僕のヒーローアカデミア 電脳獣プライガVSフェイザー 作:サツキタロオ
流星のロックマン パーフェクトコレクションいつ発売するんだろなぁ…
「着いたか?」
眼鏡をかけ、スーツのネクタイをゆるめた少年が、後ろを歩く少女に声をかけた。
「間違いなく“日本”ですね。」
紫髪の少女――早瀬ユウカが、スマホのホログラムを確認しながら淡々と答える。
頭上にはつ“ヘイロー”が浮かび、風に揺れる髪がきらりと反射した。
「やっぱり違和感あるよな。地球が三つ以上あるとか…。」
「ですね。」
獅童ツカサは苦笑し、手を頭にやった。
「とりあえず散歩がてら見てみよう。ユウカ、行くぞ。」
「分かりましたよ、先生。」
二人は空港を出て、街へと向かう。
しかし、歩き出してすぐにツカサが眉をひそめた。
「……人が少なすぎないか?」
「そうですね。観光地だと聞いてましたが……」
ユウカはスマホを操作し、最新のニュースをスワイプしていく。
画面に映し出された見出しに、彼女の指が止まった。
「……『装甲生命体、街に現る』?」
「装甲生命体?」
ツカサが覗き込み、記事をざっと読む。
「なるほど。コイツのせいで街はガラガラしてるってわけか。」
「ええ、間違いないですね。」
ツカサは腕に付けたデバイス『トランスナイザー』に軽く触れた。
「アロナ、プラナ。聞こえるか?」
光のエフェクトが走り、デバイスのホログラム画面から二つの小さなAIが姿を現す。
『はいっ!先生、どうしましたか?』
明るく元気な声でアロナが応える。
その隣で、プラナが静かに一礼した。
『こちらの解析準備は整っています。ご指示をどうぞ。』
「ここら一帯の電子機器にアクセスして、異常データを収集してくれ。何か“装甲生命体”に関する情報があれば、こっちに送信だ。」
『了解です、先生!』
『それでは行ってまいります。アロナ、先行データは私がまとめますね。』
『はーい!いい結果を待っててください先生!』
二人のAIは光の粒子となって消え、トランスナイザーの画面に“SCAN MODE ACTIVE”の表示が浮かぶ。
ツカサは腕を組んで、空を見上げた。
「……装甲生命体、か。まさかこっちの地球にもそんな厄介なのがいるとはな。」
「先生、もしかして……興味があるんですか?」
「まあな。危険な未知ってやつは、調べずにはいられない性分でな。」
ユウカは呆れたようにため息をつきながらも、ほんの少し笑った。
「まったく……そういうところ、変わってませんね。」
そうして二人は街を歩き出した。
時折すれ違う人影はあるものの、通りは驚くほど静まり返っている。
コンビニの自動ドアも、カフェの看板も、どこか“止まった時間”の中にあるようだった。
「……やっぱり、こっちは人気が少ないな。」
ツカサが辺りを見渡しながら呟く。
「ノア達も連れてきたほうが良かったかもしれませんね。」
「居ない奴の話してもしょうがねぇだろ。それより――」
ツカサは眼鏡の横を軽く押した。
次の瞬間、レンズにデータの光が走り、街全体をサーチするARマップが展開される。
「……!反応あり。しかも……ヤバいくらい強い。」
「えっ、まさか――」
ツカサは返事を待たず、駆け出した。
「ちょ、先生!待ってくださいよ!」
ユウカが慌てて追いかける。
角を曲がった瞬間、目に飛び込んできた光景に二人は息を呑んだ。
ヴィラン連合の一団が吹き飛ばされ、地面には無数の脳無が転がっている。
その中心に――狼のような装甲生命体オルペウスと、鷹型のタオが立っていた。
二体とも光の無い赤い瞳を輝かせ、まるで獣のように唸っている。
「……あれが、装甲生命体……?」
ユウカが呟く。
ツカサは口の端を吊り上げた。
「間違いねぇ。しかも暴走中か。だったら――悪そうな連中まとめて鎮圧だ!」
ツカサは腕のデバイス“トランスナイザー”を操作し、浮かび上がる三つのアイコンをタップする。
選ばれたのは――『シノビ』。
「トライブオン!タイプ・シノビ!」
電子ノイズと共に、彼の身体に黒と緑のデータが巻き付く。
瞬く間に装甲が形成され、忍者のようなシルエットが街路の光を反射した。
ヘルメットのバイザーが起動音を鳴らし、眼光が鋭く光る。
「ユウカ。援護は任せたぞ。」
「……了解です、先生。」
ユウカはサブマシンガンを持って近くに隠れた。
風が吹き抜ける。
電子の火花が散り、ツカサは静かに構えを取った。
次の瞬間、ツカサたちの周囲にノイズが奔った。
「……ノイズ? キヴォトス以外でも発生するのか。」
「いえ、多分違います。あの二人の装甲生命体――それが原因かと。」
「だったら、止めるしかねぇな!」
その言葉の直後、タオが目を鋭く見開き、ヴィラン連合を完全に無視してツカサたちへ突撃してきた。
「なっ!? 速ぇ!」
咄嗟に手裏剣で防御するも、タオの蹴りが足の爪ごと叩きつけるようにツカサを弾き飛ばす。
「ぐっ……くそっ、トライブチェンジ! タイプ・ダイナソー!」
ツカサは横へと転がりながら叫び、恐竜を模したアーマーをインストール。
右腕のキャノンを展開し、火炎を噴射する。
炎がタオを包み込む――だが、タオは微動だにしなかった。
「効果無しかよ……!」
直後、背後からオルペウスの爪が飛んできた。
「チッ、やっぱりそうか! コイツら、俺のノイズに反応してやがる!」
ツカサはオルペウスを蹴り飛ばして距離を取る。
「先生!」
ユウカが二丁のサブマシンガンを構え、容赦なく連射を浴びせる。
だが、弾丸は通らず、まるで空気のように無視された。
「やっぱりトライブじゃ歯が立たねぇな……。こうなったら――ファイナライズで行く!」
「せ、先生! ファイナライズは負担が大きいですよ!? それに使ったら行政官に――」
「気にすんな! いつものことだ。それに、どうせならお前も一緒に怒られろ!」
「……もうっ! 本当にしょうがない人ですね!」
二人は同時にトランスナイザーを操作し、中央に浮かび上がった文字をタップする。
『Atra-Hasis Server Access』
「――ファイナライズッ!!」
黒と赤のノイズが二人の体を包み、データの奔流が肉体に走る。
装甲が瞬く間に形成され、電子音とともに空気が振動した。
「ブラックエース!」
迸るクリムゾンの翼が背中から展開し、戦闘機のようなアーマーを纏うツカサ。
「レッドジョーカー!」
両肩に燃え盛る円盤型ジェネレーターを展開し、紅蓮の光をアーマーから放つユウカ。
二人はファイナライズ態となり、オルペウスとタオの前に並び立った。
紅と黒――二つの閃光が、荒れ狂うノイズの中で敵を睨み据えた。
電脳獣が出突っ張りすぐる。