とあるTRPG探索者達が行くfor BlueArchive 作:矢守龍
カケルは美食研究会を先生達に任せた後、リュウととある会話をしていた……
カケル「リュウ、率直に聞く……64式小銃にお前が渡す前にやった改造以外の事はしたか?」
リュウ「64式に?俺が弄ったのはお前に喋った内容だけだぞ」
リュウは驚きながらそう答えると、カケルは少し悩んだ様子で答える……
カケル「64式小銃の銃弾が着弾した後、爆破した……俺は弾丸自体には何も手を加えていない……銃しかありえない状況だったんだ……」
リュウ「銃弾が……爆破?」
リュウはそれを聞き、少し悩むとすぐに結論を出す……
リュウ「おそらく、俺らがつけている時計……クロノシールが原因だろうな」
カケル「時計………」
リュウ「前にマミカが神話生物と対峙した時にとあるログがあったんだが、そのログの中に神秘を付与という言葉があった。もしかしたら、銃に何かしらの力を付与したんだろうな」
それを聞いたカケルは少し考え込むと……
カケル「なるほど、そういう事か……ありがとうな、リュウ」
リュウ「あぁ、とりあえず俺は明日用事あるから帰るわ」
リュウはそう言うと、バイクに跨り走り去ってしまった……
カケル(時計……神秘……)
カケルはそんな事を考えながらゆっくり帰っていった……
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次の日……先生のもとにとあることが伝えられた……
カケル「範囲拡大に合格点引き上げだと!?」
"えぇ、範囲が3倍となり合格点が60点から90点へと……"
それを聞いたカケルは少し悩んだ表情をして答えた……
カケル「あまり言うのはどうかと思うが、ナギサは本格的に裏切り者を排除したい意向なんだろうな……」
"とにかく、次の試験が明日なのですが……場所が……"
先生はそう言うと、1枚の紙を取り出してカケルに見せる……
カケルはそれを見て少し驚いた表情をして返す……
「試験会場が………アビドス?」
先生が出した紙の内容は第二次試験の通知表となっており、試験会場がアビドスだった……
カケル「でも、何故アビドスなんかに……」
"分かりません、ですが行くしか方法はないでしょう……"
カケルと先生はそのような会話をした後、ヒフミ達にも伝え試験時間前にアビドスへと向かう……
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アビドス
砂に包まれた街……あまり治安がいいとは言えないスラム街で二回目の試験が行われようとしていた……
ヒフミ「し、試験会場は、ここ……?」
"み、みたいです、ね……"
コハル「………ボロすぎない?」
ハナコ「試験会場とは到底言えませんね」
カケル達の前には錆び罅割れ、ボロボロになった廃屋が一件。周囲も似たような建物が立ち並び、落書きと廃材、塵が散乱している……つまりはボロ屋敷と言う事だ
ヒフミ「中は……ほ、本当に廃墟って感じですね?」
カケル「でも、一応机はあるな……」
兎にも角にも、カケル達は中へと入り色々と確認。机や教卓、ホワイトボードなどは一通り揃っているが、試験を行う場所として適切とは言い難い状態だが……
コハル「うぅ、暗くて良く見えないんだけれど……」
派「これ、電気も通っていませんね?あら、でも机にライトスタンドが……」
ヒフミ「これで手元を照らせって事でしょうか……あ、試験用紙とかはどうなるんでしょうか? 誰か、先生やカケルさん以外の監督の方が……?」
アズサ「いや、人の気配はないが」
カケル「他に怪しいものは……!?」
カケルはそれを見た瞬間距離を取った……それもそのはず、それは榴弾だったからだ……
アズサ「むっ、先生それは――」
ヒフミ「えっと、不発弾……ですか?」
カケル「……L118、イギリス製牽引式榴弾砲の弾頭か」
ハナコ「L118……という事は、ティーパーティー……つまりナギサさんからのメッセージの可能性が高いですね」
ハナコの言葉に先生が頷き、榴弾へと手を伸ばそうとし、寸前でアズサが手を翳し制止する…
アズサ「先生、トラップかもしれない……ここは慎重に……」
カケル「なら、俺がやろう……そのほうが安全に開けられる。だから、下がってろ」
カケルはヒフミ達を下がらせ、一人その弾殻に手を掛ける……
カケル「雷管が無いな……なら……」
カケルは榴弾が爆破しないことを確認するとおもっきり開ける……
カケル「炸薬もない……ただの張りぼてか……」
ハナコ「となると、完全にメッセージボックスの役割、という事でしょうか」
ヒフミ「あ、中に紙が……これが試験用紙という事ですね!」
アズサ「その様だが……むっ、こっちは通信機か?」
アズサがそういって指を指したものを取り出し、ボタンを押すと……通信機から立体映像を補習授業部の前に投影した、薄暗い部屋の中で、そのホログラムは良く目立っている
ナギサ『これを見ているという事は、無事に到着されたようですね』
ヒフミ「な、ナギサ様!?」
コハル「えっと……この方が、ティーパーティーの……?」
投影されたホログラムはナギサの姿を象り、虚空に向けて口を開く
ナギサ『ふふっ……恨み辛みの声が聞こえてきそうですね。まぁこれは録画映像なので、リアルタイムでの意思疎通は不可能です、今の私に何を訴えても無意味ですよ?』
カケル「普通に手紙でいいだろ……」
ヒフミ「そこはまぁ、雰囲気的にといいますか……」
ナギサ『先ず試験会場に辿り着けた事は認めましょう、しかしあなた方にとってはこれからが本番です、第二次特別学力試験は……今より始まるのですから』
補習授業部「っ……!」
ナギサ『約束の時間までに試験を終えて戻って来て下さいね? 一応引き続きモニタリングはさせて頂いておりますので、その事をお忘れなく……幸運を祈ります、補習授業部の皆さん』
『どうか……気をつけて』
最後に、彼女は妙に力強い言葉を残すと、ホログラムは消失した……
コハル「うぅ……」
ヒフミ「何だか、含みのある云い方でしたね」
"気にならないと云えば嘘になるけれど……兎に角今は時間がない、早く席につこう"
ヒフミ「そ、そうですね……すぐ、第二次特別学力試験の筈ですから……!」
カケル「問題用紙は……こっちか……良し、皆、筆記用具だけを出せ」
用意されてある机に皆が座ったのを確認した先生とカケルは解答用紙と問題用紙を配って歩く
カケル「大丈夫だ、己を信じて行け」
"うん、私も出来るって信じてるから"
ヒフミ「っ……は、はいっ!」
ハナコ「――えぇ♡」
アズサ「――うん」
コハル「とっ……当然っ!」
"よし、それじゃあ第二次特別学力試験――開始"
全員の手が、一斉に問題用紙を裏返した
カケル「ん?」
カケルはその瞬間……僅かだがテストとは関係のない物音が聞こえた……
もう一度、よく耳を澄ませる
カケル 聞き耳→クリティカル
その音の正体はは……
銃のチャージングハンドルやスライドを弄る音だった……
カケル「ッ!伏せろ!!」
ヒフミ「えっ?」
ドカァァンッ!!
扉の一つが爆破され、中からカイザーPMCが流れ込んでくる……
「目標確認、制圧する」
「手を上げろ!」
カケル「チッ!逃げるぞ」
ヒフミ「は、はい!」
急いで全員を連れて裏口のある部屋まで移動していった……
だが、PMC達は追いかけてきていた……
「逃げたぞ!追え!」
カケル「させねぇよ!!」
カケルは自分だけを残し、扉を閉めると近くにあった棚を倒し、扉を開けられないようにする
「クソ!撃て!」
バババババ!
カケル「ぐっ……」
カケルは数発モロに食らってしまい、苦悶の表情を浮かべながらも、遮蔽物に隠れる……
ヒフミ「カケルさん!」
"カケルさん!!"
カケル「来るな!お前らはテスト用紙を持って裏口から逃げろ!」
コハル「で、でも!」
アズサ「それじゃ、カケルさんがあぶな──」
カケル「いいから逃げろ!」
「「「「っ……」」」」
カケルがそう叫び、補習授業部の皆が固まる……
「あいつを狙え!集中砲火だ!」
ババババババ!
カケル「くっ……クソっ……」
時計のバリアのおかげで耐えられているとはいえ、威力を落とすだけなので集中砲火を浴びせられ、少しずつ怪我を負うカケル……
補習授業部にはカケルの被弾した際の苦痛の声だけが聞こえる……
開けようとしても、カケルが倒した棚によって開けられない……
そんな中、カケルが叫ぶ……
カケル「まだあいつらにはチャンスがあるんだ……無駄にはさせねぇ!!」
ボロボロになりながらもカケルはそう叫ぶ……
それは、補習授業部が皆で模擬試験や補修などを頑張っていたのを知っているカケルだからこそ言える言葉
少なくとも、彼女達が合格する事を信じて言った言葉でもある……
それを聞いた一人……ハナコが立ち上がり……
「私達の為に教示でもないのに教えてくれた人を……」
コハル「え……ハナコ、急にどうしたの?」
ヒフミ「ハナコちゃん…?」
アズサ「…様子がおかしい」
ハナコは一歩、また一歩と前に進みながら、拳を握り震えながら声を上げていく
ハナコ「私達が不自由なく学習とかに専念できるように先生と一緒に応援してくれていた人を……」
「補習授業部の誰よりも仲間を大切に思っている人を……」
「私達を―いつも、いつも、いつもいつも信じてくれているそんな……そんな、人を、カケルさんを………こんな方法で妨害しようとするとは……ふ……ふふっ…ふふふっ」
次の瞬間、ハナコは普段の穏やかな表情からいっぺん、誰か見てもわかるような怒りの表情を見せ……
『ふざけるのも大概にしなさい!!!!』
コハル「ひぃっ!?」
アズサ「…………」
ヒフミ「ハナコちゃん……」
"ハナコ……"
ナギサは『一応、引き続きモニタリングはさせて頂いておりますので、その事をお忘れなく』と言っていた……、だからこそ叫ぶ……今のカケルを見てもなお、これを大義と言うのかと……
ハナコ「何が……大義ですか、何が……平和のため…ですか―――その平和を守ってくれている人を汚しておいて!」
一目でわかる負のオーラ、憎悪、嫌悪、その他いろんな感情が彼女に現れる。普段の彼女からは想像できないそんな雰囲気を、今の彼女は出していた……
ハナコ「……いいでしょう…そちらがその気なら…こちらも――」
闇落ち、それが相応しい言葉だろう。彼女は今にでも走り出しナギサをどうにかしようとしていた……しかし、そんなハナコの手を握り、止めた者が一人
アズサ「だめだ、ハナコ」
ハナコ「アズサ…ちゃん」
アズサ「そんな表情と感情は、ハナコには似合わない」
ハナコ「しかしアズサちゃん……アズサちゃんだって」
アズサは少し、顔を暗い表情のまま答える
アズサ「わかってる……私だって許せない、けれどここでハナコが一人ティーパーティーに乗り込んでどうなる?」
ハナコ「けれど……」
アズサ「復讐……そんなものになんの意味もない――それにそんなこと、絶対に喜ばない」
ハナコ「……!」
アズサ「
"うん、カケルさんはそんな事は望まないはずだよ"
先生がそう言う中、裏口の方から音がする……
バァン!バァン!バァン!
三発の銃声が響き、裏口のドアが倒れる……
倒れたドアの方にほ二人の影があった……
一人はショットガンに盾を持ち、もう一人はヘッドホンにメガネをかけいた……
「うへぇ……先生、またなんか巻き込まれたね?」
「そのようだな……だが、試験会場がアビドスだとはな……」
先生はその二人の姿を見て叫ぶ……
"ホシノ!!リュウさん!!"
ホシノ「リュウさんとパトロールしてたらカイザーがここに押しかけてるの見てびっくりしたよ……何かあったんだね?」
それを聞いた先生が叫ぶ……
"ホシノにリュウさん、中にいるカケルさんを助けて!!"
ホシノ「そんなの、言われなくてもやるよ」
リュウ「あぁ!カケル!待ってろ!」
ホシノとリュウがそう反応すると、それぞれがドアの蝶番やドアノブにショットガンを当て……
バァン!バァン!バァン!
引き金を引き、破壊し……
リュウ「おりゃっ!!」
ドアを、おもっきり蹴破る……
「なっ!?なぜ対策委員会が!?」
「しかも、あの店主まで!?」
"ホシノ!盾でリュウを守って!リュウさんはその間にカケルさんの救出!"
先生がそう言うと、ホシノは盾を展開してリュウを守るように移動しながらショットガン撃つ……
リュウ「無茶すんじゃねぇぞアホ……あとでマミカにも言っておくからな」
カケル「す、すまない……」
リュウはカケルの肩を持ち、補習授業部の皆のところまで運ぶ……
カケル「イテテテ……」
ヒフミ「カケルさん!」
アズサ「しっかりして!」
ハナコ「か、カケルさん……」
コハル「い、今すぐ手当てを!」
補習授業部は急いでカケルに包帯などを持ってきて応急手当をする……
カケル「ハナコ……お前の叫び聞こえてたよ……」
ハナコ「えっ………」
ハナコが驚く中、カケルが一言……
カケル「ありがとうな、俺の事を心配してくれて」
ハナコ「……ふふっ、すみません―ちょっと…イラっとしてしまいました」
カケル「なに、誰でも思うことだ……だから大丈夫だ」
カケルはそう言うと再び立ち上がる……
カケル「さて……」
カケルは深呼吸すると、リュウ達の方に近づき……
カケル「後始末をしっかりつけないとな……」
カケルの目がいつもと違った目になる……
神秘を付与します
カケルは再び、PMCに接近すると……
ババババ!
銃弾を撃ち込む……そして……
ドガガガァァンッ!!
銃弾が爆破し、更に巻き込んでゆく……
ホシノ「おじさんも頑張るよー!」
リュウ「俺もな!」
その後、カケルにリュウ、更にホシノが協力しあいカイザーPMCを全員返り討ちにしその場を離れる事にした……
あとがき
はい、原作ブレイク二回目をやらかした作者ですどうも!
本来ならハナコが怒るシーンがゲヘナで起こるはずでしたが、温泉開発部相手に探索者が負けるか?となってしまい、一回目に配置して、二回目をカイザーという形にする為にアビドスへと変更させていただきました