転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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冬の到来

「……居た」

 

 俺達は探知の魔法を使って孤立しているワイバーンを探すと、山の中腹付近に1体動いていないワイバーンを見つけた。

 

「他のワイバーンと少し近い気がするけど……」

 

「殺るなら一瞬で方を付けるくらいじゃないと危ないね」

 

 シュネがこの距離だと危ないのではないかと指摘し、メアリーが殺るなら一撃で倒さないとねと言う。

 

 別の候補だと川沿いに番と思われる2体のワイバーンが羽休めしているのが山から見える。

 

 この2体は群れから離れているので、攻撃しても増援が来ることは無いだろう。

 

「援軍確率込みの1体か、2体に挑むか……」

 

 俺は悩むが、悩んでいるうちに状況が動いてしまってもしょうがないので、援軍が来て連戦になるよりは2体の方がまだ倒しやすいと判断し、2体に挑もうと提案する。

 

「作戦はどうする?」

 

「作戦は……」

 

 俺は3人に作戦を話すと、飛行魔法を使って(アキは俺が背負いながら)ポジションに着くのだった。

 

 

 

 

 

 

 ポジションに着いた俺達は作戦を開始する。

 

 まず空中にシュネが巨大な氷塊を出現させて、それを高速で落下させる。

 

 気づかれずに潰れてくれれば最上であるが、ワイバーンの番は氷塊が落ちてくる前に回避し、空に逃げようとする。

 

『まぁそう来ますよね〜』

 

 念話を繋いでいるため頭にメアリーの声が響く。

 

 アキが作ってくれた杖を構えたメアリーは雷雲を発生させると、雷をワイバーンに向けて乱射。

 

 流石に雷の速度では避けようが無く、ワイバーンに雷が直撃し、ワイバーン達は悲鳴を上げて地面に落下する。

 

 それを地上で待機していた俺達がワイバーンの落下地点の地面を石槍の剣山に変えて、落下してきたワイバーン達が剣山に突き刺さる。

 

 それでも生きているため、アキが1体に近づいて首をへし折り、もう1体は俺がワイバーンの出血部位に手を当てて、水魔法で血液を抽出してしまい、出血死させる。

 

 血抜きの為に覚えた魔法であるが、大量に魔力を込めれば、ワイバーンでも致命傷に出来る優れた魔法である。

 

 オスメスでワイバーンの色が少し違うのか、今回倒したワイバーンは、エメラルドグリーンの鱗を持つのと、体の一部に桃色の鱗を持つワイバーンだった。

 

「さて、ちゃっちゃと回収しますか」

 

 俺は倒したワイバーン達を異空間に仕舞い、皆余力がある状態で村の方に戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 道中、前回蜂蜜が採取できた場所に向かうと、また熊の魔物が地面に落ちている蜂蜜を四つん這いになって舐め回していた。

 

「風刃」

 

 俺は空気を圧縮して作った刃を熊の魔物の上から落とすと、熊の魔物達は何が起こったのか分からないまま首と胴体が別れて、頭から血を吹き出しながらもがいた末に亡くなった。

 

 軽く血抜きをして異空間にしまい込み、ついでに蜂蜜を回収していく。

 

「今回の山入りも大成功だったね!」

 

「シュネ、まだ拠点に帰れたわけじゃないから気を抜くなよ……魔物の領域だからな」

 

「……ごめんなさい」

 

「いや、責めてる訳でも無いからな。注意してくれってだけで……ほら、ちゃっちゃと蜂蜜回収しちゃおうぜ」

 

 垂れてくる蜂蜜を壺で受け止め、10リットル入る壺10個を満タンにし、また魔物が寄ってきても困るのでちゃっちゃと撤退するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 特にイベントも無く拠点に戻り、今回狩ったワイバーンと熊の解体作業をしていく。

 

「倒すよりも解体の方が時間がかかるね……僕達色々効率化しているけれども4人でワイバーン1体30分かかるもんね」

 

 メアリーがちょっと愚痴っぽい事を言うが、8メートル近くあるワイバーンの解体が30分で済む方がヤバいだろうと思ってしまう。

 

 もし魔法が使えなかったら4人でも半日かかる量だと思われるが……。

 

「鱗はこっちにちょうだい」

 

 アキが剥ぎ取った鱗を紐で纏めて小屋の中にしまっていく。

 

「3体も狩れば鱗だけでも結構な量になるな……」

 

 俺はワイバーンの鱗を見つめながらそう呟く。

 

「ワイバーン狩れるってこの世界だとどれくらいの立ち位置なんだろう……冒険者の中流くらいだったら倒せる魔物なのかな?」

 

 近くにいたシュネが俺と一緒にワイバーンの鱗を剥ぎ取りながら質問してくる。

 

 俺も分からないが、少なくとも野生動物でヒーヒー言っているうちらの村を基準としたら、倒せる人物は相当上澄み扱いになると思うが……。

 

「シュネの親父さんに質問してみれば?」

 

「流石に魔物の領域に入っているのがバレるのはちょっと……」

 

 今更な感じもするが、それで過保護になってシュネが家から出させてもらえなくなっても本末転倒か。

 

「ちょっと小屋拡張するから手伝って」

 

 メアリーが小屋の収納スペースが心もとなくなってきたので、小屋を増築すると言われたので手伝うことに……。

 

 メアリーが風魔法で木を切り倒して、それを木材に加工。

 

 力持ちのアキが木材を運んで、俺が土魔法と水魔法を混ぜた接着剤代わりの魔法で接合。

 

 シュネが炎の魔法で表面を炭化させることで壁の耐久力を上げて、カビが生えないようにしていく。

 

 焼入れすることで見栄えも良いからね。

 

 4人で魔法を使えば小屋の増築も2時間程度で終わり、その日の作業はそれで終了。

 

 解体途中のワイバーンは異空間に再収納し、翌日に持ち越すのだった。

 

 

 

 

 

 

 ワイバーンの解体や熊っぽい魔物の解体作業も終わり、俺達は再び魔法の練習や錬金術の練習に明け暮れていた。

 

 熊の魔物の肉は蜂蜜ばっかり食べていたのか、肉質が柔らかく、旨味も詰まっていてチキンザウルス以上、ワイバーン未満の味だった。

 

 で、熊の魔物の毛皮は冬が近づいてきたのでコートにアキが加工してくれて、皆日中の作業中は着るようにしている。

 

 子供サイズのコートは熊の魔物サイズ(2メートルちょっと)だと1体で2着分作れるから良いね。

 

 残った革はブーツに加工してもらって皆と活動する間はそのブーツを履いて暖かく過ごしていた。

 

 俺達が冬への備えをしている間に、村でも冬への備えが行われていて、税の取り立てが終わったら、村人達は冬に向けて薪を蓄えたり、食料の備蓄に勤しんでいた。

 

 流石の兄貴も冬への準備期間は親父の手伝いを優先されて、遊びに行くことが許されなかった。

 

 俺も遊びに行く時間は減らされたし、日が沈む時間が早くなったので、メアリーやアキ、シュネと居られる時間は4時間程度になってしまったが、他所も似たりよったり。

 

 そして本格的な冬のシーズンが到来するのだった。

 

 

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