MUVLUV ALTERNATIVE the final episode   作:しおんの書棚

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あいとゆうきと『覚悟』のおとぎばなし、開幕。


2001年10月22日
08:00 英雄の帰還


【 白銀 武 】

 

2001年10月22日08:00 横浜市柊町 白銀家 武自室

 

「・・・・・・妙な夢を見たな」

 

人型ロボットで異星人と戦う世界。

夕呼先生が軍の副司令で、霞が超能力者。

学園の卒業生が軍人で、同級生が訓練生。

ラダビノット学園長が司令で、ウォーケン先生達も軍人。

悠陽が将軍で、月詠さん達が斯衛軍人。

純夏に至っては人造人間で、極め付けは俺が()()()()()()()・・・・・・ね。

 

「はぁ、現実逃避は止めだ。あれは絶対に夢じゃない・・・・・・」

 

自分の部屋なのに、天井を見て忘れかけていたなんていう妙な感覚からして、間違いなく俺の状態は異常だ。基地に比べれば圧倒的に寝心地の良いベットから体を起こして窓の外を見ると、幼馴染(純夏)の家が予想通り戦術機(撃震)の残骸で潰されていた。

 

「純夏が無意識に望んだループは終わり、()()()()()で暮らしていた記憶があるにも関わらず、何故()()この世界に現れた?」

 

口に出して考えてみたけれど、情報が少なすぎてまったく予想できない。前回までと違って()()()()()()()()()()()のも気になるし、立ち上がって室内を見渡せば、部屋にある物にも変化があった。

 

「以前のループ時とは明らかに違う、か。それにしても・・・・・・」

 

俺は、あの世界でみんなを語り継ぎながら、最後まで戦いたかったんだ。

過ぎてしまったとはいえあの世界の仲間を誰一人死なせたくなかったし、愛した人、敬愛した人、皆に幸せになって欲しかったと今でも思う。できるなら全員を愛し護りたかったんだ。

 

「そっか・・・・・・。大小の違いはあっても、心の奥底では皆を求めていたんだな。ハッ、そんな大事な事を、手遅れになるまで気づかないなんてな。仰るとおり間違いなくガキでしたよ、夕呼先生」

 

想いを自覚した俺は愛しさが胸を焦がし、すぐにでも皆に会いたくなる。

 

「夕呼先生も言ってたな、想いの強さが世界を変える鍵になるって」

 

それなら今にも溢れ出しそうなこの想いは、今までとは比較にならないほど強いと断言できた。

 

「あんな結末、絶対に認められるかよ!」

 

今の俺なら、夕呼先生の覚悟にだってきっと劣らない。それに、これまでにはなかった要素が幾つもあるのは好都合だ。

 

「想いも覚悟も最初からある」

 

軽く身体を動かせば鍛えられたままなのが分かったし、()()()()にも心当たりがあった。

 

「・・・・・・BETAとAL5に必ず勝つんだ」

 

そのためには死力を尽くして夕呼先生の、いや夕呼さんの真のパートナーになって、同時に誰一人大切な人を死なせないように俺自身が動くしかない。夕呼さんには余計な手を煩わせず、全力を尽くしてもらう必要があるな。そのためにも俺は俺にできること全てをやってみせる!

 

「さあ、ガキくさい英雄は卒業だ」

 

俺は俺、白銀武として、自分の目的のために不退転の覚悟で戦い抜く。それが、理由は分からずともこの世界に戻って来た俺の望む全てだから。




続きを書こうとしたのですが読み直すと色々気になって、まずはリメイクしつつ続きの構想を練ります。

<解説>
あいとゆうきのおとぎばなし:マブラヴ オルタネィティブのキャッチコピー。
ガキくさい英雄: ALTERNATIVE世界から消える寸前の武を夕呼がそう評し、別れを惜しんだ。
新しい世界: ALTERED FABLE世界線のこと。
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