ガズーブの荒原にシャルザードの軍総勢二万が到着するも、そこにアラム王子の姿はなく戸惑いが支配していた。
その一方、ワルサ総勢八万の軍勢は
士気も高く、シャルザードの軍勢を飲み込もうと喚声を呼び起こす。
しかし、その作戦は既に読まれている。
「隊長、前方に敵が…⁉」
「規模は⁉」
左翼と右翼の部隊にどよめきとともに兵士達の報告の声があがる。
「そ、それが…部隊では…ありません……」
部下の報告が告げる通り、それは大軍でも、奇襲を仕掛ける中隊でもない。
たった一人。
あるいは四人。
「下準備は全て終えた。後は一人も残さず_____殲滅しろ」
満ちるのは冒険者達の戦意、その直後『蹂躙』が始まった。
雷が轟いては戦車が驀進し、無限の連携が絡み合い殺戮の剣が迸った戦場でワルサの兵は瞬く間に殲滅の一途を辿る。
「さて、俺も始めるか」
眼前にワルサを見据え、両手剣を抜いた。
剣には風のチャクラを薄く鋭く纏わせながら斬撃範囲を拡張させ武装色の覇気も纏わせる。
そして、居合の一太刀を振るう。
「断風」
その一振りによって何百もの兵士を骸と変える。
「雷鐘」
その次には無数の蒼雷と共に雷の死ぬ気の炎と雷遁で生み出した黒雷を降り注がせ、兵士を黒焦げにしていく。
「あんな少女も覚悟を決めたんだ、フレイヤの前で"王"たる覚悟を示した」
「故に、俺も示そう。女神の眷族として」
「火砕龍」
剣を砂漠に突き刺し、そこから生まれた地割れから龍の姿を模した炎が噴き出しワルサを炭へと変える。
皆殺しにした後、周囲を見聞色で探るとあるものを見つける。
「フレイヤに丁度いい土産が出来たな」
そう言ってあるものを捕まえるために追いかける。
その戦いを近くで見ていたアラム王子もといアリィ王女は目の前に起こった戦い…蹂躙に目を見開かせる。
「終わった…」
シャルザードを襲った
「本当に終わってしまった………」
その光景を見て、アリィはある真実に至る。
「迷宮都市に聳える巨大な市壁は内に冒険者を閉じ込めておくための…」
『オラリオの冒険者が解き放たれれば、大量虐殺も罷り通る』
アリィは目の前に広がる光景を目にして悟ったのだった。
勝者として立つのは九人のみ。
冒険者達の圧倒的な戦果に、アリィは改めて畏怖を感じる。
シャルザードとワルサの命運を決する一戦は『九人の眷族』によって幕を下ろした。
あの後、俺が見つけて捕まえた神ラシャプをフレイヤが送還させシャルザード
本国でアリィ王女を別れを告げるのだった。
まぁ、これからが大変だな。
原作が始まるだろうし、とりあえず…。
「ダンジョンに潜って【ステイタス】上げだな」
そう言いながらオラリオへと帰還するのだった。