Wの邂逅/ことの始まり
素材集めで万灯の手を借りたからか、すぐにガイアドライバールプスの存在はバレた。が、何を考えているのか、万灯は私に自由に動いて構わないと言われたので、とてつもなく不気味に感じたが。
それはそうとて、今日は日曜日、学校が休みの為、元気にモデルのお仕事です。
最初は慣れてながったが、才能があったのか、はたまた、複雑な思いになるが顔が良かったからか、有難いことに仕事がばんばん舞い込んで来ていた。
「ふぅ……」
夕方。今日の分の撮影が終わり、控え室でホッと一息付いていると、
「お疲れ様でした、六月さん」
「あ、マネージャーさん。どうも」
ノックが聞こえた後、マネージャーが入ってきた。相変わらず腰が低そうな雰囲気が出てていじめられてそう。なんて、我ながら失礼な事を考えながらも挨拶を返す。
「いやあ、今日も非常に良かったですよ六月さん。あ、喉乾いてませんか?お茶を買ってきたんでどうぞ」
「ありがとうございます」
礼を言ってお茶を受け取ると、早速飲もうとキャップを回そうとすると、
「ん?」
「どうされましたか?」
「あ、いえ何も」
未開封ならば感じるはずの最初に回す際のキャップの抵抗感を感じ取れず、思わず声が出てしまう。
マネージャーからの質問を誤魔化すと、お茶を飲む振りをして軽く中の匂いを嗅ぐが、特に不審な匂いはしない。気のせいだったかと思ってお茶を飲んだが、その時マネージャーの方から何か、嫌な感じのする視線が向けられているのに気付く。こう、下卑た感じの視線を。
「これは一服盛られたか?」と勘づきながらも取り敢えず口に含んだお茶を飲み干す。暫くして舌とかが痺れる感じがしないし、恐らく睡眠薬だろうと辺りをつけると、少し態とらしいが、「ふあ……」と噛み殺した感じで欠伸をする。
「六月さん、欠伸ですか?」
「うん……。今日はちょっと量が多かったからかな」
マネージャーにそう言いつつも、眠気を感じているふりを続け、「少し眠る」と言うと、座っていたソファに横たわり、寝たふりをする。
鼾は流石にイメージ的に悪いので、一定のリズムで穏やかな感じを意識しつつ寝息っぽく呼吸しながら薄目でマネージャーを観察する。
私が横になって少しの間は動かなかったが、少し時間が経つとキョロキョロと部屋の中を見渡し始め、扉と私を盛りに気にしながら近付いてきた。
「六月さん……六月さん……」
か細い声で名前を呼ばれるが、無視していると今までの気弱そうな表情が一転してニタァッ……。と、気色の悪い笑い顔に変化した。
「ふ、ふふ……。漸くこの瞬間がきた……」
そう言いながらマネージャーは懐から何かを取り出した。
「……っ!?」
マネージャーが取り出したものを見て、寝たふりすら忘れて思わず息を呑む。幸い気付かれなかった様だが、私の体に緊張感が走る。何故なら……。
「さて、始めましょうかねぇ」
『ウール!』
ガイアメモリだったからだ。