とあるTRPG探索者達が行くfor BlueArchive   作:矢守龍

65 / 81
雨の中の休日

今日は補習授業部の休日

合宿期間とは云え、毎日が勉強尽くし……という訳でもなく、ちゃんとした休みの日がある。今日がまさに休日

で、今日という休みを大いに満喫しようと考えていた訳だが……

 

ヒフミ「あうぅ……結構降っていますね……」

ハナコ「そうですねぇ……」

カケル「ここまで降るとな……」

 

雨が降り、晴れるまで外に出るのはほぼ無理な状態だった……

 

"雨が降ってるし、外を出るのもね……"

ヒフミ「せっかくの休日だったのに……」

 

コハル「んぅ……」

ハナコ「あら、おはようございます、コハルちゃん」

ヒフミ「おはようございます、アズサちゃんは……まだちょっと起きられそうにないですね」

寝間着姿のコハルが起きてやってきた

 

アズサ「ん……んんっ……」

コハル「おはよ……あれ、アズサ、どうしたの? いつも早起きだったのに……」

ヒフミ「アズサちゃん、朝だよ〜」

 

アズサ「んんんん……」

 

カケル「これはしばらくは起きないな……なら、俺は朝食を作りに行ってくる」

ハナコ「では、私も手伝います」

 

二人がそんな事を言う中、カケルとハナコは朝食を作る為に厨房へと向かおうとした矢先……

 

 

ゴロゴロ……

ハナコ「あら?雷かしら……」

カケル「あぁ、そうだな……」

 

窓の向こう側がパッと光り、轟音が鳴った。唐突なそれにヒフミとコハルが肩を跳ねさせ、声を上げる……

 

 

カケル「ん?なんか、忘れてるような……」

ヒフミ「雷……外……あぁ!?」

"確か外に……あぁ!!??"

 

 

 

「せ、洗濯物が外です!!」

 

カケル「あ"っ!?い、急いで取り込まねぇと!!」

カケルが大慌てで洗濯物を取りに行く……

 

ヒフミ「ま、まずいですっ……!」

"早く取り込まないと……!"

 

アズサ「んん?みんなどうしたんだ?」

コハル「わ、分からないけどついていく」

ヒフミとハナコ、先生にカケルが大慌てで洗濯物を取り込み、その後を二人が追いかける為に走っていった……

──────────────────────

シャーレ TRRifle ガレージ

 

同時刻、DUシラトリでも雨が降っており雷まで聞こえる……そんな中のTR Rifle ガレージにはリュウとマミカの姿があった

 

リュウ「今日は雨だし、あまり客は来ないな……」

マミカ「だね、雨の中を出かける気にはなれないしね……」

 

レジカウンターの近くで二人は会話をしていた

リュウ「はぁ、今日はあいつらは休みだし……閉店して何か作業でもしようかな……」

マミカ「それ大丈夫なの?急にお客さん来たら?」

 

リュウ「知らん、まだ開店すらしてねーし」

マミカ「それもそうだったね」

 

二人とも、他愛のない会話をしているとマミカがとある事を言い出す……

 

マミカ「そういえば、トリニティに美味しい抹茶スイーツを出すお店があるらしいんだけど……」

リュウ「ほほぅ?教えてくれねぇか?」

 

リュウが興味を持つと、マミカは……

マミカ「んじゃ、かなり時間がかかる作業を手伝うなら教える」

リュウ「乗った」

 

その提案をリュウは呑むと、臨時休業の張り紙を貼り、その作業の手伝いをした

──────────────────────

洗濯物騒動から10数分後……

 

 

カケルと先生を除いた、補習授業部の皆は……

 

ハナコ「さて、では記念すべき第一回、補習授業部の水着パーティーを開催します♡」

体育館にて、とても楽しそうな表情で宣言するのはハナコの姿があった……

どうして、そうなったのかというと……

 

5分前

 

カケル「あぁ、クソ!汚れちまってる……」

ヒフミ「そ、そんなぁ……」

"で、でももう一回洗濯機にかければ……"

 

 

ガシャーンッ!!

 

バチッ!……

 

 

コハル「て、停電したわね……」

 

"き、着れる服は……"

ハナコ「ありませんね♡」

 

着れる服は全部洗濯物に出しており……しかも……

 

コハル「クシュンっ!」

カケル「はぁ……外出たせいで雨に濡れて体が冷えちまってる……」

 

 

そして、どうしようかと悩んだ結果……

 

 

 

ハナコ「さて、では記念すべき第一回、補習授業部の水着パーティーを開催します♡」

 

こうなったという訳だ……

ヒフミ、アズサ、コハルにハナコが水着を着ている状況*1

 

 

カケル「あー……こりゃ無理だな……」

カケルはそれぞれの洗濯物を見てそういう……ユニバーサルカードを使えばある程度の洗濯道具やドライヤー等は行けるが、時間がかかりすぎてしまう……

 

"近くのコインランドリーとかは……"

カケル「停電で全滅だろうな……しかし寒いな……」

 

体育館自体が古く、外の冷たい風がよく中に入ってきてしまう。風邪をひいてもおかしくないこの状況となっており、そんな中ちまちま洗濯物を処理していると風邪を引いてしまう……

 

カケルが持っているユニバーサルカードは現在、小型の暖房として使用している

ちなみにカケルは水着ではないものの、半袖姿となっており、パーカーは寒そうにしていたコハルに渡している

 

カケル「とりあえず、雨が止むまで待つしかないな」

"そうですね……せっかくの休日だったんですが……"

ヒフミ「なら、少し先生やカケルさんの事について聞かせてください!」

アズサ「確かにどんな感じなのか気になる」

 

そう言われた二人は……

"そうだね、私がキヴォトスに来た時の話でもしようか"

カケル「なら俺も同じ話をしよう……」

 

二人はキヴォトスに来た際の話をした……

 

シャーレ奪還までの流れを先生が話し、カケルは舟でキヴォトスに訪れて拳銃のみでやり合った事を話した……

 

ヒフミ「先生もですけどカケルさんも相当すごいことしてますね……」

カケル「ぶっちゃけ俺はマシな方だよ……あの二人のほうがやばい……」

アズサ「というと?」

 

カケルの代わりに先生がアビドスのミレニアムで起きた出来事を話し始める

そして、話を聞いた4人の感想は……

 

ヒフミ「そのー……なんと言いますか……」

アズサ「うん……表現するなら……」

コハル「うーん……こうとしか言いようがないわね……」

ハナコ「そうですねぇ……」

 

 

 

「「「「大丈夫です(しょう)か?その二人……」」」」

カケル「……うん、否定はしない」

 

 

 

 

リュウ・マミカ「「クシュンッ!」」

リュウ「あー、冷えるな……」

マミカ「だね……少し暖房入れよう」

 

 

 

 

カケルは4人の感想に激しく同意した……

二人とも真面目だが、規模が大きすぎる事をやってのける……

リュウは戦術お化け、マミカは技術力の暴力……

 

 

ハナコ「ですが、カケルさんも大概かと……」

カケル「えっ………」

 

カケルはハナコの一言に驚いていると……

コハル「そうよね、ゲヘナでたった一人で100人相手にして……」

ヒフミ「重機を一撃粉砕を二回して……」

アズサ「無傷で生還してる……」

カケル「…………」

 

他の三人も似たようなことを言い始める……

カケルは助けを求めるべく、先生の方を向いたが……

 

 

"アビドスじゃ、迫撃砲に撃たれた後にリュウさんと150人以上相手にしてたからね……"

 

 

無慈悲にも追い打ちをかけた……

 

 

その後、色々な事について皆と話していた……

これぞ合宿と云わんばかりに本当に色んな事を

 

ハナコ「そう云えば今、トリニティのアクアリウムで、ゴールデンマグロという希少なお魚が展示されているらしいですね」

ヒフミ「あ、それ私もパンフレットで見ました! 幻の魚と呼ばれているんですよね?」

"幻の魚…みんなもそういうのに興味があるの?"

 

 

コハル「私は、まぁ、普通……?」

ヒフミ「でも、やっぱり幻の魚なんて云われたら、ちょっと気になりますよね」

アズサ「カケルさんはどうなんだ?」

カケル「俺は……もの次第だな……」

 

カケルは少し気まずそうに答え、全員から疑問視されていた……

ハナコ「そのゴールデンマグロ、どうやら近くの海で発見されたらしいのですが、見に行こうにも入場料も安くは無いので……」

"なら、私がお金を出すから見に行かない?"

 

ヒフミ「えっ、良いんですか先生!?」

"勿論、でも合宿が終わったらね"

 

先生が胸を張ってそう言うと

アズサ「む、それは助かる」

ヒフミ「ありがとうございます!」

ハナコ「あら、先生太っ腹ですね♡」

「ま、まぁ、皆が行くなら……」

と、4人は返す……

 

──────────────────────

その後、ヒフミによるペロロへの熱い熱弁があった後、今朝の寝坊についてアズサへと矛先が向いた……

 

ヒフミ「アズサちゃんはもっと、夜はきちんと眠った方が良いと思いますよ?」

ヒフミがそう言うとアズサは返す

 

 

アズサ「……うん、今朝は寝坊して迷惑を掛けてしまった、すまない」

ヒフミ「い、いえ、そんな」

 

 

 

アズサ「慣れない場所で寝坊なんて、これまで殆どなかったのに……ふむ、もうここは、慣れない場所ではないからかもしれないな」

ヒフミ「確かに、私達もう此処に一週間近く居ますから……」

 

 

 

アズサ「夜中に見張りをしたのがここに来たか……」

カケル「見張り?」

 

カケルがアズサに対してそう聞くと……

アズサ「夜中に少し不安で見張りをしていた……」

 

それを聞いたカケルため息をつきながらは答える……

カケル「はぁ、それは大人の俺の仕事だ……お前はしっかり休め、朝お前がなかなか起きない事を話してたぞ」

アズサ「そう、なのか……?」

ヒフミ「それは、やっぱり同じ部活の仲間ですし……」

 

 

アズサ「そうか……ごめん――実は、見張りは言い訳で、ブービートラップとかを設置していたんだ」

カケル「………ん?」

 

その一言をカケルは見逃さなかった……同時にアズサ何をやったのか理解した……

アズサ「あっ……」

カケル「……アズサ、で仕掛けた位置は?」

 

それに対してアズサは自信満々に答える

アズサ「ん、心配しないで、此処に悪意を持って侵入しようとするルートだけに設置しているから、普通に生活する上では安全面に問題はない」

カケル「殺傷能力は?」  

 

アズサ「大丈夫、殺傷性はない」

カケル「はぁ……解除は楽なほうか……いや、今回は放置でもいいか……」

"もし仕掛けるにしても言ってくれると助かるね……"

 

 

 

アズサ「……そうか、うん、これからは気を付ける――私のせいで、先生とみんなが被害を受けるのは望むところじゃないから」

"やっぱり、アズサは優しい子だね"

 

 

 

アズサ「なっ、こ……子ども扱いしないで、先生、別に私は……」

不意にアズサの言葉が、ピタッと止まった。先程まで流れる様に続いていた会話が完全に停止

 

 

 

「……私はいつか裏切ってしまうかもしれない……皆の事を、その信頼を、その心を」

アズサがそう言うが……

 

 

"大丈夫、そんな事はないと思うよ"

アズサ「……なんで、そう言えるの?」

 

アズサがそう聞き、カケルが答える……

カケル「俺らを傷つける意図はないんだろ?徹夜までして守る為に動いてるやつが裏切るのはおかしんじゃないか?」

 

カケルがそう言うと他の三人も

ヒフミ「そうですよね……うん、絶対そうです!」

コハル「裏切りとか怖いこと言わないでよ」

ハナコ「私たちは、ずっっと、アズサちゃんの味方ですよ♡」

 

それを聞いたアズサが口を開いて何か言おうとした瞬間……

 

パッ……

 

カケル「おっ?」

ヒフミ「あ、電気が……」

ハナコ「直ったみたい、ですね」

 

光に照らされた時、アズサの顔はいつものポーカーフェイスになり、話そうとしたいた言葉を詰まらせる

 

 

カケル「今なら洗濯機や乾燥機を動かせる……さっさとやっちまうか」

カケルがそう言うと、皆洗濯物を持ち、洗濯をして休日が終わろうとしていた………

 

 

 

 

カケル「なんか、勿体無いな……」

洗濯物などを終え、シャワーを浴びて寝るだけだった時にカケルがそう呟く……

そして、カケルは何か決めたかのように外に出ようとすると……

 

 

「あらあら、カケルさんもでこっそり外に出て、お散歩ですか?」

 

 

そう声をかけられ、カケルが振り返ると補習授業部の皆と先生がいた……

 

 

カケル「考えていることは同じだったか……」

"まぁ……せっかくの休日……どこか出かけたいからね……"

 

それを聞いたカケルはどこか納得した表情をして、夜のトリニティへと足を運んだ……

*1
先生とカケルは洗いに出してないまだ未着用の服がたまたまあった

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。