転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
GAAAAA
「流石にドラゴンとワイバーンの生存圏を刺激し過ぎたか?」
魔物の領域が騒がしいとホムンクルスを率いて魔物の間引きをしていたホムラから報告があり、単独偵察をすると、魔物やワイバーン達がもう出会うことの無いと思った九頭竜……ヤマタノチンコと言うべき卑猥なドラゴンの別個体に群がり、種つけられて、ドラゴンの混血の様な魔物を量産していたのである。
「うわ……あの卑猥なドラゴン、やっぱり繁殖特化かよ……しかも繁殖して爆発的に個体を増やしながらうちの開拓地目掛けて進撃してきているし……」
魔物の大量発生による人類の生存圏へ侵攻してくる……スタンピードと呼ばれる現象である。
恐らく魔物やワイバーンの個体数が冒険者や俺達によってすり減らされ、それに怒った魔物の領域のボスが尖兵として繰り出してきたのであろう。
「噂に聞く黒竜か? それとも別にボスが居るのか……とりあえずやって来る魔物を迎撃しなければ……」
俺は飛行魔法で直ぐに領地に戻ると、冒険者ギルドのジェイシェット支部長に緊急依頼として魔物の領域との境界でスタンピードの迎撃を指示した。
ジェイシェット支部長は直ぐに了承し、2時間以内に動員できる冒険者を集めることを了承し、そのまま俺は編成中の軍も動員。
軍には冒険者達より前に出て、与えているナイトゴーレム達を操り、迎撃することを命令。
「妊婦だけど、緊急事態だ、メアリー、アキ、シュネ、ライラックも境界近くで突破されないように備えてもらう」
臨月を迎えていたメアリー達を動かしたくはなかったが、魔力量的に予備役として前線近くに待機してもらう。
教会からも治癒師で医療班を編成し、魔力量の多い家臣達にも前線に出てもらう。
「はは、国力フル動員の総力戦かよ……」
そしてスターとホムラの2人は俺が異空間に収納した数百体のホムンクルスを率いてもらい、軍よりも手前で間引き作戦に従事してもらう。
『パワーアップしたうちの威力を魔物達に見せつけてやりますよ!』
「いつの間にか凄い事に……私で良いのかなぁ……」
「ホムラとスターはホムンクルス率いて数をとにかく減らせ。俺は大物の斬首作戦を実行するから……派手に暴れて注意を引きつけてくれよ」
『「了解」』
「よし、作戦開始だ!」
〜とある冒険者視点〜
「スタンピードかよ……いや、未開拓地だからいつかは起こると思っていたけどさ」
俺は移動用ゴーレムに乗って魔物の領域の境界まで輸送されていた。
俺とパーティーを組んでいる仲間達も装具の最終確認をしたり、瞑想したり色々である。
「なぁヤマト村だっけか? 魔物の領域に囲まれた村で活動していたんだろ? その時はどうだったんだ?」
仲間のエルフ……ランクはシルバーだが、ゴールドランク並みに戦闘能力がある彼女に声をかける。
お腹はでっぷりと膨らんでいて、2人目らしい。
うちのパーティーメンバーは男3人に彼女1人の4人パーティーだが、性欲を彼女で発散させてもらっていたので、度々孕んでしまっていた。
今お腹に居るので2人目である。
まだ1歳の子供が居るが、その子はベビーシッターに預けて妊婦なのに冒険者を続けているから驚きだ。
何でもヤマト村では妊婦でも動けるなら働くのが当たり前だったのだと……価値観がちげぇや。
そのおかげで俺達のパーティーは助かってはいるんだが……。
あとポーンゴーレムが4体。
後期生産型と呼ばれる目隠れで表情がわからない顔をしたゴーレムで、戦闘時には俺達の頼れる味方兼荷物持ちである。
俺達を運んでいたゴーレムの動きが止まり、後部の扉が開く。
どうやら現地に到着したらしい。
俺達は降りると、指揮をしている軍人さんの指示に従って、持ち場に着くと、即席の空堀と盛土を男爵様のお抱え魔法使いの人達が作っていく。
盛土の上に立って魔物達が来るのを待つ。
「1キロ先が森との境界か、俺達は軍人さん達が取り逃した魔物を壁の内側に入れないように迎撃すればいいんだったよな?」
「ああ、頼むぜ姉さん、今回も姉さんの魔法が頼りっすからね」
「任せなさい! しっかりあんたらはアタシが守るから! 帰ったら3人纏めて吸い尽くすから性欲滾らせておきなよ!」
妊婦なのによくやるよ……。
これが肉食系女子ってやつか?
まぁ彼女は女子って歳でもないけどさ……。
「お出ましだ!」
ポツポツとボロボロの魔物達がこちらに向かって来て空堀に落ちていく。
ただ魔物達は何かに恐怖していて、それから逃れるように足掻いているが、空堀からなかなか這い上がってこれない。
俺達はそれを長槍で突き刺したり、振り払ったりして倒していく。
「なんか拍子抜けだな……スタンピードってこんな楽じゃねぇだろ」
「軍人さんや領主様が森の中で戦っているからな。俺達は残りカスの退治だからな」
「そりゃ楽なハズだ」
そう呟いていると、GAAAAAという叫び声と共に大きな魔物……ボロボロの地竜がこっちに突っ込んでくる。
「おいおい、手負いの地竜は話がちげぇぞ!」
「流石に倒せない相手だ! どうする!?」
俺達があたふたしていると、壁を登って長い筒を備えた箱型の何かから爆発が発生する。
長い筒から何かが放たれ、それが地竜を貫通し、一瞬で地竜の命を奪い取る。
「お、おおお!? すっげぇ! なんだあれ!」
「分からん! 魔導具か? ゴーレム作れる領主様達だ、地竜を倒せる武器を作っていたってことか?」
蒸気を振りまきながら、長い筒の兵器は土塁の上を移動しながら次の獲物に狙いを定めているようである。
俺達も負けないように、小物の魔物を倒していくのだった。
〜メアリー視点〜
「こんな緊急事態で破水しちゃうとわね」
「それもシュネも一緒にとは……」
万が一に備えて魔力を温存しておくために、移動用ゴーレムで移動したのがマズかったのか、移動中の振動でアキとシュネの2人が破水してしまったのである。
今はクリスを呼んでお産対応をしてもらっている。
「鎮痛魔法をかけているから痛みは無いと思いますが、ベッドで横になって身に任せて赤ん坊を放り出してください……こうなるんだったら予定日が遠いライラックさんだけ呼ぶにとどめておくことをナーリッツ様に言っておけば……」
「起こっちゃったことはしゃーないよ、クリス。メアリーも居るし、戦場での出産になっちゃったけど、命に関わることはないでしょう」
「そうですが……」
「あ、なんか産道が押し広げられているよ……」
「シュネーさん、踏ん張ってください! お子さん生まれますからね!」
「……とんでもないことになったね」
スタンピード中に出産するというとんでもないことになるのだった。