とあるTRPG探索者達が行くfor BlueArchive 作:矢守龍
ミカとカケルが戦闘を始めた……
いや、カケルが逃げつつ射撃をし、ミカが追うように近づこうとしている構図だった……
ミカ「うーん……ここまですばしっこいと捕まえるの大変だから早く捕まってよ☆」
カケル「チッ……」
状況からするとカケルが不利な状況下にある……
一つ目は補修授業部の面々がアリウスの方をやってくれているが、その反面サポートを受けられない
二つ目はパワー差……ミカに近づかれたら最後、再起不能レベルの攻撃を食らうことになる為、中遠距離からしか攻撃ができない
三つ目に時間的問題がある……いくら追いかけっ子が長引いたって追いかける側も対策をしてくる為、何時まで逃げれるかがポイントなのだ……
カケル(一時的にでもアイツの筋力が落ちれば接近戦でも有利にやれるが……)
ドカァァンッ!
カケル(っ!その余裕もなさそうだ……)
カケルは間一髪の所でミカの攻撃を避ける事に成功し、九死に一生を得たが……
ミカ「いい加減捕まってよー……そろそろ私も限界なんだけど?」
ミカの方は相変わらずピンピンしている……
そんなミカにめがけてカケルは手榴弾を投げるが……
ブゥンッ!
物凄いスウィング音と共にグレネードは明後日の方向へと飛ばされてしまった……
カケル「っ!マジか!?」
ミカ「あはは!無理無理!」
"ヒフミはデコイをあそこに投げて、アズサへ支援射撃をして、コハルは敵の真ん中めがけて手榴弾を!"
ヒフミ「えいっ!」
コハル「わ、私をなめないでね!」
プシュー……
「なんだこいつ!?」
「キモ……!!グレネード!」
ドカァァンッ!
"アズサは2時の方向の敵を撃って、ハナコはそのサポート!"
補修授業部の方は先生の指示もあり順調にアリウスを倒していっていた……
ミカ「ねぇ!他の子達は?」
「そ、それが……メガネをかけた大人たった一人に足止めされているらしく……色々な武器を使っている為対処が難しいと……」
カケル(あいつ……容赦なくあばれてるな……まあ、その方が有り難いな!)
バババババ!
カケルはミカの攻撃を避けつつ、M249を撃つ……
カケル「威勢が無くなってきたな……そろそろ限界か?」
ミカ「そっちこそ、弾は大丈夫なの?」
お互いそんな事を言い合いながらやり合っているが……
ミカの言ってる通り、カケルのマシンガンの弾も底をつきかけている……せいぜい10発が限度だろう……
ミカ「まだまだ!☆」
ブォンッ!
カケル「うおっ!?」
ミカが大きな物を掴み、投げてきたのを避け、撃ち続けるが……
ババババババ!カチッ!
カケル「弾切れか!」
ブンッ!
ミカ「わぁお!☆」
カケルのマシンガンの弾が切れ、空になった弾薬箱をミカに向けてカケルは投げつける……
"カケルさん!大丈夫ですか?"
カケル「あぁ、まだ弾ははある……」
カケルがそんな事を言いながら新しい弾薬箱を取り出しながらミカに問いかける……
カケル「ミカ……アンタに一つ聞きたいことがある」
ミカ「時間稼ぎ?でも、結末は同じだから答えてあげる☆」
カケル「百合園セイアを襲撃したのも、アンタの指示だったのか?」
ミカ「うん? セイアちゃん? あぁ……あはは、そうだよ? あれも私の指示、だってセイアちゃんってば、いっつもへんな事ばっかりいって、楽園だの何だの……難しい事ばっかり並べ立てて、私のこと馬鹿にしてくるからさぁ」
カケル「……なら『…けど勘違いしないでね?』」
ミカ「――でも、ヘイローを破壊しろとはいっていないの。私は、人殺しなんか指示していない」
ミカ「ただ卒業するまで檻の中に閉じ込めて、ちょっとだけ窮屈な思いをさせてやろうって、そう思っただけなんだよ?でも……何でか、あぁなっちゃった」
顔を上げ、引き攣った笑みを浮かべたミカはアズサを見た
ミカ「それ以上は当事者に聞いた方が早いんじゃないかなぁ? ねぇ――白洲アズサ」
アズサ「ッ……!」
ミカ「何だか一部誤解があるみたいだし、私の代わりに説明してくれない?」
アズサ「………」
ミカ「セイアちゃんがさぁ、あんな事になっちゃったのが、ここまで事が大きくなった原因なんだよ?――あの時からもう、色々な事がどうしようもなくなっちゃたわけだし……その辺、どう思う?」
アズサは言葉に詰まり、視線を伏せて銃を握り締める。その指先が、震える。その震える手を持つのは…他ならぬ親友のヒフミ
アズサ「ひ、ヒフミ…」
ミカ「大丈夫、大丈夫です……信じるって、決めましたから」
アズサ「………」
ミカ「――いいなぁアズサちゃんは……私と同じ裏切り者なのに……いいなぁ」
"ミカ、今からでも遅くない……引き返そう……"
先生がミカに優しく言う。けれどミカは……聖園ミカは、止まる気は無い……
ミカ「それは無理な相談かな…先生」
"……どうしても?"
ミカ「そりゃそうじゃん――友達を裏切って、挙げ句殺しちゃって……自分について来てくれた人たちや、信頼してくれていた人を裏切って…今更、どうやって――
今更どんな顔して戻ればいいのさ!!!??!???」
"っ……"
ミカ「―ぁ…ご、ごめん、こんなこと、先生に言うことじゃないよね―─―うん、八つ当たりは、良くない」
先生とカケルはこの瞬間……確信した……ミカはもう、自分を止められない。 彼女は引き際を完全に見失ってしまったのだ……
ミカ「……さーて、そろそろ続きやろっか☆そしてここからはね………―本気だよ」
カケル「…!」
突如として、掴み所のなかったミカの気配が変わり、別の雰囲気が彼女から漂う
ミカ「ハイヒールは……もういいや☆」ポイッ
ミカはハイヒールを投げ捨てると、トン、トンッと軽くジャンプを行う。先ほどよりも動きが軽くなり、上機嫌になっているミカ
見かける「――ふふ、私を本気にさせちゃうだなんて…先生達ってほんと」
ミカは両手の小指を顔の横でクロスさせ
「ギルティ☆」
そう笑顔で言う……
カケル「本気でやり合うのか?」
ミカ「そうだね……これが私の本気……」
カケル「そうか……」
ゴトッ……
ミカ「……えっ?」
突如、カケルはマシンガンを手放し、床に落ちる……
カケル「なら……俺も………」
「
カケルがそんな事を言い始めたのだ……
ヒフミ「カケルさん!?」
アズサ「いくら強くてもあの力の強さじゃ太刀打ちできない!」
ヒフミやアズサはそう言うが……
カケル「任せろ……一人の大人として……いや………」
「一人の探索者として、ミカを止める……」
ミカ「私を止める?無理無理!」
ミカがそう言う中、カケルは何かブツブツ呟く……
ミカ「ブツブツ喋ってないで、はっきり言ったらどう!」
ブゥンッ!
ミカの拳がカケルを捉え、当たる直前……
シュッ!バシッ!!
ミカ「……え?」
カケルが左手の手刀でミカの拳をはたき落とし……
カケル「フンッ!!」
ブゥンっ!!
ミカ「っ!?」
拳をはたき落されて油断していたミカに対して、カケルは右手で拳を作り、カウンターとばかりに強烈な一撃を御見舞する……
コハル「え……うそ……」
アズサ「あの……ミカの拳を……」
ヒフミ「はたき落とて……」
ハナコ「カウンターを入れた……」
「お、おい嘘だろ……」
「アイツも……バケモンか……?」
補修授業部とアリウスの一同が驚いている中、カケルは続けて……
カケル「くたばってろ!」
ミカ「くっ……」
ドカァンッ!
カケルがキックでミカを蹴飛ばし、壁に大きなヒビが入る……
ミカ「いてて……さっきまであんな力はなかったはずだけど……何をしたの?」
ミカがカケルにそう聞くと、カケルは淡々と言う……
カケル「呪文、肉体の保護……身体に装甲を追加する呪文だが、たまに筋力も上昇するというものだ……今回はどうやら大当たりのようだな」
ミカが立ち上がるのをカケルが確認すると……
時計を操作して、別の銃を取り出す……
カケル「さぁ、セカンドラウンドを始めようか?」