今、二人の冒険者が対峙する。
【フレイヤ・ファミリア】藤堂・ケンマ。
【ロキ・ファミリア】ベート・ローガ。
最大派閥の第一級冒険者はまさに一触即発である。
「ケンマ、これはどういうつもりだい?」
フィンが俺に話しかけてくるも、三首領とアイズ以外の【ロキ・ファミリア】の団員は俺の事を睨んでくる。
「フィン、何時からお前らは他の冒険者を侮辱できるほど偉くなった?それもテメェのヘマで逃がしたミノタウロスで殺されそうになった冒険者を酒の肴にしてよぉ」
「それもその被害者の前でできるんだからスゲェよ」
「⁉ あの場にいたのかい…まさかさっき店を飛び出した彼が…」
「そうだ、しかも新興派閥だって言ったな。そりゃ力の差が歴然だわな、文句を言ったところで派閥が潰されるかもしれねぇんだからよぉ」
「…」
俺の言葉にフィンは何も言わない。
そんなことはあり得ない、それは【
別の立場である【
「だがまぁ、俺があの狼をぶん投げたのはさっきの話もそうだが…知り合い侮辱されて黙ってられるほど大人しくねぇんだよ」
「彼は君の知り合いなのかい?」
「あぁ、たまたま三十分前に知り合って酒を酌み交わした」
その言葉に【ロキ・ファミリア】含め他の客は「それは知り合いじゃなくて他人」と思ったのは定かではない。
まぁ、向こうは水だったけど…。
「だから、今からそこの駄狼を
「やってみやがれ!!」
こうして、第一級冒険者同士の喧嘩が始まった。
「オラァッ!!」
「アレンより遅い」
そう言って蹴りを掴み、地面に叩き付ける。
「ぐはっ⁉」
「どうした、もう終わりか?アレンなら立ち上がって襲い掛かってくるぞ」
「あのクソ猫と比べるんじゃねぇ!!」
「それもそうだな、だってお前
「ぶっ殺す」
そうして、喧嘩が激しくなりそうになった瞬間、俺とベートの間に大剣が刺さる。
「もうやめておけ」
「邪魔すんなよ、オッタル」
「フレイヤ様の命だ、従え」
「フレイヤの命じゃしょうがねぇな、ほい
俺は懐に入れていた万能薬をベートに掛ける。
「テメェ…!!」
「代金はいらねぇよ、俺より弱いんだから」
「!!」
その言葉にベートが俺に襲い掛かりそうになったのを他の団員に抑えられる。
「ケンマ、その被害にあった彼に謝罪がしたい。教えてくれるかい?」
「知るか、テメェらで何とかしろ」
そう言って俺はオッタルと共にフレイヤの元に帰っていくのだった。
「派手に暴れたわね」
「ふん、あんなのオッタル達との殺し合いに比べたらじゃれ合いだ」
「うふふ、あの子を侮辱されて嫌だったの?」
「まぁな」
フレイヤと少し話した後、俺はダンジョンの六階層に来ていた。
そこではベルが護身用ナイフでモンスターを倒していた。
「全ての泥を糧にして強くなれ、ベル・クラネル」
そう言って俺はベルが力尽きるまで見守って居た。
その後、俺はベルを背負って【ヘスティア・ファミリア】の
「こればっかりはベル次第だな」
そう言って廃教会へと向かうのだった。
「遅い・・・、いくらなんでも遅すぎる!!」
ボクの初めての眷属であるベル君が昨日ご飯を食べに行ってから帰ってこず朝を迎えてしまった。
「何かに巻き込まれた・・・?だとしたら、早く探さないと!!」
そう考えたボクが廃教会の外へ出ると、ベルくんを背負った
「ベル君!!」
「神ヘスティアですね、俺は【フレイヤ・ファミリア】の藤堂・ケンマといいます」
「フレイヤの
疑問に思った僕が問いかけるとケンマ君は答える。
「実は彼装備もまともに身に付けずにダンジョンでモンスターと戦闘をしていまして最後の一匹を倒したと同時に倒れた所を見たので背負って地上に戻ってきた時にこちらの場所を教えてくれたので直接連れてきました。あと、モンスターとの戦闘時負った傷は俺の持っていた
「うん、細かく説明してくれてありがとうケンマ君」
「それでは、俺はこれで」
「本当にベルくんを助けてくれてありがとう!!」
ケンマ君はボクに頭を下げてから自身の