街の中心にあるあの禍々しい塔へと辿り着くと、そこにはゴスロリ衣装に身を包んだ、どこか地雷臭のする女と良い所の御坊ちゃまの様な正装姿の小学生ぐらいの見た目の少年、そしてサスペンダーとグラサンが目を引くヒゲマッチョが居た。
「万灯さん、お帰りなさい。……そちらの方は?」
「ああ、彼女はかなり前に見つけていたハイドープだよ」
万灯の返答に軽く眉を上げて驚きを見せる少年……千葉秀夫を尻目に、ゴスロリの女……五条一葉が睨め付ける様に私を見た。ヒゲマッチョ……二階堂守は我関せずの態度で腕組みをしたままなのが見えた。
「ふぅうん……?そしたらこの娘も強いの?」
「ああ。何せ、
「「「!?」」」
ギョッとした目で一斉に見られ、少し居心地悪く思いながらも、小さく頷いて肯定する。
その光景に何か満足したのか、万灯は軽く頷くと「さあ、着いておいで」と塔の中へと入っていく。
他の3人と共にその後ろをぞろぞろと着いていくが、正直言ってとても気まずかった。
塔の内部、それもかなり高い階層へと到着した。こんな短時間で到着したのには理由がある。エレベーターに乗ったのだ。
私はこの塔にまさか、エレベーターがあるとは思わなかったので驚いていたのだが、その姿を見た五条一葉に馬鹿にした様な目で見られたのは少し……いや、かなりイラっと来たが。
「ほら、これを君に渡そう」
ここに登って来た時のことを思い返していると、万灯が壁の機械を何やら操作して何かを取り出すと、その取り出した何かを私へと差し出した。
「これは……」
「なっ、それはガイアドライバーrex!?」
差し出されたものを受け取ると、二階堂が驚愕の声を上げて、それの名前を呼んだ。
万灯が手渡して来たもの、ガイアドライバーrex。これは原作の風都探偵でも登場していて、そこでの描写では確か……
「これは『選ばれし者のベルト』だ。二丸六月、君は選ばれたのさ」
そう言って心底素敵な笑みを浮かべる万灯を見て、胸の内で叫んでしまう。「まさかの幹部入りルートかよっ!?」と。寧ろ声に出さなかった自分を褒めたいぐらいだ。
ちらりと隣の二階堂を盗み見るが、目元はサングラスで隠れていた為表情が読み取れ……あ、手が力強く握りしめられてる。すっごいプルプルしてるわ。
原作でも認められる事を目標にしていた彼にしてみれば、突然現れていきなり幹部に抜擢された私の存在は面白くないのだろう。が、彼が心酔する万灯の決めた事だからか異論反論を言わないのだろう。
これからのことを思うと、胃がしくしくしてきた。本当に、何でこうなったんだ?