転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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フォーグライン辺境伯家の家族会議

 〜バイパー視点〜

 

「父上、ナーリッツ達のお陰で魔物の領域を10箇所も解放することができましたね」

 

「ああ、これで各都市への流通がだいぶ楽になった」

 

 ナーリッツ達のお陰で私の病も完治し、精力的に動けるようになり、辺境伯家の基盤は安定し、領地も大規模な開発が進んでいた。

 

 魔物の領域により河川を使った輸送が途中で途切れてしまっていたり、町と町を繋ぐ街道が大回りになっている地域等を優先的に解放してもらったお陰で、物流の効率が良くなり、ハーゲンシュタットの町では輸送コストの削減で、徐々に食料品の値段が安くなり始めていた。

 

 それでいて経済活動は活性化しているため賃金は向上傾向にあり、人余りしているクルップ公爵と協力して、余剰人口をこちらに回していただき、その代り食料品や原材料をクルップ公爵に安く流すことも行われ、フォーグライン辺境伯領では未曾有の開発特需が発生していたのである。

 

「良かったなフレデリック……お前の領地の開発も上手く進んでいて」

 

「父上が付けてくれた家臣達が優秀なだけですよ」

 

 弟のフレデリックの領地の開発も順調に進んでおり、現場からはアキーニャが作ったゴーレムの活躍がこちらにも届いていた。

 

 1体で人の20人以上の働きを見せていて、しかも昼夜問わず働き続けることができる。

 

 木々の伐採、狩り残した魔物の討伐、土地の整地、畑の開墾……どれもゴーレムが凄い力を発揮し、計画を前倒して開発が進んでいたのである。

 

 既に1000人近くが移住し、生活を開始しているとも聞いている。

 

「フレデリックもナーリッツ達の開発が始まった頃には移住か……寂しくなるな」

 

「いや……正直兄上の病が完治してくれて助かりました。私には中央の政界とも付き合わなければならないし、辺境伯として南部地域一帯の統率を取らなければならない立場より、田舎でのんびりと嫁や子供達に囲まれて過ごすほうが性に合ってましたから」

 

「フレデリックは欲が無いなぁ」

 

「欲を持ち過ぎてエクスの叔父様の様になりたくはないのでね」

 

 毒殺未遂を起こしたエクス元子爵、それだけでなくこの1年で私と父上は親族達の粛清を行なったのである。

 

 元々部屋住みの延長線で爵位をもらっていた様な連中で、生産性も特に無かった為、害になる人達は理由をつけて隠居もしくは退場してもらい、使える人達はナツが解放してくれた土地を与えて、辺境伯家が支援しながら町や村作りを頑張ってもらっている。

 

 田舎に飛ばしてしまえばお得意の謀略も発揮できないからね。

 

「正直他の叔父達と同じ様にフレデリックが遠方に行くのは心苦しいんだが」

 

「でも私が代表して開発をしなければ、遠方に飛ばされた貴族達が納得しないでしょうし……まぁ兄上はあまり考え過ぎないでください。私は自由にやりますから」

 

「すまないな……フレデリック」

 

「いえ」

 

 話は変わってナーリッツ達ケッセルリンク男爵家のことに移る。

 

 ナーリッツ達だけでなく、彼らが育てた家臣の中からドラゴンスレイヤーが誕生したというのはナーリッツ達に指導力がちゃんと備わっていたという証明になり、これで辺境伯家の次期お抱え魔法使い筆頭の地位にすることに外部から文句を言う人は大幅に減った。

 

 ただアキーニャがワイバーンを倒せるゴーレムを開発したのには問題が噴出してしまった。

 

 家臣達は辺境伯家とケッセルリンク家のパワーバランスの為にそのゴーレムを辺境伯家に贈るべきであると言い出した馬鹿が居たが、ナーリッツ達の近くに置くことで最大限の成果が出せているのに、辺境伯家に贈られたところで手に余る。

 

 それこそ護衛程度であればナーリッツ達から贈られた美少女ゴーレムで良い。

 

 フレデリックの開発に投入すれば良いという意見も出たが、それは過剰戦力である。

 

 辺境伯家としてはケッセルリンク家は有事の際に助けてくれれば十分。

 

 問題になっていた物流問題や広がる魔物の領域問題、あと財政問題はここ1年でナーリッツ達が全て解決してくれた。

 

 あとは南西部の未開発地域をナーリッツ達に開発させるのも、馬鹿な貴族に付け入らせない為でもある。

 

 私達が抑えているがナーリッツの正妻に自身の血縁者を送ろうと躍起になっている者もいて、そういう奴が高貴な血だとか成り上がり者には青い血が必要だろうとか馬鹿言っているが、そういうのが通用しない突然変異であるナーリッツ達には余計なお世話だろう。

 

 そういうのは大抵寄生虫として家を傾ける原因にもなるのでなるべくナーリッツ達は政局の中心部から離しておきたいのだ。

 

「そうそう、父上、兄上。ラインハルトから報告があり、ケッセルリンク男爵家に勤めている側室候補の女性が五つ子を懐妊したと報告がありました」

 

「五つ子か……ちゃんと健康で産まれてくれれば良いのだが」

 

「母親の身分も低いですし、魔力の才能は無いらしいので、父親の血が強くなければ平凡な魔法使い程度の才能に落ち着くのではないでしょうか? 五つ子が全員娘であれば大きな問題も起きなくて済むのですがね」

 

「例え男だったとしても、ナーリッツに与える領地は広い。五つ子が成長する頃には村や町もできているから代官として管理させるも良し、親族が少ないから一門として文官、武官に育成するも良しではないかな?」

 

「それもそうですね……ナーリッツが種無しでないことが確定したことの方が喜ばしいですかね」

 

「そうだな」

 

 ナーリッツ達がワイバーン狩りで稼いでくれた金額は既に白金貨千数百万枚に達していた。

 

 魔物の土地の解放の成果も考えると未開発地域の権利譲渡だけでは功績が大きすぎて足りなくなってきている。

 

「父上、ナーリッツ達に与える支援は盛大にしなければなりませんね」

 

「ああ、どの様な支援をするか考えなくてはならないな……男爵が望む支援……」

 

「とりあえず本人と相談してみましょう。それから決めるでよろしいかと」

 

「うむ、バイパー頼むぞ」

 

「は!」

 

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