とあるTRPG探索者達が行くfor BlueArchive 作:矢守龍
トリニティ総合学園
カケルはトリニティに到着してから、校内を一通り見て回っていた
カケル「……ゲヘナよりは、確かに平和だな」
銃声も爆発音も聞こえない。
だがそれは「安全」だからではなく、秩序と規律によって、無理やり静けさが保たれているようにも感じられた
DUシラトリ地区のような雑多な活気とは違う、踏み込む者を自然と遠ざける“空気”がある
歩いていると、周囲から視線を感じ始めた
「ねぇ……あの人……」
「シャーレのカフェの……」
「ティーパーティーの建物から出てきたって……」
カケル(……なるほど)
トリニティの生徒たちは、一定の距離を保ったまま、ひそひそと囁いているが、露骨な敵意はない。
だが、好奇心と警戒心が入り混じった、どこか居心地の悪い視線だった
カケル(ゲヘナみたいに正面から絡んでくる方が、まだ楽だな……)
トリニティの静けさは、優しさではない……
不用意に踏み込ませないための“壁”だ……
そして今の自分は、その壁の内側に入り込んだ――
招かれざる客なのだと、無意識に理解していた……
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カケル「……ここか」
校舎から少し離れた建物の前に立ち、カケルは足を止める
入る直前、違和感に気づいて視線を落とした
カケル「……は?」
足元、扉の陰にあったのは……
「なんでクレイモア地雷が仕掛けてあるんだよ!!」
一歩踏み出していたら即アウトだったが、問題はそれだけではなかった……
周囲を慎重に調べると、細いワイヤー、天井の仕掛け、床下の圧力板など……
カケル「いや、待て……多すぎるだろ!?」
明らかに防犯の域を超えているトラップの数々……
カケル「ここ、要塞か何かか!?」
カケルはそう叫びながら、ワイヤーカッターを取り出し、ため息をつきながら解除作業を始める
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カケル「……よし、入口は片付いたな」
慎重に確認し、建物の中へ進む……
――が
カケル「………………」
入口の同じく、廊下にも同様のトラップが続いていた。
カケル「すー……」
「あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!」
その日、トリニティで最も大きな声が響いた瞬間だった
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"あ、あの……カケルさん?"
カケル「なんだ?」
カケルは先生に声をかけられ、そっちを向く……
"そろそろ、辞めてほしいのですが……"
カケル「………」
そう言われ、カケルは目の前で正座している生徒を見る……
白髪に白い翼の少女、補習授業部に呼ばれた生徒の一人、白州アズサである……
アズサ「まだまだ甘かった……もう少し詰められるはず」
カケル「トラップは仕掛けんな……先生だったら死んでたぞ?」
"あはは……"
そう、トラップを仕掛けたのはアズサだった……
彼女いわく、セキュリティが心配だったからやったとの事で最初につけていたガスマスクを外してから、カケルから説教を受けていた。
カケル「セキュリティは俺がどうにかしてやる……だからトラップはもう辞めろ……」
アズサ「むぅ……」
しぶしぶ頷くアズサを見て、カケルはこれ以上の追及をやめた。正直、また解除する気力がもうない……
"……じゃあ、改めて自己紹介からいこうか"
先生がそう言うと、補習授業部の生徒たちはそれぞれ小さく頷いた。
カケル「先に言っておく。シャーレのカフェ店長、雨井カケルだ。今回は外部協力として関わる。よろしく」
軽く会釈すると、先生は最初の生徒に視線を向けた
"白洲さん、お願いできる?"
アズサは静かに立ち上がった
その動きに無駄はなく、周囲を警戒する癖が自然と出ている
アズサ「……白洲アズサ。トリニティ所属」
一度、息を整える
アズサ「戦闘行動と警戒は経験がある。不足があれば、対処する」
それは誇張でも謙遜でもなく、事実を並べただけの口調だった
アズサ「……以上」
そう言って、何事もなかったかのように座る
"次は……阿慈谷さん"
ヒフミは少し緊張した様子で立ち上がり、丁寧に頭を下げる
ヒフミ「阿慈谷ヒフミです」
言葉を選びながら、続けた
ヒフミ「勉強は、得意じゃないです。でも……ちゃんと、やり直したいと思ってます」
"じゃあ……浦和さん"
ハナコは周囲を一瞥し、空気を測ってから立ち上がった
ハナコ「浦和ハナコです♪」
そう言い、柔らかく笑う
ハナコ「えーっと……重たい空気が続くと、思考も固くなっちゃいますから」
一拍置き、少しだけ意味深に一言……
ハナコ「必要なら……“軽くする役”、やりますね?」
"……うん、ほどほどに、ね"
カケル(コイツ……面倒なタイプだ……)
"最後は……下江さん"
コハルは反射的に立ち上がった
コハル「下江コハルです!」
……と言い切ってから、少しトーンを落とす
コハル「……好きでここにいるわけじゃありません。でも、やることはやります」
ハナコ「真面目ですね♫」
コハル「今のは、からかわれるところじゃない!」
全員の自己紹介が終わると……
"みんな、ありがとう。短いけど……これで、少しはお互いが分かったと思う"
そう言うと先生は紙を取り出し…
"じゃあ……次は確認テストにしようか。結果がすべてじゃない。でも、今どこに立っているかは、知っておこう"
そして、問題用紙と解答用紙を配る……
"あ、カケルさんもついでにやりましょう"
カケル「え?」
何故だが知らないが、カケルもやる事になった……
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"はい!そこまで!"
先生が時間になった途端、テストが終わったことを告げる……
そして、5人の結果は……
ヒフミ 57点 不合格
アズサ 36点 不合格
コハル 12点 不合格
ハナコ 2点 不合格
カケル 97点 合格
ヒフミ「カケルさん凄いです!97点取ったのですか!」
アズサ「むむ……」
コハル「むぐぅ……」
三人はそんな反応をし……
"カケルさん凄いですね……少しイタズラで外の世界で言う所の共通テストレベルの物渡したのに……"
カケル「………」
カケル(トレーニング部のあれと比べたら、楽にできた……)*1
カケルはミレニアムであったあの一件のせいで苦もなくやってのけてしまった……
カケル「それはともかく……こいつらの退学免除の猶予はどのぐらいだ?」
"全員60点以上の合格を計3回の中で一回でもいけたらOK"
それを聞き、少し考えるカケル
カケル(ヒフミはどうにかなるし、アズサも応用がうまく行けばどうにでもなる、けど)
目線をコハルとハナコに向ける
カケル(あの二人は要相談だな……コハルはプライドで2年のやつを受けてこうなったんだろうな……だが、ハナコは何か隠している気がする……)
そんな事を考えつつ、裏で今後の方針を先生が喋っていく……
先生が言うには、合宿になるらしくカケル自身も警護の目的で合宿にも参加することになっている……
だが、いきなり過ぎたので今日は一回帰ることにした……
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探索者の拠点
カケル「今回の経緯はこんなもんだ……」モグモグ
マミカ「これまた面倒なことやってるねぇ……あ!肉追加するよー!」
リュウ「それが俺らってもんだろ……割り下減ってるし追加するか」
探索者の三人はすき焼きを食べながらそんな事を話し合う
カケル「それで相談なんだが……あっ!肉ばっかとんなリュウ!」
リュウ「わかってるって、野菜も食べてる…」
マミカ「ネギばっか取っておいて食べてるはないでしょ!」
完全にすき焼きの方に話が持ってかれていく三人……
マミカ「ふぃー…ご馳走様」
リュウ「たまにはすき焼きもいいな」
カケル「それはともかく……相談の内容を話すぞ」
カケルはそう言うと、資料を二人に渡す……
カケル「こいつらの素性を洗ってほしい……ついでにティーパーティーの方もだ」
マミカ「いいけど、多分この感じ電子媒体とか一切ないから現地に足運ばないとだめだね……」
リュウ「なら、ティーパーティーの方は俺がやる、マミカはこの四人の素性を洗う方針でいこう。そして、追加でカケル、一ついい事教えてやる。」
カケル「いい事?」
リュウ「話を聞く限り、補習授業部はエデン条約と何らかの関係性がある……そこはお前自身で判断してくれ」
カケルはそれを聞き、あの時の違和感の一つが明確にわかり始めた……もしただの補習授業としてやるなら、エデン条約などの話はしなくても十分なはずだ……したという事は、関係性があると睨んだほうがいい……
カケル「……わかった、後しばらくここには居ないがよろしく」
マミカ「はいはい、いつもの事ね……」
そう返すマミカは苦笑いしていて、リュウはくすっと笑っていた……
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次の日
カケルは荷物をまとめ、トリニティにある補習授業部の合宿先へ来ていたが………
ドスン……
カケル「………な、なんでだよぉぉ!!!」
昨日と同じく、その合宿先もトラップまみれだった……
先生の性別決めたほうがいい?
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決める! 男先生派
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決める! 女先生派
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どっちでもいいかなぁ……
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いや、決めなくていい