とあるTRPG探索者達が行くfor BlueArchive   作:矢守龍

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華やかな裏の中では……

カケルが撃ち落とした隕石の残骸が幾条にもなる光の筋を描きながら大気中で燃え尽き、僅かな小石や礫になった欠片が体育館の内外へと降り落ちる

 

 

ミカ「い、隕石を……」

サクラコ「ほ、本当に破壊した……」

 

カケル「ふぅ……」フラッ

ハナコ「っ!本当に今の一撃があの時出せたカケルさんの全力だったのですね……」

 

ハナコがカケルを支えながらそう聞くと

 

 

カケル「あぁ……貴重なアーティファクト使っちまったが……」

カケルは握りつぶした石の破片を眺めながらそう答える

 

 

ミカ「…ハ……ハハ……ハハハッ…」

 

 

 

 

 

そして隕石を降らせたミカは、絶望していた……自分の中にある力のほとんどを使い隕石を降らしたのにも関わらず――破壊された………

膝を付き、ただただ絶望する……

 

 

カケル「………」

カケルはハナコから離れるとゆっくりとミカへと近づく……

そして、近くまで来るとしゃがみ込み目線を合わせる……

 

 

カケル「ミカ……お前はセイアを本当に殺すつもりじゃなかった……だからこそ、お前は後戻りできなくなったと思ってこんな事をしたんだな?」

 

その一言を聞いたミカは……

 

 

ミカ「そうだよ……もう……取り返し……がつかな……い事をした……と……

 

震える声で嗚咽の合間に言葉を紡いだ……

 

ミカ「今の…私が……何を言っても…言い訳にしか、ならないけど……ぐすっ……ほんの少し、脅かすつもりだったの……!─―多分、事故だった……セイアちゃん…先生や、私と違って…元々、体が弱かった…し

 

カケル「……なるほど」

 

 

ミカ「これも…言い訳…だよね………ごめん―ごめん…ね……セイアちゃん……私―私…!!

 

 

カケル「……ミカ、いい事を教えてやる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「百合園セイアは死んじゃいない……」

 

 

 

 

 

ミカ「……え?

"えっ!?"

 

カケルはそう言うと、自身の携帯を取り出し、通話記録を再生する……

 

 

「○月☓日23時23分にされた会話を再生します」

カケル『と、言うことがあった……何者かに意図的に妨害されたとしか思えない……』

マミカ『それは災難ね……』

リュウ『だが、ティーパーティーがまとめて補習授業部の皆を排除しようとしているのが確定したな……気を抜くなよ?まだまだ妨害は出てくるぞ』

 

コハル「ね、ねぇ……この日付って……」

ハナコ「えぇ、二回目の試験の日付です……」

 

カケル「大丈夫だ、塹壕で寝ていて空き缶を手榴弾と勘違いしたお前よりはな」

リュウ『てめっ……まぁ、いい……今日、俺とマミカはそれぞれ別のところに言って調べてきた……結論から言うと……ホストの一人、百合園セイアの死がこの騒動を引き起こしてる』

 

ヒフミ「えっ!?」

アズサ「カケルさん達はこの段階で、もうその事を!?」 

 

カケル『なっ……だったらトリニティ中騒ぎにならないか?』

マミカ『どうやら、ティーパーティーの情報統制のせいでその噂が広まってないみたいね………』

リュウ『今日、救護騎士団の本部に行ってその事実を知った……だが……』

 

 

 

 

 

『建前上そうなっているだけだ』

 

 

ミカ「えっ?

"建前上っ!?って事は!?"

 

カケル「建前上そうなっているだけ!?」

マミカ『救護騎士団の部長さんがこっそり匿ってたらしいのよ。死んだ噂は騙す為の嘘』

 

リュウ『だが、それをティーパーティーの二人は知らない』

カケル『だけど、何故その事を伝えないんだ?』

マミカ『そのティーパーティー内に本物の裏切り者がいる可能性があるのよ。補習授業部の中にもいるかもしれないけど、裏で糸を引いてる人物がいる』

 

カケル『なるほど、あいつら身内に敵がいることを知らずに……』

マミカ『うん、だからこそカケルさんにはみんながテストを合格できるように頑張んないといけない』

リュウ『それが唯一、補習授業部の皆を助けられる方法だ』

 

 

ピッ……

 

 

カケル「これが……俺の知ってる情報だ……」

 

 

"って事は……ミカは……"

 

 

 

 

 

"誰も殺してなかった………"

 

 

 

ミカは、誰も殺してなどいなかった……

ミカは、人殺しの重みを、罪の十字架を、背負ってなどいなかった………

 

 

ミカは友人を―─失ってはいなかった……

 

 

 

ミカ「なんだ……良かった……

 

 

それを聞いたカケルは顔を上げると……

 

カケル「はぁ……しかし、こっち側の陣営も協力者が居たのはここに来てから初めて知った……」

"えっ!?協力者?"

 

 

カケルはその協力者の方へと身体を向ける……

 

コハル「えっ!?ハナコ!?」

ハナコ「あらあら♡いつからそうだと?」

カケル「シスターフットが来た時だ……アレ、ハナコが協力を仰いだから来たんだろ?」

サクラコ「はい、その通りです。ハナコさんが助けてほしいとの事で……」

 

どうやらハナコは裏でシスターフットと連絡を取り合い、アリウスの襲撃に備えていたのだそう……

 

 

そんなこんなで話をしていたが………

ヒフミ「あっ!?試験!」

コハル「あぁ!?でもあと30分だし、走らないと間に合わない!?」

"と、とりあえず急いで…!"

 

補修授業部と先生が慌てて走って試験会場に行こうとした矢先……

 

 

 

 

ヒフミ「あれ?」

アズサ「ん?」

コハル「へ?」

ハナコ「あら?」

"は?"

 

 

 

全員、次の地面につく足がスカったのだ……

 

 

 

「「「うぁぁぁあ!!??」」」

 

 

ドスンッ!

 

全員、真っ逆さまに落ちていったが………

 

 

 

ヒフミ「いてて………あれ!?ここ試験会場!?」

アズサ「走らないと間に合わないはずじゃ!?」

コハル「え!?どうゆうこと!?夢!?」

ハナコ「コハルちゃん、落ち着いて下さい……夢だったら痛みは無いはずですよ?」

"でも一体どうし……"

 

 

先生の目線の先には………

2階ぐらいの高さのある窓からしがみついて中を見ているリュウの姿があった……

 

リュウは右手で親指を立てると、手を離し、覗くのをやめて去っていった……

 

 

"(あぁ、あの時の……)"

先生はアビドスでリュウが使った瓶取り出しマジックのやつを思い出した……

どうやら、リュウがポータル作成を使って、体育館から試験会場までつなげてくれたらしく、それを通って試験会場まで来たらしい……

 

 

 

"(今度、抹茶の菓子のお店教えてあげよう……)"

 

──────────────────────

体育館

 

 

ミカ「えっ!?先生達が消えた!?」

サクラコ「ハナコさん達も一緒に…!?」

カケル「あいつ……」

 

 

突如消えた補修授業部と先生に困惑する一同だったが、カケルだけは何が起きたかわかっていた為、動揺はしなかった……

 

 

カケル「とりあえず、サクラコだっけ?ミカの処分は任せる……」

サクラコ「わ、わかりました」

 

カケルはそう言って立ち去ろうとした矢先……

 

 

──ガクンッ!

 

 

カケル「─っ!」

 

 

カケルの視界が暗転し、倒れ込んでしまう……

 

カケル(あぁ………そうだった……体力ギリギリだった事を失念してた……)

 

サクラコ「!?カケルさん!大丈夫ですか?マリーさん、ヒナタさん!急いで救護騎士団へ!」

 

カケルは意識を二人に預け、目を閉じる………

──────────────────────

 

 

『───やれやれ…君達には驚かされるよ……』

カケル「あんたは?」

 

 

 

『ティーパーティー所属、サンクトゥム派リーダー……百合園セイアと言えばいいかな、探索者の雨井カケルさん』

カケル「っ!その感じだと俺の事について色々と知ってる様だな………」

 

 

おそらくは夢の中だろう……意識を失ったカケルは、ティーパーティー最後のメンバー・百合園セイアと二度目の会合を果たしていた

 

場所はティーパーティーのテラスではなく、地平線の先まで広がるような、一面の花畑に埋め尽くされた場所だった

 

 

カケル「……」キョロキョロ

セイア「随分、落ち着きがないようだが……」

 

カケル「すまんな、こうゆうとき大体白い部屋が多かったから違和感が……」

セイア「それは、神話生物によるものかな?」

 

カケルは驚きの表情を見せると

カケル「っ!その事までか……」

セイア「あぁ……しかし、そっちの未来へ行くとはね……」

 

 

カケル「そっちの未来?」

セイア「私が見た未来は……複数あったんだ…普段は一つだけなんだがね」

とセイアが言い、カケルは気になって質問をする……

 

 

カケル「もしかして、アンタ……予知夢を見れるのか?」

セイア「あぁ……」

 

 

セイアはそう言うと、とある花の近くへと行く……

 

セイア「これが黄色いカサブランカ、花言葉は"裏切り"。これがタンジー、花言葉は"あなたとの戦いを宣言する"。そしてこっちがマリーゴールド、花言葉は"悲しみ"。これはシオン、花言葉は"君を忘れない"。これはユリ、花言葉は…"死"だ」

 

カケル「全て、不穏な花言葉だな……」

セイア「そう、に視えた未来の一つ、その中でもこれまで最も長く見ていた未来(運命)は──悲しい結末だったんだ……」

 

 

カケル「……詳しく」

 

 

カケルはその言葉に何か意味があると確信し、聞き始める……

セイアは花を摘みながら、話し始める……

 

 

セイア「まず、ミカによるトリニティ現生徒会並びに各分派に対する裏切りによって起きる事件に巻き込まれる……そして、体育館の時みたいに戦闘が起きるだろう……」

カケル「まず規模の差が違うのか……」

 

 

セイア「そして………善戦はしたが君は敗れる……」

カケル「………」

 

 

セイア「ミカとは違い、君は外の世界から来た人だ……言いようもなく悲惨なことになる。補習授業部の皆が君の躯に駆け寄り……狂ったように喚き、君の名を呼んで君の死を必死で拒む──ミカも君を殺す気は無かったらしく、これは完全なる事故とも言える」

カケル「なるほど……それで?」

 

 

セイア「あぁ、ここからが最悪の未来だ……」

 

 

セイア「君が死に、シスターフットと君の仲間の一人が来るだろう……そして、君の死体を見た仲間は喪失感を感じや憤慨するだろう……そして、ミカを止めるべく君の仲間である彼が全力で止めに行くだろう……それを示すのがここにある2つの花、マリーゴールドと紫色の芍薬だ。それぞれ絶望、憤慨といった花言葉がある」

カケル「あのアホ……」

 

 

セイア「そして、辛勝だったがミカを止める事に成功するが……ボロボロになった彼は退院が見込めない程の長期入院をする事になる……更にクロノススクールなどによって君の死が知れ渡るだろう……そして、そこからが原因でキヴォトス中を巻き込んだ戦争へと発達し……」

 

 

 

 

 

「キヴォトスは滅亡する……」

 

 

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