無職転生~もっと本気だす~   作:ぽてちき

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第二話「俺はここにいる」

「龍神召喚作戦」決行! 

 

 

まず、段取りとしてはこうだ。

 

1.高濃度の魔力を放出する

 

2.オルステッドが異変を感じてブエナ村に来る

 

3.コンタクト

 

これで完璧なはず。

オルステッドは不審な現状が起れば必ず来るだろう。

それは記憶があってもなくてもだ。

 

もっとも、これで転移事件前みたいにアルマンフィが斬りかかってきたらほぼアウトだが、アルマンフィまたはペルギウスあたりが覚えていればセーフだ。

まさにハイリスクハイリターンな作戦ってわけよ。

 

 

 

「本当に大丈夫かな…」

 

 

 

 

 

 

家から抜け出してきた。前世では外出するのはまだダメな年だが、しょうがない。許せパウロ。

 

 

 

どこで魔力を放出するかだが、俺はシルフィとよく遊んでいた大木でやろうと思う。ここならいつでも来れるし、集合場所としてもうってつけだ。

 

 

 

いざ、参らん。

 

杖は無いが、俺の魔力なら十分に気づいてくれるだろう。

 

行う魔術はもちろん被害の少ない魔術だ。

ファイアボールとかキュムロニンバスとか使って大災害みたいになったら困るしな。かと言って、岩砲弾のようなものでは目立たない。

 

 

それならどうすれば良いのかって?

 

ふふ…俺はこれを使う!!

 

 

 

「汝の求めるところに大いなる加護あらん!!清涼なるせせらぎを今ここに!」

 

 

それはかつて俺が家の壁をぶち抜いた思い出のある魔法─

 

 

 

「水砲(スプラッシュフロウ)!!!!!」

 

 

この魔法ならばキュムロニンバスほどの大雨にならないだろう。

 

そう考えながら魔力を溜める。

 

 

上に向かって魔力を最大限溜め込む。

 

まだだ。まだまだ溜める。もっとだ。

 

体の奥底にある魔力を指先から放出するイメージ。全て出しきるイメージ…

 

かつて戦った強敵に向けて魔法を放ったときのようなイメージ…

 

バーディーガーディ、ヒュドラ、アレクにオルステッド……

 

 

数々の思い出が脳裏に蘇る…

 

 

イメージだ…彼らと戦った時のように…………

 

 

 

 

 

 

 

やがて水砲は空全体に覆い被さるほどの大きさになった。

 

 

いや…まだだ………まだまだ…………まだ足りない…

 

 

俺を証明しろ!!

 

オルステッドに!!!

 

俺はここにいるということを!!

 

 

 

 

「気づけぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

 

 

 

パンッ!(空高く水砲が打ち上がる)

 

 

 

 

 

「さらに追撃ィ!!」

 

 

 

「颶風(バイオレントストーム)!!!」

 

 

 

巨大な水砲を強風でぶっ飛ばす!

 

そうすれば、落とすだけじゃ大災害になる水の塊も…

 

 

「分散する!」

 

 

(水砲が空高くで爆散して大雨になる)

 

 

 

ザアアアアァァァァ!!!

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

 

 

 

「…とは言っても結局洪水じゃねーか…」

 

 

大雨で農作物は全部ダメになったし、早速失敗か…

 

 

でもどうしてだろう…最低なことをしたはずが、今は心地良い…

オルステッドは気づいてくれただろうか…

 

 

疲れたな…魔力を使いきったのか…?

 

ハハ…それは無いな。さすがにこれごときじゃ魔力は尽きない。

 

 

年の影響による疲れだろう。

 

前世の記憶を残しているとは言え、俺はまだ子供だ。許容容量をオーバーしてしまったようだ。

 

 

 

 

「少し……寝るか…」

 

 

 

 

 

 

深い深い夢に誘われるように、俺は目を閉じた…

 

 

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