俺は霧の死ぬ気の炎で幻覚を作り上げて【ソーマ・ファミリア】の中に潜入するとそこには飲んだくれしかいなかった。
酒臭い、汚い、酒臭いの三拍子揃った派閥の荒れようだ。
まぁ、そんなことは無視して俺は目的の部屋まで直行すると下手人ザニスが気持ち悪い笑みを浮かべながらある書類を見ていた。
それはモンスターの密輸に関することだった。
俺はそれを見た瞬間、ザニスの意識を絶ち物的証拠を全て回収した後純度100%の雨の死ぬ気の炎で肉体を分子単位で低下させておくのだった。
その後はフェルズに全て渡して全部丸投げした。
そうして数日後、【ソーマ・ファミリア】は
そして、新しい道を歩み出した者が一人【ヘスティア・ファミリア】に加入した。
その者の名はリリルカ・アーデ、彼女はめでたくベルに完堕ちし【ヘスティア・ファミリア】に加入するのだった。
「……」
今、俺の視線の先にいる女神は不服そうにしていた。
「ベルったら女の子に節操なさすぎると思わない?」
「俺としてはフレイヤの方が節操無しだと思う」
「あら、私は等しく愛しているだけよ」
「それを節操無しというんだよ」
そんな会話が摩天楼施設最上階で繰り広げられていたのを女神の眷族以外誰も知らない。
そんなこんなあってもオラリオは平穏そのものであるが、今フレイヤの機嫌がすこぶる悪い。
それはベルがアイズの教導を都市壁の上で受けているのだが、アイズが加減を間違えてベルを気絶させた際に膝枕をしているのだ。
それを毎朝見ているフレイヤは機嫌が悪い。
「ねぇ、ケンマ剣姫に警告してきてくれる?」
「あれぐらい笑って流してやれよ、それに剣姫がベルを鍛えているのは例のミノタウロスの件があってこその罪滅ぼしなんだからよ」
「じゃあ、アレン達に頼むわ」
「いや、人の話聞けよ」
女神の嫉妬はいかにもめんどくさい。ヘラの事を言えない気がする。
「なに、ケンマ何か言いたそうね」
「女神の嫉妬ってのは面倒だなって思ってた」
「……」
俺は空気に耐えられなかったため、ダンジョンに逃げるのだった。
あの後、フレイヤの命を受けたアレンとアルフリッグ達がアイズにベルと神ヘスティアがいる状態で襲撃し警告をする。
つまり…、今オッタルが中層でミノタウロスを鍛えているんだと判断した俺はあることで加勢するために見聞色で探り当てるのだった。
「オッタル、調教の具合はどうよ?」
「ケンマか、何か用か?」
「あぁ、これ使え」
そう言って差し出したのは深層域の魔石。
「これをミノタウロスに食わせろ」
「あぁ」
何の疑問も持たずにオッタルは受けとる。
「一つ、聞かせろ」
「なんだ?」
「お前はベル・クラネルに対しどう思う?」
「珍しいな、なんでそんなこと聞く?」
「普段であればお前は
「まぁ、そうだな。俺もあれだけフレイヤが熱を入れるベル・クラネルに興味がある。それだけだ」
「そうか」
その言葉にオッタルは納得しミノタウロスの調教を再開し、俺はまた深層に潜るのだった。