境界線上のホライゾン 生きる為に戦うサムライ   作:ソール

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英国海岸零円生活(一日だけ)

英国に着いたものの、完全に着地失敗と変わりない形をした小さな輸送艦に乗っていた斬とホライゾンを含めた兵士数名が英国の国街である。第四階・海岸付近で輸送艦を強制着地をさせた。

 

と言っても落下であり、着地とは言えない。

 

輸送艦の燃料は元々は入ってはおらず、武蔵には戻れず、完全にこの輸送艦を拠点とした。野宿を始めることになった

 

もちろん武蔵からここまで助けるために着陸するには英国からの許可も居る。もし無断に着陸をすれば不法侵入として排除されるため、葵トーリが英国に着陸申請しない限りは完全にここを拠点するしか無くなる

 

もちろん武蔵は国外。その国外である武蔵国が英国内に居ると知れば、英国民にとっては恐怖を抱く者もいる

 

 

何せ、伝説の殺人鬼。斬殺丸が居るのだから

 

 

 

 

ところが

 

 

 

 

子「ねえ!斬様!どうしてまたここに!」

 

斬「仕事だ。英国にな」

 

子「え!?また女王様のために、私たちのために戦ってくださるのですか!?」

 

斬「どうかな、まあ英国のためにはなるだろうがな・・」

 

子「さすが斬様!さすがは私たちの英雄です!」

 

斬「殺人鬼の間違いだろう。いい加減俺の仕事をさせろ」

 

 

先ほど助けた子供が斬殺丸がやってきたと住民達に知られてしまい。武蔵国でありながら、斬を歓迎し、子供達や主に女性などの英国民が斬を見に海岸までやってきた

 

人気者になった気分で、正直早く仕事をさせてくれと早く住民を払いたい所だったか、なぜか殺人鬼としての立場なのに子供に手を出せなかった

 

 

斬「悪いが俺は仕事に戻る」

 

子達「ああ!!斬様!」

 

 

払うのではなく。自分から住民達の側を離れることにした。それでここに残っている数名の兵士とこれからの指示をする

 

 

斬「これからの指示をするぞ!この輸送艦に食料はあまり無い!だから今この海岸に生息する魚を捕まえろ!ここでの野宿の三食はここの魚で済ませる!風呂は輸送艦に付いているため寝床も問題ない!兵士共!魚を捕まえろ!できるならマグロにしろ!俺がお前らに特上の寿司を握ってやる!」

 

兵「「「「「「Jad!!!」」」」」」

 

兵隊長「うおおお!!斬様の料理が食べらるぞお前ら!!」

兵「捕まえろ!!なんでも捕まえろ!!」

兵「斬様の料理が食べらるなんて最高だわ!!」

兵「タコでも!フグでも!じゃんじゃん捕まえろ!!」

 

 

兵達「「「「「「狩り!狩り!狩りいいいいいいいい!!!」」」」」

 

斬「盛り上がっているな」

 

 

兵士達は斬の作る料理を楽しみにしていた。あの三河事件から何度か斬が兵士達に料理を作ったことがある。初めは恐れていたが、口に入れた瞬間みんな大喜びで、今でもファンが居る。優と同じ味だが、それでも好評なのは間違いではない

 

その本人からの寿司はまだなようで、みんな槍を持って海岸に走った

 

 

二「斬殿、ここは英国領地。警備などが必要ではござらんか?」

 

斬「その必要は無いぞ二代」

 

二「よろしいのですか?」

 

斬「英国民を見て?警備が必要になると思うか?」

 

二「・・・・・確かにで御座る」

 

 

二代は侍らしい判断をしたのだが、英国街からやってきた英国民を見る限りその心配はなく、あいにく斬は英国民にとっては好評で、まるでアイドルが来たかのようなはしゃぎ具合で、警備の必要はなかった。

 

今の所は

 

 

斬「警備は夜だけにする。その時は俺がする。お前はホライゾンの所へ行け」

 

二「しかし、それでは斬殿が・・」

 

斬「将軍の命令だ。行け。飯は俺が持ってきてやる」

 

二「・・・・・・承知で御座る」

 

 

先ほど嫌気の力により、自動人形のホライゾンでも負傷を負うようで、今は輸送艦の休憩所で寝ていた。彼女だけの警備を二代だけに任せた

 

 

正「斬。あの英国民は一体どういうことなんだ?聞く限りお前のことを恐れるどころか、お前のことを歓迎しているぞ?」

 

ミ「確か、あのトランプ達があなたのことを『英国の英雄』とか言っておりましたけど?エリザベス女王暗殺事件で女王救ってからあんな感じですの?」

 

斬「ああ、今でもこんな感じとは俺もさすがに思わなかったがな、昔少し乱入した程度だと言うのに、噂では俺を神として祀った宗教も英国でできたと聞くぞ?」

 

ミ・正「「斬殺丸を祀った宗教!?」」

 

 

英国民を見て疑問を抱いた。正純とミトがやってきた

 

無理もない。誰が殺人鬼を神として崇められたなんて誰だって驚く話だ。本人は昔のことの恩ももうどうでもいいと言うのに、もちろん優本人も気にしてはいない

 

 

正「大丈夫・・・・・てことでいいんだな?」

 

斬「ああ、それよりも心配がある」

 

ミ「え?何をですの?」

 

斬「ここに着いたのはいいが、ここに居るメンバーは全員成績のいい者ばかりだ。そう言う指示が少なくバカをやり過ごす連中しか居ない武蔵の方を心配している」

 

正・ミ「「は!?」」

 

 

斬の言葉に正純もミトも確かにと驚いた顔で今空に浮上している武蔵を見た。あの馬鹿トーリがちゃんと着陸許可を出せるのか心配になった斬だった

 

 

正「だ、大丈夫に決まっているだろ?」

ミ「そ、そうですわよ!我が王なら必ずやってくれますって!」

 

斬「今お前らの言葉を聞く限り説得のかけらも無いがな。だが任せるしかるまい。今の俺たちは籠に入れられた鳥と同じ状況だからな」

 

正「どこへ?」

 

斬「話を聞いていなかったのか?これから俺は料理だ」

 

正「斬もできるんだな?」

 

斬「ああ、甘い俺の体をしているんだ。当然だ」

 

ミ「じゃあ今日は楽しみにしていますわね?」

 

斬「ああ」

 

 

と正純もミトも斬の料理ができるとのことを聞き、少し楽しみにしていた。二人は優の料理は食べたことはあるが、斬の料理はまだ一回も無い

 

優の体をしているのだから、当然優の料理の仕方を見ているため、斬も料理はできる

 

 

だが

 

 

 

お昼の時

 

 

 

ミ「なんですのこれ!?」

 

斬「見てわからないのか?お前の料理だ」

 

ミ「それはわかりますわ!!料理ではなくて!それに盛り付けてある皿ですわ!?」

 

斬「こっちの方が合っていると思ったが?」

 

ミ「私は犬じゃないと言っていますの!!」

 

 

斬がみんなに提供した料理は確かに美味しそうな海鮮丼だが、ミトの皿だけ

 

 

 

 

 

犬皿だった。もちろん箸は彼女だけに無い。ちなみに斬はふざけてない

 

 

ミ「なんで私だけこれですの!?」

 

斬「なんだ違うのか?」

 

ミ「違いますわよ!私は犬じゃあありません!!」

 

斬「知っている。お前は狼だ。だがお前達の食べ方は地べたで食べるものだなと思ったのだが・・・・・間違いか?」

 

ミ「間違いですわよ!私だって人間同様の食事をします!!」

 

斬「そうか、だがあいにくもう箸は無い。輸送艦に用意してあったのは箸だけだ」

 

ミ「なんですと!?スプーンもフォークもですの!?」

 

斬「ああ」

 

ミ「私だけそのままかぶりつけと言いますの!?」

 

斬「うるさい子犬だな」

 

ミ「だから私は狼です・・・・・・・・・何を?」

 

斬「口を開けろ?」

 

ミ「な、何を?」

 

正「お、おい斬?何を?」

 

斬「俺の箸はまだ口を付けてない。だから俺が食べさせてやる。口を開けろ?」

 

 

兵達・正「「「「「「何!?」」」」」」」

 

ミ「な、なんですってえええええええ!?」

 

 

 

斬は全員の食事は提供をできたのに、箸がミトの分だけ用意できなかったため、自分が使っていた箸を犬皿に移し、ミトの口に犬皿に乗っていた飯を運ぼうとする

 

 

斬「早くしろ。飯が冷めるぞ?」

 

ミ「う、あ、あーん」

 

 

ミトはされるがままに、斬の言うことを聞いて、食事を運ばされる

 

 

斬「うまいか?」

 

ミ「え、ええ」

 

斬「そうか、次はこっちだ」

 

ミ「ええ、あーん」

 

 

 

斬は気にせず、そのやり取りを見ている兵士たちの女性陣が羨ましそうに見ていた。当然正純も

 

 

正(う、羨ましい・・・・そこを交代してくれミトツダイラ)

 

斬「何か言ったか正純?」

 

正「別に・・・・」

 

斬「そうか、後は自分で食べろ。俺は点蔵の所へ行く」

 

正「点蔵?そういえばあいつどこに?」

 

斬「少し周辺を見てもらうように指示した。念のためにこちらにトランプが来る可能性もあり得ると思ってあいつに頼んだ。と言いたいが戻ってきたようだな?」

 

ミ「あ、確かに」

 

正「いい知らせだと良いよな?」

 

 

斬は箸と海鮮丼をミドツダイラに渡して、偵察を頼んだ点蔵の所へ行こうとするが、その本人が戻ってきた。

 

帽子を見る限りそこまで心配するような感じが見れない。良い知らせを持ってきた顔をしていた

 

 

点「今戻ったでござる」

 

斬「偵察の結果は?」

 

点「斬殿の言う通り、トランプや騎士たちがこちらに向かって来る様子はないでござる。皆パトヴァ教導院で会議している頃でござる」

 

斬「そうかご苦労だ。飯だ」

 

点「ありがとうでござる。海鮮丼でござるか。美味しそうでござる。これは斬殿が?」

 

斬「なんだ?文句でもあるのか?」

 

点「いやそんな事はないでござるよ。ただ優殿同様美味しそうでござる。してお箸は?」

 

斬「悪いが無い。ミトツダイラので最後だ」

 

点「な!?自分だけまさかの手で食べろと言うでござるか!?」

 

斬「安心しろ。俺もだ。俺の使うはずだった箸はミトツダイラに渡した」

 

 

元々この輸送艦は食材は乗せてはおらず食器もあまり乗せてない少人数に乗ることの無い艦だ。ただの書物の輸送艦だった。ここに置き去りにされた人数も多い。ある物だけでこの場を凌いでいるため、文句を言っても無いものは無いとして、無いままやり過ごすしかなかった

 

 

二「では斬殿、拙者は終わったで御座るから、拙者ので装うで御座る」

 

斬「そうか・・・・」

 

ミ・正「「な!?」」

 

点「なんですと!?」

 

兵達「「「「「「なに〜〜〜〜〜〜〜〜!?」」」」」」」

 

 

二代はちゃんと自分が何を言っているか理解した上で発言しているのか、今口にした橋を引き続き斬の口に運ぶなど、間接キスとしか言いようがない。もちろんそれが年頃の女なら絶対にできない間接キスという意味を絶対に理解できてないと斬はわかっていた

 

そして正純が『二代!?お前この隙にに優も斬も横取りする気だな!?』と訳のわからない発言を小さめで呟いていた

 

 

二「ではどうぞ斬殿。あーんで御座る」

 

兵達「「「「「「「なんだと!?二代隊長からあーんだと!?」」」」」」

 

斬(なぜこうなる?)

 

 

別に橋だけこちらに渡せばいいのに、なぜ二代自身に料理を自分の口にに運ばされるのか斬は意味がわからなかった。そういうことをするのは大抵恋人か親子程度でするものだが、本当に二代は世間知らずな所があると思った

 

 

二「さあ、冷めない内に」

 

斬「箸を寄越せ。自分で食べられる」

 

二「そういう訳にはいかぬで御座る!斬殿は先ほどの戦闘で疲れているに違いないで御座る。休むことなく拙者たちのご馳走まで用意してくれた。このままお荷物のままで終わりたくないで御座る!」

 

斬「忠義のつもりで言っているかもしれないが、俺はそこまで疲れてないし、お前に食べさせて貰った所で疲れが癒える訳じゃない」

 

二「だとしてもで御座る!さあ!!」

 

斬「・・・・・・勝手にしろ」

 

正「ちょ!?」

 

点「なんですと!?」

 

 

されるがまま、斬は二代に料理を食べさせて貰った。まあ自分が作った料理なため味には問題ないが、女性に食べさせて貰うだけがそこまでいいのか。斬には理解できない。

 

でも警備隊たちの顔を伺う限り羨ましそうな顔をしていた。点蔵もそうだが、ネイトも顔を赤くしていた。そこまで間接キスというものに価値があるのだろうか、そこら辺の異性への想いが斬には無い

 

 

二「タイミングとしては合っているで御座るか?」

 

斬「ああ、問題ない。食べ切るタイミングとしても悪くない」

 

二「今度は拙者自身が料理を提供したいで御座る」

 

斬「お前?料理できたのか?」

 

二「まだ修行の身で御座るが、優殿や斬殿の手助けになれればなんりと拙者は『奉仕』するで御座る」

 

全員「「「「「何!?」」」」」

 

斬「二代。お前の忠誠心はなかなかだと思うが、その奉仕と言う言葉はこいつらが勘違いするから今後は使わない方がいい」

 

二「他の者たちがどのような勘違いしているかは拙者にはわからぬで御座るが、拙者は優殿と斬殿のためなら拙者はこの身を使っても構わぬで御座る!」

 

 

全員「「「「「「「体を使う!?」」」」」」

 

点「これなんとう言うエロゲーで御座るか!?」

 

斬「お前ら本当にどんな勘違いをしているんだ?ミトツダイラ?お前なら二代の言った意味がわかるだろ?」

 

ミ「ハレンチですわ!?いくら将軍と言えど!相手が部下のサムライでも!手を出してはならない者があると言うものでしょう!?それともあなた方はそういう関係ですの!?」

 

斬「やっぱりお前もバカか」

 

 

二代の忠義の言葉が予想以上に他者たちを勘違いさせた。そういうエロは二代には無いと言うのに、警備隊たちは特に二代のことは面積もあり、自分たちの隊長でもあるのに、そんな事は言わないと仲はそれなりに深く理解しているはずの彼女の言葉がそこまでいやらしく聞こえたのだろうか、こいつら全員心が汚れていることを斬は理解した

 

 

正「斬?少し料理が足りなくないか?私のあげようか?」

 

斬「お前はなんだ?料理は足りているし十分だ。もう要らん」

 

正「だ、だとしても!空腹で倒れたりしたら大変だぞ!」

 

斬「以前のお前と一緒にするな」

 

正「と、とにかく!さ、さあ!」

 

斬「何がしたいのかサッパリだが、勝手にしろ」

 

 

ミ「ま、正純!?あなた自分が何をしているのか分かっていますの!?」

 

正「べ、別に私はやましい事は無いぞ!ただ一番に働いた斬のために私もできる限りのことをしているだけだ!」

 

斬「お前も二代も、本多家はどこかネジが抜けていると言うか、何がしたいのかまったくわからない」

 

 

点「間接キスを二つも奪うとは・・・・さすがは斬殺丸でござる!!」

 

斬「お前?俺の名前の意味なんだと思っているんだ?」

 

 

もう自分の手で食べたいのだが、両方から食事を出されては口の中に入れる行為が続いた。食べさせるなど斬には憧れも羨ましさも無い。もちろん間接キスに対しても、皆斬に二代と正純が食べさせてもらっている光景を羨ましさで胸が痛いようで胸を押さえていた。まあ二代も正純も美少女と言われるほど美しい。そんな二人から食べさせて貰うなど幸福なものだろう。これがいわゆる両手に花というものだろう

 

だがあいにく斬は優程の恋愛感情も無ければ、二人がしている行動については食べ終えた後でも何がしたかったのか理解不能だった

 

 

 

と言うより、こう言う時こそ甘いあいつを心から出すべきだったと、斬は少し後悔した

 

 

周りに睨んでくる嫉妬の眼から鬱陶しいから(点蔵は特に)

 

桜(青春だね。お侍さんに嫁ぎたい乙女たちだね?)

 

斬「何が言いたい桜花?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜。警備隊たちを先に休ませ。優一人だけで警備をしていた

 

斬はもう疲れたのか、優と交代して意識を優に入れ替える。なぜかお昼の二代と正純のスキンシップ?らしき行動に疲れたのか、優に任せた

 

優にとって何日も眠らないことなど問題もなく、起きたまま敵に警戒することなど問題ない。ここは英国領地。いつ敵が攻撃をかけてくるかわからない。世道術と怨念術は機能はしている。だから誰がここに近ずいてくるかなどすぐに反応できて対応できる

 

できるのだが・・・・・・

 

 

二「優殿?寒くないで御座るか?もっと拙者に近ずくで御座る」

 

優「大丈夫だよ・・・・ていうかまだ五月だよ?」

 

正「優。眠いのなら、わ・・わ・・私の肩を枕にしていいぞ?」

 

優「あ、ありがとう。全然眠くないから大丈夫。二人は先休んでいいんだよ?」

 

二「そういうわけにはいかぬで御座る!」

 

正「そうだぞ!わ、私はその・・・・・お前が疲れてないかと心配しているだけだぞ!」

 

優「あ、ありがとう・・・・・」

 

 

なぜか先に休んでいたはずの二代と正純が優と一緒に毛布をかけていた.正直動きずらかった。なぜここまで密着しなくてはならないのだろうか、確か毛布はまだあるはずだと優も輸送艦の中身はちゃんとチェックしてくれたのは確かに覚えていた。

 

 

なのに取りに行かせてくれない。密着する。あと少しで二代の胸に当たりそう正純のも・・・・・小さいけど当たりそうなど、正直警備に集中できない。

 

 

優(眠れるわけないでしょう!?こんな美人二人に囲まれてどうやって寝ろって言うのさ!?寝る気は無いけど警備に集中できない!!お願いだよ二人とも!二代の忠実心は誇りに思うけど俺はいらないから!それで正純はなんなの!?君最近俺に対してなんか近いと言うか親しみがすごくデカくなってない!?なんか俺まずいことをした!?それともあのトレスエスパニアの時みたいに俺が欲しいの!?なんなの本当!?)

 

 

二人の行動がどうしても優には理解できなかった。浅間や喜美に告白されても恋愛とかそれらしいスキンシップをされても未だに意識できない状態だった

 

二代は忠誠心とてしての気遣いかもしれないが、流石にここまでの密着は恥ずかしかった。そして正純はなんだろうか、なんか前よりも異性との接し方が違うと言うか、優だけの接し方だけは親しみがありすぎる。しかも髪からいい匂いもしていた。

 

女性の匂いと肌の温もりと息や体温が優の体に反応して、段々と顔が赤くなる

 

 

 

優(喜美に何度か抱かれたことはあるけどこれは何かと違う!?女性ってこんなものかと思っていたけど、こんなに刺激が強いものなの!?にしてももう少し離れて欲しい二代!!君のむ・・むむむ胸が!?俺の腕当たっている!?喜美とは違う感触!?正純も・・・・・・小さいけど、これはこれでアリかも・・・・・は!?何言ってんの俺!?これじゃあトーリじゃないか!?)

 

 

優は顔を赤くして両手で顔を隠していた。今正直顔を見られたくない。ニヤケてしまうからだ

 

優も男だから、両方の女性に囲まれてこんなスキンシップされて、点蔵で言うなのギャルゲーの主人公みたいでとてもじゃないが女性にスキンシップされて顔が喜んでいるのが顔に出てしまう

 

 

二「どうしたで御座るか!?優殿!?」

 

正「顔が赤いぞ?大丈夫か!?」

 

優「大丈夫・・・・・・ちょっとエロいなと思って・・・・」

 

二・正「「エロい??」」

 

優「な、なんでもないよ!!」

 

 

女性から漂うもの全てが優の五感を感知させ、自分の身体が反応してしまう。正直ここまで近いとエロいと言うか、それらしい感情にまで動いてしまう。言うならムラムラすると言うわけだ。

 

喜美に何度も抱かれている優は女性への対応は完璧のはずが、こうも一番そう言うスキンシップも接し方も絶対にしないような女性にされるとなると、こうも感覚が鈍るのは初めてだった

 

 

と言いたいけど、単に優はそう言うエロいことに関しては弱いだけのシャイ坊やである

 

 

点「優殿。いつまでも貴殿が警備させるのも疲れるでしょう、ですから自分が・・・・・どうしたでござるか?顔を隠して?」

 

優「大丈夫。ギャルゲー主人公の気持ちがわかっただけだよ」

 

点「え?ギャルゲー主人公の?・・・・・・ああ!なるほど!でも残念ながら優殿はエロゲー主人公でござるよ?」

 

優「え!?なんで!?」

 

点「どう思うでござるか?ネイト殿?」

 

ミ「そうですわね。私も優にはそのように思いますわ。そしてその後はもちろんアレをするに違いありませんわ。私の鼻が確かなら」

 

優「ちょっと二人とも俺をなんだと思っているの!?それとネイト!?アレって何!?アレって何!?俺このあと二人に何かやましいことをするとでも言いたいの!?」

 

二「やましい事?」

 

正「ミトツダイラ?何を言っているんだ?」

 

ミ「正純。二代も何をしていますの?そこまで密着をして・・」

 

二「拙者は優殿が寒くないかとこうやって肌で温めているので御座る」

 

点「なんですと!?」

ミ「は、肌で!?」

 

優「ちょ!?二代!?」

 

正「まあ・・・肌でなら、普通に火に当たるよりも温まると・・・聞くからな!」

 

優「正純それどこ情報!?そんな知識聞いた事ないよ!?」

 

点「優殿!?確か貴殿は喜美と浅間殿と鈴殿にプロポーズを受けたでござろう!?なのにも関わらずその二人にまで手を出す気でござるか!?」

 

ミ「武蔵で一夫多妻でもする気ですのあなた!?」

 

優「ちょ!?どういうことさ君たちは!?俺そんなつもりないから!?」

 

二「イップタサイセイ?」

 

正「優!?私まで嫁にする気か!?あ・・・・でも、まあ優がそうしたいなら・・・」

 

優「いやいやいやいや!?そんなつもりないから!?・・・って鈴!?」

 

点「ん?どうしたでござるか?」

 

ミ「鈴さんがどうかしまして?」

 

優「鈴から世道術の念話で連絡してきた!・・・・って鈴!?もしかしてさっきの話聞いていた!?」

 

 

どうやら鈴からテレパシーの世道術で先ほどの話を聞いていたようで、もう聞き捨てならないようで優の頭に入って話をかけてきた。先ほどの話を聞いて見なくても浮気をしていると鈴は勘違いしていた

 

 

鈴(優くん!・・・浮気・・・・ダメ!!)

 

優(浮気じゃないよ!!そもそも俺まだ君と付き合って無いよ!?)

 

喜(あらあら優。その侍女と正純にまで手を出すの?夜は私だけじゃあ満足しないの?)

 

優(喜美!?鈴に連動して話を聞いてたの!?ていうか手出してないよ!!なんかよく分からないけど二人が俺を温めようと一緒に毛布を被ってくるだけだって!)

 

鈴(夜って!?・・・・優くん・・・喜美さんに・・・なんかしているの?)

 

優(それに関しては・・・・・家じゃあいつも一人で寝ているんだけど、喜美がいつの間にか俺の家にまで来て寝ていると時があるんだよね。ここ最近は家に泊まりに来ることが多いけど、そんないやらしい事してないって!!喜美も変な誤解を言わないで!!)

 

喜(あらそう?でも優?あなたこの前私の胸に顔を埋めて寝ていたわよ?しかもあなたが私を抱いて?)

 

優(え!?そうなの!?斬これは本当なの!?俺が寝ている間に喜美に何かしたか見てない?)

 

斬(そうだな・・・・・必要以上に胸は何度も揉んでいたな。顔を胸に押し付けてスリスリと・・・・あと確か・・・下の方も・・・)

 

優(ほぼやっていることエロいじゃん俺!?何寝ている間の俺そんなエロいことしちゃうの!?隣に女性が居たら俺寝ぼけて襲うの!?)

 

喜(まあ優は表には出さないけど本当はおっぱい好きだからね?大丈夫よ優。あんただって男なんだから。別に恥ずかしがることじゃないわよ?おっぱい嫌いな男なんて居ないから?)

 

優(俺は君の胸を寝ぼけている時に揉みしだいていたって言う方が恥ずかしいけど!?)

 

喜美(鈴?優の家知っているわよね?今度はあなたが行きない?そうすれば優に気持ちよくして貰えるわよ?)

 

鈴(優くんに・・・・・いっぱい・・に)

 

優(お願いやめて!!俺の家には泊まってもいいけど部屋にだけは来ないで!!斬!俺の体でなんかしてないよね!?)

 

斬(俺のせいにするな)

 

 

優はその場で涙目になった。まさか自分が寝ている間に隣で寝ていた喜美にそんな18禁有るまじきな行為をしていたことに初めて知った。もちろん記憶にも感触にも覚えは無い。まさかそんなことを寝ている間にしているとは思ってもいなかった。前に抱き枕でも買おうかなと何度か優は思ったことがある。それなりに寝相が悪いことは自覚している。今の話を聞いて今度市場で抱き枕を買うことを心に決めた優

 

これも被害者を出さないために

 

 

優(所で・・・・英国領域の着陸手続きの方はどうなの?トーリがちゃんとやってくれた?)

 

鈴(えっと・・・・)

 

喜(ああ、それは・・・・)

 

 

葵「おーい優大丈夫か?」

 

優「はい!?」

 

点「これはトーリ殿の声!?」

 

ミ「武蔵からのアナウンスですわよ!?」

 

 

 

突然武蔵の放送から大音量でトーリの声が聞こえた。喜美と鈴が何も言えなかった理由がわかった。なんか嫌な予感しかしなかったらだ。つまりこれをアナウンスで流すと言うことは手続きはまだだとわかった

 

ていうか今何時であろうか、もう夜なのだが。それがわかって流すというのか、さすがはトーr

 

 

葵「浅間?繋いだぜ?」

 

浅「優くん大丈夫ですか!!」

 

正・ミ・点「「「浅間!?」」」

 

優(トーリだけじゃなかったあああああああああ!?)

 

ナ「浅間どいで!!優!あんた無事なんでしょうね!?」

 

マ「大丈夫だよ。がっちゃん優くんなら無事に決まっているよ?」

 

ネ「今頃。正純くんと二代くんとイチャイチャしているんじゃない?」

 

直「ああ、それやりそうさね。あいつはどこでも女衆とイチャイチャするからね。先生はどう思う?」

 

オ「優は私の時でもイチャイチャするわよ?特に私が酔った時なんかは優を好き放題できるしね?優は甘やかすから抵抗もしないしね・・・」

 

シ「なるほど。優を好きに・・・・・ハイディ?今度優に頼んで武蔵でホストをして貰おう。もちろん給料も売り上げの半分を提供する契約で」

 

ハ「ホストのメンバーは優くんだけ?」

 

シ「当たり前だろ?優に等しいイケメンは居ないからな。幸い英国では優は英雄と呼んでいるらしい。英国からにも客として持て成そう。これは最大の金儲けになるぞ!」

 

ア「でもそんなことを受けて貰えますかね?」

 

シ「大丈夫だアデーレ。こっちには切り札と弱点がある」

 

ア「切り札?」

 

シ「あいつは女の涙に弱い。特に鈴のな。それに今の状況で鈴に連絡もせずに心配をかけた状態だ。だとしても心配をかけた責任として出てもらうよう。今ら手配する」

 

優(何本人が聞こえる所で人を利用しようと企んでいるのシロジロ!?!?俺がホスト!?それだけは今まで職場をこなして来た俺でもやったことないよ!?ていうかなんで俺!?俺そこまでいい男じゃないから!!ただの殺人鬼だから!!・・・・・・・鈴!!絶対に承諾しないでね!!)

 

鈴(う・・・うん」

 

優(あれ?なんか返事が変だけど?頼むよ!?)

 

 

 

トーリだけがアナウンスで鳴らしているだけじゃなかった。こっちに取り残される以外の梅組全員だった。君たち何時だと思っているのだろうか、もう11時なのだが、普通に喋り倒してんだけど

 

これ完全に国際問題である。英国民だってこんな夜遅くに大音量で騒ぎでもすれば・・・・当然

 

 

英国民「何!?斬殺丸がホストだと!?」

 

英国民「本当か極東民!?」

 

 

優(あれええええええええ!?なんか梅組の言葉に踊らされているんだけど!?)

 

 

次々と英国大地階層側から民の声が今の提案に盛り上がって窓から顔を出して武蔵の提案に大賛成していた。声からして女性が多い。英雄がホストやってくれるなど、子供からにしても、女にしても、ファンにしても、宗教においても、みんな誰もが斬殺丸のホストを営む店を開くと言った大イベントに皆大騒ぎした

 

 

 

ア「でも鈴さんが、そんな悪行な商売のために優さんに涙目になってお願いすることは難しいと思いますよ?それ優さんを悪用するってことですから、鈴さんが優さんにそんな裏切りもとい酷いことなんてできませんよ?」

 

シ「もちろん。もしこの契約が優から承諾した場合は最初のお客様を鈴にする。もちろん好きに独占して構わない!!」

 

 

優(なんだってえええええ!?鈴を買収する気だああああ!!!)

 

 

どうやらあのクソ商人は武蔵一番強大の鈴を買収して、優に頼み込むつもりだ。

 

ちなみに鈴の涙流しながらの頼み事は絶対に逆らうことのできない命令・・・・・・ではなく、究極の至福のお願いである。どんな怖い相手でも。鈴の可愛さに誰もが下僕になった。

 

鈴は小さくてマスコットキャラにも勝る。究極の癒し系キャラ

 

もはや鈴のお願いは。王様の権限より強いお願いである。

 

もはや誰も敵わない

 

 

優(鈴!!お願いだからシロジロの頼みを聞いちゃダメだよ!!)

 

鈴(・・・・・)

 

優(あれ鈴?)

 

鈴(優くんを独占・・・・)

 

優(ねえ鈴?)

 

鈴(優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占優くんを独占)

 

優(鈴!?大丈夫!?)

 

鈴(優くん・・・・お願い)

 

優(ダメだったあああああああああああああ!?)

 

 

声だけ聞いて。今頃鈴は赤くしながら今想い人を好きにできるチャンスだとテンパりながらも喜んでいるのが優には想像ついた。彼女も女の子。好きな男の子を自分の意のままに遊びたいと鈴も鈴なりに欲があるのだ。仕方ないと言うべきか・・・・・・・恥ずかしさで優は参加したくなかった。

 

さて、どう対応するか

 

 

と言っている間に、目の前に何やら契約書のようなものが出てきた

 

渡してきたのは正純からだ

 

 

優「あれ?正純?」

 

正「優?お前がくれたこのアクセサリーなんだが、どうやら私にも念話が伝わるようで、向井と葵姉の話は全部聴かせてもらった」

 

優「嘘!?世道術の道具を使用している人にも聞こえるのこれ!?」

 

正「べ、別に私はその・・・お前を独占したいとかそんな気持ちは一切無いぞ?ただ仲間を心配させた将軍の責任として・・・取ってもらいたいだけだ」

 

優「・・・・・しなきゃダメ?」

 

正「してくれ・・・私のために!」

 

優「私のため?」

 

正「い、いや!なんでもない!」

 

二「ほすとと言うのはわからぬで御座るが、拙者ももっと優殿と居たいので御座る」

 

優「う!?二代まで!?・・・・・・く!」

 

喜(優?私もそれ契約して欲しいな?)

 

優「え!?喜美まで!?もうこれだど俺に味方は居ないと言うのか・・・」

 

鈴(優くん・・・・お願い)

 

優「・・・・・・・はい」

 

 

と契約にサインをしました。誰もご要望のために正純から渡された契約書に『はい』と押し、後に優一人でホストをやる羽目になった。自分が何をしたのだろうか、確かに心配をかけたし連絡の一つでも入れるべきかもしれないが。今連絡をしたのに、何故そのような責任を取らなくてはならないのだろうか。

 

それにこれただシロジロが優を利用して、ぼろ儲けしたいだけじゃないか

 

しかも英国民も納得して客として持て成すことができることに大喜びしていた

 

 

正「よし。これをシロジロに渡して、あいつらと合流してからいつこれ実行するか会議をしておこう」

 

優「みんな。勝手すぎるんだけど」

 

点「みんな。優殿が好きなんでござるよ?」

 

ミ「にしたって。これはさすがに酷いかと」

 

点「皆こそ責任を取るべきかと思うでござる。優殿に迷惑かけているではござらんか」

 

優「鈴の頼みなら仕方ないよ・・・」

 

 

何故どのような企画で、勝手すぎる計画営業ではあるが、鈴の頼みであるなら。優は仕方ないと引き受けるしかなかった。正直気が引けるし恥ずかしいと言う気持ちもあるが、なんとかやり過ごそうと覚悟決めた

 

 

シ『聞け英国民!先ほど我らの副会長から斬殺丸が営むホスト店を五日間の開店許可の契約を手に入れたぞ!開店時間を含めて詳しい情報をアナウンスで伝えるが、その前に早めに着陸許可を頼む!!』

 

英国民『『『『『『うおおおおおおお!!!!』』』』』

英国民『斬殺丸様がホストをやってくれるぞ!!』

英国民『急いで女王様に報告を!!』

英国民『早く着陸許可を出すのよ!!』

 

優「着陸許可申請!?まさかの今!?」

 

まさか、今になって着陸許可の申請をしていた。ていうかそんな非道な手段で申請するとかマジでどうなっているだろうか、こんな非道な手段を使って着陸申請するとは、やはり武蔵という極東国は異常だと初めて心の中に居る斬殺丸は思ったが、それを同意する英国も異常だと思った

 

 

優「はははははは、もう俺が頑張ればいいや・・・」

 

点「優殿。その時は自分も手伝うでござるよ?」

 

優「うん、ありがとう」

 

ミ「本当に英国ではあなたを英雄扱いしていますのね?」

 

優「まあね。昔小さい頃から色々やらかしているからね〜。それでも一番ヤバイとするなら『アレ』かな?」

 

ミ「アレ?アレとはなんですの?」

 

点「幼少期の頃に英国で何を?」

 

優「まあ・・・・・えっと・・・・その時はまだ勉学事態も一切してない上に世間のことをあまり知らない俺は・・・・それがどれほどの重大だったことも知らないまま、手を出して絶滅に追いやってしまったというか・・・」

 

二「絶滅?・・・・」

 

正「絶滅ということは英国のために誰かを殺してしまったと言うことか?」

 

優「あ、いや!間違ってはないけど・・・・・それを『人とは』呼べないんだよな〜」

 

点「気になるでござるな」

 

ミ「無理でしたら構いませんけど、あなたが話せるのなら教えて欲しいですわ。幼少期に英国で何を?」

 

 

 

優「うん・・・・・・・『十二神獣』って聞いたことある?」

 

 

点・ミ・二・正「「「「十二神獣!?」」」」

 

 

世界には神獣と呼ばれる獣たちが存在する。もちろん我々生物同様に言葉も話せる。だが我々のように国を持たず広野や深海や大空など人間が住みそうにない近くことのないところへ住み着いている

 

その中にはドラゴンも居るが、武蔵に居るウルキアがのような人間の意志は持たず、姿も人型ではなく、龍そのもの。学院からすれば彼らは森に潜む猛獣と言ったところ

 

彼らの強さは普通ではなく、神に争い。国をも滅ぼす力も持っている彼らに対抗するには大罪武装を所持する八代竜王のような力を持つ者でしか彼らに抗う術はなかった。だが殺すことができなかった。彼らには大罪武装で力を抑えることはできても、彼らの中には不老不死も居るため大罪武装でも殺すことのできない再生能力を持った者や鉄より硬い皮膚でできた獣も居る

 

学生の中にはこれを『十二神の幻獣』とも呼んでいる。もちろんその全ては国々の神話に伝わる生物ばかり

 

それも彼らは約600年前から生きているとか子孫が残っているとかで色々な説で実在している

 

 

点「確か彼らは・・・・生物を食材にしているとかで危険生物として世界で認定されているでござるよ?」

 

ミ「我々ミトツダイラ家もそのような話は一体だけ知っています。ですがそれはもう大昔の話で私たちの先祖もしくは神々が倒したと言う話で後世に伝わってますのよ?」

 

正「だがミトツダイラ?お前の故郷は確かエクサゴンフランセーズだろう?確かそっちにも一匹ヤバイのが・・・」

 

ミ「ええ、その国の近くの山に『邪竜・ファフニール』と言う黒き竜が住み着いて居ましたのよ」

 

点「エクサゴンフランセーズにも居たのでござるか!?」

 

ミ「ええ、ですが12年前に行方不明になっていますの。彼が今までに集めていた財宝も含めて。忽然と山から消えたのですのよ」

 

二「確か三河でも。魔人族を容易く滅ぼすことのできる『酒好きの鬼の頭領』が十二神獣として認定されたとと言う噂を聞いたことがあるで御座るよ?」

 

優「ああ・・・・『彼女』のことか、まあ彼女に関しては・・・・あれだけど」

 

正「優?さっき絶滅に追いやったって言ったよな?お前?まさか!?」

 

 

優「そう、その内の一つ。英国の少し離れた『魔の海の主・クラーケン』を倒しちゃったんだ」

 

 

 

クラーケン

 

言うならバハムート級の大きさをしたタコ。英国に少し離れた海辺に住み着いていた。そこの近づこうとする漁師を次から次へと食べるなどをして、その海の周辺の国々は困っていた。後ほどそこは魔の海として危険領域として誰も近ずぬように漁師たちはそれ以外を密漁していたのだが

 

等々誰も近ずかぬようになり空腹で我慢のできなくなったクラーケンは英国を襲った

 

もちろん英国も対抗するが、クラーケンの皮膚は柔らかく。弾丸でも爆破や剣を使ってもクッションにように跳ね返され傷がつかない

 

英国の切り札であるエクスカリバーも宮殿に刺さったまま使えない状態で、まだふさわしい使用者が居なかった当時。手段を無くした英国は犠牲を払うしかなかった

 

それも英国のために犠牲を払ったのは、なんと双子のまだ幼い女の子

 

クラーケンの餌になる代わりに英国民には手を出さない約束で、王族としての誇りで自分の身を犠牲に英国を守ろうとした

 

 

正「それをまさか?」

 

優「たまたま英国を旅していた俺が・・・・・・助けちゃったんだよね?」

 

 

たまたま旅をしていた黒いコートを着た。まだ6歳の少年に刀一つで。八本の大きな足を微塵斬りにした後、頭を真っ二つに斬り裂いたのだ。柔らかった皮膚をどうやって斬り裂いたのかは知らないが、誰も敵わなかったクラーケンを斬り裂き。英雄となった

 

双子の女王を救った英雄だった

 

後に英国は各国では殺人鬼と呼ばれているが、英国では英雄と讃え。彼を剣を持った剣士を表して『聖剣士ユウ』と呼ぶ者も居る

 

それ以降は女王の好意もあるのかここでお住み好きして欲しいとも呼ばれるが、優は世界では犯罪者。犯罪者を英国が匿っていると知れば各国が英国を攻めいるのではないかと思い

 

優は密かに英国を抜け出したのだ

 

 

優「しかもお腹空いてたから。ついね・・・・」

 

正「食べたのかクラーケンを!?」

 

二「さすがは優殿!!神獣を相手にしても勝るとはさすがで御座る!!して・・・・味はどうだったで御座るか?」

 

正「そこはこの際どうでもいいんだよ!?」

 

ミ「私もクラーケンのことに関して聞いたことはありますけど、あれを本当に倒したんですの!?」

 

優「うん、ぶちゃけたこ焼きにしたら美味しそうだなと思って・・・・つい」

 

点「自分優殿にいや・・・斬殺丸にはもう手を出さないでござる」

 

 

優「まあその一件以来メアリやエリザベスからは『お兄様』と言われ。英国のためにではなく、あの二人のために働いたけど、なんか英国のためになってそこからはもう・・・」

 

正「なるほど。そこからは想像つく」

 

優「やりすぎたな・・・本当」

 

正「となると、女王とは面積はあるんだな?」

 

優「エリやメアリとはね。元気にしているといいな・・・」

 

 

妹の方は見てないから今どうしているか心配だが、姉の方は・・・・・・まあ大丈夫なようで安心した。でもどっちかと言えば自分が目に見える範囲だとしても妹の方は心配だと優は思った

 

 

ミ「ちょっと待ってください優!」

 

優「え?なに?」

 

ミ「あなた?・・・・英国でクラーケンを倒したのであるなら・・・・・・もしや私の故郷でファフニールにも手を出したりしてません?」

 

優「それってどういうの?」

 

ミ「えっと・・・・・・全身は黒くて、あと胸に緑色の傷跡のようなものが・・」

 

優「ああ・・あの黒い竜か!あれも・・・・お腹が空いてファフニールを微塵斬りにして食べちゃったんだよね?その後も財宝も近くの村に返して少しお金を貰ったけどね?」

 

ミ「・・・・・」←唖然している顔

 

正「お前本当に人間か!?あのファフニールを倒した!?そしてお前それを食べるのも異常だぞ!?」

 

優「まあ初めは俺もそう思ったけど・・・・空腹で耐えきれなくてつい・・・・・」

 

正「だとしてもファフニールを食べて美味しいわけないだろ!?」

 

優「人間ってのは腹が減っていれば何を食べてもなんだってうまいからね。そんなもんだよ俺は、そもそもそういう空腹に関しては正純が一番知っているんじゃないの?」

 

正「ぐ!?それは・・・」

 

 

正直これだけには正純は反論することはできなかった。なにせ一学期の頃。勉強道具に金を使い続けたせいで食事代が無くて、空腹で倒れて優に何度か奢ってもらったことを彼女は忘れていなかった

 

 

優「まあそんな感じで手を出したんだよね・・・」

 

桜『おかげで優は奴の肉と血を食べたことで、体が鉄より硬くなっちゃんだよ?もう剣は突き刺さることは無いし、もうこれチートだよ?』

 

点「なるほど、だから中等部の頃、直政殿の地摺朱雀のパンチを食らっても、ネイト殿を相手に格闘で勝てるのも納得でござる」

 

ミ「あれファフニールの硬化能力でしたのね・・・」

 

 

もはや優に勝てる存在は・・・彼を想う女のみ、重武神にも人狼にもそして神獣にも勝るとなれば人間としての疑いも出るのも無理もない。こんな人間を倒すのなら人質を取るか毒を盛るかしかあるまい

 

正純たちも優と斬の恐ろしさを再認識した。こんな怪物を確かに各国が放っておくこともないし、末世を覆す鍵と呼ばれてもおかしくない。神が手を焼いていた神獣をたった一人のまだ小さな子供の人間が倒したとなれば誰だって末恐ろしい

 

それが小さな国である武蔵の将軍として仲間だったことに幸いする。これがもし敵だったならどうなっていたことか、二代以外が青ざめた

 

 

優「点蔵?少し10分だけ警備任せてもいい?」

 

点「構わんでござるが、どちらへ?」

 

優「ホライゾンの所へ。ちょっと様子を確認したい。少しお願い」

 

点「そのまま優殿もお休みになられた方が・・・」

 

優「ごめん、まだやることあるから。とにかくお願い」

 

 

 

今回トレスエスパニアの嫌気の怠惰の攻撃を受けたホライゾンの様子を伺いに優は艦上を離れ、自動人形だから負傷とかは無いはずだが、ここに来てから彼女は疲れたのか部屋で寝ていた

 

 

 

おにぎりと味噌汁を持ってホライゾンの寝ている部屋へ

 

 

優「失礼するよ・・・ってあれ?」

 

ホ「優様・・・・・・」

 

優「起きてたの?」

 

ホ「はい、先ほど何やら宴会のような声を聞こえましたので・・」

 

優「ああ・・・・・それは気にしないで」

 

 

先ほどのトーリのアナウンスがこの部屋にまで鳴り響いたようで、さすがに寝ても居られなくなったようだ

 

 

優「はい。夕飯だよ」

 

ホ「ありがとうございます。今は何時でしょうか?」

 

優「22時だね。ホライゾンは大分長く寝ていたみたい」

 

ホ「はい。嫌気を浴びすぎた結果です」

 

優「随分と体全体に嫌気が付いていたね?」

 

ホ「はい。なぜああなったのかホライゾンにもわかりません」

 

優「そうだね。でもそれは嘘なんじゃないのかな?」

 

ホ「嘘?ホライゾンが嘘を付いていると優様は思うのですか?」

 

優「ああ。君は悲しみの感情しか今は無いから、今は自覚はないと思うけど、心の奥深くででこう願っていたんじゃないかな?」

 

ホ「心の奥深くで?」

 

優「・・・・・・・生身の身体に戻りたい」

 

ホ「!」

 

 

嫌気の怠惰の能力は自分が嫌気を感じる箇所に拘束する能力。つまり自分がコンプレックスを感じる箇所が束縛されるため、ホライゾンは身体全体に嫌気で拘束された。となると

 

 

『自動人形の身体で生きたくない』と嫌気を指したのではないかと優は彼女が嫌気に拘束された理由を想定した。彼女は人間に戻りたいと心底願っていたのだ。そうすれば自分と同じく人間らしい生活を過ごせると思ったからだ

 

 

優「人間になりたかったんだろう。そして俺たちのように生きたかったんだと、俺は思う」

 

ホ「そうかもしれません。私は優様たちのようになりたかったと思います」

 

優「うん」

 

ホ「私も喜美様たちのように・・・優様の嫁になりたかったです」

 

優「うん・・・・・・ん?」

 

ホ「そうすれば優様の子も授けますから・・」

 

優「ん?ホライゾン何を言っているの?」

 

ホ「子供は二人欲しいです」

 

優「ホライゾン?嫌気に打たれて頭おかしくなった?」

 

ホ「優様」

 

優「なに?」

 

ホ「ホライゾンを孕ませて下さい♡」

 

優「おかしいよね普通!?なんでそんな話になったのさ!?何がどうなったらそういう話になるの!?ていうかホライゾン!?君感情が無いはずでしょ!?なんでそんないきなり淫乱になるの!?意味わからない!!」

 

ホ「ホライゾンは優様のことになるとムラムラするんです。私は感情の無い自動人形じゃあありません。優様専用の○○○奴隷自動人形です。優様無しじゃあ生きていけません」

 

優「ホライゾン!?口が悪いよ!?その言葉みんなに言わないで!!この作品が18禁になっちゃうから!!ていうかなんでそうなったの!?いつからそうなったの!?見ない内に俺たちの姫様がとんでもないことになっているんだけど!?これトーリにでも見せられない奴だよ!!」

 

ホ「大丈夫です優様。ホライゾンが優様だけの淫乱になった所で、その内女性の皆さんも優様の奴隷になりますので全然問題ありません」

 

優「問題大アリなんだけど!?なんでそうなるの!?俺そんなこと望んでないから!!」

 

ホ「武蔵が優様だけの奉仕国家になるのももう少しです」

 

優「だから望んでないって!!どうしようホライゾンがなんかとんでもないことになっているんだけど!?これみんなになんて説明すればいいんだよおおおおおおお!!」

 

 

なんかホライゾンがとんでもないというか凄い事になっていた。きっとホライゾンは嫉妬の感情もあるから、きっと優が他の女性とイチャイチャしているのを見て嫉妬したのか、既成事実を作って我が物にしようと、優にはまだ早い18禁を押し付けてみたのだろう

 

だが、あいにく優にそこまでの独占欲も、2・3回デートしても女性の心が理解できないシャイ坊やな為。そんな事を言われても恥ずかしくて、自分の本音を抑えてしまうばかりだった

 

 

というより今はホライゾンをなんとかするのが先だった。

 

トーリ達が着陸許可を貰ってこっちに来る前にホライゾンをなんとかする方を最優先するべきだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エ「何!?斬殺丸がホストを営むだと!?」

 

兵「はい!!五日間の期間限定だそうです!武蔵から着陸許可を出してくれれば、詳しい詳細と決行日を発表するそうです!英国も客として持て成してくれるそうです!」

 

エ「よしわかった!!着陸許可を出せ!今すぐにだ!!」

 

兵「「「「イエス・マジェスティ!!!」」」」

 

ロ「じょじょじょじょ女王!?」

 

 

と言うようなやりとりがパトヴァ教導院の玉座の間であった。

 

よって着陸許可の申請はそこまで長くはなかった。でもあれだけの不法滞在で戦闘があったと言うのにすんなり申請があったなんて武蔵からすれば不思議な事だった

 

 

次の日、オリオトライ真紀子を含めた梅組メンバーと兵何十名と食材が積んだ輸送艦が、英国第四海岸に向かっていた

 


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