とあるTRPG探索者達が行くfor BlueArchive 作:矢守龍
奪還が決定したは良いが、決まっただけ。相変わらず何から手を付けて良いかは不明であり、リオの潜伏先とアリスの居場所は闇の中だった………だが、それでもできる事から、目先の事から始めようと思った時────突然、会議室のドアが音を立てて開いた。
ドアの向こう側に立っていたのは先の一件でアリスを守り切れなかったユウカと、彼女の親友たるノア、そして強制連行されたと思われるコユキ。セミナー室から全力疾走してきたのだろう。額には僅かに汗が浮かんでいて、前髪が張り付いている。それを鬱陶しそうに払い除けて、ユウカは。
ユウカ「リオ会長がアリスちゃんを連れて行った先が分かりました」
と、誰もが求めた情報が手の内にある事を開示した。
モモイ「本当!?」
ユウカ「えぇ……というかモモイとリュウさん、起きたのね。無事でよかった。身体はもう大丈夫ですか?」
モモイ「勿論!ぐっすり寝たから万全だよ!」
リュウ「あぁ、大丈夫だ」
モモイのその偽りが無いその言葉にユウカも笑みを零す。口では少々淡泊に言っているが、事件の後処理に追われる日々の中でもお見舞いを欠かした事は無く、最低でも一日一回はモモイの顔を見に行っていたのだ
マミカ「んで、その潜伏先は何処?」
ユウカ「今画面に映しますね……ここです」
ユウカは手元のタブレットとスクリーンをケーブルで繋ぎ、画面をミラーリングする。接続から少し経った後、画面が数回明滅して……そして、映し出されたのは…
リュウ「都市?だが、人が居ないな………」
画面に映し出された場所は都市であった。理路整然とした未来都市。立ち並ぶビル群と網目のように張り巡らされた道路。キヴォトスの中枢都市も宛ら、といった都心が映っているが……リュウの言うとおり、人が1人も居ない……発展しているのにも関わらず、人の気配と生活の痕跡が皆無だった……
ユウカ「リュウさんの言う通り、これは都市です。データベースから消去された資料を復元して見つけた、存在しない筈の場所のデータ……コードネーム、エリドゥ……リオ会長が秘密裏に建設していた、終焉に備えるための要塞都市だそうです。一体、いつの間にこんな規模の都市を……」
ネル「そうだがよぉ……こんな規模の都市を秘密裏に建てるなんて、リオのリソースはどうなってんだよ」
マミカ「セミナーの会長だら隠す方法はいくらでもあったんだろね……でも、こんなのを建てる資金を一体どこから……」
そう、現実問題、この規模の都市を建造するのには莫大な資金と資材が必要になるし、リオが会長であっても彼女の独断で一度に動かせる資金には上限があり、それに縛られる限りこの規模の都市は十年経っても建造できないだろう………
マミカ「まさか………横領?」
ユウカ「はい…お恥ずかしながら……」
それを聞いたリュウは頭を抱えた……
リュウ「ヒマリがセミナーから帳簿の写本をって言う訳だ…………」
それを聞いた一同は困惑していた……
モモイ「ねぇ、それどうゆうこと!?」
ミドリ「リュウさん、いつの間にそんな事を!?」
ユウカ「セミナーの会計の私も驚きの情報なんだけど!!?」
セミナーのユウカですら困惑する発言をするリュウ……
リュウ「実はな……ミレニアムタワー襲撃の時、俺セミナーに居ただろ?あれ、ヒマリのお願いで写本取るよう頼まれたんだよ……カメラ操作するときにヒマリ用のハッキング装置取り付けるようにな。まさかヒマリがリオの動向の為にとは……」
流石のユウカもぐうの音も出ない………
自身が気付なかったのをヒマリが気づいていたのだから……本来、こういった不正を防ぐ役割を担っていたはずなのに、防ぐことはおろか気付くことすらできなかった事には人一倍責任を感じているのだろう。これではゲーム開発部を始めとした、今まで資金に関して口酸っぱく言っていた部活に示しがつかない……
マミカ「ということは、予算の横領から今回の都市が発覚ね……でもリオちゃん、大分凄い事するね……」
ノア「……リオ会長は、ご自身がやると決めた事に関して絶対に迷いません。合理的な判断を……時には重要な決断が必要な場面でも何ら迷う事はなく、目標達成のためであれば、ブルドーザーみたいに強引に事を進めてしまう。そうして危険を排除し、キヴォトスの終焉を防ぐべく奔走した結果、出来たのが……」
ノアは瞳の奥に読み取れない感情を滲ませながら…
ノア「あの要塞都市、エリドゥなのでしょう」
そう、リオはやるべきと決めた事、やらなければならない事に関しては決して迷わない………基本的に自己完結しているから、良くも悪くも他者の意志が介在しないのだ。故にその意思が揺らぐ事はなく、ただ只管求めた理想に向けて前進する。例え、その理想の果てで己が糾弾されようとも、罪人として罰せられようとも……彼女は決して足を止めない………
ノア「実は、つい先程……本格的に要塞都市エリドゥが始動し、バリアが展開され、侵入がほぼ不可能になりました……」
ネル「はぁ!?ってことはチビを助けに行けねぇじゃん!」
ハレ「ハッキングでどうにか……」
ユウカ「それを試そうとしたけど、本格的始動しちゃつたら、バリアをどうにかしないときついわね……」
"こんな都市……どうやって……"
そう、これだけ聞けばもう侵入は不可能に思えるが……
マミカ「一個だけ方法がある……」
「「「「えっ?」」」」
マミカがそんな事を言い出し、内容を全員に話すが………
ウタハ「そんな事できるのか!?」
チヒロ「いくら何でも……」
ミドリ「マミカさん…流石にゲームじゃないんだから……」
アカネ「流石に……」
と、不安視する声もあるが……
ネル「でも、現状これしかなくないか?」
ユズ「他に使えそうな作戦が………」
"現状、解決策がこれしかないね…"
そう、マミカの言う作戦以外……現状どれも無意味………
だが、これはキヴォトスの誰もやったことのない事であり、夢物語に近い……
マミカ「大丈夫…リュウさん達が、逃げ切れた理由もそれを使ったからなんだよ!」
コタマ「そうなのですか?」
リュウ「あぁ、そうだ……だから安心してくれ」
その言葉で全員が決めたようだ……
マミカ「よし、なら決まりだね……みんな!急いで準備を!」
全員がそれぞれやるべき事をやる為に走り出した……
──────────────────────
ミレニアム郊外
そこにはエンジニア部が機械をセットしていた……
コトリ「天候は晴れ、路面状況よし!」
ヒビキ「気温23℃……湿度も平均……」
ウタハ「計測機器も準備完了!」
ネル『こちらC&C、区域内に侵入者は居ない』
ハレ『カメラからも侵入するやつは居ない』
リュウ「こっちも準備OKだ!」
リュウはそういうと、銀色の車の運転席にいるマミカに声をかけた……
リュウ「こんな作戦…できるならやめたかったがそれ以外方法がないのならな……」
マミカ「仕方ないよ……これ以外なかったんだもん……」
リュウ「でもよぉ………」
「タイムトラベルをするってのに後ろ緊張感がないやつとめっちゃ緊張しているやついるなぁ……」
モモイ「タイムトラベルなんて夢見たい!」
ミドリ「お姉ちゃん……落ち着いて……」
ユズ「げげげ…ゲームの中だけだと思ってた………」
"あはは……ホントウニスルンデスネ…シカモアノエイガノヤツヲカンゼンサイゲン……"
リュウ「ごめん、助手席もそうだった……」
マミカ「あはは……でも信じられないよね……」
そう、マミカが提案した作戦はタイムトラベルという馬鹿げた作戦なのだ………
最初、提案した時…フィクションや冗談扱いされたが………
リュウとモモイが追ってから逃げ切る際に使ったという銀色の車こそが、タイムマシンであり、マミカが開発したとんでも発明品なのである……
リュウ「でも、なんでアリスが攫われた日じゃなくてあの事件の前日なんだ?」
そう、マミカが提案したのはアリスの暴走事件の前日だった…
だが、マミカには考えがあったようで……
マミカ「アリスちゃんの暴走の原因があのパソコンにあるかもしれないからだよ……あのパソコンは廃墟から持ち帰ったG.Bibleの原本等がある……もしそれが原因ならそれを調べる必要がある……」
そう、アリスの暴走事件の後……G.Bibleが入ったUSBメモリとそれが刺さっていたパソコンを回収し、パソコンを起動させようとしたが、全く動かなかった……
USBメモリのデータももぬけの殻ということもあり、進展はなかったが……
マミカ「分解する前のあのパソコンなら何かしらの情報があるかもって思ってね……」
リュウ「なるほど……ならゲーム開発部と先生に注意するが……絶対に自分や仲間にあうなよ?マミカ、お前もだからな?」
それをリュウが言うとモモイ達は…
モモイ「大丈夫!おとなしくしてる!」
ミドリ「これで下手に変わって最悪な運命はやだ…」
ユズ「うん…おとなしくしてる」
"私からも見ておくから安心してくれ"
リュウ「それが聞けてよかったよ……ドア閉めるぞ」
リュウはそう言うとガルウィングドアを閉め、離れていった……
マミカ「ふぅ……みんな、準備はいい?」
「「「うん!」」」
それを聞いたマミカはスタートラインに立った……
リュウ「最後に確認だ!事件の前日に行き、手がかりを手に入れる!そして、そのままエリドゥに向かってから元の時間に戻ってこい!バリアが消え次第、全員エリドゥへ向かう!」
マミカ「わかった!出発準備完了!カウントダウンよろしく!」
それを聞いたコトリはチェッカーフラッグを持って……
コトリ「いきますよ!!」
ギュイィィィィン……!
ギャァッ!!
エンジンを全開にし、タイヤが軽く滑ったあと物凄い勢いで走り抜けて行く車………
マミカ「みんな、行くよ!」
車は速度を上げ、時速135kmを過ぎたあたりから……
車の一部パーツが青白く発光し、バチ……バチッ…と微弱な放電が起きる…
ズズズズ……
甲高い唸りが臨界に達した瞬間──────
バシュゥゥゥン!!
雷鳴とともに車はは光へと変わり、炎の軌跡だけを残して消えていった………
ガジェット紹介
銀色の車
マミカが開発した車型タイムマシン。空を飛行するホバー昨日まで備えており、航空管制システムまで入れているほどの徹底ぶりだ……
先生の性別決めたほうがいい?
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決める! 男先生派
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決める! 女先生派
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どっちでもいいかなぁ……
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いや、決めなくていい