転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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スタンピードと出産 2

 〜ナーリッツ視点〜

 

 嫁達が出産している事を知らない俺は、魔物の大軍を血祭りに挙げていた。

 

「バレット」

 

 亜空切断の弾丸バージョン……一定距離、物体を抉り取りながら進む防御不能の弾をばら撒きき、魔物に当てていく。

 

 しかも探知魔法と組み合わせてロックオンすれば追尾弾になるおまけ付き。

 

 射程距離は100メートルであるが、その範囲の魔物は大小問わず確実に命を刈り取っていく。

 

 そして死んだ魔物は即座に回収する。

 

 残して遺体を別の魔物の糧にされるのも釈だからな。

 

「にしても数が多すぎる。ワイバーンを中心に大物を200体以上倒しているが、止まる気配が無い」

 

 一応九頭竜ことヤマタノチンコは真っ先に討伐したが、アイツが事前に増やしまくったと思われる魔物はまだまだ尽きない。

 

 ごぐごくと魔力を回復するポーションを飲みながら状況を整理する。

 

「ちい、俺が広範囲殲滅型の魔法使いじゃないのが響いているな……シュネが居れば、ここら一帯を消し炭にしてもらえるが……流石に臨月の妊婦を戦場に出させるわけにはいかないし……」

 

 俺は近くにいる奴は確実に殺すことができるが、基本単体攻撃であり、範囲攻撃は魔力のゴリ押しでできなくは無いが効率が著しく悪い。

 

(大物を確実に倒すには燃費の悪い空間魔法を多用するしか無い。今ではドラゴン以上の魔力総量を保有しているけど、それでも無限ではないからな……)

 

 考えている間にもまたワイバーンを1体倒し、断末魔をあげると共に、股からゴロゴロと卵が幾つか転がり出てくる。

 

(これ本当に卑猥なドラゴンが魔物を孕ませまくったのが原因か? にしては何かしらの意図が隠れているような……。考えても仕方がないか。今は倒すことに集中しよう)

 

 俺は更に倒す速度を上げて、魔物の殲滅を続けるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜ホムラ視点〜

 

『ナツが大物を倒しまくってくれているから、こっちにはワイバーン以下の魔物が多いんよね』

 

 時々討ち漏らしたワイバーンや地竜を自慢の火力で討ち取っていくが、基本はホムンクルス達の指示。

 

『人くらいの大きさのヴイーヴルは漏れなく全匹孕んでいるし、倒せば倒すだけ卵を産み落とすから……回収はしているけど、そろそろ余裕もなくなってきたんやけど』

 

 ホムンクルス達も風魔法で魔物の首を飛ばしたり、身体強化で戦斧や剣を振り回して魔物を討伐していくが、それでもなかなか数が減らない。

 

『うちとスターで10キロ圏内をカバーしとるけども、このスタンピードそれよりも広範囲やったらどうしようかな……ん』

 

 その時スターから連絡が入り、自身の魔力を全て使った大規模魔法を放つから退避して欲しいと念話が届いた。

 

『いや……スターの魔力量じゃぁここの魔物はそんなに倒せんとちゃうかな?』

 

 うちはそう思いながら、ホムンクルスに指示を出して、スターの射程外に退避。

 

 すると石の槍が上空から雨のように降り注ぎ、地上の魔物にダメージを与えていく……のだが。

 

『言わんこっちゃない……半数以上討ち取れてないねんな』

 

 手負いになった魔物は暴れ周り、それで周りの魔物を巻き込んでくれる場合もあるが、過半数は生き残って進撃を続けとる。

 

 うちは戦線を引き直して、後方の部隊の負担を軽減するために、間引きを頑張るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜シュネ視点〜

 

「ふーふー」

 

 ズルリとアキに続き、私からも赤ん坊が産まれた。

 

「事前に分かってはいたけど、ちゃんと男の子だ」

 

 私の血が濃かったのか、竜人の特徴を色濃く受け継いだ赤ん坊が産まれた。

 

 小さな尻尾は赤色で、髪の色は黒。

 

 どうやら私のチートであった反転属性も得意になれる……というのはどうやら引き継いでなく、私の父や兄同様竜人らしい尻尾の色をしていた。

 

 ちなみにアキの子供は女の子の双子。

 

 クマの獣人は双子が産まれやすいというのを聞いたことがあるけど、アキの場合獣人の特徴は薄れて、ドワーフの色が濃い感じ。

 

 尻尾も無ければ耳も人型だった。

 

 茶色の髪が産まれたばかりなのにふさふさなのはドワーフらしい特徴である。

 

「アキ、メアリー……悪いけど……」

 

「しゃーない、恵み物だし、立場的にも元没落貴族のシュネの方が他所からのやっかみも少ないでしょ」

 

「シュネの男の子を後継者筆頭に、そしてシュネを正妻にするのは了解したよ……安心して、ちゃんと支えるから」

 

 私から産まれた男の子は羊水を吐き出すと、早速泣き始めて、私が抱きしめながらタオルで拭いてあげると、直ぐにすやすやと眠り始めてしまった。

 

 これは大物になる予感がする。

 

 いや、でも大物感はアキの双子かも? 

 

 産まれて30分も経ってないのに母乳を催促して、出産によって母乳が出始めたアキの乳を左右で勢いよく吸っている。

 

 アキの大きなマシュマロみたいな胸が双子が吸うことでたゆんたゆん変形している。

 

「メアリー……嫉妬しないの」

 

「だって、私妊娠しても胸大きくならなかったし……ちゃんと母乳出るかすら怪しいから……」

 

「万が一乳の出が悪かったら私の母乳を譲るから」

 

 そうこうしていると前線と後方の情報を中継していた魔法使いの少女から私に念話が入る。

 

『出産の最中なのは重々承知しておりますが、シュネー様の火力支援で森の一部を消し飛ばして欲しいとナーリッツ様より伝令が入っております』

 

『ナツは私とアキが出産したことは伝わってる?』

 

『いえ……マンシュタイン様が伝えないようにと』

 

『……わかったよ。あと10分後に火力支援するから退避してって伝えて』

 

『は!』

 

「ごめんクリス、私招集かかったわ」

 

「ええ!? 出産直後で体力が落ちてるんですよ! しかもまだ胎盤も出てきてないですし……」

 

「ここの上空からでも火力支援はできるから……ちょっと強めの回復魔法をかけてくれない?」

 

「……戦死者を出さないためというのは分かりますが……治癒師としては複雑です。体調が悪い人にも頑張ってもらわないといけないのは……」

 

「なーに、正妻としての初仕事、全うするだけだからさ!」

 

 クリスに強めの回復魔法を掛けてもらうと、体のダルさがだいぶ取れた。

 

 ついでにアキの体力回復のポーションも飲んで、分娩服のまま、外に飛び出して上空に浮遊する。

 

「あそこらへんかな? デスボール……なんちゃって」

 

 指先にありったけの魔力を集中させて熱に変換させていく。

 

 すると人工太陽の様な火球が出来上がり、それを私は口に含んで飲み込んだ。

 

「ぺっ!」

 

 吐き出した瞬間火球は燃え盛り、大きくなりながら飛んでいき、十数キロ先の森の中に着弾。

 

 落ちた瞬間に周囲の物を巻き込みながら燃え盛り、巨大な火柱が天まで伸びていった。

 

「こりゃ近くに居た生物は燃えなくても肺が焼けて死ぬか、酸欠で死ぬな……」

 

 豆粒大だけど飛行魔法で逃げている人物が数人見えたので、ナツとスターは大丈夫だろう。

 

 ホムラはゴーレムだから呼吸必要ないし、直撃を避ければ耐えるだろう。

 

 ゴオーっと燃え盛る森を見て、鎮火には数日かかるだろうなと思う私だった。

 

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