スパロボY ロボットコンチェルト   作:パン=プキン

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お久しぶりです!
色々仕事やゲームがあって放ったらかしにしてしまった。
すみません。

アウラの写真を載せようにも中々上手くいかない。

八雲のライバル?になる機体が登場です。



スパロボY ロボットコンチェルト4話

 

 

 

 

美雲に自身の出生を説明して数日が経ち、Y'sネクストは日々世界中を飛び、エネルギーやワルキューレのライブを普及していた。

 

勿論戦いも起こらない筈もなく、妖魔帝国、アンドロメダ流国、VAL-Xなどとの戦いにも明け暮れていた。

 

勿論八雲も戦闘には参加している。

未だに時折、頭の奥に声が響くが、その都度美雲を頼り、助けてもらう事で普段の八雲の動きを取り戻している。

 

「スコーピオン…グラスホッパー」

 

しかし今日はアウラを使っての戦闘ではなく、フォルテと共に、エーアデントに侵入した戦闘アンドロイドを制圧していた。

 

グラスホッパーを踏み込んだ八雲の身体は何かに弾かれたかの如く速度を増し、反応出来ないアンドロイドを即座に斬り伏せた。

 

「忍技・輝夜!」

 

フォルテが二刀の小刀を構え逃げるアンドロイドに迫る。

 

「エスクード…」

 

それを地面から生える分厚い壁が阻み、身動きの取れないアンドロイドに跳躍したフォルテが忍技を決め、制圧を完了した。

 

「…ナイスフォルテさん」

 

見事な技にフォルテを褒めていると、頬を膨らませて八雲を見るフォルテ。

 

「…どうかした?フォルテさん…」

 

「また負けた!八雲さんよりも多く倒そうとしたのに!」

 

フォルテの文句に八雲は呆れながら返す。

 

「いいじゃないか、任務は達成したんだから…それでも不満かい?」

 

「……」

 

(不満そうだな…)

 

尚も表情が冴えないフォルテにどう声を掛けようかと悩んでいると、ある男の選挙活動の姿が映し出される。

 

「…AADチャンネルをご覧の皆様、天野ネグシスです。私がエーアデント代表に就任した暁には、まずはY'sネクストの在り方を見直します…Y'sネクストはエーアデントを守ってくれる存在ですが、その維持費と稼働費は財政を圧迫しています……」

 

「エチカはこれから先も狙われる…その為には力を付けなきゃいけない…時間が出来たら、エチカは1人で泣いてる、なのに私は何も出来ない…」

 

(もうすぐエーアデントのこれからを決める代表選挙…もし選挙で選ばれなかったら…エチカさんは…)

 

フォルテはNinjaとして聡明で冷静な子である反面、やはりまだ17歳である、年長者として八雲は話をする。

 

「分かるよ…でも焦りは禁物、いきなり力を付けるなんて…そんなのは無理だから」

 

「でも…」

 

「エチカさんを守りたい気持ちは分かる…でもそれで無理していざという時動けなかったら全部が無駄になるんだ、人の命は回帰しない…みんなそれぞれたった1つの命なんだ」

 

八雲の脳裏に研究所での事が浮かび上がる。

 

「八雲さん…」

 

八雲の顔を見てフォルテも口を紡ぐ。

 

「へぇ〜、アンタ面白い事言うな」

 

いきなり脳天気な声音で声を掛けられ、2人は建物脇の通路を見る。

 

そこに現れたのは見た目が派手な感じの青年。

年は八雲と同じぐらいとフォルテが推測するが、その男の底知れない強さに戦慄し動けなくなる。

 

「ーーッ…」

 

「見ない顔だな…」

 

フォルテの状況を見て八雲が前に出て青年と会話する。

 

「サンフランシスコからこのエーアデントに乗ってる…ここは、いい街だな。出来りゃらずっと暮らしたくなる」

 

「ですね、私もYzネクストに所属してますが、街の人はとても優しく迎えてくれてます」

 

「でもよ〜、その内このエーアデントはやられる日が来るかも知れない…そう考えるとこの艦を降りた方が幸せになれると思うぜ」

 

青年の言葉に動けないでいたフォルテが声を上げる。

 

「…ケンカ売ってる?」

 

「いやいや…そんなつもりはないぜ。俺っち、今はオフを楽しんでるし、というわけで退散するぜ。またな、お嬢様のガードちゃん、それに音波 八雲…」

 

男は飄々とフォルテの殺気を交わし退散していった。

 

男が去って漸くまともにフォルテは喋り出した。

 

「…一歩も…動けなかった…。あいつ…ただの人間じゃない…」

 

「…仕方ない…さっき焦りは禁物って言ったけど悠長な事言ってる場合じゃなくなるかもね…」

 

八雲は頭を抱えながら、フォルテに向き直り、スコーピオンを生成し構える。

 

「八雲さんっ!」

 

フォルテはさっきの緊張した表情とは一変し笑顔になり、二刀の愛刀を構える。

 

(恐らくさっきの奴はスーパーロボット大戦特有のオリジナルキャラ…佇まいからして相当な手練れ…恐らく敵の強さはより強化される、俺も焦らないと…)

 

まだ見ぬ敵に備え八雲はフォルテと組手をするのだった。

 

 

 

 

 

 

ーー

 

 

 

 

 

フォルテとの組手が終わり少ししてエーアデントに迫る敵襲に八雲たちは駆り出された。

 

(ジェットジャガーくんの計測では通常の120%以上のスペックを叩き出しているVAL-X…今まで不明な事ばかりだったけど…あの男が出てきた事で何か変わる…)

 

八雲は予期していた、今までのスーパーロボット大戦の経験からオリジナルのキャラが出てきてから、敵の強さが変わる事をそして物語りが進む事をーー。

 

実際ジェットジャガーの計測、八雲の予想通り敵の強さは今までのVAL-Xを遥かに凌駕しており、Y'sネクストは苦戦を強いられていた。

 

しかしまだまだ戦局は相手に傾いていく。

 

「所属不明期、さらに来ます!」

 

エーアデントのオペレーターである"ミナ"さんが全員に通達する。

 

しかし増援の数は少なく、数名が安堵の息を吐く。

 

「有象無象の無人機と俺っちを一緒にして欲しくないな」

 

「ひ、人が乗ってる!?」

 

(やっぱり来たか…!)

 

増援の一機には人が乗っており、フォルテと八雲はその声に聞き覚えがあり、フォルテが反応を返す。

 

「その声…!街であったチャラ男…!?」

 

「ひどい言われようだな…!」

 

「だったら、名前と所属を言いなさいよ!」

 

「…やだね」

 

「だったら力付くで吐かせる!」

 

「やってみろよ…」

 

「速い…!」

 

男の駆る機体はスペックを大幅に上げたVAL-Xの機体よりも速く、フォルテは驚愕する。

 

「やらせない…」

 

「おっと…やっぱアンタは対応出来るか…」

 

男の速度に八雲は反応し、フォルテの前に入ることで、男の行動を抑制した。

 

しかし男は八雲を賞賛するが、想定したていたのか、特に驚いた様子もない。

 

「アンタとも戦いたいが、悪いがアンタの相手は俺じゃない…アンタはそっちに譲るよ」

 

「なに…っ!?ーーっぐっ!!!?」

 

八雲は咄嗟に何かを感じ取り、防御の姿勢を取ったが余りにも速すぎる突進に八雲は強引にエーアデントや仲間たちと突き放されてしまう。

 

「ぐぐっ…はなれろっ!」

 

無理矢理相手との距離を離しアウラの体勢を安定させる。

距離が離れた事で漸く乱入してきた敵を見据える。

 

「何だ…この機体は?」

 

八雲の目の前には、自身が駆るアウラとは対照的に青と白を基調としたロボットがこちらに銃を構えていた。

 

(それにこの感じ…何処か懐かしいような)

 

八雲は目の前の機体を見て何かを感じ取るが、考える間もなく肩に直結しているブースター二基を起動させ、突っ込んでくる。

 

(考えている暇はない…今は集中!)

 

青い機体は2つの口径が特徴の2丁の銃を乱射してくる。

 

(ーー速いっ!…しかもこれはアステロイド!?)

 

「コイツは俺と同じ世界からーーッ!?」

 

赤い機体と青い機体が宇宙にて交わる。

 

 

 

 

 

ーー

 

 

 

 

 

仲間の援護もあり、フォルテは男の乗る機体にダメージを与えるが決定打にならずに男をエーアデントの正面に辿り着かせてしまう。

 

「せめてもの情けだ、エチカちゃん。潰すのはブリッジだけにしてやる、悪く思うなよ!」

 

「エチカッ!!」

 

男とエーアデントの間にフォルテはルールドラッヘを滑り込ませ男の攻撃をその身で受け止める。

 

「捨て身で来たか…!」

 

「フォルテさん!」

 

「へへ、大丈夫…こんなのかすり傷だから…でもいさまざま

って時動けたよ…八雲さん」

 

しかしフォルテの愛機であるルーンドラッヘは搭乗者の動きをトレースするため、機体が受けたダメージがフィードバックされるため、フォルテはダメージが大きく動けない。

 

「へへ、大丈夫だよ…こんなんで退いたら、兄貴にどやされちゃう…」

 

「見上げた忠誠心だ…それに免じてお前からだ!」

 

「駄目っ!!」

 

何とか止めようとしたエチカの叫びに突如としてエーアデントの出力が跳ね上がる。

 

「エネルギーゲイン…120%…130%…150%を突破!」

 

「システム・ニーラカナイが暴走しています…!」

 

エーアデントの暴走により、特殊な力を感じ取れるビルバインを操るショウやチャム、シーラが驚愕の声を上げる。

 

「何だ、この異様な感覚は…!?」

 

「怖い…!怖いよショウ!」

 

「オーラ力が…人の意思が渦を巻いている」

 

ショウたちだけじゃない。

 

ジェットジャガーやカミーユ、アムロ、フレイアやライディーンまでもがエーアデントに集まるーー否エチカに集まる力に驚愕の声を上げる。

 

「アニーナ先生!どうにかなりませんか!?」

 

「わたくしにはどうにも…」

 

エチカの家庭教師であるアニーナに頼るフォルテだが、アニーナでも対処しようがなく、フォルテは自ら危地に飛び込んだ。

 

「だったら…ワタシがやるしかないじゃない!」

 

突如ルーンドラッヘの出力が上がり始め、逆にエーアデントの出力が落ち着いていく。

 

システム・ニーラカナイの出力の余剰分をルーンドラッヘに流し込むことで何とかエーアデントは落ち着く。

 

しかし今度はルーンドラッヘに過剰なエネルギーが付加され、フォルテが危険な状態になる。しかしーー。

 

「こ、この…エネルギーを、あいつにぶつけてやる!」

 

「超忍技・月輪昇龍っっ!!ハアァァッッ!!」

 

過剰に増したエネルギーを雷土に変化させ雷土の龍は天へと昇るかの如く男に突撃し、一撃を叩き込んだ。

 

普通ならばあの一撃を受ければ期待諸共消し飛んでいただろう。しかしフォルテの相手取る男は普通ではなかった。

 

フォルテは男が未だ健在である事に自身の未熟さを痛感する。

 

「今ので倒せないとか…アタシやっぱ未熟者だ…」

 

「いやいや、俺っちじゃなきゃ即死だったぜ…そっちが切り札を使った以上、こっちも使うぜ!」

 

男も本気を出し、リミッターをカットする事で、紫がかった機体が白と金色を基調とした機体に様変わりを果たす。

 

「ヴァイ・ルーミナ…行くぜ」

 

「アタシだって負けてたまるかぁ〜!!」

 

フォルテは最早限界に近いほどのダメージを負っているが、それは相手も同じ互いにダメージを負いながら戦闘は再び始まった。

 

 

 

 

ーー

 

 

 

 

「お前は何者だ…俺と同じ世界から来たのか?」

 

「……」

 

八雲は何度も問い掛けるが、返答はなく変わりに何発ものトリオンで生成された銃弾が速射される。

 

「返答なし…なら、戦闘不能にして問いただす!」

 

両機同時にそれぞれの銃を構え、アステロイドを共に撃ち出した。

 

「はあっ!」

 

八雲は2丁の銃から撃ち出されるアステロイドを掻い潜り、アウラの右脚を青い機体に振り抜く。

 

しかし青い機体も同様に右脚で蹴り上げ、アウラの右脚とぶつかり合う。

 

バチバチと火花が飛び交うが両機は気にせずに間近で銃を連射する。

 

「……!!」

 

「……」

 

互いに極小のモーションで回避し、或いは空いた方の銃をぶつける事で銃を逸らし、超至近距離での撃ち合いが始まる。

 

「……」

 

「……」

 

「す、すげぇ…」

 

八雲とシミュレーションバトルをしたハヤテが援護のために近くに来ており、アウラと青い機体の撃ち合いにただ宙を飛ぶことしか出来ない。

 

「お、俺だって…」

 

「止めておけ…」

 

何とか援護しようとするハヤテを同じく来ていたメッサーが制止する。

 

「けど!」

 

「見て分からないか…あの2機の戦いに俺たちは割り込めない、黙って見てろ…音波八雲の邪魔になる」

 

「くそっ!」

 

メッサーの制止にハヤテは文句を言おうとするが、メッサーの言葉に何も返せず、握り拳を作る。

 

しかしアウラと青い機体の戦いはアウラが押される形となった。アウラが突如被弾し始めたのだ。

 

何故八雲の操るアウラだけが被弾するのかハヤテは意味が分からなかった。

 

「な、何で八雲さんだけ!?」

 

「いや、奴の腰にセットしてある2丁の銃が自律して動き、細かなフェイントになってるんだ!」

 

メッサーの回答にハヤテも目を凝らすと確かに青い機体の腰にある2丁の銃がアウラに銃口を上げては、下げてを繰り返していた。

 

「くそっ、対処が…」

 

メッサーの言う通り、八雲は腰にある2丁の銃のフェイントに苦戦していた。

撃つのか、撃たないのか八雲には青い機体の動きが読めない。

 

さらに青い機体が持つ2丁の銃の対処もあり、徐々にしかし確実にアウラは被弾が増していく。

 

「ーーッッ!?」

 

そして遂に青い機体の腰にある2丁の銃から光弾が発射され、青い機体が持つ2丁の銃の対処に追われていた八雲は直撃してしまった。

 

「八雲さんっ!?」

 

「……」

 

青い機体が爆煙に包まれるアウラに追撃を図る。

 

「やめろっ!?」

 

「馬鹿っ!?」

 

無謀にも突っ込むハヤテにメッサーは何とか止めようとするが、ハヤテはメッサーの制止を振り切り、青い機体を止めようとする。

 

青い機体は銃を消すと、両手に光る剣を生成し、アウラの特有の赤い腕が爆煙から微かに見え、青い機体はその右腕の根元ーーつまりその先にいるアウラ本体を斬り伏せた。

 

「……っ!?」

 

しかし青い機体は何も手応えを感じなかった。

変わりに感じたのは驚愕の一言だった。

 

剣圧によって爆煙が晴れるとそこにはアウラはおらず、切り離された赤い右腕だけがそこにあった。

 

「ーーマジかよ!?」

 

「…何て発想だ」

 

先に気づけたのは青い機体を止めようとしたハヤテだった、遅れて気づいたメッサーも驚く。

 

青い機体はいきなり背後から強い衝撃を受け、吹き飛ばされてしまう。

 

体勢を整えた青い機体が視線を前に向けると右腕が欠損したアウラがスコーピオンを構えて、こちらを見据えていた。

 

「肩のブースターは壊した…もうさっきみたいなスピードは出せない、大人しく投降しろ…お前には聞きたい事が山程ある」

 

敢えてアウラの右腕を犠牲にする事で青い機体の隙を作り出し、八雲は見事に一撃を食らわせる事が出来た。

 

青い機体の肩に付属されているブースターは1基破損し、青い機体も不用意に攻めてこなくなった。

 

「おい、アンタ…そろそろ時間だぜ」

 

すると青い機体のモニターにフォルテと戦闘していた男から通信が入り、撤退の時間となった事を告げられた。

 

「……」

 

青い機体はアウラとは逆方向を向き、そのまま飛び去っていくのだった。

 

「あっ、待て!」

 

「いいんだ、ハヤテくん…」

 

「けど、八雲さん!」

 

「投降しろと言ったけど、あのまま戦闘したら負けていたのは俺だ…それなら帰ってもらった方が助かるよ。それにどうやら青い機体の奴もフォルテさんと戦っている男も今回は本気じゃないようだし」

 

八雲の視線の先には、フォルテと男の戦闘も終わり最後の挨拶をしているようだ。

 

「…俺の名はレー・セイヴァース。その内後悔するぜエーアデントを降りなかった事を…」

 

「何言って…」

 

フォルテが質問しようとするが、レー・セイヴァースと名乗る男は青い機体と共に消えるのだった。

 

「くっ…」

 

(やば、い…もうげん、かい)

 

「おっと、大丈夫かいフォルテちゃん…?」

 

フォルテも戦闘が終わり傷や疲労から限界が来て、ルーンドラッヘの操縦が覚束なくなるが、八雲がアウラで支えエーアデントに帰投する。

 

帰投する最中フォルテは八雲に嬉しそうに話した。

 

「へへっ、八雲さん…出来たよ、いざという時に動けたよ…」

 

戦闘が始まる前に八雲がフォルテに言った言葉を実行出来たとフォルテは報告すると八雲も笑顔になる。

 

「ええ、もう教える事はありません…免許皆伝です」

 

「えぇ〜ちょっと早すぎじゃないですかーーっいてて…」

 

「なら、今度はダメージを負わないで防げるようにしましょう…エチカさんもきっと安心しますよ」

 

「…キツ…でもエチカの為なら頑張るよ…でも今は少しげ、限界…すーすー」

 

「エチカさん、フォルテさんが寝ました…傷もあるので、すぐに手当てしましょう」

 

「ふぉ、フォルテさん!?わかりました…すぐに手配します、八雲さんは?」

 

「私はトリオン体だったので、ダメージはありません…後で私が戦った相手の事も共有しますね」

 

八雲は通信を切るとルーンドラッヘを支えながら、エーアデントに帰投するのだった。

 

 

 

 

 

ーー

 

 

 

 

謎の青い機体とレー・セイヴァースとの戦いが終わり、翌日エチカはエーアデントに住む住民たちからの投票により、選挙を勝ち、見事に代表の座を勝ち取ってみせた。

 

「今日から正式に機動都市国家エーアデントの代表だよ」

 

傷の手当てをして動けるように回復したフォルテがエチカに飛び付き、みんなが褒めている。

 

そんな中パチパチとエチカを褒める男が近づいてきた。

 

「…お見事でした、エチカ・Y・フランバーネット…いえ、エチカ代表」

 

事実上2人の対決と言われた片側の天野シグネスがエチカの勝利を褒め称える。

 

エチカはそんな天野シグネスの力を借りたいと申し出るが、敗者は去るという言葉を世界の理と考える天野シグネスは、エーアデントの未来を願いそのまま去っていくのだった。

 

 

 

 

 

ーー

 

 

 

 

 

エチカが代表になり、数日後ーー。

 

「おや、ミナさん?ここが戦闘データから、パーツなどを量産し販売するショップですか?フォルテさんとの賭けに負けたと聞きました」

 

「あ、八雲さん、美雲さんデートですか?」

 

「いや、デートではない「デートよ」……デートでは「デートよ…」……」

 

「デートみたいですね…」

 

ミナが美雲の強引さに感心してると、八雲がミナの服装について質問をする。

 

「しかしミナさんは、メイド服に興味があったんですね?」

 

そう八雲と美雲の視線の先にはメイド服に着替えたミナが新しく出来たショップで働いている。

 

「……ダメ…ですか?」

 

「いやいや、とても似合ってるよ」

 

「ーーッ!ありがとうございます!」

 

八雲に似合ってると言われミナも笑顔で礼を言うと、美雲がジーッと八雲を見つめている。

 

「八雲はメイド服が好きなの?」

 

「え…うーん、好きか嫌いかで言われると好きかな…似合ってるし、可愛いし…」

 

「ミナ…他にもメイド服はあるかしら?」

 

「……ふふ、ありますよ♪」

 

「なら、後で貰いに行くわ」

 

美雲の質問にミナは一瞬キョトンとするが、直ぐに納得し他にもある事を美雲に伝えると美雲は笑みを浮かべ八雲を連れて行くのだった。

 

(何か…また余計な事言ったかな?)

 

八雲は嫌な予感を感じたが、考えても仕方ないのでそのまま美雲に着いて行くのだった。

 

「あれで付き合ってないって…誰が思うんだろう?」

 

ミナは2人の近さに呆れながら、お客さんが来たので満点の笑顔を見せながらショップを営業するのだった。

 

 

 

 

ーー

 

 

 

 

未だ食堂も空いていない朝、早くからトレーニングルームをハヤテが活用していた。成績が以前よりも格段に向上しその結果にハヤテも笑みを深める。

 

しかしメッサーはその結果に満足しているハヤテに厳しく現実を突き付け、その鬼の教官具合に舌を巻いていた。

 

しかし経験豊富で若手の育成に力を入れているグレートマジンガーを操る剣 鉄也やフォルテはメッサーの優しさに気づいていた。

 

「お前が歌うのは戦地の真ん中だ…緩い気持ちで立つなら降りろ…」

 

しかしその後に入ってきたライブ目前のフレイアに厳しい言葉を投げ掛けたメッサーは、そのまま部屋を後にするのだった。

 

 

 

 

ーー

 

 

 

 

そしてその夜ワルキューレの大きなライブ横では、マジェスティックプリンスのチームラビッツとコンバトラーVのバトルチーム、そして八雲が会場の警護をしており、ラビッツのスルガやタマキ、バトルチームの豹馬は浮かれ気分で警護している姿を見て、真面目な面々はため息を溢すのだった。

 

(さて、恐らく宣戦布告以降目立った動きのないウィンダミア軍が攻めてくるだろうけど、今日はあの青い機体は来るかな…?)

 

八雲は警護しつつもこれから現れると予想する敵に警戒するのだった。

 

時間が経ちワルキューレのライブも大盛り上がりしてる中、怪しい人物も特におらず、八雲も美雲や他のワルキューレメンバーの歌に耳を貸しているとーー。

 

ハヤテたちの上司であるアラドが他のメンバーに空中騎士団が来る事を通信で知らせてくれた。

 

(来るか…)

 

すると美雲も何かを感じ取ったのか、視線だけこちらに向けてくる。

 

(心配しないで歌ってて……)

 

(任せたわ♪)

 

互いにワルキューレの象徴するWの形を手で作りエールを送り、八雲はトリガー体に換装しながら駆け出した。

 

 

 

 

 

ーー

 

 

 

 

通信通り空中騎士団が現れ、ワルキューレが歌うライブ会場に早速ミサイルを撃ち出してきた。

 

しかしそこは八雲やワルキューレのライブを邪魔されて怒る豹馬率いるコンバトラーVが阻み戦闘が開始された。

 

特に戦果をあげていたのは、朝にハヤテとフレイアに厳しい言葉を投げ掛けたメッサーだった。

 

「すげぇ…でも俺だって!」

 

ハヤテもそれに追いつこうと、躍動する。

 

しかし八雲が合流する前に蘇ったガルーダが妖魔大帝バラオの僕たちを率いてワルキューレを狙いに攻めてきた。

 

妖魔帝国に降ったガルーダに驚くコンバトラーVに乗る面々だが、やる事は変わらず、特に因縁のある豹馬は気合を入れてガルーダに向かって行くのだった。

 

「ハウンド!」

 

八雲は今回は援護に回り、アウラが繰り出す追尾弾に空中騎士団や妖魔帝国軍は中々スタジアムに近づくことができない。

 

しかしそれはYzネクストも同様で、相手からの攻撃をワルキューレやそのライブを見に来た人々も守るために反撃には出られず戦いは平行線のまま続いていった。

 

 

暫く先頭が続いていると突如、空中騎士団の隊長機を操るメッサーと因縁のあるキースがスタジアムに突っ込んできた。

 

しかしその動きをメッサーが後ろから追従し、一撃を加えようとミサイル発射ボタンに指をかけようとしたが、突如メッサーの動きが止まってしまった。

 

「こ、こんな時に…!」

 

しかしメッサーの動きを目で追っていたハヤテがキースの前に出て、動きを抑えてみせた。

 

しかし空中騎士団の隊長となるキースとまだまだ未熟なハヤテでは力量の差があり、ハヤテは追い詰められてしまう。

 

「ぐうぅ……」

 

「〜♪〜♪〜♪……ハヤテ!!」

 

しかしワルキューレメンバーであるフレイアがハヤテのために強く歌い出す。

 

「フレイア…!」

 

戦場の真ん中にいるにも関わらずハヤテの思考は徐々にクリアになり、変幻自在の動きで空中騎士団の隊長機を撃退してみせた。

 

「ここまでか…!?」

 

その動きに味方は驚嘆し、メッサーでさえも自分の失態をカバーしてくれたハヤテに感謝の言葉を投げ掛けた。

 

その動きに感化されたY'sネクストは均衡していた戦場を押し返し空中騎士団とガルーダを除く妖魔帝国の軍を退けてみせた。

 

「ガルーダ!お前はもう誰の命令も受けなくて良いんだ、お前を縛るオレアナはもう居ない!」

 

「私は任務を…私は任務を…私は任務を!!」

 

「豹馬さんガルーダはもうあの時のガルーダではありません!」

 

バトルチームの十三がガルーダに説得を試みる豹馬に辛い現実を伝え、豹馬はトドメの一撃を決める。

 

「超電磁スピイィィイィンンンッッ!!」

 

見事にガルーダを超電磁スピンで倒した豹馬。

だがガルーダを倒した豹馬は下を向いていた。

 

そんな中以前豹馬から檄を飛ばされた洸が豹馬に声を掛ける。

 

「…豹馬さん」

 

「ガルーダは妖魔大帝に復活してもらったって言ってた…ならこの気持ちは妖魔大帝に叩き込んでやるよ!」

 

しかし豹馬は洸からの心配もものともせずに自ら顔を上げ、妖魔大帝を倒すことに燃えるのだった。

 

「豹馬さん!一緒にやろう!」

 

「おう!頼りにしてるぜ洸!」

 

コンバトラーVとライディーンはガッチリと握手を交わしていた。

 

無事に戦闘も終了し、スタジアムもパニックにならずライブも無事に完遂するのだった。

 

各々の機体を収容し、皆んなが先の戦闘のことで話しているとーー。

 

「メッサー顔を見せろ…その浮き出た血管…ヴァールシンドロームの兆候か…」

 

「さっきの戦闘での急に動きが鈍ったのもそれが原因だね」

 

「…鉄也、八雲…頼む皆んなには言わないでくれ…どうしようもなくなったら、自分で機体は降りる…頼む!」

 

格納庫の片隅で苦しむメッサーに鉄也と八雲は声を掛ける。

メッサーがヴァールシンドロームの兆候が出てると知り、出撃を控えるように言うがメッサーの言葉と覚悟に2人は折れ、黙る事を約束した。

 

「鉄也さん…」

 

「分かっている…だが今は信じよう」

 

2人は先程よりも顔色が戻ったがメッサーの後ろ姿を見る事しか出来なかった。

 

 

 

 





如何でしたか?
紅いアウラとは対照的に蒼い機体です。
名前などは後々出てくるので今は不明にします。

因みに蒼い機体もロボットコンチェルトの機体です。

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