元軍人は透き通るような世界観には似合わない?   作:暁の夢

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ここから全ては変わり始める


とある日

俺が風紀委員に入ってから数ヶ月、外は雪が降る季節になっていた、「寒っ」俺は職務を終え、部屋に外の気温から逃げるかのように入る、入ってすぐに暖房をつけ、ソファに座る。冷えきって赤くなった手に息を吐き、温める、もう外は真っ暗だ、それに雨まで降っている。

濡れた身体のせいで震えが止まらない、体の震えをどうにするためにシャワーを浴びに行く、服を洗濯機にぶち込み風呂場に入る、お湯の温かさが身に染みて心地良い。5分ほど浴び、風呂場を出て体を拭いて寝巻きに着替える、少しもこもことした服は冬には丁度いいだろう。

冷凍庫からアイスを取りだし暖房の効いたリビングのソファに座る、暖かい部屋で食べるアイスは格別だ。もうそこそこの時間なので弁当を温めて夕食にする、もうこの食事にも慣れてしまい、少し味気ないような感覚がするのも驚きだ、食事を終え、コーヒーを飲む、酒が飲めなくなったときから、これを飲んで夢を見ないようにするようになった、これなら誰にも文句は言われないだろう?イオリには健康がどうのこうの言われたような気がするが、覚えていないから無いのだろう

買っておいた煙草の箱を開け、1本取り出して火をつける、やはり美味い、このために生きてるといっても過言では無いかもしれないな、なんて思いながら1本を吸いきり、最近は1日1本と決めて吸う数を減らしているから、もうそろそろ煙草を吸わなくても大丈夫になるだろうという事実に、少しだけ寂しさを感じるが、どちらかといえばいい事ではあるだろうな。

ピロン と軽い音がスマホから鳴る、見てみればイオリからモモトークが送られてきていた、内容は、渡したい物があるから来てくれ らしい、家知ってるのになんで来ないのかが疑問だが、この時間に女が1人で歩いていたら誘拐されるかもしれないから、イオリの判断は正しいのだろう、ここはゲヘナ、何があってもおかしくは無い

どうしたものか……今、制服はもうビシャビシャだから洗濯機の中だ、替えの制服も明日着る予定だから着られない、確か前に買った服がクローゼットの中にあったはずだ、探すとスーツがあった、この前初めて制服以外の服を買った時に、ついでで買った品、これを着てイオリを驚かせてやろう、なんて考えて、着慣れないスーツを着て、家を出た。

ご丁寧に位置も送られてきていたので、早く行けるように走る、雨の音が強まっていく、まるでこれから不吉な事が起こるようだ、目的地に着く少し前に路地裏でチンピラ5人が何かを蹴ったり殴ったりしているのを見た、どうせ何処かのチンピラが喧嘩を売って、やり返されたのだろう、無視だ無視、今は関わる必要は無い、走って行こう。「風紀…の、1年…ザコ…」

「あたしら……売って……勝てる……か?」

……おい、今なんて言った?

雨の中途切れ途切れだが、うっすらと聞こえる声の内容的には、風紀委員がやられてるらしい、なんでこんな時間に風紀委員が………最悪な考えが浮かんでしまった。イオリから送られた目的地の近く、彼女はチンピラ共を見つけたのだろう、取り締まる為に追いかけたら、やり返された。彼女の性格なら、チンピラ共を見つけたら、即行動するだろう。

そう考えてから、行動に移すのは速かった。

路地裏に入って近くにあった鉄パイプを拾い、まだ此方に気づいて居ないチンピラ共の1人の後頭部に思いっきり振りかぶる「カハッ!?」パコんという音とともに、チンピラが倒れる、他の奴らも俺に気づき、距離をとり、銃口を向けてくる

「なんだお前は!」「ソイツの連れだ」「ソイツって……」

やはりそうだった、やられていたのはイオリだった、ふつふつと怒りが込み上げる感覚がする、久しぶりだ、この心の底からの憤怒は。「覚悟しろよクソ野郎共、俺は甘くねぇからな」 「何言ってんだこいつ、さっさとシバくぞ!」

そういう奴の頭に鉄パイプを当て、怯んだところに腹を蹴り、黙らせる。仲間が撃った弾丸が身体を貫通するが、ものともせずに進む、首を絞めて頭を壁に叩きつける、何度も何度も何度も、執拗に叩きつける、残りの2人はもう逃げたのだろう、居なくなっていた。

「イオリ!起きろイオリ!目ぇ開けろッ!」

倒れてるイオリに近づき、身体を揺さぶってみるが反応がない、幸いまだ息はしている、ただの気絶だろう。身体を温めなければ、気づけばイオリを抱えて家まで走っていた。

家に着き、中に入る、暖かい空気が俺達を包み込んだ、

こんな濡れた服じゃダメだ、何かの無いか?クローゼットの中から暖かそうな服を取りだして、イオリ着せ、ベットにねかせる。イオリの全身には打撃跡や、青痣ができていた。

脱がせたイオリの制服と濡れたスーツを洗濯機に入れて、洗濯機のスイッチを押す。

どれ程時間が経ったのだろうか、イオリはまだ気絶しているイオリの顔を覗き込むと、苦しそうにしていた、イオリの手を握り、起きることを願う。数十分が経ったとき、願いが叶ったのだろう、イオリが目を覚ました「いたたた……あれ、ここは…?確か私…チンピラ共に負けちゃって…」

「起きたのかイオリ!……良かった、本当に良かったぁ」「うわぁ!?ユウリ!?急に抱きついてくるなッ!!」

心の底から安堵し、思わず抱き締めてしまった。イオリも驚いていたが、俺の震えた声を聞いてか、抱き返してきた。

(ここからはイオリ視点)

私は何処か見覚えのある部屋で目が覚めた、まだ頭がいたいし、手を握られてるような感覚がする。

目を開けて身体を起こすと、ユウリが飛びつくように抱きしめてきた。 驚きのあまり少し暴れてしまっていたが、ユウリの震え声に反応して、無意識に抱き返してしまった

「ユウリ、大丈夫?」「……まだもう少しこうさせてくれ」

今の姿を見ると何処か寂しがり屋な子供のように感じる。この状態なら可愛らしいだろうな。

「ふぅ…落ち着いた」「なんで怪我人の私がアンタの心配してるんだよ」「…悪いな、取り乱してしまった」

そういえば服が変わってる、もこもこしていて暖かいな

ちょっとまって、服が変わってるってことは……ユウリに裸を見られて…… 事実に気づいて顔が赤くなってしまう、恥ずかしい、なんて感情で胸の中がいっぱいだ

「ね、ねぇユウリ…もしかしなくてもこの服、お前が着せたんだよな?」「そうだが……それがどうした?」

「〜〜!!このッ!ドヘンタイ!」「は、はぁ!?急にどうしたってんだよ!」「私の裸を見たんでしょそ、それに……む、胸も!!」「いや…それは…仕方なかった訳で…見たくて見た訳でもないし…そんなわざわざお前の胸を見る必要も無い訳で、まぁ見たのは事実だグハァ!?…」思いっきりユウリの顔面を殴ってしまう「認めるなヘンタイ!!!」「理不尽だろうが!!」私は生涯このヘンタイを許さない!!人生全て使って償わせてやる!!

 




ちと駆け足気味になってしまったかも
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