チェンソーマン/   作:カルパン

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チェンソー/ソード

 

 

退屈な世界、退屈な日常

 

学校も退屈だ バイトも退屈だ

 

ゲームも、本も、踊ることも……

 

空虚な空、空虚な心……そんな中で見つけた……鉄のような肉塊

 

「ヨコセ……血……体……」

 

退屈が裏返る音と共に暗闇に呑まれた

 

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2000年も近い年の頃、日課の悪魔狩りを続ける

 

つまらない日常にほんの少しだけ色付いた俺の趣味

 

今日もシャツを果汁で染めながら腕を薙いで悪魔の肉を切り裂く

 

ただの肉を少しいじり肉を引きちぎる。そして口に運ぶ

 

「……チッ……ハズレか……」

 

ぶちゅりと不快な音と共に肉をすり潰す

 

今日、渇きを潤してくれる者は現れない

 

そう思ったのも束の間……薄暗い空間にコツコツと音が響く

 

振り返り光の中を見据える。赤髪の、おさげの女

 

「23件……君には何かわかる?」

 

「知るか。興味ない」

 

「ここ二年間、ここ周辺での未発見悪魔の死体発見報告だよ」

 

女が詰める。空気が詰まる

 

「で、それがどうした」

 

「君、名前は?」

 

そんな状況ではないだろう……頭がおかしいのか

 

些細な疑念を胸に人としての名前を告げる

 

「稔醒 イグサ」

 

「違うよ、君の内側の名前」

 

女は自然な動作で俺に近寄り、心臓部に人差し指を突き立てた

 

「……剣の悪魔だ」

 

「私はマキマ。貴方を公安にスカウトしに来ました」

 

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年が5つ進み、俺は一つの集団生活から卒業した

 

だが抜け出した先にも集団。それもとびきりの、人間失格とすら思えるほどにイカれた人間達の集団

 

拝見、名も覚えていない父と母へ

この度、あなた方の息子は“公安対魔特異四課”に就職しました

 

アルバイトのデビルハンターから正式なデビルハンターになった俺は慣れないスーツを身につけて出社した

 

「おう稔醒、ちょっとこっち来い」

 

「……何スか隊長、今日は朝からだりぃんスけど……」

 

気怠げな声音で俺を呼ぶのは岸辺サン。対魔四課の隊長である

 

手に持つスキットルの中に入っているのは酒。五十路のオッサンはいつも酔っている

 

「今朝マキマから連絡があってなぁ……なんでも新人が来ると」

 

「ンなモン知りません。アキに任せりゃいいでしょう」

 

「そのアキと二人で面倒を見ろと仰せでな」

 

「チッ、面倒な……」

 

「何が面倒なのかな?」

 

「ゲッ……マキマサン……」

 

そして目の前のおさげの女……今の俺では敵わない、勝てるビジョンが見えない……そんな不気味な女、マキマは気付かぬうちに俺の背後をとっていた

 

やはりコイツは苦手だ。好きとか嫌いとかじゃない、本当に単純に本能的に苦手だ

 

「岸辺さん、稔醒くんを借りていきます」

 

「……はぁ……上司命令なら仕方ない……付いてきますよ」

 

マキマに着いて歩く

 

扉を潜る

 

そこにいたのは早川アキ、年上にして後輩の男。そして見知らぬ男。口をだらしなく開きその視線はマキマに集中している

 

「……そいつが新人か、アキ」

 

「お前か……」

 

「デンジ君、こちらは早川アキ君。君の三年上の先輩だよ。そしてこちらが稔醒イグサ君。彼は五年上の先輩で、剣の悪魔になれる人間……色んな意味での先輩だよ」

 

自分の意図せぬ間に勝手に紹介をされる。目の前の小汚い犬のような男、デンジは俺とアキを見るなら嫌そうな顔をする

 

「……よろしくする気はなさそうだな。こちらとしては助かる」

 

「うーん、困ったね。二人にはデンジ君の監視と指導をお願いしたかったんだけど……

 

「……アキに任せる。ガキの子守なんぞ趣味じゃねぇ」

 

「奇遇だなアンタ、オレも野郎に興味なんて無ェぜ」

 

「そう言うわけだ。じゃあな、デンジ君」

 

踵を返し帰ろうとする

 

「待って」

 

「……何スか……」

 

剣呑な眼差しでマキマを見る

 

「せめて何かしらで面倒を見てあげて欲しいな。特例でバディを付けてないんだから、これぐらいはね」

 

「……戦闘技能の指南。それ以上の譲歩は無しで」

 

マキマは仕方ないと肩を竦める

 

「おいテメー、さっきから聞いてりゃマキマさんに対して何サマなんだよ」

 

デンジが俺に噛み付く。だが興味は無い

 

犬の鳴き声を無視して歩みを進める




レゼ編でデンレゼに脳を焼かれた者の一人です
レゼには幸せになってほしいしデンレゼは報われて欲しいので主人公を生贄にします
お前もデンレゼ最高と叫びなさい!
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