あれから俺は書類整理の忙殺され、怪物祭当日を寝不足で迎えるのだった。
「ねむ…」
あくびをしながら俺は街中を歩いていくと、今もっとも会いたくもない奴らと出会う。
「あっ、ケンマだ!!」
「………」
「なんで嫌そうな顔するの⁉」
俺の事にティオナが気付いてレフィーヤとティオネが睨んでくる。
理由は先日の酒場の件だろう。
「ねぇねぇ、ここでなにしてんの?」
「今日は祭りだ、たまには息抜きしないと書類に殺される」
「情けないわね、団長なら涼しい顔でこなすけど」
「フィンはリヴェリアとガレス他にも事務作業が出来る奴が揃ってるからだろうが、ウチは脳筋しかいねぇんだよ」
俺の言葉にティオネが反応しそれを返した。
「で、お前らは【ガネーシャ・ファミリア】の
「あ、あな…」
「うん、そうだよ」
「だったら早く行け、席がなくなるぞ」
「それ、ホント⁉ティオネ、レフィーヤ急ごう!!」
俺の言葉を聞いてティオナは二人の手を引いて走り出すのだった。
「これで静かになった、おっさんじゃが丸くんうすしおくれ」
「あいよ」
俺も騒ぎが起こるまで祭りを楽しもう…。
「おい」「お前、空気読めよアレン」
「あの方の指示だ、動くぞ」
「あいよ」
せっかくの祭りを楽しもうと思った矢先にこれって最悪だぁ。
「まぁ、仕事はきっちりこなすけど」
そうして、事態が動いた。
「モンスターだぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
フレイヤがモンスターを逃がしてベルにぶつけることに成功し、俺は外伝の方に向かう。
「かった~い!!」
「なんなのよ、このモンスター⁉【ガネーシャ・ファミリア】の連中、どっから連れてきたのよ!!」
「詠唱始めます!!」
既に蕾状態の
詠唱し魔力を高めた瞬間、地面から触手が襲い掛かってくる。
「えっ…」
「「レフィーヤ!!」」
気付いた所で間に合わず触手が体を貫こうとした瞬間、レフィーヤの姿が掻き消えた。
「えっ、レフィーヤ⁉」
「どこ行ったのよ⁉」
まさかの出来事にティオネとティオナも動揺を隠せなかった。
「こっちだこっち」
その声に反応して見てみると、荷物のように小脇に抱えられたレフィーヤを持つ俺の姿があった。
「ケンマ、レフィーヤを助けてくれたんだ!!」
「あいつ、何時の間にあそこに…」
ティオネとティオナが俺に反応するもすぐにレフィーヤの心配をする。
「さて、始めるか」
俺は護身用のロングナイフを取り出し、風のチャクラと嵐の死ぬ気の炎を纏わせる。
「あの、降ろしてください」
「あっ、忘れてた。それとさっきので分かったとも思うがあれは魔力に反応する、その辺の見極めをしてから詠唱しろ」
レフィーヤの言葉に俺はすぐに降ろし、そして俺は一気に駆け出した。
瞬く間に食人花をぶつ切りにして魔石へと変える。
「はやっ!!」
「流石ね、腹立つくらいに」
「凄い…」
その様子を【ロキ・ファミリア】三人は見ているだけだった。
「ティオネ、ティオナ、レフィーヤ!!」
しかし、それも精霊由来の風を操るアイズが来るまでは…。
アイズの登場に食人花が地面からさらに湧き出し、蕾が花開く。
「ちっ、めんどくせぇ」
「なにあれぇーーー⁉」
「蛇じゃなくて花⁉」
「なんなんですか、あのモンスター⁉」
「…⁉」
変化したモンスターに【ロキ・ファミリア】が驚きを見せる。
「変わっただけで何の意味もねぇ、除草するだけだ」
その言葉と共に俺は食人花を斬り捨てていく。
すると、俺の耳に
「終末の前触れよ、白き雪よ。黄昏を前に
詠唱の最中、魔力を求めて食人花がレフィーヤに迫るもアイズ・ティオネ・ティオナの三人がそれを阻止する。
俺が離脱した瞬間、それは放たれる。
「行きます!! 【ウィンフィンブルヴェトル】!!」
放たれた魔法は瞬く間に食人花を凍てつかせて氷漬けにし、それをとどめとばかりに粉々に砕いた。
「さて、あっちはどうなったかな」
その言葉と共にその場から離れるのだった。
今回の一件の事を聞くために
「さすがにフレイヤと同郷の神は察しがいいな」
「どういうことです?」
「今回の怪物祭の一件、ロキには完全に見抜かれてたってことだ」
「では、
「いや、それはない。フレイヤもそれを封じる手を持っているからな」
鷹の羽衣、元々はフレイヤの持ち物だったんだがそれをロキが借りパクしてるんだよなぁ…。
それを教えたら絶対暴走もとい【ロキ・ファミリア】との全面戦争になるから教えないけど。
「ヘルン、お前から見た
「女神を悩ませる淫獣、節度もなく女を誑かすケダモノです」
「あっ、そう」
こじらせてんなぁ、そう思うのだった。