函館行き蒸気機関車が尾形百之助によって地獄行きに変わるほんの10分前ーー
赤毛の娘は玉井達と共に五稜郭の周りを馬で走っていたが突如、林の方から銃声が響いて来たので尾形かと思い、そちらの方角に4人で向かう。
異様な光景だった。
蒸気機関車は速度を緩める様子も無く、線路上をひたすらに走っている。
車内には第七師団らしき兵卒だらけで何者かを相手にして暴れているが、その相手はよく見ると牛山であった。
「博士がここにいると言う事は、アシリパ達も!?」
「つまり金塊はこの中か!?」
せっかちな伍長殿の一言に、後ろを走っていた野間と岡田も目の色が変わったのがアンには分かった。そうと決まったワケでは無いのに4人を乗せた3頭の馬は客車の後部入口にどんどん近付いて行く。『金』とは誠に恐ろしい物である。
「ちょ・・ちょっと待ってくれ!」
慌てて止めようとするアンの前方、客車後部の乗り込み口の所に1人のアイヌ男性(?)がおり、4人と目が合った。
「筋肉質の少女・・・」
野間が呟く。
「玉井伍長に野間に岡田!?それに田中まで?何故ここに・・」
「谷垣!今まで生きていたのか!?嬉しいぞ!」
玉井は谷垣の質問に一切答えずに興奮して叫んでいる。玉井は谷垣を仲間に引き込もうと一生懸命だっただけあって、彼の事が大好きなようだ。
「それはこちらの台詞です。てっきり遭難したか羆にやられたのかと。」
「今からでも良い、こちら側に・・・」
意外に諦めの悪い伍長殿が元部下を改めて勧誘しようとした瞬間。
パァン!!
銃声がして谷垣の脇腹から血が吹き出し、そのまま彼は走行中の機関車から転落した。
「「「「谷垣ーー!!?」」」」
谷垣を撃ち落としたのは鶴見中尉、完全に目が座っている。彼はこちらを気にする事なく、客車の中に入ろうとして奮闘している。
「玉井さん、この客車の前から回ろう。鶴見中尉がここにいるって事は、もしかしたら何か大事なモノがここにあるかも知れない。」
「ウム!」
馬の速度を無理矢理上げて、機関車に並走しながら少しずつ追い抜いて行こうとするもなかなか難しい。赤兎馬は2人乗りだから尚更である。自分が下りて玉井だけを行かせようか迷っていると、突然、右側を走っている機関車の窓から何かが凄まじい勢いで飛び出し来た。
それは兵士だった。
車内から牛山に投げ飛ばされた北鎮部隊一等卒達が、次々に窓から真っ直ぐに矢のように飛び出して来る。
「あッ・・・」
気付くと赤兎馬の馬上はアン1人になっていた。
アンの後ろに座っていた玉井は飛び出して来た兵士に巻き込まれて落馬、藪の中に突っ込んでいた。“私に構うなァァァ・・・”等と遠ざかる玉井の声が後ろから聞こえてくる。次第に遠ざかる玉井に念仏を唱えながら横をチラリと見ると、車内の牛山がアンを見てニヤリと笑っていた。
ーー違う!違うんだよ、博士!
どうやら牛山はアンが第七師団の兵士に攫われていると勘違いしたらしい。相変わらずの男前っぷりだ。そして彼は、野間と岡田にも兵士をぶつけようとして投げつけて来ている。彼らは辛うじて避けているがこのままではいずれアン1人になってしまう。兵士に紛れ込む為の造反組3人の軍服は逆効果となっていた。
アン、野間、岡田が誤解したままの牛山がいる車両から更に馬を走らせて前方の車両を目指していると、目の前から2人の男が転がって来た。危うく馬で踏みそうになり慌てて避ける。
「今の2人、兵士じゃ無かったよな?」
「あれは・・・運転士じゃねぇか?」
「何で運転士が!?」
まさかの運転士不在である。このままではこの蒸気機関車は函館駅に突っ込んで最悪海に沈むだろう。尾形がこの機関車に乗っているかも知れない、3人が焦っていると頭上から何者かが話しかけて来た。
「ハァ、何やってんだよ、お前ら。玉井伍長殿はどうした?」
「尾形!?」
「「尾形上等兵殿!?」」
何と危ない事に、走行中の車両の屋根の上に散々探し回っていた尾形がいた。
「危ないだろ!!何やってんだ、アンタ!」
「客車の中の方が危ねェよ。アン、こっちに来い。野間と岡田はそのまま周りを見張って、何かあったら直ぐに報告しろ。」
我が道を行く唯我独尊男に反論せず、3人は大人しく従う。野間と岡田はそれぞれ馬を走らせて機関車の先頭と最後尾に移動する。アンは鞭の先端を尾形に放り投げて引っ張って貰い、車両の屋根に上がった。
騎手を失った赤兎馬は速度を落として、次第に後ろに遠ざかって行く。
「尾形、ロシアの狙撃手は倒したのか?」
「あぁ倒した。今からここで、この機関車ごと事故を起こさせて全て終わりにするぜ。」
どうやら機関車の運転士を追い出したのは彼のようだ。あまりの無茶ぶりに呆れるも、中にいる第七師団全員を相手にするのは勘弁なので仕方ないようにも思う。
尾形はアンの手を引いて機関車の屋根上を歩く。彼は左足に怪我をしているようなので肩を貸そうとするも断られてしまった。せめて足手纏いにならぬように大人しく彼について行くと、向かう先に見えたのは同じく屋根に上がっている鶴見中尉の背中だった。
「鶴見中尉殿。」
「尾形百之助上等兵・・・それに田中安。」
尾形が敵の首魁に声を掛ける。彼がこの情報将校の元上司とまともに会話をするのは約一年半振りとなるのだが、久しぶりと言う感じは全く感じさせない。それだけ付き合いが長く、深いのだろう。
「鶴見中尉も土方歳三も、お互いこんなに被害が出るとは思わなかったんでしょうな。圧勝する戦だと・・・。もう終わりでしょう?権利書が手に入ったところでどう責任を取るおつもりですか?」
ーー権利書?不動産か!?
尾形の発言にアンは固まった。今迄の情報を考えるに、アイヌを守る為の金塊の半分は北海道の土地の権利書に変わったと思われる。定住する民族の文化の保護には、彼らが暮らしている土地は大切だ。そして恐らくだが、中央政府にとって金塊より大事な物となる筈だ。不法占拠の古家を多く使用するアンには、土地の権利の大切さが良く分かっていた。
「あなたはこのまま表舞台から消えて、私の出世の為に全力で働くしか無い。」
「・・やはり第七師団長の肩書きが欲しいのだな。邪魔ばかりして引っ掻き回して、私が追い詰められるのを待っていたわけか?」
鶴見は表面上、怒るワケでも無く穏やかで冷静だった。対して尾形は珍しく感情的になって鶴見が余所見ばかりをしていると怒っている。
ーー尾形?
彼らしくない、アンはそう思いながらも口を挟む事が躊躇われて尾形の左手を強く握る。すると彼は一瞬だがアンの方を振り向いてニヤリと笑った後、金塊争奪戦後の予定を語り出した。
手柄の見返りで奥田閣下に士官学校、陸軍大学校を卒業させて貰い、死亡扱いとした鶴見に暗躍させて第七師団長になり・・・
「いや、まずは尾形百之助少尉か・・・」
髪を撫で付けながら喋る尾形の、アンの手を繋ぐ力が強くなったように感じた。
鶴見は尾形の事をかなり深く理解していたようだ。彼はアンには見抜けなかった、尾形の『中将になりたい理由』をピタリと当ててしまう。中将など価値がないと証明したいのだろう、と。
それを聞いた尾形は嬉しそうに笑っている。鶴見は意外に自分の事を理解してくれていた、見てくれていた。その事が嬉しいようだった。
◇
アン達の足元で発砲音や爆発音、人間達の呻き声が聞こえる。気の所為か、羆の鳴き声も聞こえた気がした。羆がここにいるワケ無いのでやはり気の所為だろう。
屋根一枚挟んで下は地獄、容易に想像がつく。下には第七師団だけでなく、かつて共に旅をしてきたアシリパや杉元や白石、牛山や土方がいるのを確認済みだ。更には鯉登や月島も。
ーーそう言えば都丹さんは?
アンは深く考えそうになり、頭を振って思考を中断する。彼らとは敵対関係になったのだ、牛山が自分を助けようとしたのもオマケみたいなモノだ、と考える事にした。
鶴見中尉が屋根にしゃがんで客車を覗き込んでいる。月島と鯉登の声が微かに聞こえた気がした。
そして鶴見は尾形の近くにアシリパの矢筒を持って戻って来る。中身の毒矢を屋根上に捨てて一冊の本の様な物を矢筒から抜き出して確認した。
「それが権利書ですか?」
「あぁ、杉元達が来るぞ。」
赤毛の娘の問いに簡潔に返答した鶴見は、さりげなく尾形に杉元達の足止めをするように伝えて立ち去る。
「尾形、鶴見中尉を行かせても大丈夫なのか?逃げられないか?」
と言うより、自分達で杉元達を足止め出来るのか、と言いたい。一応先頭車両の辺りでは野間が馬で並走しているが、ここからは少し距離がある。岡田はもっと遠い最後尾のあたりだ。
「野間!!こっちに上がって来てくれ!!」
野間はアンの指示に躊躇いながらも、彼女と尾形のいる車両まで馬を近付けて来て客車の屋根によじ登る。野間と無事に合流し、これで杉元対策は大丈夫な筈だ。
「私は鶴見中尉を追う!逃がさない!!」
尾形の計画が上手く行っても鶴見は尾形を裏切るだろう、教会での話や尾形と鶴見の先程の会話から容易に想像がついた。アンの声に鶴見は一瞬振り返るが、再び先頭車両を目指して歩き出している。
アンは急いで彼を追う為に1つ前の車両に飛び移ろうとした瞬間・・・
赤毛の娘が最も恐れている北海道生態系の頂点が視界に飛び込んで来た。
「ヴォォォォッ!!」
「ヒィィィィッ!!」
突然の羆である。
アンの直ぐ目の前、1メートルの距離にいる。
頭と前足を出して、屋根の上によじ登ろうとしていた。
慌てて止まろうとするも、足が絡んで転んでしまう。何故ここに羆がいるのか全く理解が出来ない。蒸気機関車はいつから羆の乗車を許すようになったのか。
「アン、伏せろ!」
「下がってろ、山芋!」
尾形が、そして野間が小銃を発砲して2人の弾は仲良く並んで羆の頭に命中する。しかし羆は苦しんでいるだけで倒せない。慌てて鞭を取り出して振るうと羆は驚いて漸く後退したので、アンはこけつまろびつしながら2人の元まで逃げる。
「あぁ、頭蓋骨が分厚いんだっけか、“強い奴を倒す時は頭を狙わない”」
尾形がそう呟いた瞬間だった。
赤毛の娘の目の前、尾形の隣にいた野間が突然左側に吹き飛び、客車の屋根から落とされる。その直後、何者かの銃剣が尾形の身体を貫き、その切先がアンの視界に入った。
「尾形ァッ!!」
尾形を刺したのは杉元だった。
アンは思わずひっくり返った声で叫んでしまったが、襲撃者である杉元の銃剣は、尾形の外套の所為で彼に致命傷を与えられ無かった。
杉元が考えていたよりも、銃剣は尾形のど真ん中を貫けず、尾形の脇腹の更に端に刺さっただけだったのだ。
尾形と杉元は走行中の機関車の屋根上で、激しく取っ組み合って殺し合いをしている。あまりの激しさにアンは手が出せない、非力な自分が中途半端な事をしたら尾形の邪魔になるのは明らかだ。
「・・山芋ッ!」
半泣きになりながら2人の男の殺し合いを見ていると、野間の声が聞こえた。彼は機関車の屋根の端に銃剣を刺して、落ちぬよう必死に掴まっている。辛うじて落下だけは免れたようだ。
「今、引き上げる!」
アンは急いで屋根の突起に鞭の先端をキッチリと巻き付けて、鞭の持ち手側を野間に渡して引っ張った。彼女に軍人を引き上げる様な筋肉は無いのでほぼ野間の自力頼みだが、少しでも早く上がって来て貰い尾形に加勢して欲しかったのだ。
しかし、野間が屋根上に登り切った時は既に勝敗が決まろうとしていたようだ。気付くと、杉元は客車に登ろうとしていた羆に捕まってしまい、引き摺り下ろされそうになっている。一方で尾形は弾を込めた三八式を動けぬ杉元に向けていた。
安心すると同時に、アシリパに申し訳無い気持ちも湧く。でも尾形を殺させるワケにはいかない。
彼の命は自分だけのモノ、アンはそう思いたかった。
「楽しかったぜ、不死身の杉元。心臓を撃っても不死身なのか試してやる。」
銃口を向ける尾形。
黙って尾形を見守る野間。
成仏してくれ、と念仏を唱えるアン。
3人の行動は1人のアイヌの美少女によって中断された。
「尾形!!」
ーーアシリパ!
赤毛の娘の目線の先、尾形、杉元、更にその向こうにアイヌを導くように育てられた娘がいた。弓を引き、トリカブトの毒矢を、アンの大切な男に向けている。
アシリパの目つきが以前と違い、アンは焦る。
「アシリパ、あれから誰か殺せたか?」
「阿呆!!」
馬鹿な挑発をする男の側に寄り、外套を引っ張る。この男、アシリパが絡むと平気で自殺行為をするからタチが悪い。樺太の時に彼の利き目は美少女に奪われた、もうこれ以上は何も彼女に奪われたく無い。
小銃を構える野間を止め、アンはパチンコを構えてアシリパに向ける。狙うは彼女の弓だ、野間の銃では命まで奪ってしまう。
杉元が唸るように尾形の名前を叫び、何故か持参していた日本刀を掴んだ。この刀は土方の物だ、客車にいた筈の刀の持ち主がここにいない理由は明らかである。
尾形のアシリパに向けていた銃口が杉元に向けられる瞬間、アンはパチンコのゴムを思い切り引っ張った。撃つなら今、いつも通り当てられる筈だ、もしかしたら彼女の弓の弦くらいは破壊できるかも知れない、そう期待していた。
しかし突然、パチンコのゴムが切れた。
引く力を入れすぎたのか、経年劣化なのかは分からなかった。
威力も速度も失った投石が、杉元に掴まる羆の頭にコツンと当たる。
対するアシリパの弓は引き絞られ、放たれた。
「おがたァッ!!」
アンは咄嗟に尾形の腹の前に右手を伸ばす。
アシリパの狙った場所、弓矢の角度で想像はついた。
尾形の腹部目掛けて射られた毒矢は、赤毛の娘の右手首を貫いた。
毒矢を射ったアシリパも、羆に掴まれた杉元も、見守っていた野間も、ただただ呆然としていた。
トリカブトの毒矢は、赤毛の娘の細い右手首を貫いており、射抜かれたアンは恋人の男の前で倒れた。
アンはボンヤリとして、手首から何か生えてるなァ、等と思ってしまったのだが、慌てて我に返り毒矢の状況を確認する。
手首を貫いている血塗れの矢尻にトリカブトは見当たらない。
少し身体を、腕を動かすだけで、叫びたくなるような激痛が右腕全体にビリビリと走り、思わず呻く。
熱い身体、全身から多量の脂汗が出る。
右手の指が動かない。
ーートリカブトの毒が手首に入った!?
こんな所から毒を刀で掘り出すのは不可能だった。
「尾形!私の右腕を斬り落としてくれ!!」
命と右手を引き換えにする気になれず倒れている自分の背後にいる恋人に懇願するも、反応が無い。
ーー尾形?
已む無く振り返って尾形を見ると、彼はアンが今までに見た事も無いような表情をしていた。
幽霊の様に棒立ちになっている尾形の顔、表情の一切が抜け落ち、感情が読めない。色白の顔は血で汚れていたが更に白く、まるで死人のようだ。真っ黒の何でも吸い込む左目はアンを見ていたが、いつもの様な力を感じない。これでは右目の義眼と大差ない。
「山芋!歯を食いしばれ!」
野間の声がした。
手拭いを口に突っ込まれ、手首の傷から少し上を紐で縛られる。毒矢から矢尻を切り落とした上で矢を引き抜かれ、全身が痛みで仰け反る。
野間は手首の傷に口を付け、必死に血を吸っている。
アシリパの声がする。
ーーフハッ、野間のヤツ、私を“山芋、山芋”とか言ってるウチに、本当の山芋に見えてきたんだなァ。
「美味しいか?粘り気は無いだろ?」
笑いながら野間に話しかけるが、手拭いを咥えているのでマトモな言葉にならない。
客車の屋根の上に倒れたまま、空を見る。
ーー人間としての一線を越える位なら死になさい。
母の言葉だ、幻聴だろう。自分は近いウチに一線を越えてしまうだろうから、その前に死ぬべきと言う事だろうか。冗談ではない、尾形を残して死にたく無い。
ーーカントオロワ ヤクサクノ アランケプ シネップ カ イサム!
アシリパの声が聞こえた、気がした。
壊れたパチンコも、毒で死にかけている自分も役割を終えた、そう言う事だろうか。一命を取り留めても利き手が使えなければ、鞭やパチンコは勿論、この先イギリスの組織から逃げ続けるのも難しいだろう。
ーー君のお父上は指一本動かさずに多くの人間を葬り、多額の金を右から左へ動かし、社会や国に影響を与え続けたのだよ?
この声は誰だったっけと考えるも、全く思い出せない。頭が朦朧としたまま、頭の中に話しかけて来る人間を必死に探す。
ーーあぁ、あの人か。
声の主は少し遠くにいる。尾形は彼が逃げぬように追わなければいけない。後ろを振り返る彼と、一瞬目が合った気がしたが幻覚だろう。でも励まされた気がした。
自分は手が使えなくても大丈夫、きっと何とか出来る。片足が無いまま戦場に出た兵士だっている、大丈夫だ。
右手はその一番大切な役割を今、果たしたのだ。
手拭いを左手で口から出し、野間に話しかける。
「おがたは・・・?」
「・・・・・・ここにいるぜ?」
何と本人が側にいた。彼にこんな所で足止めされて欲しく無かった。
「おがた、いけ。わたしはだいじょうぶだから、いってくれ。」
「・・・」
「山芋、今からお前を病院に連れて行く。なるべく受け身を取って飛び降りるからしっかり捕まっていろよ。それで良いですよね、尾形さん 。」
「あぁ。」
野間の言葉遣いと尾形の表情が気になったが、アンは野間に抱えられた為に彼にしがみ付くしか無かった。
野間はアンを抱えたまま、垂らされている鞭に片腕で掴まって少しずつ客車から下り、走る蒸気機関車から飛び降りる。
浮遊感の後に衝撃を感じ、振動の所為で右腕に激痛が走る。
アンは気を失った。