異能   作:リン

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ヤバ、1,2話の主人公の口調が全然違う


USJはファストパスを買ったほうが良い(1敗)

 

拝啓、この世界の何処かにいるであろう神様へ。

 

人間に個性という超常が常識と呼ばれる時代となりましたが、まだまだ神様が望むような形を私たちはきっと出来ていません。

神様が望むような高度な知性体系を、いまだ私たちは築くことはできていないのです。

それどころか、人は日々間違いを犯すものです。

私たちが試行錯誤を繰り返して、最善だと思った道を進んでいても、それが間違いだったなんてことも多々あります。

 

幾度となく繰り返される間違いを目の当たりにして、貴方様がお怒りになるのは当然ではあります。

それでも、仕方のない奴らだと、優しく許すのが貴方様の役目なのではないでしょうか。

優しく許すのが難しくとも、多少の痛みが伴う程度の罰を与える程度に収めるべきだと思うのです。

 

ましてや私なんて15年程度しか生きていない、小娘です。

いくら私がこれまでの人生で盛大にやらかしていたとしても、軽い天罰を与える程度で十分だと思うのです。

 

少なくとも……そう、少なくとも、命にかかわるような罰はあまりに重すぎると思うのです。

15歳の小娘に与えるべき罰はもっと他にある筈です。

 

……なんて、そこまで考えて、私はそっと目の前の悪夢が収まっていないかと瞼を開くが、そこにある光景は変わらない、大量のヴィランが1人の小娘を見ている姿だ。

 

―――だからこんな、学校の施設内で、たまたまワープ個性を持ったヴィランが大勢のヴィランを連れて襲ってくるなんてあんまりだと思うのです……。

 

……ばい、一般女子高生、面那紫乃の嘆きの言葉。

 

◆◇◆◇◆

 

「おいおいおい女が二人だけじゃねぇか、他にはいねぇのかよ」

「こんなちび一人や二人相手するだけで俺らが満足できるわけねぇだろ」

「片方は兎も角、こんなちんちくりんに何ができるってんだ?」

「なあここUSJっぽくね?ファストパス持ってるやついる?あっ!人いねぇから別になくてもいいのか!」

「なんでお前は遊ぶ気まんまんなんだ…」

 

「え?今私のことちんちくりんのチビカスって言った?」

「ねぇ面那、ふざけてる場合じゃないでしょ?私の異能は大人数相手だと分が悪いのよなとかして!」

「ええ!?私もそんな得意じゃないよ…」

 

でもこんなところで渋っている場合ではない。指をパチンと鳴らす。

 

「「「!?」」」

「んが!?あのガキ!何しやがった!?」

 

やっぱり距離による減衰が大きすぎる!

 

「ほらぁ!やっぱやりきれなかったぁ」

「十分よ!スクラップガトリング!」

 

周囲の砂利や瓦礫が浮き上がり、ヴィランに向かって加速する。それでも残る者はいたが、ダメ押しの指パッチンで気絶させた。

意識が覚醒しても動けないように縛り上げておく。

 

「ねぇ疾飛さん。最初からあれをやればよかったんじゃない?」

「いや、アレ意外と集中力使って周りが見えづらくなるのよ。不意打ちされたらたまったもんじゃない。それよりもあんたこそ指パッチンすれば良かったじゃない!」

「アレは音の減衰がひどいのと、アレ以上大きな音を出すと私や貴方にもダメージが来るんですよ!?もう少し考えて発言してください!」

「あんたこそよく考えて発言してよ。ていうかそれどころじゃないでしょ!他のクラスメイトたちも私たちみたいにヴィランに襲われているんだから助けに行かないと!」

「やばば!?えっと2人で手分けして当たりましょう!私は向こうに行きます!」

「ちょっと面那あんた!はぁ…」

 

◆◇◆◇◆

 

つまらない。何一つ感じない。

 

いつでも生命を投げ出す覚悟のプロを1人殺せたとしよう。生徒達を守った英雄として報道され、祭り上げられるのは火を見るよりも明らかだ。

 

「はー……もういいや。脳無、イレイザーヘッドの手足でも潰しとけ」

 

こんな腐った世界を少しでも自分にとって愉快なものにできるなら、目の前の玩具を楽しもう。

イレイザーヘッドの腕が小枝のようにバキリと音を立てて握りつぶされる様子は無様だ。

それでも悲鳴をあげないイレイザーヘッドに、プロヒーローとして、生徒を導く教師としての姿を崩さない様子を見て死柄木はニタリと笑った。

 

刹那、何かが顔をかすめて飛んできた。耳に激痛が走る。

 

「ちっ外した…次は当てるわよ!」

「くそっ……生徒か。やれ…」

 

幾ら個性よりも優れた部分が多い異能持ちとはいえ、まだ未熟者の疾飛の攻撃はかすった程度で大したダメージにはならなかった。

 

「君の個性は何なのかな?ああ、お前は個性じゃなくて異能か…」

 

脳みそをむき出しにした黒光りする怪人は、ゆっくりと狙いを定める。疾飛に向かって飛び出したが、突然飛び出した瓦礫に阻まれてしまったが、そのまま突き破って飛び出した。

目の前まで死を感じさせるような拳が迫ってきたが、一瞬動きを止めた。すかさず追加の瓦礫をぶつける。

 

「なんなのよこいつ!ダメージが入っている気がしない!」

「脳無は対オールマイト用の兵器なんだ。オールマイトのパンチに耐えられるようにショック吸収の個性がある」

「まるで、あとから個性を生やしたみたいな、っはぁ、言いぶりねっはぁ!」

 

再び動き出した脳無に、ありったけの小石や瓦礫がまとまり襲いかかる。轟音とともに動きを止め足止めに成功する。

 

しかし、それだけだった。

 

全力の出力でぶつけた異能が脳無に通じなかった。相性があまりにも悪すぎる。あまたの瓦礫や小石は、ショック吸収により脳無を傷つけることが叶わない。

全力を出した疾飛はもうまともに立てなくなっていた。

 

「お前みたいな奴は…顔のない巨人にやられてしまえばいい」

 

疾飛はそのまま気絶した。

 





先日「今週中には更新する」といったのにもかかわらず、更新しなかったことをお詫び申し上げます。
友人よ、予定通りにいかなくてすまねぇ…
思った通りの展開を出力できなくて、ズルズルしてたらこんなに時間経ってたorz
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