転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「ナツ、目標の1000個には届きそう?」
「うーん……少々足りないな。ワイバーンクラスの魔石は650個くらい? それ以下の魔物の魔石が多いのと、宝石が多いかな」
「宝石ってこれだよね?」
ライラックが赤く光る拳大の宝石を手に持つ。
「でもどうやってこんなに大きな宝石をドラゴンは手に入れられるんだろう?」
「仮説だけど」
俺はドラゴンの中には地竜の様に土を食べるドラゴンが居て、体内で錬成されて、その地竜みたいなドラゴンの排泄物に混じって宝石が排出されて、時間が経って雨風で地面に露出したのを他のドラゴンが拾ってきてるんじゃないかなと言う。
「つまり一見綺麗なこの宝石は排泄物の可能性があるってこと?」
「それかヴィーヴルみたいに体に宝石を生成する魔物を捕食した食べかすかもしれないけど」
「排泄物か食べかすか……どちらでも気分は良くないわね」
「まぁ宝石は宝石だから……お? これは金の塊か? 5キロくらいあるな……すげぇ」
ドラゴンの巣で金目の物を粗方回収を終えて、巣を出ると、見晴らしの良い丘へと移動する。
「目標より魔石の量が少なかったからもう1回アタックするけど付き合ってくれるか? ライラック」
「仕方がないわね。まぁ私がやること殆どないけど」
「何言ってるんだ、俺1人の警戒だと見落とすことがあるからな」
俺は異空間からレジャーマットを取り出して地面に敷く。
「昼時だし、何か食べようか。何を食べたいとかある?」
「ご飯系が良いな。何かある?」
「ちょっと待ってな」
俺は異空間を漁ると、木皿を取り出し、その上におにぎりを置く。
「梅干しおにぎりと牛マヨおにぎりだな。あとたくあん」
「やっぱり海の幸は手にはいらない感じ?」
「うーん、そうなんだよな……。いや、未開拓地を突っ切れば海に行けるんだけど……今度海で漁してみるか?」
「でも専門家居ないとどの魚が食べられるとか分からないんじゃない?」
「それもそうなんだよな……海辺の町や漁村に行って買い付けるのが無難かな?」
そんな会話をしながらおにぎりを俺とライラックは食べていく。
「んん、やっぱり日本人は米を食べると力が湧いてくるね。アルフレッドやマーシー、ジャズは理解してくれないけど」
「しゃーない、転生者じゃない彼らは米食に慣れてないからな。それでも徐々に食べるようになっているんだから良いじゃないか」
「……私は毎食米を食べたいんだけどね」
それにしてもとライラックは言う。
「マヨネーズは私達より前の転生者が広めていたのよね」
「そうだな、どれぐらいの頻度で来ているか分からないけど、地球からの転生者がいくばか居るみたいだしな。この帝国の初代やその重臣達も転生者達だったらしいし、古代王国やそれ以前の文明にも明らかに地球の文化が根付いていたし」
オセロとか洗濯板みたいな転生者が初っ端に思いつきそうな知識チートの物は殆ど先人の転生者が広めていた。
なので序盤の金を稼いだり、地位を得るのが転生者には厳しいだろう。
初っ端から貴族でもない限り……。
そうでなくても俺やメアリー達みたいに神の間で長期間修行できた者は居ないと神様が言っていたから魔力量が膨大になるようなチートを選んだりしてなかったら、魔力量もそこまでだろうし……。
アキみたいに錬金術の才能があるか金持ちでないと魔力回復のポーションをガブ飲みして魔力総量を上げるトレーニングもできないからな。
うん、俺達はだいぶ恵まれているな。
それに転生者は魔力総量の上限が高いらしい。
ゴーレムに改造されたホムラは仕方がないとして、ライラックしかり、ランコもポーショントレーニングを初めて急激に魔力総量が上がってきているし……。
「ただ辺境伯様とかだったら、転生者について知っていてもおかしくは無いと思ったんだけど、辺境伯様もデーニッツさんもそういうのを纏めて突然変異で片付けているっぽいからな」
「そうなんだ……」
お味噌汁も飲みたいだろうと思い、俺は異空間から器を出して、味噌汁を注ぐ。
味噌汁には細ネギともやしが添えられている。
「味噌汁と言ったらわかめだけどなー、無いから許して」
「いや、食べさせてもらっているから文句なんか言わないわよ。ありがとうね……うん、美味しい」
ところでと俺はライラックに切り込む。
「なぁライラックは好きな人とか居ないのか?」
「ブフ!? ……き、急にどうしたの! ナツ!」
「いやな、ライラックが俺に好意を抱いているんじゃないかって思って……自意識過剰だったらごめん」
「ゴホゴホ……そうね……好意は抱いているわよ」
「やっぱり」
「でもアキやメアリー、シュネよりは下に置くでしょ。恋愛の優先度」
「それは……まぁ前世からの付き合いだからな」
「それを踏まえても付き合いたいと思っている自分も居たりするんだけど、それで良いの? って疑問に思っている自分も居るのよ」
「というと」
「私は付き合うんだったら一番になりたい」
「なるほどな……まぁそれが普通だよな」
おにぎりを食べながらライラックの心の内に秘めていた思いを聞いていく。
「俺のどういうところに惚れたんだ?」
「そりゃ力強いところや男らしいところ、かといって料理上手だし、お金持ち、あと顔も好みだし……」
「なるほどねぇ」
ライラックにとって俺は優良物件らしい。
「俺もライラックの事は好意的に思っているよ。恋愛に至っているか分からないけど、最初に出会った時は可愛いお姉さんだなって思ったし、かれこれ5年か? 出会ってから……共に冒険したり、買い物したり……1人の女性としても見るようになってたな」
「……私のこと女性として見ていたんだ」
「そりゃそうだろ。こんな綺麗な美人を女性として見ないのは失礼じゃない?」
光沢ある黒髪を伸ばし、ポニーテールにしていて、黒目で鼻が高くて、背もある。
それでいてグラマーなボディに成長しているのだから、無意識に女性として見てしまうのは仕方がないと思う。
「もっとライラックの事を知りたいんだけどダメか?」
「……日本だったら刺されてるよ。奥さんを3人も孕ませて、それ以外にも6人愛人が居るって」
「こ、この世界だと許されているから……」
「ふふ……」
ライラックは俺の頬にキスする。
「無事に帰ったらもっと凄い事しても良いから……私も愛してくれませんか?」
「そんなこと言われたら惚れ直しちゃうよ」
俺はライラックと顔を近づけて、キスをするのだった。