転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

207 / 223
ヨシフ・ガーランド

 僕の名前はヨシフ・ガーランド。

 

 ザリエル帝国北部に位置するガーランド公爵家で生を受けた転生者だ。

 

 修学旅行に行く途中のバス転落事故によって、僕は異世界に転生することになったが、神様は事前準備をする機会を与えてくださった。

 

 お陰で、ある程度転生先を指定したり、転生先で役立つチートを考えてから転生する事ができた。

 

「閣下、フォーグライン辺境伯が帝都にやって来る様です」

 

「そうか……最近南部で力を付けている大貴族だな。確か人族で結構な年だったと記憶しているが」

 

「はい、今回帝都に来たのは家督の継承を皇帝陛下に認めてもらう為のようです」

 

「ふむ、あのご老人は何時になったら玉座から降りるのであろうか」

 

 エルフの方が貴族になる確率が高いと調べていたので、エルフになることを願った結果、皇帝の継承権を持つ大貴族の子息へと転生する事ができた。

 

 それに僕は転生チートで魅声という能力を得た。

 

 これは言葉を聞いた者がこちらに好感を抱きやすくしたり、士気を上げたりする事ができるチートである。

 

 ただこの能力は明確に敵意を抱いていたりすると効かなかったり、そもそも僕自身が魅力的な人物でないと効果が薄くなってしまうため、その為の努力を続けてきた。

 

「よぉ閣下、そろそろ俺の出番が来るかい?」

 

「エジョフ、お前さんの出番も来るからな。その時は頼むぜ」

 

 ガーランド公爵領は隣の共和国と領地が近く、直接接している寄子の貴族達の領地では紛争が度々起こっていた。

 

 その為帝国の最高戦力と言われる宮廷魔導師達と関係を結ぶことに成功し、その中でも序列3位の猛毒のエジョフと呼ばれる魔導師は、序列1位に成り上がるため、政争に勝ち抜く必要があると、僕に協力してくれていた。

 

 僕自身にも親衛隊を作り、魔法の才能がある人物を身分問わず登用し、エジョフに鍛えてもらうことで、ワイバーンを4人程度で倒す事ができる精鋭部隊を10部隊、合計40人集める事に成功していた。

 

 戦争でも彼らを率いることで多大な戦果を稼ぎ、皇帝候補筆頭と呼ばれるくらいまで自らの価値を高めることができた。

 

 そして各地の戦場を転戦した事で、北部の殆どと東部の一部貴族は僕を次期皇帝への擁立に動いてくれている。

 

「私が皇帝になったら、より強力な帝国へと作り変える。帝国はより強靭になり、過去帝国から分離した共和国や王国との戦争に打ち勝ち、統一王国時代の版図を帝国に残すのが僕の役目なのだ!」

 

「へへ、その時の筆頭魔導師は俺というわけか……エルフのババアや厄災のアバズレドラゴンに引導を渡してやる」

 

「うむ、その意気だ。そうそう、そう言えばドラゴンスレイヤーと呼ばれるフォーグライン辺境伯の次期筆頭お抱え魔法使いが子爵へと爵位を上げるらしいな」

 

「へぇ……ドラゴンスレイヤーねぇ……南部の腰抜け共からようやくまともにワイバーンを倒せる奴が出てきたのか……模擬戦でも仕掛けるか?」

 

「エジョフが出るまでも無いだろう。宮廷魔導師の末席のパーパ魔導師と模擬戦くらいが妥当だろう」

 

「パーパか……あいつも単独でワイバーンを倒せるんだが……小者なんだよなぁ……」

 

 土石流のパーパ。

 

 土魔法を得意としており、ワイバーンを倒しては居たが、どちらかと言うと飛べない地竜の方が討伐実績が多い。

 

 若いのもあるが、女癖が悪く、行く先々で庶民の女を抱いて孕ませては捨てているため、魔導師内では種付けパーパと呼ばれていた。

 

「魔導師の血をばらまくのは貴族の優位性を下げる恥ずべき行為だとあいつはわからんのか?」

 

「ただの女好き……いや、芋っぽい女が好きな猿なんでしょう。ろくな努力もせず、ちやほやされた状態で宮廷魔導師にまでなったもんだからな。まぁ奴はそこで向上心が止まったから、これ以上上を目指す気もねぇんだろうけど」

 

「魔導師としてそれは良いのか?」

 

「良くねぇよ。宮廷魔導師は帝国の最高戦力だ。堕落して落ちるようなら俺の手で引導を渡してやる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 エジョフと別れ、部屋で僕は北方産のワインのボトルを開ける。

 

「宮廷魔術12人のうち4人が明確に僕に味方してくれている。筆頭のご老人と力自慢の脳筋ドラゴン……ご老人は政争を勝ち抜き、40年近く筆頭の座に座り続けている。ご老人は政治的中立を表明してらっしゃるが、脳筋ドラゴン娘はどうなることやら……エジョフでも正面から戦えば負けると断言しているからな」

 

 宮廷魔導師12人のうち、味方は4人、中立5人、敵対2人、よく分からないの1人。

 

 やっぱり戦争している北部に力を入れたい人物が多いのだろう。

 

 その戦争、紛争で顔合わせできた人は味方に引き込むことができたから……。

 

「あとは他の候補者を蹴落とす事ができるか。僕の年齢がネックになってしまったな」

 

 21歳という若さで舐められている面はあるが、そこは実績で黙らせる。

 

 それに明確に敵と味方が分かれているから僕としてはやりやすい。

 

「さて、一応敵だけどフォーグライン辺境伯とその寄子の男爵と顔合わせだけはしておくか。南部は北部の戦力があれば挽き潰せるだろう」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。