転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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ケッセルリンク男爵領開発記録
コインランドリーと卒業試験


「そんなに洗濯機買って良かったのか? 家臣含めてその半分くらいあれば十分だと思ったんだけど……それに現状でも洗濯物は洗えているし」

 

 マンシュタインが俺が大量に洗濯機や乾燥機の魔導具を買ったことが気になるらしい。

 

「確かに屋敷の洗濯物だけならそんなに必要ないが、将来領地の事を考えると買えるうちに買い込んでおいて損はないだろうと思ってな。あとコインランドリーをやろうと思って」

 

「コインランドリー?」

 

 俺はマンシュタインだけでなくラインハルトとクム商会のゼファーさん、そしてミクを呼んだ。

 

 転生者が居るから既にコインランドリーくらいあると思ったんだけど無かったんだよな……。

 

 というわけで銅貨1枚で洗濯物を大量に洗えて、銅貨1枚で10分の乾燥ができる乾燥機を設置することはできないかとクムさんに聞いてみた。

 

「なるほど……洗濯物をまとめ洗いできる施設か……100回の洗濯で銅貨2枚の魔石と交換と考えると利益は98枚……点検の人件費を加味しても1台で銀貨8枚は利益が出る計算になるな」

 

「冒険者や娼館は大量の洗濯物が出るから冒険者ギルドと提携しても面白いかな〜」

 

 ゼファーさんとミクは好感触。

 

 ラインハルトが服泥棒が出るんじゃないのかと聞くが、そんな誰かが着た服を古着で売ったとしてもたかが知れているし、従業員を2人くらい配置して、洗濯物とお金を預かり、代りに札を渡して、洗濯乾燥が終わった頃に札を持って洗濯物を返却する様にすれば安心して使ってもらえるんじゃないかという提案もされた。

 

「ただやるとしても大きな利益が見込めるのは数ヶ月だろうな。模倣する商人が出てくるだろう」

 

「いや、それは別に良いんですよ。うちとしては稼ぐのが目的じゃないし」

 

「ほう?」

 

 俺としてはコインランドリーが機能するかの方が大切で、領地経営をする時に、領民が洗濯物という重労働から解放され、その分他の仕事や家事に時間を割けた方が良いという領地経営の勉強の一環なのである。

 

 それに従業員として洗濯機や乾燥機のメンテナンスができる人材を育成していれば、魔導具の修理で技術を蓄積し、製造ができるようになれれば万々歳だ。

 

「なるほどそこまで考えていらしたのなら何も言いません。ただ予算を預かる身としては先にお金の使い道を教えてもらいたかったのですがね!」

 

「ごめんラインハルト……次から気をつけるよ」

 

「どれぐらい洗濯機と乾燥機は用意したんだ?」

 

 ゼファーさんから聞かれたが、俺は屋敷で使う洗濯機や乾燥機それぞれ5台を抜いて、洗濯機15台、乾燥機20台を投入できると伝える。

 

「俺が呼ばれたということは運営は俺に任される感じか?」

 

「はい、ゼファーさんの力を借りたいです」

 

「そうだな……6対4……出た利益の折半は運営をするからクム商会が6、設備を購入したケッセルリンク男爵家が4でもいいか?」

 

「構いません。なんなら予算出しますからもっと買えるだけ大型洗濯機や乾燥機買いますか?」

 

「幾ら出せる?」

 

「ラインハルト今直ぐに動かせるの幾らあるんだ?」

 

「白金貨1000枚ならプールしていますので動かせますよ」

 

「じゃあ追加で白金貨250枚使ってその倍は揃えるぞ。で、3店舗同時に経営する」

 

「場所は?」

 

「娼館が沢山ある地域、冒険者が泊まる安宿近く、市場の人が集まる場所の3箇所だ。土地購入費用はクム商会が出す」

 

「ではゼファーさんに運営は委託しますので人材の育成をよろしくお願いします」

 

「任された!」

 

 というわけでハーゲンシュタットの町に3ヶ月後、コインランドリーがオープンし、主婦達や洗濯に時間があまり使えない冒険者達が殺到し、大盛況となり、ゼファーさんは他の商人が動き出す前に更に店舗を増やし、1年後にはハーゲンシュタットの町に7店舗もコインランドリーがオープンし、初期投資金額が多かったことや、人の集まる場所を抑えたことで、他の商人達を出し抜き、長い期間利益を出し続けることになる。

 

 ケッセルリンク家にも利益の4割が返ってきて、約3年で投資分が返ってきて、以後黒字を垂れ流すドル箱となり、未開拓地の開発が始まった際には、使われて古くなった洗濯機や乾燥機を設備更新と称してほぼ全てを新しい領地に持っていき、その穴をクム商会がコインランドリー事業を買い取って運営を続けていくことになるのだった。

 

 

 

 

 

 

 そんな事をしていると冬休みも終わり、3学期が始まる。

 

 俺達も勉強漬けでとにかく忙しいが、予備校に通う人達も卒業試験に向けて忙しそうにしている。

 

 で、本当に特にイベントも無く、勉強、魔力量を上げるトレーニング、魔法の練習を繰り返していたら、あっという間に卒業試験となってしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ卒業試験筆記を始める。合格点は200点以上。時間は2時間……始め」

 

 全4教科……算術、魔物知識、植物知識、基礎教養の4つが混ぜられた問題が出題され、1点の基礎問題200問、2点の応用問題50問、文章で解答する問題10問となっていて、満点400点で採点される。

 

 ちなみに合格点を超えていれば良いため点数は発表されない。

 

 合格していれば実技試験を受けることができる感じである。

 

 ……まぁここまで十分に勉強してきたため、俺のクラスのメンバーはほぼ全員が1時間で問題を解き終わり、見直しを済ましても30分近く時間を余らせていた。

 

「お前ら余裕だろ……もう提出しても良いと言う奴は手を上げろ」

 

 ジェイシェット教官がそう言うと全員が手を上げ、時間前であるが解答用紙を回収され、教官がその場で採点を始める。

 

 俺達にも答案が回され、自己採点をしていく。

 

「ああ……ここミスったか……」

 

「うーん、380点かな?」

 

「俺多分360点だわ」

 

 自己採点をし終わって、皆どれぐらいか聞き合うが、全員300点は優に超えていた。

 

 とりあえず筆記試験で脱落者は出なくて済みそうである。

 

 その日はそのまま解散となり、1日休みを挟んで次の日に合否が張り出されたが、うちのクラスは全員合格。

 

 全体でも落ちた人は10人も居なかった。

 

「よしよし、残りは実技のみ」

 

 意気込んだ実技試験であったが、うちのクラスはアキが作った訓練用ゴーレムの時間内の撃破という飽きるほど繰り返したのが試験になっており、うちのクラスで脱落者は一切出なかった。

 

 ただポーターのクラス以外も同じ試験が行われたらしいが、約40名も脱落者が出る、散々たる結果になったらしく、留年が50人を超える事態になってしまった。

 

 もっともゴーレムの撃破に成功した人達はその後ブロンズランクの冒険者となっていったが、例年よりも質が良いと言われ、多くのシルバーランクの冒険者が誕生したり、ブロンズランクでも大手クランから誘われることが多く、結果として長く稼げる冒険者となっていくのだった。

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