く探索にも向かないが、味方を支援する能力が極めて高く、探索の安定感を一気に向上させる職業
勘違いされやすいが、魔法はダンジョン内でしか使えず、外で負った傷をダンジョン内で治してもダンジョンから出れば傷は元に戻る
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「おおう……」
凄い。ゲーム感が凄い。こんな感じのを色んなゲームで見た事ある。
とりあえず俺は仲間はおろか友達も家族もいないのでチーム推奨の職業は除外だろう。
とすると戦士か拳闘士かなぁ……。
「目は通されましたー?」
読んでいると受付さんが戻ってくる。
そして受付さんが受付の中央に大きな水晶のような物を置いた。
水晶は仰々しい台座に乗せられていて、水晶なのに薄暗く、反対側が見透かせない。
「なんか凄いっすね」
「そうですねー、なんかここだけ異次元ですよねぇ」
あ、やっぱりこの世界の人もその感覚あるんだ。
「でもまぁそういうものなんでぇ、じゃあこれに両手をかざして下さいー」
言われた通り俺は水晶を挟むように手で覆う。
すると水晶が薄ぼんやりと発光し、中空に文字が現れた。
「これが今貴方が就職出来る職業一覧ですねぇ……まぁ流石にヤバい職業は無いですか」
読める。明らかに日本語ではないが、読める。
そこには先程リストに載っていた職業に加え、他にも色々な職業があった。
「吟遊詩人……?」
「あ、絶対やめて下さいねぇ」
即座に止められた、ハズレ職か?
「弓士……」
「弓に自信があるならまあ……ただ矢がそれなりのお値段で、矢が無くなると本当に何も出来ないですよ?」
そうか、矢が消耗品なのか……。
「もしチームでやるなら味方撃ち……誤射には気を付けて下さいねぇ。前衛の頭に当てたら余裕で死にますよぉ。そこら辺が初心者向きではない理由ですねぇ」
確かにそれはキツいかもしれない、矢を百発百中で当てるなんて不可能だ。もし一発逸れて、それが味方に当たったら、それだけで味方が死んでしまうのか。
ゲームだったらそもそも当たらないか、当たっても全く痛くなかったりするんだけどな。
「清掃員……?」
「それはギルドの清掃員ですねぇ、うちで下働きする人用ですー。子供のお小遣い稼ぎに人気ですよぉ」
「なんでこの一覧に?」
「それはこのギルド内もダンジョンという扱いだからですねぇ」
え、そうなの!?
「厳密に言うと、ダンジョンの中をダンジョン内。ダンジョンの周囲をダンジョン外と呼んでますぅ。違いは神の力やアイテムの使用可能範囲の違いですねぇ。冒険者の職業の恩恵やスキルはダンジョン内でのみ効果を発揮し、ギルドホームやこの水晶、一部アイテムなんかは外であるこのダンジョン外でも使えますぅ」
「はあ、そうなんですね」
本当に聞きたかったのは何で求人がここに映るのかって事だったんだけど、まぁいいか。
「さて、他にも色々見えてますけど、このラインナップならやはり最初に渡したリスト内にある職業以外はオススメしません」
「吟遊詩人もですか?」
「戦闘力皆無の完全補助型な上に、最初に高い楽器を数種類買わないと補助も出来ませんよ?」
「止めときます」
「でしょう。初心者でも就けますが、かなりの上級者向け職業ですよ。準備に必要な金額も含めて」
どういう職業か気になったから聞いただけだ。元より一人の俺が詩で戦えるなどと思ってはいない。
「これら以外の職業は無いんですか?」
「ここに無いならあとは上位職になりますねぇ」
「上位職?」
「職業事に習熟度と呼ばれる数値がありまして、どれだけその職業を極めたかですね。その数値によって上位の職業が開放されるんですよ」
「へー」
「たとえば戦士を上げてくだけでも『剣士』『槍士』とかがすぐに出てきますし、戦士と魔法使いの両方を上げると『魔法剣士』なんかも出てきます」
なるほど、職業を極める事でどんどん上位職が開放されいくと。ダンジョンで死んでも無駄にならず、潜れば潜る程職業が極まって次の挑戦が有利になるわけか。
道理でギルド内に若い子もいるわけだ、これ若い時から始めればかなり有利だな……。異世界人つら。
「……あれ、僧侶ありませんよ?」
俺は自分が就ける職業一覧を見て気付く。そこには初心者向け職業である僧侶が無かった。
初期職業ではなかったのか?
「たぶん信仰心が足りてませんねぇ。異世界人との事でしたが、神様に祈りとか、そもそも神の存在を信じてなかったタイプです?」
信仰心!? まさかそんな所まで見られているのか?
普通の日本人にそんなの無いよ、せいぜい年に一度お参りに行くくらいだぞ。
「あー……かもしれないです。俺から見たらこの世界の方がずっとおかしいですよ」
「異世界だろうと神はいる筈なんですけどねぇ。まぁそういうものですかー」
この世界の基準だと神はどの世界にもいたらしい。地球にも神はいたのだろうか。
「まぁ信仰心が高過ぎても僧侶は表示されないんですけどね……」
どれにしようかな……、受付さんが何かボソッと呟いた気がするが、聞こえなかった。
よし、決めた。
「戦士にします」
俺は戦士を選んだ。
戦士と拳闘士の二択だったが、俺は武器を振る方が性に合っている気がした。
習熟度の下りでも戦士の方が後々選べる職業の幅が広がりそうだ。
「いいですねぇ、最安定職です。ソロでもオススメですし、チームでも引く手数多です。盗賊とかはチームに一人いれば良いですけど、戦士は四人並べても強いですからねぇ」
「どうすればいいですか?」
「そのまま水晶に目を通して、戦士になりたいと思って下さい」
俺は言われた通りにする。
すると見えていた文字が全て消え、頭の中に一つの単語が浮かんだ。
☆戦士
頭の中でぱんぱかぱーんとクラッカーが鳴ったような気がした。
「おめでとう御座いますー。これで晴れて戦士ですねぇ」
俺はギルドカードを確認する。
すると空白だった欄が一つ埋まり、そこに戦士と記されていた。
「さて、冒険者装備が要り様ですよねぇ」
「う……」
受付さんは待っていましたと言わんばかりに、四つの装備を取り出す。
「とりあえずこちらの、昨日買われなかった冒険者セットの残り、剣・手袋・靴・鞄の4点セットがオススメですねぇ」
「……まぁ、靴以外買います。靴は良いの拾ったんで……」
俺は昨日受付さんが提示していた額を出す。
分かってはいたが、剣が頭一つ抜けて高い。銅銀貨5枚と来た。
いや、安いか? 服とか財布とかは日本に比べて高い気がするが、この剣があっちの世界で売ってたら絶対もっと高い気がする。
受付さんは俺がしぶしぶと出した金を秒で受け取り、俺は手袋を嵌めて鞄を背負った。
剣は冒険者の服に柄ごと腰に差した。
「ありがとう御座いますー、で、何ですけど」
受付さんは更に三つの品を出す。
木の棒と布の服と布の袋。木の棒は棍棒だろうか、昨日ゴブリンが持っていた物よりは大きい。布の服と袋はもはやボロ雑巾に近い、服は寒さすら防げそうになく、ただ肌の露出を避けるだけの物になりそうだ。
「真面目な話、最初はこれだけで潜った方が良いですよ」
「え?」
冒険者セット買わせといて?
「死んだ時のロストを減らすためですか?」
「それもありますけど、正確には死ぬためですねぇ」
「死ぬ……ため……?」
まるで死んできて欲しいと言っているかのように聞こえる。
「たぶん最初なんで死なないように、死なないようにって潜ると思うんですけど、死なないと覚えない事もあるのでぇ」
受付さんは薄気味悪く笑う。
「それに……1回死んだくらいで心が折れる人、いっぱいいますからねぇ」
「…………」
……それは、そうだろう。
昨日毒を受けた時も正直怖かった。なんとか希望があって、ポーションを持ち帰るんだっていう目標があったから誤魔化せた。考えないように出来た。
肺も喉もめちゃくちゃ痛くて、倒れたらもう起き上がれないって分かってた。
そしてそのまま、もしかしたら生き返れないんじゃないかって……。
「斬殺、刺殺、撲殺、毒死、溺死、落下死、ダンジョンでは何でもありますよぉ。これは戦士で体を強くしても痛みや苦しみは変わりません。本当に、死ぬんです。痛いですし、泣きたくなりますし、辛いです。それでも前に進める人だけが冒険者なんですよ。そういう意味では貴方はまだ冒険者の土台にも立っていません」
……俺は大丈夫ですよ。なんて言えない。
いざそれを体験した時俺は平気でいられるか。
「とりあえず、5回。5回死んでまだ前に進める精神力があったら、また呼んで下さいな。冒険者としての案内をして差し上げますぅ。まぁお金は貰いますけどネ」
ニヒヒと黒い笑顔で笑う受付さんが、まるで悪魔のように見えた。
……俺は無言で木の棒と布の服を受け取る。
そして背を向けて、受付から去った。
「あ、銅貨4枚ですぅ」
……戻って俺は金を出した。
■神の翻訳システム
基本的には元にいた国の言葉に置き換えられる。
実は翻訳と同時に学習もさせられていて、数年も暮らしていれば勝手にこちらの言葉と文字を習熟するようになる。
習熟した言葉から順に翻訳が消えていく。この世界に存在しない熟語等はそのままだが、他者にはそれに近い言葉か、その単語の意味のままに無理やり言い換えられて聞こえる。
・例(壁ドン→壁殴り)(FPS→空想集団銃撃戦遊戯)
異世界でも国や種族によって言語が違うが、異世界人は神の力の元で翻訳がされるので全ての国や種族との会話が可能である。
そのため異世界人は通訳においてこれ以上ないくらいの人材である。が……
■ダンジョンの痛み
昔は純度100%の痛みだったが、実は現在は多少緩和されている。
昔、ダンジョンの外に出ると傷や病気が元に戻るという性質を利用して、麻薬を鎮痛剤替わりに持ち込んでダンジョン内で使用してハイになりながら進み、ダンジョンから帰って後遺症ゼロというプレイが一瞬流行った。(通称シャブダン)
果てには1階でシャブってそのまま帰るという行為が横行したため、見兼ねた神がダンジョン内における痛みを緩和し、精神に著しく異常を来す薬は入場の際に弾かれるようになった。
■ギルド正職員
ダンジョン下層の経験と、人柄などの適正値によってリストに現れる隠し職業。
全ての能力に超極大の上方補正が入り、ダンジョンに入れなくなる代わりにダンジョンの外でもその能力を保持出来る。
しかし神の判定が厳しく、ギルドや自身に関わらない事柄においてその力を行使してはならない制約を持つ。たとえ目の前で幼い子供が理不尽な暴行を受けていようと、それがギルドや本人と無関係な状況であるなら手を出す事は許されない。
『完全鑑定』『犯罪検知』『悪性異常無効』『超速移動』のスキルを持ち、他にも個人ごとに強力なスキルを幾つか所持している。
ダンジョンの周囲では国の法律が適応されない。自由に罪を犯すといい。できるものなら。