無職転生~もっと本気だす~   作:ぽてちき

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第二十一話「戦闘!剣王エリス」

現在、エリスに手合わせをお願いされて

戦う一歩手前である。

 

「戦う前に一つ良いですか?」

俺は手合わせの前にエリスに問う。

 

「なぜこの手合わせをお願いしたのですか?」

 

「……知らないわ。

でも何となくそうしたかったからかしら。

……だから早くよこしなさいよ。」

とエリスが即答し、剣を要求した。

 

「ええ。」

と岩魔術で作成した剣をエリスに渡した。

これでこれ以上先延ばしにする理由は無いだろう。

 

 

 

「それじゃあ行くぞエリス!」

俺は魔導腕に魔力を込めた。

そしてキィィンと甲高い音を立て、

準備万端の合図を示した。

 

 

「手加減無しで来なさい!」

先に動き出したのはエリスだ。

素人とは思えない速度と構えで向かってくる。

だがいつも見ていたほどの練度ではないようだ。

軽く受け流せる。

 

「岩砲弾!」

エリスに向け今回は五割ほどの威力で放つ。

エリスとは言えまだ子供だからフルパワーは控える。

 

「ガァァァ!」

ほぼ全て剣で受け流しながら距離を詰められる。

その姿はまるで狂犬のようであった。

 

だが俺は近づかせる暇を与えない。

風魔術を使いエリスの足止めをする。

その隙に…「泥沼!」

さらに足止め。

そしてそこへ向け岩砲弾を放つ。

 

しかしこれで上手く行かないのが剣王である。

いとも容易く足止めから抜け出し

ステップを刻みながら近づく。

 

「結構まずいなぁ…」

と言いつつも心は冷静である。

次の魔術を用意する。

 

水砲。

威力を高めてエリスへ向けて放つ。

だが剣で斬られ完全命中とは行かない。

だが水はかかった!

 

間髪入れず次を撃ち込む。

「電撃!」

バリバリ!と音を立ててエリスに命中。

これは初見だろう。

少し大人気ないが許してほしい。

 

 

 

だが、エリスは怯む気配がしない。

「まじかよ…」

 

完全に間合いを詰められた。

剣を振るえば首がとれる範囲まで近づかれた。

 

ここまでかっ!……と目を瞑った。

 

 

しかし攻撃が来ない。

目を開くと首に剣が突きつけられていた。

 

「…ふん。今回も私の勝ちよ。

でも少しは強くなってるから誉めてあげるわ!」

鼻息をひとつ鳴らしてエリスが話した。

 

「……アハハ、エリスには敵わないなぁ。

俺と会う前から鍛練してたのか?」

 

「少しね!」

 

そしてさらっと流しているがエリスの記憶は戻ったようだ。

再会できたことが嬉しいし、

安心したが不思議と涙は出てこない。

戦いの余韻なのだろうか。

 

「それでエリス、

何か一言言うことがあるんじゃないか?」

 

ありがとう、とか愛してるとかさ。

 

「そうね……」

しばらく悩んだ後口を開けた。

 

「結婚しましょう!そして早く子供を作るわよ!」

 

……なんか違う………………

 

「エリス…?

結婚の件は良いですが子供は早くない?」

 

「何でよ!」

 

「えーと……

俺もオルステッド様からの任務とかがあるし、

近いうちには転移があるからさ…

結構忙しいんだよな…」

 

「そんなの関係ないわよ!」

 

「それにエリスも、俺の護衛をしてほしいんだ。

ヒトガミが動き出す可能性があるし…」

 

「ん……それなら仕方ないわね……!」

なんとか了承を貰えた。

 

せめてアルスは魔法大学に行ってからじゃないかな。

一旦落ち着いたら愛の巣を作っても良いかもしれない。

 

 

 

 

「何やら大丈夫そうだな。」

 

「ぎゃあ!?」

突然後ろから声をかけられて驚いた。

 

「ギレーヌ!」

エリスがギレーヌに飛びつく。

 

「エリス!元気だったか?」

ギレーヌが優しく問いかけた。

 

 

「ギレーヌは記憶はある?」

が、エリスは話題を変え単刀直入に問う。

 

「あぁ、あるぞ。

ルーデウスの妻三人の名前を全員言える。」

 

その妻三人の名前って

判別のパスワードみたいになってるのか…?

そしてさりげなくギレーヌが

記憶があることをカミングアウトした。

 

「どこで記憶が戻りましたか?」

 

「お前とエリスの手合わせだな。

お前らの戦いを見た瞬間記憶が流れ込んできた。」

 

本当かい。

二人とも戻って嬉しいな。

 

「ところであいつどうする?」

ギレーヌが路地の出口を指差す。

そこには縄に縛られた裏切り使用人が居た。

 

「好きにしちゃってください。」

 

「承知した。」

 

 

誘拐され、

エリスを助け、

エリスと手合わせして、

話をして、

中々疲れた一夜だった…

疲れの大半はエリスとの手合わせだろうが…

 

ひとまず帰って休みたい……

そう思って帰路についた三人だった。

 

 

 

 

 

 

 




─前世の記憶のある人物─
・オルステッド
・リーリャ
・ロキシー
・パウロ
・ゼニス
・ザノバ
・バーディ
・ヒトガミ
・シルフィ
・エリス
・ギレーヌ
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