【番外編】幼馴染にフラれたので旅に出ることにした 作:イグアナ
というか本編のアンケートにヒスイ地方含んだなら向こうに載せるべきなのか……?
とも思いつつ、とりあえず番外編なのでこちらに投稿。
あ、クソ長いです。普段の2~3倍くらいあります。
ではほんへ↓
「……ん?」
どうやらいつの間にか気を失っていたらしい。
ディアルガとパルキアの生み出した力を正面から受けたようなもんだし、当然か……。
でも身体の痛みは特にないし、あれだけの衝撃を受けて特に怪我をしていないってのは、奇跡みたいなもんだな。
「……てか、ここどこだ?」
周りを見渡すと、先程まで居た場所とは全く違うように見える。
間違いなく山の中ではないし、なんなら目の前にテンガン山が見える。
もしかしたらパルキアの空間を操る力が変に作用して、どこかに飛ばされたのかもしれない。
というか──。
「テンガン山……こんなんだっけ?」
劇的に変化してるわけではないけど、なんか雰囲気が違う気がする。
なんならテンガン山だけじゃなくて、周りの風景も全然違って見えるような……。
「……とりあえず、シロナさんに連絡するか……」
きっとシロナさんとヒカリからすれば、突然俺が居なくなったように見えているはずだ。それならきっと、心配をかけてしまっているに違いない。
だからこそ、一先ずは無事を伝えなくてはと思ったのだが──。
「……うん? 圏外?」
何らかの拍子で携帯が壊れてしまっただけの可能性もあるが、なんだか嫌な予感がする。
俺は手持ちのポケモンの無事を確かめると、一先ず近くの町を目指して歩き始めた。
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「──てな感じで、この時代(?)に迷い込んじゃってさ」
「一目見た時からなんか他のやつとは違うと思ってたが、シンジュ団のキャプテンと同じような感じなんだな」
この時代に飛ばされてから約半年、俺はコトブキムラを拠点とするギンガ団の調査員として生計を立てていた。
今はコンゴウ団から受けた依頼を完了した報告のついでに、セキと少し立ち話をしているところだ。
「そんで最初に会ったのがあの
セキの言う通り、俺がこの時代に来て最初に出会ったのはラベン博士だった。
野生のポケモンに襲われているところを助け、そのときの会話の流れで身寄りがないことを話したところ、ギンガ団の調査員として雇ってくれるよう融通を利かせてくれたわけだ。
あの人には本当に感謝している。ラベン博士に出会えていなかったら、今頃俺はどこかで飢え死んでいたかもしれない。
「まあまあ。結果的に知り合えて友達になれたんだしさ」
「それはそうなんだが……うーん、そこじゃなくてだな……」
「?」
「お前がコンゴウ団にいれば、シンジュ団のおてんば娘の相手に苦労しねぇってことよ」
「おてんば娘って……カイのことか?」
「それ以外誰がいるよ」
まあ……確かにセキとカイは犬猿の仲というか、今までにもどうにか仲を取り持とうとしたことはあるんだが、全然関係が改善しないのだ。
それもこれも、コンゴウ団とシンジュ団が信仰している"シンオウ様"という存在が、それぞれの団でまったく違う逸話や姿として言い伝えられていて、『こっちのシンオウ様こそ本物だ!』って感じで言い争ってるのが原因みたいなんだが……。
「個人的には、もう少し仲良くしても良いんじゃないかなぁって思うけど」
「……少なくとも、お前さんが来る前よりかは大分マシになってるよ」
「……アレで?」
「おう。…………割とマジで」
傍目から見ているとさっぱりわからなかったが、少しはマシになっているらしい。……いや、結構バチバチしてる印象あるんだけどな……。
「つーか、オレのところに来てくれるのは嬉しいけど、あっちにも顔出してやってくんねーか? この前も『なぜコンゴウ団にばかりシバリが顔を出すのだ!』って言いがかりつけられてよ」
「……顔出し頻度は半々くらいのつもりなんだけど……」
「マジかアイツ独占欲やべーな……」
独占欲っていうか、長として悩み事がたくさん出てくるけど、何も考えず吐き出せる相手がコンゴウ団でもシンジュ団でもない俺しかいないから、待ってる時間が長く感じるとか、そんなところだろう。
うーん……カイのところにはもう少し訪問機会を増やした方が良いのかもな……。
「ところでシバリ。
「アレのことなら、今テルと一緒に試行錯誤しながらクラフトしてるよ。5割くらいは形になってきてるかな」
「割と早いな。……なら、もうすぐだと思っていいんだな?」
「ああ、期待しててくれ」
なんというかこの時代、恐らく俺が元いた時代よりもかなり過去なのだが、そういうこともあって、娯楽がかなり少ないのだ。
だからこそ、セキやテルと相談しながら、どうにかクラフトで面白いものを作ってやろうということで、
「楽しみにしてるぜ。"ジェットエンジン付き山滑りソリ"!」
馬鹿をやっていることは自覚している。でも娯楽がないから許してほしい。
ちなみに試作品を使ってみたら怪我してシマボシさんに怒られたのは内緒だ。
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セキを訪ねてから数日後、テルと
「──というわけで、今日から調査員として入ってもらうショウさんです! お二人の後輩というわけですね!」
「はぁ!?」
驚いた声をあげるテルとは対照的に、俺は開いた口が塞がらなかった。
……なんだろう、めちゃくちゃヒカリに似てる。もしヒカリが俺と同い年になったらこんな感じなんだろうなってくらいヒカリに似てる。
「また適当なことを……。こんな変なヤツ、仲間にできませんよ」
「残念ですが既に
「〜〜ッ!! ラベン博士! こちらの流れ者、どこで拾ってきたんですか?」
「空に穴がありますよね "時空の裂け目"と呼んでいるあそこから落ちてきたのです」
「……本当ですか?」
テルとラベン博士が何か話しているが、俺の耳にはまったく入ってこない。マジで似すぎている。
二人が話しているのを横目に、俺はショウと呼ばれた彼女に話しかけた。
「あの……すみません」
「は、はいっ! なんでしょう!?」
「その、ご家族かご親戚に"ヒカリ"って子、居ませんか?」
「ヒカリ……ですか?」
少し考えて首を横に振った彼女を見て、彼女の周りにヒカリが居ないということ理解した。
「マジで他人の空似なのか……」
「え、えっと……?」
「あ、すみません……。実は俺も別の時代? というか世界……? から来たんですけど、元の時代で貴女とよく似た人と友達だったんですよ」
「……ということは、貴方も、どこかから飛ばされて……?」
「そうなんです。……不安かもしれないですけど、皆優しいですし、わからないことがあったら色々教えるので、元の時代に戻れるまで一緒に頑張りましょう! 俺はシバリ! よろしく!」
「ショ、ショウです! よろしくお願いします!」
なんとも言えないような顔でこちらを見ていたテルは置いておいて、俺はショウと握手した。
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ショウが来てからというもの、色々なことがあった。
コンゴウ団とシンジュ団にショウを紹介したり、急に暴走したキングポケモンと二人で戦ったり、例のアレの製作を続けていることがシマボシ隊長にバレて大目玉を食らったり、ギガトンボールとジェットボールの特性をいいとこ取りしたら最強ボール出来るんじゃね!? ってテルと二人で魔改造してたらラベン博士とシマボシ隊長にガチギレされたり……。
楽な毎日ではなかったけど、笑いの絶えない日々ではあったと思う。
ショウも最初のうちこそ暗い表情を見ることがあったけど、今ではたくさん笑ってくれるようになった。
それは良い。良いことなんだけど……。
「ショウさん! こっちこっち!」
「待ってくださいカイさーん!」
ショウのコミュ力が高すぎて、他人と打ち解けるの早すぎるんだわ。
いや、良いことだよ? でもさ、俺ですらカイと本音で喋れるようになるまでそれなりにかかったのに……。
ショウは1週間足らずでカイ陥落させたんだけど。どゆこと?
最初こそ少しショウを警戒していたみたいだったけど、あっという間に角が取れていって……。今となってはこの通りです。はい。
……でも、あんな風に同世代の女の子と遊ぶカイが見れて良かったな。ショウも楽しそうだし、2人にとって良い関係になってるなら別にいっか。
よし、女子同士楽しんでるみたいだし、俺は
「ほら、シバリも!」
「えっ」
いや、俺いらないだろ。2人だけの世界みたいになってるじゃん今。俺入ったら邪魔じゃないそれ?
「そうは思いませんかノボリさん」
「なぜわたくしに突然話を振られたのかはわかりませんが……ふむ、そうですね……」
ノボリさんはこちらに視線を向けると、真剣な目つきになって口を開いた。
「あのお方に"呼び捨て"されていることの意味。もう少し考えてみてもよろしいかと思われます」
「?」
言われたことはよくわからなかったが、とりあえずその場は頷いて2人の方へと向かうことにした。
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「──
「ごめんなショウ。あとちょっとで消毒終わるから、もう少し我慢してな」
最近、野生ポケモンに強い個体が増えてきた。
いくらショウがポケモンバトルに強かろうと、野生ポケモンに数で囲われてしまうと無傷で切り抜けるのは難しい。
なんとか俺のムクホークやショウのポケモンで追い払ったが、少し間に合わず、ショウは怪我をしてしまった。
「……よし、消毒終わり」
「……ごめんなさい。シバリさんなら一人でもアレくらい切り抜けられたはずなのに……」
「過大評価しすぎだよ。歩いてる位置次第で、怪我してたのは俺だったかもしれないし、たまたまだよ」
「でもシバリさんのポケモン、力業と早業を同時に使えるじゃないですか」
「……なんなんだろうねアレ」
「まさかの自発的!?」
そう。なんかいつの間にか力業としてのパワー・命中率と、早業としてのスピードを同時に発揮する謎の業を習得していた。
なんなんだお前ら。かいでんのタネ100個くらい食ったりした?
「ホウ」
俺の心の声に反論するかのように、ムクホークがボールから顔だけ出してきた。
なんでも、『たまに当たりのタネがあって美味い』とのこと。やっぱボリボリ食ってんじゃねーか。
俺がムクホークの頭にチョップすると、ムクホークは不満そうな表情でボールに戻っていった。
「……仲、良いんですね」
「そう見える?」
今のでそう見えるのか。もう少し強くチョップしても良かったかもしれない。
「私も……そんな風になれるかな?」
「へ?」
「私もシバリさんみたいに、強くて、頼れる人になれば、皆からの信頼も、きっと──」
「ふん」
「あ痛ぁ!」
思わずショウに向かってチョップしてしまった。
頭を押さえながら、ショウは抗議したげな表情でこちらに視線を向けてくる。
「な、何するんですか!?」
「ショウにはショウの良さがあるだろ。俺みたいにならなくても良い」
「で、でも……!」
「……怪我とかして、今は自信無くなってるだけかもしれないけどさ」
ショウの肩に手を置いて、言い聞かせるように続ける。
「ショウはいつも頑張ってる。そんな姿を見てくれてる人はたくさん居るんだ」
「大丈夫。ショウはショウのままでいい。優しくて、怖くたってどんな相手にも立ち向かえる勇気があって、そんなショウが、俺は素敵だと思う」
「もう少し、自分に胸を張って良いと思うぞ。ショウのことを悪く言うなら、例えショウ自身だとしても俺が許さないからな」
俺の言葉に、ショウは少し頬を赤らめて俯いた。
「……だからカイさんが沼るんですよ」
「ごめん何の話?」
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それからもショウはめちゃくちゃ頑張った。
信頼を得るため、時に少なくない傷を負いながらも、ヒスイのために動き続けた。
だったのだが──。
「時空の裂け目を通じてお前と荒ぶるキングたちは繋がっていたのではないか? キングを鎮めていくことで、私たちの信用を得ていたのか? して今度は何をする? 何を企んでおるのだ?」
「は?」
「旦那?」
なんとショウが事態の黒幕として疑われることとなった。
そんなわけない。だってショウは、ずっと頑張って……!
「何もショウさんが何かをしていると決まったわけでは……」
「そうだぜ 。ショウがそんなすげえ力を持つとかありえねえだろ」
「潔白であると言い切れるのか? 時空の裂け目から落ちてきた人間だぞ? 誰が素性を保証できるのだ。──誰が大丈夫だと、保証できるのだ」
擁護するセキに向かって、デンボクさんは冷たく切り捨てる。
「それは…… 鬼の証明だよ! ショウさんに疑惑が無いことの証明だなんて、誰にもできないよ!」
「無理難題を吹っ掛けるなって。ショウはどうすりゃいいんだよ?」
「調査の機会を与える。ただし、ギンガ団としてではなく、疑いを晴らさねばならぬ、ひとりの容疑者としてだ」
容疑者。その言葉に、ショウは口を開かず俯いた。
「コトブキムラでは、空から落ちてきたお前を怪しむ者もいる。それゆえ、ギンガ団を退団してもらう。異変の理由が判明するまで……いや、事態を解決して、身の潔白を証明できるまで、コトブキムラに入ることは許さぬ! ……良いな、シマボシ」
「はい」
「なんと無情な! ショウさんを信じないの?」
「かばいだて無用! ギンガ団の団長である私の責任において、果たすべき責務。これまでの功績、おまえの異能……は認めている。 それゆえ、捕らえず自由にするのだ」
どうやらデンボクさんの意思は固いようだ。きっと、俺達が何を言っても受け入れてくれないだろう。
──それなら、こうするほか方法はない。
「……デンボクさん。それなら俺もコトブキムラを出ます」
「「シバリ!?」」
「シバリさん!?」
長の2人はもちろん、黙っていたショウも驚いた様子で口を開いた。
「……なるほど、確かお前も──」
「……はい。知っての通り、俺も別の時代から来た人間です。この世界に来た瞬間を誰にも見られていないだけで、俺も"時空の裂け目から落ちてきた人間"なのかもしれません。それなら、俺にだって容疑がかけられて然るべきです」
「ふむ……」
もしかすると、デンボクさんもショウを追い出すということに何か思うところがあったのかもしれない。
だからこそ、デンボクさんは『本当に良いのだな?』という視線を俺に向けてきて、俺は無言でそれに頷いた。
「であれば──只今を持って、シバリとショウ、両名をコトブキムラから追放することを決定する」
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あのあと、シマボシ隊長とテルが村の外まで見送りに来てくれた。
『命令する。
薄々感じてたけど、シマボシ隊長めちゃくちゃ良い人だった。
村のことはテルに任せたし、俺達が居なくても大丈夫だろう。
「……あの、シバリさん」
「ん?」
申し訳なさそうに、少し震えた声でショウが話しかけてきた。
「どうしてその、シバリさんまで追放されるような真似を……?」
「だってほら、ショウが怪しまれるなら俺だって怪しまれないと不公平じゃん」
「そ、そんな理由で──!」
「……それに」
ショウの頭に手を置いて、俺は笑みを浮かべながら口を開く。
「一緒に元の時代に戻れるように頑張ろうって、約束したろ? だからさ、ショウが嫌にならない限り、俺はショウから離れるつもりはないよ」
出来るだけショウが責任を感じないよう、言葉を選んで語りかける。
「シバリ、さん……」
「大丈夫。俺達は……ショウは悪くないんだからさ。さっさとこの事態を解決して、デンボクさんをぎゃふんと言わせてやろうぜ」
「……ずっと」
「……ショウ?」
「ずっと、一緒に居てくれるんですか?」
「え? そのつもり、だけど……」
「そうですか……。ふふ、そう、ですか……」
ショウは震えたような声を出すと、俺の手を握った。
「わかりました。じゃあこれからは一緒です!
「お、おう……」
「ずっと、ず〜っと、ですからね!」
強く握られた手に、何かを間違えた気がしながらも、ショウが元気になったなら良いかと思い、そのまま俺達は歩き始めた。
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結局、あのあとはウォロさんや長の2人が協力してくれたこともあり、あれよあれよと言う間に事態が片付いてしまった。
カッコつけて一緒に追放された割には何もできなかった。何してんだ俺。
そのあとはデンボクさんがショウに謝り、それを許したことで、今回の件は幕を閉じた。
ちなみにシンオウ様というのはディアルガとパルキアのことだったらしく、『お互い実在するポケモンを信仰してたんじゃーん!』って感じでコンゴウ団とシンジュ団の関係が改善したらしい。そんな簡単でいいのか。
いや、仲良くなったんなら良いことなんだけどさ。
……というか。
「まさかディアルガとパルキアの力を持ってしても元の時代に戻れないなんてなぁ……」
ちょっとがっかりした。てっきりあの二匹の力を借りれば、元の時代に戻れるとばかり思っていた。
でも、いざ"やりのはしら"で二匹に聞いてみたところ、一瞬頷きそうな雰囲気を見せたと思ったら、俺の後ろ辺りを見て急に表情を青ざめさせると、高速で顔を横に振り始めた。
チラリと後ろを見ても笑顔で首を傾げたショウしか居なかったし、アレなんだったんだろうな。
「……そういや、そろそろ着いてる頃かな」
今日はショウが一人でフィールドワークに行く日だ。何でも"やりのはしら"に用があるらしい。
いつものように俺も着いていくつもりだったのだが、どうしても1人でないといけないとのことで、今回はお留守番だ。
よーし、テルと一緒に
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「この世界に貴女を呼んでよかった。これからの貴女。そして貴女が生きていく宇宙を、私は祝福しましょう」
「……ねぇ、
「なんでしょう?」
"やりのはしら "の更に上。そこにある空間で、ショウはアルセウスと対峙していた。
「ひとつ聞いても良い? 私とシバリさんについて」
「……ああ、なるほど。そういうことですか」
アルセウスはショウの疑問を看破すると、事実を淡々と述べた。
「貴女とあの男は別々の
「……そっか」
ショウはその言葉を聞くと、アルセウスに向かって口を開く。
「それならひとつだけ、お願いがあるんだけど──」
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シバリがディアルガとパルキアに飛ばされてから、現代換算で一ヶ月後。彼が見つかる気配は一向になく、シロナは焦っていた。
(ヒカリちゃんも全然眠れていないみたいだし、どうにかして早く見つけてあげないと……)
シバリが居なくなってからというもの、ヒカリは毎日のように"やりのはしら"に通って、ディアルガとパルキアにシバリを探させている。
しかし、いつも霧を掴まされるような結果になってしまうらしい。
(ディアルガとパルキアがなんとかできる保証がない以上、私も動かないと。シンオウ神話の洗い出しとか、過去に別の時間軸に移動させられた事例の調査とか、やれることは、まだまだたくさん──)
考えながら歩いていると、シロナの携帯に電話がかかってきた。
『ごきげんようシロナさん。今ちょっと良いかしら』
「カトレア……? どうしたの?」
シロナに電話をかけてきたのはカトレアだった。
『最近無理しすぎなのではなくて?』
「……ええ、そうなのよ。ヒカリちゃん、ほとんど寝てなくって──」
『チャンピオンもそうだけど、今言っているのは貴女のことよ、シロナさん』
「……」
ヒカリはもちろん、シロナもこの一ヶ月はほとんど休んでいなかった。
当然だ。自分が目にかけている少女が無理しているのに、自分だけ休むわけにはいかないと感じているからだ。
『気持ちはわかるわ。でもね、シロナさん。働きづめだと効率が落ちてしまうわよ? それに、最近シンオウ地方に前から行きたがっていたヒスイ展覧会が来てるらしいじゃない。少しは気晴らししないと、すぐに限界が──』
「ありがとう、カトレア。心配してくれるのは嬉しいわ。でも──」
シロナはその言葉に頷くわけにはいかなかった。
自分が休んだとしても、その間ヒカリが無理をし続けるのであれば意味がない。
ヒカリのためにも、シロナに止まる選択肢はなかった。
「──まだ、休むわけにはいかないわ」
『……そう』
少し悲しそうな声音で、カトレアは電話を終わらせた。
彼女に心配をかけて申し訳ないと思いつつも、シロナはシバリを見つけるために行動を再開する。
……ちなみに、ヒスイ展覧会には
しかし、そうなることはもうない。
何故なら彼女の意思は固いのだから。
・シバリ
帰れなかった人
多分ショウとカイに食われてるんじゃねーかな
・ショウ
文字通り、"ずっと"一緒に居れるようにした。
何をお願いしたんですかねぇ……。
・カイ
沼2号。
ショウが来る前に既に堕ちてた。
・セキ
カイがシバリに向ける視線を察してた人。
シバリとは良い友人関係で、一緒に馬鹿やってたりする。
・テル
ショウがシバリに向ける視線を察してた人。
シバリとは良い友人関係で、一緒にアホやってたりする。
・デンボク
原作通りの人
・ラベン博士
ショウに加えてシバリも拾った人
未来で図鑑の原点紛失したってマ?