「さてと…」
【闇文明の室内で、とあるチラシを眺めている影又】
「おや影又殿、チラシとは珍しい…何かセールでもやってるのですかな?」
「いや、ラーメンキャッチャーが新台としてくるっていうチラシ」
「はあ……はあ?」
「まあその反応が普通だわな…」
「え…行くんですか?ラーメンキャッチャー」
「うん、行く」
「左様で…止めはしませんが、随分となんというかクセが強いというか…」
「違いないな。じゃあ皆んな呼んできてくれるか?」
「皆んな?」
「アルブサール様やミザリィ、皆んな全員連れて行くんだよ…まあ、流石にカード状態だけどな」
「…どうやら影又殿には裏の目的があるのですな?」
「お?バレた?」
「私は商才と勘には自信がありますから!」
【こうして数日後、ラーメンキャッチャー設置日】
「ここが例のショッピングモールかぁ」
「まさかグスタフ様の屋敷よりも大きいとは…増築工事を検討せねば」
「お前は何を目指してるんだよ、これ以上大きくしても意味ないだろ」
「グスタフ様は何事にもおいても頂上にいてほしい…その為にはなんだってしてみせる!」
「いやだぜ俺、屋敷がカワゴエ・ファミリアみたいになるのは…」
【そう言いながらショッピングモールの中に入って行く】
「さてと…どこにいるかな」
【そのまま探しに店を歩き回る、探している相手というのは…】
「うーん、どこまるどこまる…?」
『このぴょんぴょん跳ねている自然文明のガイアハザード、ミノマルだ!』
「ソーセージ如何ですかー?」
「美味しいまる〜♩って、ダメまるダメまる!ちゃんと探さないと……まる?」
【何か後ろに存在感を感じて振り返ると】
「あ、どうも」
「まるぅ!?!?」
【後ろに現れた影又に驚いて飛び上がる】
「あーごめんごめん、驚かすつもりはなかったんだけど…俺影又清一、君は?」
「……み、ミノマルまる…」
【ついに邂逅した闇と自然のマスター使い!一体どんな波乱の展開を巻き起こすのか!?】
「ミノマルまる?変な名前してんな」
「いや、ミノマルまる」
「ミノマルまるちゃん?」
「ミノマルまる!」
「ガイトウ、ミザリィ…ミノマルまでが名前な…」
「まる!まるまる〜〜…丸!」
【丸を描いて飛んで正解を表す】
「……こいつまさか……」
「想像通りですよアルブサール様、こいつがあのガイアハザードの一人です」
「なるほど、通りで…と言いたいところなんだが、どうにも腑抜けた雰囲気だな」
「ま、まあ雰囲気はそうですね…」
「さっきから誰とお話ししてるまる…?って、そうだ!探し物をしないとまる!」
「探し物?何探してるのか聞かせてよ」
まあ知ってるとは言え…ある程度は話を合わせないとな
「そ、それについては言えないまる…でも、な、なんとなくあそこが怪しい気がするまる…」
「…ゲームコーナーではないかあれ?」
「まさかこやつもラーメンキャッチャー目当て?!」
【しかし実際のところはモグラ叩きに興奮した様子だった】
「……なあ影又、ほんとにこいつガイアハザードなんだよな」
「本当ですよ、大丈夫ですって」
「いや…しかし…ううむ…」
「俺を信じてくださいよ、大抵のことなら覚えてますし…あ、そうだジョーを探さないと、多分ここら辺にいるはず…」
「そういうセリフはもう少しいい場面で行った方がいいだろう……ん?覚えている…?まあいいか」
【こうして影又はジョーを見つけて2人を会わせることに成功した】
「へー、ミノマルくんかあ」
「ど、どうもまる…」
「しっかしジョー、それ新しいジョーカーズか?やたら金色だけど」
「そうそう!こいつはキングザ…」
「ちょっ2人とも!クリーチャーのことは原則秘密なんですよ!」
「あ、そうだった…」
「ふたりともどうしたまる?それ何まるか?」
「あ、アレはえっとその…自動で喋ったり動いたりする最新のゲームだよ!」
「ほんとうまる?!すごいまる!」
「ふう…」
「信じやすい子で助かりましたね」
「よーし!それじゃあ勝負だスロットン!」
「望むところットン!」
【ジョーとスロットンがゲームを始める…しかし】
「まけたーー!!!まだ技の途中だったのに…」
「あいつが作った空間とは言え、流石に浮遊感が怖かったな…」
「影又!俺の敵を取ってくれ〜!」
「俺?!えぇ…まあいいか、よいしょっと」
【スロットンの巨大なレバーを引くと回転して図柄が現れる】
「レアカード!海上アスレチック!あっち向いてホイ!!」
「はい?」
「ゲームスタート!!」
【スロットンが自分のレバーを弾くと、揺れる海上アスレチックの上に移動させられる】
「め、めっちゃ揺れる!!」
「いくットン!じゃんけんぽん!」
「ぽ、ポン!」
【咄嗟にグーを出すが、パーを出したスロットンに敗北する】
「あっち向いて!」
「と、とりあえずどっか向かないと…ってうわっ?!」ボチャーン
【なんとか体制を立て直そうとするが、倒れ込むように水の中に落ちてしまう。そしてスロットンは下を指差していた】
「また俺の勝ちットン!」
「え、えらい目にあった…」
【水でびしょびしょになっている】
「くっ…まさか影又までやられるだなんて…」
「面白そうまる!まるもやるまる〜」
「え?ミノマル君も?」
【そんなこんなで、ジョーとミノマルの強力によりスロットンでデュエマ勝負の面を出させることができた!】
「いよーし!勝負だミノマル君!」
流石に今回のデュエマには俺は関われなかったか…まあ観戦するのも好きだしいいけどね
「ミノマル変身!みのまじかる〜!」
「ほお…なるほど、これはなかなか強そうだな…切札ジョーのドラゴンもそうだ、燃えて来た…!」
【カード状態でありながらオーラを出しているグスタフ】
「まあ多分どこかしらでデュエマするタイミングはあると思いますよ?」
【そしてミノマルは、それを見ていた】
「(あ、あれはもしかして…で、でも影又君は悪い人じゃなかったまる!で、でも……)」
「あれ?ミノマル君どうかした?」
「あ!な、なんでもないまる…あの、影又君ってなんのデッキを使うまる?」
「影又?ああ、闇文明のデッキだよ!俺ほどではないけど、影又もちょー強いから!」
「そ、そうなんまるね…ありがとまる!」
「うん!さ、続き続き〜」
「(やっぱり、闇文明まる……)」
【こうしてデュエマは終わり、勝者はミノマルだった】
「いや〜負けちゃうなんて…すごいねミノマル君!」
「た、たまたま勝てただけまる…」
「またやろうね〜〜!」
「約束まる!」
【こうしてまたぴょんぴょん跳ねながらその場を離れたミノマル…その行先に】
「…やあ、ミノマル君」
「あ、影又君…」
【先程ミノマルと話がしたいと言われた影又はいた】
「…俺に話って?」
「ええっとその…影又君って、闇文明のデュエルマスター候補…まるよね」
「…うん」
【懐から絶龍騎アルブサールのカードを出す】
「えとその、闇文明に意地悪するの、もうやめてほしいまる!お願いまる!女王様もみんなも、とっても大変で辛そうだったまる、だから…」
「ミノマル君」
「まる…?」
「今から俺は…俺の持つ真実を洗いざらい話す」
「真実…?」
「今の闇文明は…」
【影又は自分の今知る限りのほとんどのことを話し尽くした】
「………」
「君が…自然文明が俺のことを信じてくれなくても、それでも俺は諦めない…きっと、
「……まる」
「?」
「よかったまる〜!」
「……!」
「影又君は悪い人じゃないと思ってたまる!やっぱりそうだったからよかったまる〜!」
「ミノマル君…」
「まるもおんなじまる!きっと仲良しさんになれるまる!」
「…ありがとう、本当に…」
「みんなにもこのこと教えるまる!それじゃあまたねまる!」
「……うん、またね…」
「まるっまる〜♩」
【嬉しそうな様子で跳ねていくミノマルを見送る影又…】
「…ミノマル君!!」
「まる?」
「ゼーロにだけは…ゼーロにだけは気をつけてね!」
「?わかったまる〜」
「………」
きっと元の流れに沿うのなら、ミノマルはゼーロと戦い酷い目に遭う…その流れを変えようとすればどうなるかわからない…けど、それでも…
俺はミノマルに傷ついてほしくないと願ってしまった…あいつには…
【そして、次の日…】
「よっしゃー取るぞー!めっちゃレアな虫ーー!!」
「帰りたい……オッケーブラザーズは反則じゃんか…」
【なんと影又は、ジョーに連れられて再び自然文明に来てしまっていた!】
「いーじゃん影又〜虫取り手伝ってもらうだけだしさあ〜、ラーメンも後で奢るし〜」
「そういう問題じゃないんだってば!いい、もし仮にほんとに取るんだったら、数匹撮ってすぐに撤退だからね!!」
「んもー厳しいなあ影又はさ〜っておお!超超激レアなカブトムシがいっぱい!まて〜〜!」
「あ、ちょっと待てってばジョー!!」
【こうして虫取りが始まったが、超巨大な蚊が出現、新たなジョーカーズムシ無視のんのんによりなんとか突破したのだった】
「な、なあ本気でそろそろ帰ろうぜ…?これ以上は…」
「うーんそうだね、だいぶ大量に取れたし…ん?」
「……あっ」
【2人の目の前に現れたのは、大きく立派なツノを持った…】
「うおーっ!すげー立派なカブトムシ!」
【カブト鬼だった】
「あ、あががが…」
「うん?なんだお前ら、何してやがる」
「俺たち?虫取りだよ!」
「虫取り…だと…?!人間風情が、俺たち虫を下に見るんじゃねえ!!」
【カブト鬼は怒って虫取り籠をツノで吹き飛ばす。近くにいたトテントンは蚊取り線香にやられて逃げ出し、カブト鬼も力が出せていない様子だった】
「どうなってんの…?」
「ジョー!!今のうちに逃げるよ今すぐ今ここでこの瞬間に!!」
「え?うわあっ!?
【影又は全力でジョーを引っ張って逃げようと試みるが…】
「ってあれは金色のカブトムシ!!あっち優先だー!」
「ぐおあーー!?!?」
【金のカブトムシに釘付けになったジョーに引っ張られてしまい…】
バシャーン!ガァアアアン!
【でんでんに仕掛けられたトラップにやられてしまうのだった】
「う〜ん…はっ!」
【気絶から戻ったジョー、隣には】
「ジョー……マジで君戻ったら覚悟しといてよ…」
【闇文明っぽいオーラを放つ影又】
「ひいっ!ご、ごめんないさい〜!」
「…おい、そっちの黒い方…お前何者だ?」
「い、いやぁ俺は…ただの純粋な少年ですよ、ははは…」
「嘘つかない方が身のためでんでん。お前が普通の人間と様子が違うことがわからないわけないでんでん」
「う…ぐう…」
「影又は闇文明のマスター候補だよ?」
「!?」「?!?」
「ちょっとジョー!?何してんの?!」
「え、だって聞かれたじゃん」
「いやまあ…そう…なんだけど…!」
「こいつが…闇文明の…!」
「そうか…貴様のせいで俺たちは…!」
まあ実際問題ここで誤魔化すってのも無理があるか…正直これ以上自然文明とギクシャクするのはいやだったけど…仕方ない…!
「みんな!頼む!!」
【影又がそう叫ぶと、懐から5枚のカードが飛び出し、クリーチャーとして実体化する】
「はあああっ!」
【グスタフは表れざまに2人の拘束を切って解放した】
「闇文明のクリーチャーだと!?」
「はあっ…助かった…」
「影又殿!状況は!」
「いろいろあって自然文明の奴らに囲われてる!なんとか逃げないとまずい!」
「あらぁ…この子たちのガイアハザードって子達?確かに楽しめそうねぇ」
「あれは…確か報告にあったクリーチャー!お前達だけは絶対に許さん!!」
「か、影又自然文明で何があったの?」
「色々…!今は説明している時間ないんだけどね…!」
「少し時が早まったが…貴様らとぶつかり合う時が来たか、自然文明」
「容赦しねえ!俺たちでお前達を倒して、自然文明に平和を取り戻す!」
「「うおおおおお!!」」
【自然と闇のオーラがぶつかり合い、とうとう戦いの火蓋が切って落とされる…と思いきや】
ビリリッ
「うわああああっっ?!?!」
「?!?!」
「影又?!」
【いきなり影又が頭を抱えて苦しみ出す】
「ぐあっ、あっ、ぐううううっ……!!」
【影又の脳内には言葉が連続して流れ続けていた】
『壮絶、絶大、絶望、絶命、絶滅……』
これは……ガリュザークの……!ミノマルは、ダメだったのか…だとしても、なんで俺の脳内に…苦しい、痛い…頭が割れそうだ…!この痛みを、少しでも………晴らさない、と……!
【苦しむ影又の背中から先程までとは違うドス黒い泥のようなものが溢れ出し…グスタフの影と混ざり合う】
「ぐっ…!?う、うおおお!?」
「来るか!!」
【なんと体が勝手に動き出し、カブト鬼に攻撃仕掛けたところを】
ガキィン!
「なっ!?」
【ミザリィが2本の剣でグスタフの剣を受け止めた】
「て、てめぇ一体何を…」
「何やってるのよ、グスタフ…!こういうことになったら、それらしくしてる間に逃げるって約束でしょ…!?」
「ミザ…リィ…!体が…いうことを、聞かん…!」
「なんですって……!?」
「お前ら!準備が間に合ったからここに全員入れるぞ!」
「わかった…!ミザリィ!」
「わかってる…わよ!!」
【ガイトウがゲートを開けると、ミザリィがクレマンと共にグスタフを放り込み、その後他の奴らも通って逃げおおせた】
「あ!てめえら!!」
「……一体、なんだったでんでん…?」
【時間が経って、ミノマルがなんとか生還して来て少し経った…】
「影又君、こっちに遊びに来てたまるか?まるも一緒に遊びたかったまる〜」
「遊びたかった…?何言ってんだ、おめえはあいつ見てえな闇文明のせいで…」
「影又君は悪い人じゃないまるよ?それにまるが会いにいったのはゼーロまる」
「…ん?」
「そう言えば、ゼーロの方は知ってるけど…影又ってなんでんでん?」
「ゼーロってやつの仮の姿とか…」
「いや、あの時あそこにいたんだ、それはありえねえ…」
「影又君は自然文明と闇文明を仲良くさせたいっていってたまる!だからまるもお手伝いするまる!」
「……一体なんなんだ、あいつは…」
「なんであろうと関係ない」
「!」「ハニーQ」
「闇文明の事情は知らないが…私たちは自然文明を守るために、外敵は…排除するのみだ…!」