「俺は…手札からクリスタを召喚し、ターンエンド…そして……」
【キラの持っているカードが異様な輝きを放つ】
「うおっ…な、なんか…眩しすぎねえ?」
「……まさか…そんなはずない、だって、あのカードは……」
「んあ?影又?どうした?なんか冷や汗すごいけど…」
あれが存在するなら…アイツが出てくるってことに……そんなことになったら、みんなが…!
「第三の紋章……断罪スル雷面ノ裁キ!!!」
「3つ目!?2つだけじゃなかったのか!?」
「ほお、なかなか楽しめ……ん?」
【強そうな反応に興味を示しそうなアルブサールだったが、その浮き足立った表情は一変することとなる】
「能力により…お前のバトルゾーンにあるクリーチャー2体をシールドに磔にする!!標的は…グスタスクとアラン・クレマンだ!!」
「ぐあああ!!」「ぬおお?!」
「ぐ、グスタスク!?おい!!しっかりしろ!!」
「グスタフ…様…!申し訳…ありません…!」
「ぐうっ…こんな…一切の身動きが取れない…!」
「ど、どうなってんだよこれ!こんな状態見たことねえぞ!??」
「紋章が…紋章が…みっつ……揃ってしまった…」
「どうだ見たか?!これが俺の正義だ!お前のような悪に力は1%たりとも届かない!完全な煌めきだ!!」
「貴様……!!」
【先程とは真逆に、憎悪に燃えた瞳でキラを睨みつけるグスタフ…そんな二人のピリついた感覚は、ある音にかき消される】
キュイイイイン…キュイイイイン……
「…ん?」「なんだ……?」
【キラとグスタフは、音に困惑していた。しかし、影又にはわかっていた、これから起きることが】
「うおおろろろろろろ……」
「大丈夫…?」
「さっきからずっとそんな調子じゃないっすか?と言うか、恐ろしいクリーチャーって…」
「……このムカムカ、いつもの真のデュエルの方から感じます…なんだか、すごいことが行われているような…」
「真のデュエル…?だれかが戦ってるのか?」
「うーん…キラかな、影又かな…でも気になる、せっかくだし行ってみようよ!」
「そうだな、そうすっか!」
「わかりました…あんがー!!」
【こうして2人と1匹も真のデュエルのフィールドに送られた】
「紋章が…共鳴している…?」
【3つの紋章が飛び上がり、光を放ち続け…そこから特大のレーザーが放たれて、サッヴァークDGを貫いた】
「なっ!?」
「自分でクリーチャーを攻撃した…!?」
「自爆…ってことか…?」
【影又は依然としてうずくまって頭を抱えていた】
「DG……?」
【キラが結晶に囚われたDGに触れようとした瞬間】
ピキンッ!!
「ぐおおおおおおあああああああ!!」
バキィン!!
ジャキキキキキン!
「……サッッ……ヴァアアアアク!!」
【光煌めくドラゴンが、誕生した】
「まさか…幻のドラゴン、これが、真の姿…?!」
「正義を、為す…悪を…裁き、滅ぼす…!!」
「えっ?!」
【謎の空間に包まれたかと思うと、サッヴァークが話しかけてきていた】
「私こそが正義、正義そのもの…!!全ては、正義の為に!!!」
「グアアアアアア!!!」
「嘘だろ…!?ほ、本物のドラゴンなのかよ!?」
「よもや…あのようなものが本当に…!」
【そんな最中、2人は真のデュエルのフィールドに辿り着いていた】
「おわわ…えっ!?キラ!??!」
「お、おいなんだあのいかついクリーチャー!?」
「間違いありません!伝説のドラゴンです!」
「マジっスか!?!」
「あれが…ドラゴン…って、あれ?あれって…」
「どうしたんですか、ジョー様」
「あのドラゴンに、俺の大事にしてた絵が…」
「ジョー様の絵が…?一体なぜ…」
「わ、わかんない…」
【2人の問答の途中、ボルツが気がつき思わず声を発した】
「どうなってんだよ、こいつは…」
「ボルツ?どうしたの?」
「……おい、ジョー…ありゃ、俺ちゃんの見間違いだよな…?」
「へ?」
「え…か、影又…?な、なんで影又のキラが真のデュエルで戦ってるの!?」
「わかんねえ…けど、こいつはマジでヤバそうな状況だぜ…!」
「おかしい…ドラゴンってのは絶滅したって資料に…」
「ただのドラゴンじゃない!!」
「!?」
「デュエルマスターのみに使うことが許された…究極のマスタードラゴンだ!!」
「あ、あいつも…マスターカードってことかよ…!?」
「ぐうう…(この体中に突き刺さるような不快な聖なる力…そしてあいつ自身の威圧感…!なんと言う化け物…だが、いくらドラゴンと言えども、我の力よりは劣っているはず、一太刀入れることさえできれば…!)」
「いくぞ…キラのドラゴン!煌龍サッヴァーク!能力発動!!」
「(来る!!だが、あいつ程度一撃で斬り伏せれば…)」
【そんな決意に満ちたアルブサール…の、真横をサッヴァークは飛び去った】
「クリーチャーを…驚嘆医ガイトウをシールドに磔にする!!」
「ぐあああ!」
「なっ……!」
「(無視した…我を…!?こいつ…こいつ…!)」
【アルブサールの口から怒りの声が出た】
「我を…我をコケにしたな!!」
【だがその怒声への返答は冷ややかなものだった
「コケにした?勘違いするな、見逃してやったんだ」
「な…」
「この言葉の意味…すぐに教えてやる!ターンエンドだ」
影又:ターン6
「ふざけおって…!影又!早くあいつを打ち取るぞ!!」
「………」
「影又?」
「もう…無理です…何度も何度も考えたけど、この状況から逆転することは……」
「っ…!!何を言っている!早くしろ!」
「……手札から、呪文「スーサイド・ギーロ」を発動…軍乗・アルブサールと煌龍サッヴァークを破壊…」
「我が軍が…こんなところで…終わってたまるものか!!うおおお!」
「消え去れ!伝説のドラゴン!!」
ズバァッ!
「(この音!感触!完全に切り裂い…て……)なっ……グス…タスク…!?」
「グスタフ…様…」
「な、何故だ…何故だ!我は確かに貴様を!!」
「磔にしたクリーチャーを身代わりにしたのさ…煌龍サッヴァークのもう一つの能力!このクリーチャーは場を離れる時、代わりに表向きのシールドを一枚墓地に送ることで、かわりに生き残る…絶対防御空間を展開するのさ!!」
「そんな…馬鹿な…ことが…」
「まだ気が付いてないのか?周りを見てみろよ!」
「!?」
【周りを見渡すと、周囲を囲んでいた壁には紋章のようなものが浮かび上がっている】
「これでわかったか?お前達はもう、正義の迷宮…ドラゴンラビリンスに!捕えられている!!!」
「ドラゴン…」「ラビリンス!?」
「サッヴァーク!そのクリーチャーにトドメをさせ!」
「ぐうっ!?」「サッヴァーク!!」
【声に気がつき、咄嗟に剣を構えて防御の体制をとった、しかし…】
ガギィン!!
「ああっ!!」「グスタフの剣が…折れた…!」
「グオオオオオ!!」
【サッヴァークの生み出した剣が、グスタフの体に大量に突き刺さり、トドメを刺した】
「あの状況から、完全に逆転しやがった…!」
「表向きのシールドは、キラ様のシールドだけでも3枚…一体、何度攻撃すればいいのかすら……」
「……ジョニー!力を貸して!!」
【ジョーはメラビートになったジョニーを呼び出す】
「ジョー様!?な、何を!?」
「影又を助けるんだよ!このままじゃ死んじゃう!!」
「……だけどよ、ジョー…」
「影又は俺の友達だ!!キラと影又が…友達同士が殺し合うなんて俺嫌だよ!!」
「っ……そりゃそうだよな…わかった、俺ちゃんも力を貸す!罰怒ブランド頼む!」
「……」
「もう終わりのようだな、影又…ならここから…その目に刻み付けろ!!」
「キンキラキンの正義と、煌龍サッヴァークの力をな!」
「お前はもう、ドラゴンラビリンスから抜け出せない!」
「見せてやるぜ…ドラゴンであり、正義の神でもある…煌龍サッヴァーク!」
「悪を裁く!正義の裁判官!!」
「爆発的に!バラバラに!!貴様を!サッヴァーーーーーーク!!」
「ドラゴン!!ダブルブレイカーーー!!」
【サッヴァークが飛び上がり、大量の剣でシールドをブレイクする】
「ぐああっ!!」
【避ける事すらままならずに、モロに割れたシールドを喰らった】
「か、影又ぁ……!」
「さらに!これこそが煌龍サッヴァークの真の正義!」
「まだ…あると言うのか……」
【シールドから解放されたガイトウとアラン・クレマンも限界の様子だ】
【サッヴァークが2本の剣を上に投げると、それがカードとなりシールドに表向きに張り付いた】
「破壊したシールドの分、俺に表向きのシールドが増える…そしてこれでお前のシールドは0枚になった!」
「くっ…ううう……」
「これで終わりだ…悪よ消え去れ!!クリスタで…キンキラ、ダイレクトアタック!!」
【クリスタが影又に攻撃しようとしたその時】
ズキューーン!
「え…?」「なっ!?」
チュドン!
【弾丸がクリスタを貫いて、爆発した】
「クリスタが…今の弾丸…まさか…!」
ヒュウウウ…
【目線の先には風が吹き、ジョニーが佇んでいた】
「影又!影又しっかりしてよ!ねぇ!!」
「じょ、ジョー…なんでここに…」
「そんな事いいから!!立てる?大丈夫!?」
「う、うん…立てる…」
「ジョー!そいつから離れるんだ!」
「いやだ!!!」
「えっ…」
「キラ…おかしいよお前!なんで影又と戦ってるの!?影又が何かしたの!?」
「そ、それは…影又は闇文明のマスター候補だ、そして闇文明は他の文明への侵略行為が…」
「影又はそんなことしてない!!影又は…そんなやつじゃない!!」
「ジョー……」
「くっ……(確かに…言われてみれば、ここまで怒りを燃やす理由は、なかったはず…なのに俺はなんで…?あの声を聞いてから、憎悪と怒りが湧き上がってきて…それで…)」
「イヤッハーー!!」
「?!」
「罰怒ブランド!間に合ったんだね!」
「あったりまえだろ!俺ちゃんとボルツだぜ!!っと…悪いな!手加減できねえから、トップスピードで連れてくからな、お前ら!!しっかり捕まっとけ!!」
「罰怒ブランド!こっちだ!」
「よっしゃ!うおおおおらああああ!」
【影又達は罰怒ブランドに抱えられながら、真のデュエルのフィールドを脱出したのだった】
「俺は…俺は…何てことをしてしまったんだ……」
『一方の影又は、ボルツやジョーの助力で闇文明にやって来た!』
「大丈夫か?お前?」
「は、はい…ありがとう、2人とも…それと、ごめん…」
「…ううん!全然平気だよ!これくらいどおってことないからさ!」
「だとよ、お前もあんまり気を張りすぎないでいいだろ」
「………ありがとう」
「えっと……闇文明まで送ろっか?!バイナラドアー!」
「いや、大丈夫…自分で帰れるよ!
「あ、そ、そっか!了解!」
「うん…またね、ジョー…」
【そう言って、ゲートを開いて戻って行った】
「……うん!またね!!!」
「行ったか…ジョー、どうすんだ?」
「俺も…一回帰るよ、ありがとねボルツ!」
「気にすんな、ダチの為だ」
「うん!じゃあねー!」
「……ボッさん…あいつ、ほんとに助けて良かったんすかね…?」
「…わからねえが、今の俺ちゃんは…ジョーを信じると決めた!マジでBADにな!」
「へへ…そう言うことなら、オイラはボッさんについてくっす!」
「おうよ!それじゃあ今日もまたあいつの説得に行かねえとな!」
【闇文明、不安定な影又はどうやら見たことのない場所にゲートを繋げてしまったようだ】
…どこだろ、ここ……アルブサール様とかガイトウは、カードになってもらえてるから楽だけど…俺の体が1番重いや…ああ…どうしよう……
「あらぁ、あなたがグスタフの言ってた子?聞いてた話より随分おとなしそうねえ」
「……はい?」
「あらら?しかも肝心のグスタフがボロボロじゃない…せっかく家に来てあげようとしたのに、酷い話と思わない?」
「…あの、誰ですか?」
「ああ!ごめんなさい、自己紹介が遅れたわ!私はそうねぇ…ミザリィって、呼んでいいわよ?」
「……………ミザ…リィ…?」
「そうそう!いい子じゃない!」
「フェリックス…?」
「あら?苗字も知ってるの?グスタフ、ああ見えて私のこと話してくれてたのかしら〜♩」
「………ええええええええ!?!?あっ、きゅう…」
バタン
「あら、気絶しちゃったわ」