転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
卑猥なドラゴンが居たりもしたが、図体がデカいだけでそこまで強くなかったなと思い、魔石を回収してみたところ、ワイバーンよりは大きな魔石ではあったが、アンデッドドラゴンよりも小さな魔石であった。
魔石が小さいということはそれだけ弱いということ……ドラゴンとしては肩透かしだったな。
とりあえず卑猥なドラゴンも回収しておき、更に奥地へと進む。
飛行して進んでいくと、飛んでいるドラゴンも少しずつ現れ、
火炎放射や光線がガンガン飛んでくるため、地上に降りて、ゆっくり進む。
「だいぶ奥に進んできたけど、今どこら辺なの?」
「開拓村から350キロ地点、奥地とは言っても最奥にはまだまだだな」
「案外まだ外周部なんだ……」
まだ探知範囲が狭いライラックが俺に聞いてきたが、俺がまだ350キロ地点と言うと、若干落胆していた。
中心部は直線距離でもあと250キロはある。
東京から福島の北部くらいの距離がまだあるのだ。
「そんな事を言っていたら、デッカイの現れたけど!」
魔力反応的にさっきの卑猥なドラゴンとは違い、ちゃんと強そうなドラゴンが現れた。
首の数が9つ……さっきの卑猥なドラゴンといい9つに何かと縁があるな……。
あれ? 9つの頭って九頭竜とかとも言われなかったか?
GAAAA
「ナツ、このドラゴンがクルシェドラって言われるドラゴンだよ!」
「九頭竜じゃないのか?」
「九頭竜は和龍でしょ。クルシェドラは巨大な翼があるのも特徴!」
確かに目の前のクルシェドラには、巨大な翼を持ち、空を飛んでいる。
俺達に気がついたクルシェドラはそれぞれの口に炎を溜め始めて、放出してくる。
『任せな!』
ホムラが前に出ると、両手に力を込めて、光線を放つ。
クルシェドラの放った火炎放射を一瞬押し返していくが、数秒の拮抗の後に、クルシェドラ側が火力を増やすと、ホムラは押し負けてしまう。
「あぶないなぁ!」
アキが手を地面に付けて、土魔法で半球状の土壁を作る。
クルシェドラの火炎放射は土壁で防ぎきったが、巨大な足で踏み潰してくる。
俺達はその場から離れて、態勢を立て直す。
「さてどう倒すか……頭が9つあるのが厄介だな。亜空切断で斬れたとしても、1つずつ斬っていかないといけないから時間かかるし」
「また血液に何か流す?」
アキが提案してくるが、心臓も複数個あったりするんじゃなかろうか?
というかせっかくのドラゴンなので、食べられる状態で倒したい。
なので血液に流し込むは却下。
「となると正攻法でやるしかないねぇ……ライラックのミスリル鋼だったらドラゴンの皮膚も斬り裂けると思うから、ナツと2人で首を落とす。他の人達は攻撃を牽制するかな?」
「メアリーの意見に賛成」
『首2つなら火力的に負けんねんな!』
シュネとホムラもメアリーの意見に賛成を示し、ライラックも了承した。
「首を断つなら落とし穴を掘った方が良いでしょ……それは私がやるわね」
アキが落とし穴を掘ってクルシェドラの巨体を地面に埋めてしまう事にする。
「本当に正攻法だな……まぁドラゴンに対して奇策を使ってもしょうがないわな」
そんな事を俺が言うが、亜空切断や空間魔法は正攻法では無い気がしてきたし、普通のドラゴン討伐は、ドラゴンに魔法で対抗とか自殺行為だと思うのは俺だけだろうか?
「さて、行くか!」
合図をした瞬間にアキとシュネ、メアリーが走り始め、クルシェドラに近づく。
クルシェドラは再び火炎放射を放ってくるが、メアリーとシュネの土魔法で火炎放射を防ぎ切る。
「落ちろぉ!」
アキが土魔法でクルシェドラの居る地面をいっきに数十メートルくり抜き、その巨大が穴に落ちる。
GAAAAA!?
各頭から悲鳴のような絶叫が響き渡る。
クルシェドラは翼を動かして飛ぼうとするけれど、俺とライラックが高速で飛行して、首を切断する。
「亜空切断!」
防御力無視の一撃がクルシェドラに襲いかかる。
「ライラックは!」
ライラックの方を見ると、流石ドラゴンと言うべきか、ミスリル鋼の片手剣が首の骨が断ち切れずに途中で止まってしまっていた。
ライラックは片手剣を蹴って、剣を首から外す。
首から血を噴き出しながらその首は沈んでいくが、別の頭がライラックに襲いかかる。
「させねぇよ!」
空間魔法を使えば空間をねじ曲げることも可能。
襲いかかっていたクルシェドラの頭を反射させて、ライラックに近づかせない。
反射した瞬間に頭の1つがこっちに向かってきたので、亜空切断。
これでライラックのも含めて、頭3つを破壊したことになる。
クルシェドラは穴から飛ぼうとしているので、アキが掘り起こしていた土を崩して、土砂崩れの様に体を埋める。
しかもここで牽制に動いていたシュネとホムラの2人が攻撃に転じる。
頭の数が減ったことで負担も減り、火力を集中できるようになった2人は、シュネは白色の火炎を、ホムラは両手を合わせてビームを発射する。
クルシェドラも火炎放射で押し返そうとするが、1つの頭では火力不足で、押し切られて、2つの頭が消失する。
「チェスト!」
地面に埋もれてもがいている間に俺が追加で頭を1つとライラックが切断しそこねた首も亜空切断!
これで残る首は3つ。
残る首は最後の足掻きとしてアキに首を伸ばして襲いかかるが、アキは大熊モードへと変身し、襲いかかってきた3本首を高倍率身体強化の暴力で、殴る蹴るで吹き飛ばす。
メアリーが1本の首を周辺の木々を操って、絡ませると、拘束してしまい、シュネの火炎放射で消し飛ばす。
残り2本。
アキに殴られて、顔面陥没していた首に向かって、ライラックが片手剣を落下しながら突き刺し、頸動脈を切断。
最後の首も俺が亜空切断して、9つの首全てを破壊、切断したのだった。
「ドラゴンらしく強かったけど、めんどくせぇ! 体のほうは攻撃しても直ぐに傷が回復していたし!」
牽制していたメアリー達は体の方も攻撃していたのだが、ドラゴンの強靭な肉体とワイバーンよりも魔力に耐性がある鱗に阻まれて、あんまり攻撃が効いていなかったし、傷を付けても回復してしまって、結局頭を潰すしかなかったのである。
現在は地面に埋めた肉体を掘り起こして、肉体も全て俺の異空間に収納中。
「あの卑猥な奴ドラゴンじゃなくて大きくなったワイバーンだったのかな? これが本当のドラゴンだよな……」
毎回これくらい強いドラゴンを相手するとなったら辛いなと思う俺だった。