転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「ワハハハ! ここは楽園だな! 獲物が沢山いる!」
翌日、俺はリリス、ジェル、ホムラの3人とゴーレム複数体でワイバーン狩りを行っていた。
「町から離れているとはいえ、40から50キロの距離にワイバーンの生息地があるとはのぉ……」
『人間の居住圏が広がって、魔物の領域が狭まった事で、生き場を失った魔物達がワイバーンと抗争をするようになったんやけどね……週1ペースでワイバーンがうちらの領土に飛んでくるようになったから、定期的に間引かな行かんのよ』
「俺が居ない間ホムラが間引きしてくれていたんだろ。ありがとうな」
『ええで、飯やいい部屋で暮らさせてもらってるし、これくらいの仕事はせんとね』
ジェルは嬉しそうにワイバーンを殴り倒していたり、魔法の爪を生やして、ワイバーンを切り刻んでいた。
流石宮廷魔法師のナンバー2。
ワイバーンくらいは楽勝か。
「ワイバーンは倒せんと宮廷魔法師は名乗れんからな。儂やジェルはワイバーンが束になっても完勝するんじゃがな」
「なるほど……じゃあホムラ、あれを」
「了解」
俺が異空間から長い銃を取り出すと、ホムラの腕が銃に巻き付き、数キロ先を飛んでいるワイバーンに狙いをつけて発砲した。
ドン
すると弾丸が高速で飛んでいき、ワイバーンの動体を貫き、ワイバーンは血を噴き出しながら地面に墜落してもがき苦しんでいた。
「ホイホイっと」
俺は亜空切断でワイバーンの首を刎ねて、血を搾り取ってから体を回収していく。
「魔導具じゃな。古代文明で使われておった銃にも見えるが」
「お、やっぱりリリスは知っているか」
帝国の中枢で長年勤務していたリリスなら知っているかなと思ったが、案の定銃を知っているらしい。
「帝国前の王国時代からその前の時代造られた銃が偶に出土するんじゃ。大半が使えないガラクタであるが、偶に使える物が混じっておって、復元に取り組んでおったが、ワイバーンを倒せるほどの威力の銃は復元できておらんぞ」
「こっちは現物や設計図を完璧な状態で手に入れることができてね。それをアキの錬金術を使うことで新しく作り出すことができたんだ。ただワイバーンやドラゴンを倒せる威力の物は、滅茶苦茶重いから、使うとしたらゴーレムやホムンクルスのサポート前提だけど」
『これを扱えるほど肉体強化できる魔法使いは、普通に魔法を放っていたほうが効果高いやねんな』
「ふむふむ、なるほどのぉ」
リリスはホムラが持つ銃を眺めたり、触ってみたりしている。
ジェルの方もワイバーンを倒し終えたのか、こちらにワイバーンの首を掴んで引きずって運んできた。
「さっきのドンって音していたけど、この魔導具のせい? ワイバーン倒していたよね?」
さっきと同じ説明を繰り返すと、ジェルは銃にそこまで興味を示さずに、便利だねと一言。
それよりもワイバーンを使った料理を食べたいとジェルが言う。
「あんまり食べられないのか? 宮廷魔法師でもワイバーンの肉は」
「捕まえても大体は買い手が居るからね。お腹いっぱい食べられることはめったに無いかな」
「じゃあここで作れる料理で良いなら作るが」
「本当! 楽しみだな!」
というわけで、なんか俺が料理を作る流れになった。
「じゃあワイバーンの内臓を使った料理を作るか」
「内臓!?」
「肉は食うが、内臓はあまり食べんのぉ」
ワイバーンの内臓は部位によっても違うが、胃から小腸に掛けてはプリプリっとした牛の白モツに近い味わいで、牛よりも歯ごたえがあり、出汁が染み込みやすいのが特徴。
味が既にある程度整っているワイバーンの赤身部分とはちょっと違っていた。
もつ……内臓系はそのまま食べると臭いとえぐみが強いので、下処理が大切になる。
まず塩を練り込んでから水魔法で全体を洗浄し、次に牛乳に30分ほど漬け込む。
塩で内臓の臭いとぬめりをある程度取り、牛乳で更に臭いとえぐみを取っていく。
漬け終わったら再び洗浄の魔法で綺麗にし、小麦粉をまぶしてから再び水魔法でゆすいで行く。
小麦粉に残った臭いが吸着され、最後に下茹でを15分行う。
牛のもつだと5分で良いのだが、ワイバーンは内臓も肉厚なので、長めの下茹でが必要になる。
そこから本格的に調理を開始し、もつを入れて煮込みながら、長ねぎの緑色の部分と生姜を入れてよく煮込み、大根、にんじんに小麦粉で団子を作り、それを湯の中に入れる。
味噌、酒、砂糖で味を整えたらすいとんもつ煮込みの完成である。
あとはせっかくなので、心臓や肝臓、ホルモン等の白モツ以外のもつを網で焼いて食べていく。
タレはレモンを付けていただく事にする。
「ほぉ~竜種というのは内臓も美味いのか……長生きしておったが、初めて知ったわ」
「んん! 味が染み込んでて美味しい! それに焼いた心臓。これも絶品だね!」
「儂は焼いた肝臓が美味いのぉ」
「肝臓ちょっと苦くない? リリス」
「そうかのぉ。儂はこの苦さがクセになるのじゃが」
「喜んでもらえたようで何より」
『うん、美味しい!』
ホムラも料理を食べていたが、リリスからゴーレムでも食事を楽しむんじゃなとツッコミが入ったが、ホムラが特別製なだけと答えた。
実際ホムラ以外のホムンクルスやゴーレムは食事をすることは無いからね。
「これを食べ終えたらもう少しワイバーン狩ってから、いよいよドラゴンに挑んでみる?」
「いいの! 楽しみだな!」
ジェルは楽しそうにすいとんを食べるのだった。