悪意の序章
暗黒期、三大
邪神の眷族
これは暗黒期にて苦労人が駆け抜けた話。
「また
「またか」
「日に何度現れれば気が済む」
「蛆のように湧きやがって」
そう言っているのは【
「全くだ、こちらも妖魔共の相手が至極面倒だ」
「狂った輪廻を背負いし妖魔達、気持ち悪いよ〜〜〜〜〜っ!!」
「急に素に戻るな、馬鹿め」
次に声を発するのは【
この二人は
「チッ」
いかにも不機嫌そうに苛立って舌打ちをするのは【
「⋯⋯⋯⋯」
そして、最後が厳しい面を更に五割増で厳しくしているのが【
「おい、オッタルあの野郎はどうした?」
「⋯ケンマは女神の護衛に就いている」
アレンの問いかけにオッタルが答える。
「しかし、最近の
「どういうことだ、ヘディン」
ヘディンの言葉にアルフリッグが問いかける。
「奴らはこれまでにも襲撃を繰り返してきた。しかし、なにやら時間を調節している気がしてならん」
「調節だと?」
「何を調節するというのだ」
「何かの作戦か?」
「それとも何かを引き入れるために時間稼ぎ⋯」
幹部会は平行線をたどり、お開きとなった。
「この状況、良くないわね」
「あぁ、俺達にとっても、群衆にとっても⋯」
フレイヤの言葉に反応する俺は都市を見下ろしながらそう言った。
「ケンマ、貴方は敵が何を考えているかわかるかしら?」
「さぁな。だが、嫌な予感はビシビシ伝わってくるぜ」
「そう⋯」
俺とフレイヤの会話は底で途絶えるのだった。
翌日、俺は見聞色の覇気で
というか、俺は原作・外伝知識で
話した所で俺が内通者と誤解される確率が高いからだ。
「チッ、ままならねぇな」
そう言いながら歩いていると、見聞色の覇気に炊き出しを行っている光景を捉える。
その中には【アストレア・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】のガレスがいた。
「おう、ガレス」
「ケンマか、お主も護衛にやってきたのか?」
「俺は
「そうか、全く熱き戦いを求めてやってきたと言うのにこうも策略・謀略渦巻いていてはな⋯」
「全くだ、それに加えて豚がブーブーうるせぇしな。ダンジョンと
「止めておけ、虚しいだけだろ」
「それもそうか⋯ッ、ガレス!!」
「来よったか!!」
俺は瓦礫を拾ってある方向に投げる、そこにはある女がいた。
しかし、その女は瓦礫を避けてこう言ってくる。
「アブねぇじゃねぇかよぉ」
「そのまま頭頭カチ割れて死ねばよかったのに⋯」
【
殺人こそ己の至上としている生粋の
【ステイタス】はLv.5、
「お前はもう死ねよ、イカレ女」
「はっ、Lv.4のてめぇが何を⋯」
「断風」
「⋯⋯⋯っ!?」
ヴァレッタの言葉を遮るように喰らえば両断されるほどの速く鋭い居合の一撃は腹をかすめる程度に終わってしまう。
「あっぶねぇな⋯本当にLv.4かよてめぇは!!」
「数字だけを見ているようじゃ俺には勝てねぇぞ、小物」
「あ?」
俺の言葉はヴァレッタの琴線に触れたが⋯、そのヴァレッタに重い一撃が襲う。
「〜〜〜〜〜〜っ、てめぇかよドワーフ!!」
「数字で遊ぶのが好きなら儂が相手になろう」
しかし、ヴァレッタは興が冷めたと言って雑兵を生贄にして撤退していった。
「あのイカレ女、絶対に殺す」
「落ち着け、殺気をしまえ。他の者が怯えておるぞ」
ガレスの言葉に俺は深呼吸をして気を落ち着ける。
「悪いが、此処は頼めるか?」
「おう、お主は巡回を頼むぞ」
「あぁ」
これは暗黒期における日常、しかしこの日常はより一層の悪意に飲まれていくことを俺以外は知らない。