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実際メタ張った状態で、かつ一等級と二等級を複数人用意しても全然崩せなかったからな。"バシュム"の首を獲れたのは予想外の隙を縫った不意打ちだったし、それでも殺し切れなかった。というより、向こうは殺せないと分かってて見逃したっぽいよな。今考えると。
そんなヤバい連中の一味に捕捉された。下手に抵抗したところで力尽くで潰されるし、最悪騒ぎそのものの責任までおっ被せられかねない。鬼が出るか蛇が出るか、内心かなり警戒してたんだが・・・・・・。
「・・・・・・なにこれ?」
「あ"あ"っ?見りゃ分かんだろ。ウチ謹製の
「これ、全部が?マジで??」
一見するとスクラップの山だよ。確かによく見れば魔力を感じるけど、こう乱雑かつ山盛りに積まれたらゴミにしか見えない。まるで廃品回収業者かってレベルだ。
しかも量がもの凄い。教室と同じ大きさの筈だが、部屋の壁が全く見えない。キャビネット用意したくらいで仕舞えるのか?
「セレン先生ー!!言われた通り持って来ました!」
「よーし、良い子達だ。部会が完成したら一番に実験させてやっからなぁ?」
「あ、ありがとうございます!!」
ひょっこり現れた青年達───見なりから察するに平民の2回生だろうか?彼らが苦戦しながら持ち込んできたのは、RPGゲームなんかで定番の宝箱だった。ミミックが化けてそうなアレだ。
流石にこのタイミングで無関係なものじゃないだろうし、収納に関する魔導具か?その予想は正解だったようで、あっという間に魔導具の山は箱の中へと消えていった。吸引機能まで付いてんのか・・・・・・。
「これ、めちゃくちゃ高価な魔導具じゃないのか・・・・・・?」
「んぁ?保管庫から持ってこさせたから知らねぇ。埃被せてるよかマシな使い道だろ」
いや、確か王立学校の保管庫って学長直轄だったよな?それを簡単に持ち出せるって、どんだけテロリストに入り込まれてんだよ・・・・・・。
そのまま他の生徒と部屋の片付けをさせられること数分、思ったより早く掃除は終わった。まあ山になってた魔導具以外は汚れ掃除くらいだったしな。
「───そんじゃ改めて、ようこそウチが監督予定の『錬金術同好会』へ。お前のことはよく聞いてるぜ治癒士さんよぉ?」
「・・・・・・なら自己紹介はしなくて良いな。それで、俺に何の用だ。片付けが用事ならもう帰って良いか?」
「おいおいツレねぇじゃねぇかよ!ウチはお前の救いの主になるかもしれねぇよのによぉ」
他の生徒さん達は先に帰って今は俺たちだけだ。いや、宝箱からヌルッと這い出てきた人形がテキパキ模様替えの続きをし出したから二人きりじゃないな。ホラー映画の演出みたいで普通にビビった。
しっかし、いきなり何の話だ?俺としては可能な限りコイツらとは関わり合いたくないんだが。
「単刀直入に言うぜ?ウチが新設した錬金術同好会に入れ。ほら、これ入部届けな」
「・・・・・・意味分かって言ってるのか?俺はセレストゲイルと仲良しこよし、つまりはアンタの敵だぞ」
「ウチはお前と揉めた覚えはねぇなあ。そっちが襲ってくるってんなら相手してやるけど?」
それは、そうだろうが・・・・・・別にそっちが襲い掛かってこないなら───いや待て。
「先に仕掛けてきたのはそっちだろうが。囮しやがったアデルもアデルだけど、思いっきり夜襲してきたじゃねぇか」
「あー・・・・・・そういや、"バシュム"の馬鹿がんなこと言ってやがったなぁ。ウチとしちゃオニキスフレアの屑共が失脚した今、連中がどうなろうが知ったこっちゃねぇんだよなあ」
「おいおい・・・・・・」
そりゃ軍事組織みたいに規律のある連中じゃないとは予想してたけどさ。モチベーションにムラがあり過ぎんだろ。
「そんじゃアレだ、紳士協定って奴でどうだ?この学校に居る間だけは敵対しないし邪魔しない。その代わり
「俺に都合が良過ぎないか?何の対価にもなってないし、アンタなら俺を無力化するくらい簡単だろ。そもそも錬金術なんて、俺が習ったところで宝の持ち腐れだ」
「誰もんなこと期待してねぇよ。ウチだってザット・・・・・・糞オニキスフレアをぶっ飛ばした馬鹿野郎の指示がなきゃ言ってねぇよ!」
───ザット?そんな名前した蛇の怪物とか居たか??
いや重要なのはそこじゃない。何でテロリストの問題児が敵に塩を送るような真似を?
「言っとくけど、あのイカれの考えなんざウチは知らねぇからな。それでどうすんだ?このまま飼い殺しにされてるか、それとも敵を利用してでも腕を磨くか。ウチの手を取るなら損はさせねぇよ?」
「・・・・・・・・・・・・俺の一存じゃ決められない。相談のうえ後日回答させてもらいたい」
コイツがテロリストじゃなきゃ、正直頭下げてでも欲しい環境だ。王族関係者は【浄血】と揉めてる以上【
とはいえ連中と仲良しは色々不味いだろう。これが離間工作の一環で、外堀り埋めにきてる可能性だってある訳だし。せめてウォルフが来るまで返事は保留だ。
「ふーん、別にウチは構わないぜ。何なら手紙も好きに出しな。ウチ経由なら検閲もされねぇし」
「・・・・・・本当に手厚いな。まさか俺の面倒を見るために此処へ潜り込んだのか?」
「それこそまさか、だ。せっかく雅な連中が手引きしてくれたんだし、目ぼしいモン取りにきただけだよ。お前はそのついで!」
他人に指差すな、まったく。それは置いておいて、丁寧に選択肢を潰されてるようで気味が悪い。だが他に手立てもないし仕方がない。
学校に頼んでも最悪手紙自体を握り潰されそうだしな。中身をすり替えられるリスクはもうこの際仕方がない。とはいえ直接連絡を取る手段も考えないとな。外出許可を得られれば手っ取り早いんだが。
「ウチの話はそんだけだ。ああそうだ!お前がどう思おうが勝手だけどなあ、今のウチはれっきとした教員だかんな!!次はもうちょい敬意を払え」
「・・・・・・ああ、分かっ───りました。それでは失礼します」
まったくもって正論だ。どんな手段であれ本物の教員なら態度を改めないと。こんなことで突っかかられたら面倒だ。
それはそうと・・・・・・この学校には【