転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
開拓村近く(それでも300キロ以上離れているが)にワイバーンの生息域を見つけた為、間引きも兼ねて、ワイバーン狩りと倒せる時はドラゴン狩りをしながら過ごしていたある日、アキが人体錬成に成功したと大喜びしていた。
「あいつ、遂に禁忌に手を出し始めたか……」
まぁホムラに施した処置を考えるといつかはやるだろうな……と思っていたのだが……。
今回活用したのは、前に人の大きさサイズの宝石ドラゴン……ヴィーヴルが倒した時に産んでいた卵が全て有精卵だった為に、それを錬金術の素材として使ったらしい。
「ナツの異空間に収納された時点で卵の中身は死んでいるんだけど、魂は浄化されることなく、卵の中に一定期間は残り続ける性質を見つけたから、その魂を変質させ、人に従順になるように調整をして、ヴィーヴルは体の宝石に魂が宿っているドラゴンだから、その宝石とワイバーンとかの大型の魔石と混ぜ合わせて、新しい核を作ったんだー」
早口で滅茶苦茶な事を語りだしたが、言ってしまえばホムラの廉価版が作れたということらしい。
ゴーレムの肉体に魂を宿した存在……ゴーレムというよりホムンクルスと言った方が良いかもしれないが、自我は希薄かつ、簡単な受け答えしかできないが、教えた事を覚えられるという学習できることが大きな違いらしい。
「普通のゴーレムと区別するためにホムンクルスって言うけど、彼女達は覚えることができるから、ゴーレムの欠点だった複数の魔法を使えないっていう欠点を解消しているんだよ!」
つまり、幾つか魔法が覚えられるらしい。
ワイバーンの魔力量を持った状態で……。
「今は冒険者達に配布して試験運用しているけど、評判は上々よ!」
試験運用も既にしていたとは……。
完成したホムンクルスは100体を超えるらしいが、80体は開拓村で学習させて、残りの20体はデーニッツさん達お抱え魔法使いの人達に預け、活用してもらおう……ということになった。
「今は何のホムンクルス作ってるんだ?」
「今は赤いドラゴンの巣にあった巨大な卵と倒したドラゴンの魔石を活用したゴーレム、もしくはホムンクスをつくっているよ」
「制御できるのか?」
「うーん、作ってみないとわからないね」
おい、そこはちゃんと制御してくれよ。
某クローンのツーさんみたいに、何故私を生み出したとか言って暴走したら、ドラゴンの素材を使ってるんだから、開拓村消滅してしまうぞ……。
「大丈夫、ヤバくなったら私が倒すから」
すげぇ心配……。
「整地した面積が1万ヘクタールを突破か」
100平方キロメートルになり、地球で言うと小さめの市くらいの面積の整地に成功し、そのうちの耕作面積は4000ヘクタール、40平方キロメートルほどになり、肥料不足や灌漑施設が整えられていないため、農地として活用するには準備が足りていない状態であった。
まぁその40平方キロメートルの農地も、領民達はまだ十二分に活用できているとは言えず、作業用ゴーレムの増産を依頼されていた。
ラインハルトから上がってくる資料によれば、旧ヤマト村の住民達の指導により、農業の技術水準は高まり、生産性は当初の予定より大幅に伸びているとのこと。
米の二期作、米と麦の二毛作は各農家で違いはあるものの、小麦も当初の予定の量は収穫できそうであると伝えられた。
他の農作物も育てられているので、来年からは穀物類はここステラリアの開拓地で賄う事が出来そうである。
「問題は家畜とかか?」
「そうなりますね」
一応肉類は魔物や動物を狩ることで手に入れてはいるし、開拓地の住民の需要に応える量は狩猟できているものの、この勢いで狩っていけば、そのうち狩猟で捕れる量は減っていくだろうとラインハルトは計算していた。
穀物類の収穫量は今後どんどん上がっていくので、その間に家畜を増やし、肉や革の安定供給ができるようにしないとと俺に言ってきているのである。
「となると次の開拓民には畜産従事者を優先的に連れてきた方が良いな」
「ただ、畜産従事者は辺境伯領でも足りてない状態ですからね……他所の開発ラッシュによって先に引き抜かれている状態ですし」
「うぬぬ……となるとヤマト村の人達が家畜を飼育していたから、彼女達の技能にまた頼ることになるな……」
「本当、ナーリッツ様がヤマト村を見つけて、住民を引っこ抜くことができていなかったらここまで早く開拓は進んでませんからね」
「それは褒めているんだよな?」
「ええ、褒めてますよ。だから子供をもっと作ってください」
「おい! 手を出したのはあれだけど、メアリーやアキ、シュネの3人と次こそは子供作るって決めているから、当面無し!」
「……ちっ!」
「舌打ちしやがったな! こんにゃろ……」
ラインハルトとのじゃれ合いもこれぐらいにして、一緒に政務をしていたマンシュタインに聞く。
「マンシュタイン、魔力量に関してだけど、鍛えている子供達の中でマンシュタインを超えそうな魔力量の子は出てきそうか?」
「そうだねぇ……」
ケッセルリンク家においてマンシュタインが1つの壁になっていた。
マンシュタインの魔力量だと単独でワイバーンを倒すことは難しいが、同格か少し下くらいで3人居ればワイバーンを倒せるだけの魔法が使え、アキのナイトゴーレムをギリギリ倒せるのもマンシュタインが境目になっていたのである。
「ユードリックは確実に越えてきそうですね。あとは僕と同格がちらほらいて、お抱え魔法使いクラス(ゴールドランクの冒険者クラス)まで伸びそうなのが孤児達の中で30人いかないくらいじゃないかな」
マンシュタインの話によると、全く才能なしの子が半数になるらしいが、冒険者予備校に入学できるレベルでも、全体の冒険者から見たら有望株で、本来はこれぐらいが普通だと言っていた。
才能なしでも洗浄の魔法や火を付ける魔法等が使えるだけの魔力量はあるので、日常生活は快適になるのであるが……。
「環境が特殊だったとはいえ、ヤマト村の女性達の魔力量……いや、戦闘能力の高さは別格だね」
ステラリアの開拓村に来た冒険者の殆どが年配のシルバーランクか若年のブロンズランクもしくは冒険者引退を視野に入れた人々が殆どだったので、ヤマト村の女性戦闘員達が冒険者に加入してくれたのは本当にありがたかった。
「お陰で間引きも進んでいるからね。開拓はどれぐらい進める予定なの?」
「今年中に整地面積は倍にしたいと思っているよ。あと来年移住してくる2次募集の開拓民に向けた準備か?」
「……当面は休めなさそうだね」
「マンシュタインも灌漑施設の整備手伝ってくれよ」