抜けてる召喚士とモチモチ召喚獣   作:ルルーラ・ランドー

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1話

俺の名前はダイスケ。

俺は死んだらしい。

 

残念ながら喜寿超えての大往生とは言えないし誰かを救おうとしての英雄的な死に方でもない。

死んだ理由はシンプルな病死だ。

 

若くして亡くなるのは悔しいが女神に転生させてもらえるということなので普通に転生させてもらった。

自分は英雄的な死に方でもないからチートなスキルとかは貰えないらしい。

 

「ケチな神様だぜ。そこは何かくれよ……」

 

最初の街『ファスター』でギルドに会員登録すると適性診断で前衛職より後衛職の方が良いそうだ。

 

そこから職業訓練を終え、俺は無事『召喚士』になりました。

 

「……………え?召喚士って何召喚すんの?」

「それは私が一週間前に教えたでしょうが!!」

 

教官のゲンコツが頭上に落ちてきた。

 

「いってぇ!!ちょっとした冗談じゃないですか!!召喚する魔物は適度に弱らせて。『捕獲用攻撃呪文(キャプチャー)でトドメを刺すんですよね!」

 

「そうだ、そうすれば『契約成立』、複数の魔物を仲間にして戦うのが『召喚士』だ。」

 

他の魔法系の後衛職に比べると覚えなければならない魔法が少ない。そのかわり、魔力を召喚士した魔獣に魔力を分配して強化したり、複数の魔獣を同時に使役するためリソース管理が大切。

 

それが『召喚士』である。

 

「さっさと、キャプチャーしてこい」

「あいあいさー!」

 

教官は高名な魔女らしい。

訓練期間中に聞いたりして調べてみたところ『虚空の魔女:イザベラ・ヴォイドウォッチ』は数多の魔法を覚え、ドラゴンを単独討伐した記録のある大変凄い人なんだそうです。

 

それがなんでこんな場所で俺一人相手に教官をしているのかというと。

単純明快。

俺以外の同期は全員卒業したからである。

 

「魔法覚えんのめんどくちぇ」

 

とか思ってたらいつの間にか俺だけになってた。

危機感はめっちゃある。

そろそろゲンコツじゃなくて落雷か隕石が落ちそうである。

 

あまりにも魔法が覚えられないのでいっそのこと一つに特化することになり、なんとか覚えたのが『キャプチャー』である。

『キャプチャー』ができれば『召喚魔法(サモン)』は唱えるだけで良いらしい。

『召喚士』ならば魔獣をキャプチャーできれば卒業である。

 

とにかく、俺はタダの棍棒でしかない『メイジスタッフ』を構えながら魔獣を探す。

場所は『ファスター平原』

ファスターの街の外、門を出てすぐの場所である。

 

「見つけたぜぇ。スライムさん。」

 

相手のレベルは3、こちらのレベルも3。

負ける気がしねぇ。

 

息を殺して近づき、

体をしっかりと捻って力を溜めて………一気に振り抜く。

 

「ファーーーー!!!」

「キィイイイーー!!!」

 

ぶっ飛ばしたスライムが木に激突する。

 

「『キャプチャー』!」

「ぎぃ!!」

 

ダメだった。

スライムのタックルが俺の腹に突き刺さる。

 

「グホッ……!」

 

しかし、相手が逃げなかったのは僥倖。

運動エネルギーを使い果たし、引力に引かれて落ちるスライムをもう一度どメイジスタッフでぶん殴る。

 

「『キャプチャー』だおらぁ!!」

 

一度地面にぶち当たって跳ね返ってきたスライムがメイジスタッフの魔法石に収まった。

『契約成立』である。

 

「よっしゃあああぁ!!」

 

なんとか卒業できそうだ。

急いでギルドに戻ると教官はギルドでパイプタバコを吸っていた。

 

「その顔見ると成功したみたいね」

「はい!」

「じゃあ、今は客も少ないしここで見せてちょうだい。」

「わかりました!『サモン』」

 

先ほど契約したスライムを召喚してみると。

 

「…………」

「…………」

「モッチッ」モチモチ

(なんか、スライムがモチモチしてる。)

(スライム…よね?、スライムよ。)

 

「えらくモチモチしたスライムね。名前はつけたの?」

「えっと、まだです。」

「名付けるといいわ。名前は大切よ」

「じゃあ『モッチ』で」

「モッチ!」モチモチ

 

モッチは飛び跳ねて応える、喜んでくれたようだ。

 

「はい、合格。」

「ありがとうございます」

 

ギルドの受付に頼んでギルドカードの更新をしてもらう。

 

「はい、これでGランクからFランクになりました!」

「やったー。」

「これで、あちらのギルドボードから依頼を受けられるので、条件が『Fランク冒険者』の依頼が受けられます。」

「はーい」

 

とりあえず仕事を受けてみよう。

 

「はい、コレ『薬草の納品』お願いします。」

「ハイ受け付けました。」

「行ってきまーす!」

「やる気満々ですね。」

「そのやる気を魔法を覚えるのに使ってほしかったわよ……」

 

それで、『ファスター平原』で薬草採取をする。

 

「薬草図鑑持ってきたけどさー。もうさー!無理だよ!!わからないんだからさー!!」

 

開始15分で心が折れて焚き火を燃やして肉を焼き休憩していた。

どれが『薬草』なのか全然わからん。

 

「図鑑見てもわかんねえよ。草は草だよ!」

「モッチ!」

「そうだよなモッチもわからねえよなぁ。」

「モッチ!」

「薬草10本なんだよなぁ」

「ンモッチ!」

「ああもう、なんでもいいから沢山取ってきゃいいか!」

「モモッチ!」

 

そう言って適当に薬草?と思わしき草を大量に草を詰めて帰った。

 

「いだだだだだだ!いぎゃあああああ!ごめんなさいごめんなさい!ごーめーんーなーさーいー!!」

 

そんな甘い行動は手痛い結果なってしまった。

 

「うわー、久しぶりに見たわソフィア受付嬢の逆さエビ反り固め。」

「ソフィアさん。あの見た目で元々はゴリゴリの前衛職だったんだよなぁ。」

「俺も昔、ゴブリンの討伐数ちょろまかして食らったなぁ!」

「「「ガハハハハハハ!!!」」」

 

助けてくれぇ!

丸メガネかけたザ事務員な見た目の受付嬢が戦闘スキル何個も持ってるバケモンだと思わないじゃん。

 

「あのですねダイくん。私がお渡しした『バトルモンキーでもわかる薬草の見分け方』はどうしたんですか?」

「いだだだだだだ、そ、それ………間違えて焚き火の燃料にしました」

「ふんっ!」

「ぎゃああああああああああ、冗談ですってぇえええ!!」

 

ゴギッ

 

あっ……

 

テンテンテレレン

 

「ガキ、次はねぇぞ………コホンッ……次はないですからね♡」

「すみませんでした」

「そんな貴方でもできそうな依頼を選んでおきました。当分の間は私が選んだ依頼をこなしてもらいます。」

「はい。」

 

ひどい目に遭った。

もう二度と彼女の前でふざけるのはやめよう。

 

ソフィアさんが選んでくれた依頼は農場を荒らすアクセルボアの討伐である。

 

「よーしがんばるぞー」

 

ファスター平原の狭い森林地帯に住んでいる魔獣で先日焚き火で食べたのもコイツの肉を加工したものである。

先ほど「頭に叩き込め」と言われてソフィアさんに教えられた情報によると直線的な最高時速は80kmと言われていてファスターの町の農地と森林地帯を一直線に移動するらしい。

だから間で待っていれば捕捉できるそうな。

 

「ここで待機だなぁ。」

 

お腹をすかせたアクセルボアが来るのを待つこと1時間。

地響きと土煙と共にアクセルボアが突っ込んできた。

 

「きたきた。待ちくたびれたぜ。『サモン』」

 

「モッチ!!」

 

「モチモチの力を見せてやれ!」

 

「モッチ!!!」

 

モッチは体を膨らませるとアクセルボアの進路に待ち構え、そして……

 

体を貫かれた。

 

「モッチいぃいいいいい!!!」

「ンモッチ!」

 

一瞬心臓が止まりかけたがモッチはすぐに穴を埋めて元に戻る。

幸い取り逃がしたアクセルボアは他の冒険者に狩られたらしいが、俺は圧倒的な実力不足にレベルアップすることを決心した。

 

そして数日後、

他にもスライムを倒してレベルを上げていくとモッチがスキルを覚えた。

 

「モッチ!」

 

やる気満々だがそのスキルは『プロテクト』

防御スキルである。

 

「じゃあ戦ってみるか!」

「モモッチ!」

 

そもそものステータスも上がってるので試しにアクセルボアにぶつけてみることにした。

 

「よっしゃーいっけーモッチ!」

「モチモッチ!」

 

土煙を上げて突っ込んでくる猪にモッチが立ちはだかる。

モッチはプロテクトで体の弾力を増し……

 

「それ本当に硬くなってる?」

「ンモッチッ」

 

自身があるそうなのでそのまま見守ることにした。

すぐにアクセルボアが衝突する。

 

ボヨンッ

 

モッチの体が伸び、そして絡め取る。

そして、モッチはゆっくりと消化し始める。

 

「…………うわっ…………美味いのそれ?」

「モッチ!」

 

モッチが満足ならそれでいいか………

 

「いやちょっと待て、頭の骨だけ出してくれ」

「モッチ。」

 

『アクセルボアの討伐』の依頼をクリアした。

 

「ちっ……おめでとうございます」

(え?今ソフィアさん舌打ちした?)

じゃあもう少し難易度上げてもいいわね……

(もしかしてソフィアさんに嫌われてる?)

「次の依頼はこちらでどうでしょう?」

(あのーソフィアさん。バツの訂正の下にDって書いてあるんだけど?)

「あ、あのー、ソフィアさん。これDランクなんじゃ「Fランクですよ」…………そ、そうですか。じゃあ内容は『人食い花の採取』………これD「Fランクです。」……Dランクなんですね。」

 

(完全に嫌われてる。ヤベーよこのヒト。ゴミを見る目でコッチ見てる。)

 

「ちなみに聞いておきたいんですけどぉ」

「はい」

「依頼されてから3日以内に完了って書いてあったのに。途中報告もせずに一週間かけるってどういうことですかねぇ?」

「あっ、」

「しかも、どうやら街には帰ってきてたみたいじゃないですかぁ?」

「あのぉ……」

「普通は経過報告ぐらいするよねぇ?」

「それは……」

「初めてだから許してあげますけどぉ。」

「あ、ありがとうございます!」

「次やったら絞め殺すから。」

「はい。申し訳ございませんでした!」

 

土下座する。

ソフィアさん怖いよ。

 

「まあ、使えない冒険者は要らないのでやらないならギルドカード返却してください。」

「や、やります」

「………そうですか。じゃあ頑張ってくださいね♪」

 

(やってやろうじゃねぇか!)

 

「というわけで、あとは依頼主であるアチラの方に聞いてください」

「はい。」

 

ソフィアさんに言われてギルド内の一席を見ると足を組みながらシーシャをパイプタバコを吸っている二人の女性がいた。

 

「ねぇ?イザベラ?あの子が件の問題児?」

「ああ、そうだ。はぁ……まさか3日で済ませるべき依頼に1週間もかけるとは……頼む。アイツに冒険者のイロハを教えてくれ」

「ふーん。わかったわ。ねぇ。見てないでコッチ来なさいよ。」

「あっ、はい…」

 

呼ばれて席に座ると自己紹介が始まる。

 

「私はヴァレリア・ソウルコール。Sランクの冒険者で貴方と同じ『召喚士』よ。よろしく」

「ダイスケです。よろしくお願いします!」

「ふーん。それで、あなたの魔獣を見せてちょうだい」

「わかりました!『サモン』」

「モッチ!」

 

モッチがドヤ顔でテーブルの上に現れる。

 

「ヴァレリア。お前にはコイツはどう見える。」

「…………確かにコイツはユニークだな。」

「だろ?」

「俺のモッチって何か違うですか?」

「個人だけが元々持ってたり、突然、発現するスキルがユニークスキルなんだけど、『召喚士』には稀に契約した魔獣に特殊なスキルを付与できる者がいる。それが召喚士の『ユニークスキル』よ。」

「へー。」

 

なんか特殊な能力もってんの?おれ?

やっぱ才能ってやつかなぁー?

 

「にしても、強いのかよくわからないわね」

「そうなんだ、別にモチモチなだけで普通なんだ」

「肌には良さそうじゃない?」

「お前……体をスライムにつける気なのか?」

「『サモン』」

 

召喚されたのは普通のスライムである。

ただ、色が違う。通常青色なんだがこのスライムは緑色である。

 

「この子は私の美容のために育成と調整したスライムよ。」

「ほう、それでそれで……」

 

あのー、もしかして俺のこと忘れられてない?

モッチをモチモチしながら2人のアンチエイジングトークを聞き流してると

 

「ねぇ?」

「あっ、はい。」

「貴方は私が預かるから。」

「そうっすか。」

「早速、力を見せてもらうから。いくわよ。」

「はい。」

 

それでそれで……

 

「まず、本当に貴方がユニークスキル持ちなのか見せてもらうわ。」

 

新たにスライムをキャプチャーすることになった。

 

「モッチ!殺すなよ!」

「ンモッチ!」モチモチ

「よーし、『キャプチャー』!」

 

そして

 

「『サモン』!」

「モモッチ!」

「おー。」

「本当にモチモチになるわねぇ。研究のためにこの子貰っていい?」

「いいですよ」

「じゃあ『リリース』して」

「へ?」

「ん?…………ちょっと待って?もしかして『リリース』を習わなかったの?」

一瞬、イザベラ教官の鬼の形相が思い浮かぶ

「………………シ、シッテマスヨ、モチロン」

「大丈夫よ。貴方の物覚えが悪いのは散々聞かされてるから。」

「ハイ。覚えてないです。」

「簡単よ。魔力の使い方は見て覚えなさい。『キャプチャー』!」

「すげー。」

 

ヴァレリアさんは他のスライムを一瞬で捕まえてしまった。

 

「『サモン』それで、よく見てなさい。『リリース』」

「こうですかね……『リリース』」

 

先ほど捕まえたモチモチのスライムが野生化した。

 

「『キャプチャー』『サモン』」

 

モチモチのスライムをヴァレリアさんが召喚する。

 

「召喚士は魔獣を捕まえて檻に『リリース』することで稼ぐ者が多いわ。」

「へー。」

「貴方が悪戦苦闘した『アクセルボア』もこの方法で捕まえるとそれなりに高く売れるの。売らなくても町の肉屋に持っていけば捌いてくれるわ。」

「おーそれは良いこと聞いた。」

「だから、当分の間はレベル上げと召喚魔獣の捕獲を頑張りましょう」

「わかりました!」

 

ヴァレリアさんに教えてもらいながら『召喚士』についてわかったことがある。

一つ『召喚士』は自分自身も鍛えるべき。

戦闘において強い召喚士は狙われやすい。護衛をつけるにも限界があるため、魔法が使えないなら一般的な剣士クラスには強くなったほうがいいらしい。

二つ『召喚士』は嫌われている時がある。

密猟団にヘッドハンティングされやすいらしい。しかも、楽して稼げるから『召喚士』が密猟団を作ることも多い。だから『召喚士』を忌み嫌う人もいる。今の自分はファスターの町にいるルーキーと知れ渡っているから大丈夫だが見知らぬ地に行った時には気をつけるべきなんだそう。

三つ『召喚士』は魔力供給の配分が難しい。

今は魔獣一匹、しかも低級魔獣であるから気にならないが、これが複数で高級魔獣になると召喚して戦わせるときに消費し続ける魔力の配分が難しくなるらしい。戦闘中に失敗すると魔力切れを起こして非常に危険なためそれを学ぶべきなんだそう。

 

ヴァレリアさんがいるうちに魔力配分のイロハを学ぶこととなった。

そのためにまずそこそこ強い魔獣を手に入れる必要があり、最初に目標にしたのは『アクセルボア』である。

 

「今日も頼むぞモッチ!」

「ンモッチ!」

 

2度目なので難なく『アクセルボア』をキャプチャーすることに成功した。

 

「『サモン』」

「ブー!」モチモチ

「「おぉおぉぉぉ!!」」

 

丸々太ったアクセルボアが召喚された。

 

「本当にモチモチねー」

「コイツ強いんすかね?」

「わからないわ。どんどん戦闘するわよ」

「はい」

 

このあとスライムとアクセルボアをありったけ捕まえた。

スライムはモッチと融合させていく。

アクセルボアはヴァレリアさんに手伝ってもらいながら厳選を行います1番素質のあるものを選んで後は売ることにした。

 

「………こりゃまた、丸々と太ったアクセルボアだね。豚と間違いそうになったよ。」

「売れますか?」

「うーん。こりゃ脂身が多すぎるよ。悪いけど値は落ちるね。」

「そっかー。」

 

仕方ないけど安くても売って金にした。

 

「こうやって日銭を稼いでいくのよ。」

「わかりました!」

「というわけで、人食い花の採集に行くわよ!」

「はい!」

 

連れてこられたのはファスター平原にある小さな森。

アクセルボアの生息地にもなっているが人食い植物の植生地にもなっている。

 

「さっきの豚さん出しなさい」

「カツですね。『サモン』」

「ブギー!」モチモチ

「アクセルボアは匂いで人食い植物を見分けることができるわ」

「なるほど」

「で、採集の方法は『人食い植物』をキャプチャーすればいいわ」

「おー。」

「プギー!」モチモチ

「『キャプチャー』」

 

ヴァレリアさんは片手間でカツが見つけた『人食い植物』をキャプチャーしてしまった。

「やってみなさい」

「はい。」

「プギー!」モチモチ

 

カツが次の目標を見つけたようだ

 

「『サモン』モッチ」

「モッチ!」モチモチ

「葉っぱにまとわりつけ!」

 

モッチは植物の葉にまとわりつく。

おそらく人食い植物はこれで息ができなくなるだろう。

 

「モモモモッチ!」モチモチ

 

慌てた人食い植物が土から根を出してのたうち回るので今度は根も覆ってしまった。

徐々に花がしおれていく。

 

「ここからは総力戦だ!耐えてくれモッチ!」

「モッチ!」モチモチ

「プギー!!」モチモチ

「うぉーりゃー!」

 

カツも突進で攻撃し!

自分も杖でぶん殴りに行く。

ボコスカ殴って数分後。

 

「『キャプチャー』!!」ゴスッ

キャプチャーしながらぶん殴った攻撃がトドメとなり、無事成功した。

 

「できました!」

「合格、よくできました。早速召喚しましょう」

「はい!『サモン』」

 

「リリー!」モチモチ

 

「「おぉ」」

 

最早多肉植物のように肉厚な花弁を持ち丸々とした植物型の魔獣が現れた。ポ◯モンのラフ◯シアの色をキ◯イハナにして、花弁を小さくしたような見た目である。

 

「もう別物ね」

「かわうぃーね!」

「リリー!」モチモチ

「ちょっと、これ食べてみて『リリース』」

「リー!」モチモチ

 

ヴァレリアが気絶したアクセルボアを目の前に出すとモチモチとした見た目の人食い植物はツルを伸ばし、頭?にある花弁の真ん中の口を大きく開いて丸のみにした。

 

「ひぃ!!」「ブギー!?」

 

俺はカツと抱き合う。

 

「お、俺とコイツは…く、食うなよ……」

「ぷ、ぷぎっ!」

「リー!」

 

どうやら俺たちの事は分かっていて区別できているようだ。

 

「これで依頼完了よ。報酬は捕まえたその子。そのまま仲間にしていいから。」

「あ、ありがとうございます!」

「今の貴方に教えられることはここまでよ。またランクが上がったら教えてあげるから今はランクを上げるために精進しなさい。」

「はい!」

 

こうしてダイスケの冒険者生活が始まった。

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