ややこしくて本当にすみません!!
俺が向かったある場所というのは【ヘスティア・ファミリア】
「ベル、一緒に修行のためにダンジョンに行かないか?」
俺は
更に都合の良いことに
これを逃す手はないと判断した俺は行動に移る。
「えっ、でも、僕と一緒だとケンマさんがいつも探索する場所が限られるじゃ・・・」
「今回はお前が俺に付き合え(それに、今ならアイズと一緒・・・(ボソッ)」
「行きます!!」
「・・・その素直な気持ち大切にしろよ」
この一言だけで即答するとは・・・、チョロいな。
少し心配になる、どこぞの美の神がやらかすくらいには・・・。
銀髪の美神「へくちっ」眷族「可愛い」
そう思っていると、ベルは装備を整えてやってくる。
「早く行きましょうケンマさん!!」
「あぁ」
そうして、俺とベルはダンジョンに向かうのだった。
ダンジョンでアイズと合流して一度十八階層へと向かう。
「ここで一度休息を取る」
俺の言葉に二人は同意する。
「剣姫にベル、これから俺達は
「!?」「?」
俺の言葉を理解しているのはアイズだけだった。
まぁ、ベルはまだ早い気もしたが下層への遠征から深層での遭難が組み合わせになっている以上【ステイタス】の底上げをしておいても損はないだろうという俺の判断だ。
「あの、あそこってモンスター同士が殺し合ってる場所ですよね」
「エッ!?」
アイズの一言にベルは驚愕の声を漏らす。
「そうだ、あそこで修行する」
「あの、その
「三十七階層だよ」
「えっ!?」
アイズが
「何驚いてんだ、いつかは行くことになるんだから今のうちに慣れといても損はないだろう」
「急過ぎませんか?」
「嫌なら帰るか?」
「いえ、行きます」
「じゃあ、行くぞ」
こうして、俺達は
一方、【ヘスティア・ファミリア】では・・・。
「おーいヴェルフ君、ベル君を知らないかい?」
「ベルですか、それならケンマに誘われてダンジョンに行きましたよ」
「そうなのかい、遠征も近いのに?」
「えぇ、ケンマさんに修行をつけてもらえるって張り切ってましたよ」
「まぁ、ケンマ君なら問題ないか・・・」
しかし、その
【ロキ・ファミリア】ではリヴェリアが頭を悩ませていた。
「全く、あの
「まぁ、相手が神フレイヤじゃないだけマシかな。神フレイヤと契約を交わしたとなれば何をふっかけられるかたまったものじゃないしね。」
頭を悩ませるリヴェリアにフィンがそうそれはフェルズの使い魔である梟・ガフィールが持ってきた手紙の内容だ。
最初、フェルズからの緊急連絡かと思い緊張が走りながらも手紙を開くと、そこに書かれていたことに衝撃を受ける。
差出人はケンマからであった。
『お前らの所の剣姫がウチに修行をお願いしに行こうとしてたから俺個人で受けてやることにした。フレイヤと契約となればお前らの弱みになるし、剣姫も明確な目標を定めているみたいだから今回は見逃してやれ。その代わりとっておきの情報を教えてやる』
「まさか、ケンマがこの情報を持ってきたとはね・・・」
『タリアの氷園の情報をロイマンが握っているけど今切るべきじゃない。しばらくは温存しておいたほうがいい』
「君はどこまで知っているのかな、ケンマ」
そう言いながらフィンは紅茶を飲むのだった。
場所は戻って・・・俺とアイズとベルは上層・中層・下層を踏破し、目的地の
「あっという間に深層に着いちゃった」
「このメンバーなら余裕だろ」
「うん」
ベルの言葉に俺がそう言うとアイズが相槌を打ち、そのまま
いつも通り殺し合っているモンスター達のいる
「これから一週間ここで戦い続けてもらう」
『え!?』
俺の言葉に二人は驚愕する。
「何を驚いている、これぐらい息をするように平然とこなせ。ベル、遠征ではいつモンスターの襲撃があるか解らない上にいつ休めるかも解らない。効率を追究しろ、体力も武器も装備も消耗も
「!!」
先達からの教えにベルは目を見開く。
出来て当然、それを押し付けてくる先達に対してこう答える。
「はい!!」
「じゃあ、行って来い!!」
「はい!!」
俺の言葉に勢いよく返事をして
その瞬間、モンスターがベルに襲いかかっていくのだった。
「むー・・・」
「剣姫、なんだよ」
理由は分かって入るものの視線が鬱陶しいので声を掛ける。
「ベルの師匠は私です」
「じゃあ、今度からお前が教えてやれ。深層初心者のベルに口下手のお前が説明しろ」
「うぅ・・・」
そう言うと、アイズの勢いが弱まる。
「そんなあっさり言い負かされてどうする・・・」
俺は別の意味で頭を抱えたくなったがしかし、頭を切り替えて話を進める。
「剣姫、今日から地獄を見てもらうぞ」
「あの人に勝てるのならなんだってする」
「・・・剣姫、その言い方は誤解を招くことしかないから止めたほうがいいぞ」
「? はい」
解ってねぇな、コイツと思いながらも修行内容を説明する。
「まず、お前にもベルと同じように
「!!」
俺の言葉にアイズが驚愕する。
それもそうだ、モンスターの大群を相手しながら
「他派閥の俺がどれだけ無茶してもいいのか判らんからな、ひとまずそれで様子を見る」
「分かりました」
そうして、遅れて俺達も
「「……」」
ベルとアイズは一日目の修行を終えて疲労困憊の状態で壁にもたれかかる。
ここは三十九階層の
「お前ら、飯ができたぞ」
俺がそう言うと、二人は疲れ切った体を無理やり動かして鍋の近くにやって来る。
「ほれ、しっかり食って休め」
そう言いながら俺は魚介と
一口食べればもう止まらない、二人は鍋を空にしてしまった。
「美味しかったです、ありがとうございますケンマさん」
「ありがとうございます…」
「気にすんな、食うのも仕事だ」
食器などを片付け終えると、満腹になったのと疲労困憊の状態が合わさって二人はもう寝息を立てていた。
「【異界の勇士の武装を此処に】【
そうして、取り出したのは大空のリングとある
「開匣」
その言葉と共に出てきたのは亀、人を丸呑みできるほどの大きさをしているそんな亀に俺は二人を捕食させる。
この亀には腹の中に晴の死ぬ気の炎が内包されており、大空の「調和」と晴の「活性」の力で疲労を回復させるのだった。
翌日、疲れの消えた二人は
「凄く身体が軽い!!」
そう言いながらベルはモンスターをナイフ二刀流で切り刻んでいく。
「私も!!」
アイズも風を纏ってモンスターを倒していく。
俺は二人の戦いを見聞色の覇気で把握しながらモンスターを倒してはベルの付近にいるモンスターの口に魔石を夜の炎で流し込み、強化種にして襲わせる。
そうすることでベルの更なる
一方で、アイズの方は俺の襲撃を警戒しながらの戦闘に神経をすり減らしていた。
だが、それだと本来のお前の強みは生かせない。
「もっと集中しろ剣姫」
その言葉とともに俺はアイズに向かって両手剣を振り下ろす、それを受け止めるも僅かばかり反応に遅れてしまったゆえに後退する。
そうして、無限戦闘二日目の修業が幕を下ろすのだった。
「ほれ、飯だ」
昨日と同様に三十九階層の
今日の
疲労困憊の中でも空腹には勝てず手を進める二人に俺は自分の分を確保しつつお代わりを求める二人の器に入れていく。
そして、昨日と同じように食べ終わって眠った二人を回復させてやるのだった。
三日目は
その間もベルへの強化種生産も並行する。
「剣姫、この二日で感じたことを伝える」
「はい」
「お前は自分が思っているほど対人戦に秀でていない」
「え…⁉」
俺の言葉にガーンと
「周囲から見れば突き抜けてはいるだろう…、それでも俺やオッタル、フィン達と比べると生温い」
「‼」
オッタルやフィン達の名前を出したことでアイズの顔は驚愕に包まれる。
「俺達の時代には
その言葉を受けてアイズは唇をかんでいるのを見て更に続ける。
「早とちりすんなよ、お前の本領はその逆だ」
「逆?」
「お前の「剣」の本質は『人と戦う剣』じゃなくて『
「‼」
俺の言葉にアイズが視線をこちらに向ける。
「
「だからこそ、お前は例の
「っ!!」
アイズは核心を突かれたように顔を歪める。
「……」
「『武装したモンスター』と相対して迷っているといったところか」
「⁉」
「だが真実、『怪物』だという敵を前に『人間』として捉えている以上はお前に勝ち目はない」
ことごとくを見透かされる心の内を口に出されるアイズはこう言ってくる。
「どうして…分かるんですか?」
「お前のその煮え切らない意志を、他ならないお前の剣がハッキリと映し出している」
「その葛藤に結着をつける答えも術もないが…、これだけは言える」
「己の全てをつぎ込まずして、何故己より強大な敵を打ち倒せるかよ?」
その言葉にアイズがハッと目が覚めたような顔をする。
そして、アイズの心に『
「お前には己すらも滅ぼす『黒い意志の炎』がある。吞まれるな、捻じ伏せて統べろ。そして。思い出せ」
「今からお前の立ち向かう敵は『通過点』でしかないことを」
その瞬間、アイズが吠える。
そして、そこからがアイズにとって修業本番となった。