オーバーロードからは逃げられない     作:うさぎ777

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小話:情報収集モモンガサイド壱

モモンガはうさぎを探すため、エ・ランテルを訪れていた。

付き添いとして隣には戦闘メイドのナーベラルがいる。

~うさぎさんを見つけられないまま一週間も経ってしまった。早く見つけないと~

モモンガは焦っていた。

カルネ村の一件で法国だけでなく王国も人間種以外の種族に差別的であることを感じたからだ。うさぎはうさぎの獣人である。

モモンガの脳内に捕らえられて助けをもとめるうさぎが映し出された。

モモンガは頭を振り、想像を消した。

すでに、部下のアウラやシャルティアには周辺の捜索を命じている。さらにセバスとソリュジャンにも人間に紛れて捜索や情報を得るように命じていた。

~焦っても仕方がない。うさぎさんだって十分強いし、自分でなんとかしているはずだ。~

モモンガは何度も自分に言い聞かせて落ち着きを取り戻そうとした。

当然モモンガが考えている間にも鎮静作用がかかりまくっているが、うさぎの心配のし過ぎでモモンガは鎮静が追い付かず、感情が上がったり下がったりを繰り返していた。

モモンガはその感情の上がり下がりに頭がおかしくなりながら、なんとか気をとりなおしてまず宿を確保することにした。

宿屋のカウンターで部屋の予約を取り、部屋に向かおうとする。

そのとき、モモンガの足をひっかけようとしてくる冒険者たちがいた。

モモンガは先ほどの感情の上がり下がりから疲弊したところでのこれに、いらっとしたが隣のナーベラルの形相を見て、思い直した。

そのあと、冒険者を投げ飛ばして、他の女の冒険者の貴重なポーションを割ってしまうというひと悶着があったが、なんとか赤い回復ポーションを代わりに渡して事なきを得た。

部屋についてから、付き添いのナーベラルにこの街でやることを聞かせた。

「この街ではわたしはモモン。おまえはナーベで活動する。まずは冒険者として活動する。その目的は街の情報網を作ることと、プレイヤーの捜索だ。高レベルの冒険者になれば高い情報も得られるだろう」

「しかし、目先の問題としてこの地での金が足りない。まずは仕事を見つけるぞ」

~待っててください。うさぎさん。俺がすぐにあなたを見つけてみせますから~

モモンはうさぎを一刻も早く探すためにナーベを連れて足早に冒険者ギルドへ向かうのだった。

冒険者ギルドで、モモンガは冒険者モモンとして冒険者ギルドに加入し、漆黒の剣とともにンフィーリアの依頼をこなすこととなった。

途中でドブの大森林で森の賢王というハムスターの魔獣を倒すというハプニングがあったが、無事カルネ村へ到着しエ・ランテルに戻ってきた。

途中で倒したハムスターとともに、冒険者ギルドにハムスターの登録を済ませたモモンは、ギルドからナーベとハムスターとともに街道に出た。

 

 

そのときだった、ふと白銀の美しい髪が視界に揺れた。

それはうさぎを連想させるものだった。

モモンは無意識に女に話しかけた。

「失礼」

振り向いた女は、仮面を被っており顔は見えない。

モモンは内心どきどきしながら言葉を続けた。

「あ、いや・・君は今ギルドから出てきただろう。少し騒がしいと思ってね。なにがあったんだ?」

 

白銀の髪の女は警戒したような声色で答える。

 

「さあ?気になるのならギルドの様子をみてきたらどうだ」

 

それを聞き、モモンは話しかけたことを少し後悔する。

~よく見れば背丈も声も全く違う別人じゃないか。・・・このハムスターもいるし突然知らない男に声かけられたらそれは警戒するよな。~

 

気づけば傍にいるナーベがすごい形相でスーを睨みつけていた。

 

「アイ・・モモン様になんて態度なの!ゴミムシの分際で!!」

 

~待て待て!ここではおとなしくするように言っただろう!~

モモンはナーベの暴言に焦り、すぐにナーベを小声で諭す。

「おい!そういうのはやめろといっただろう!」

 

白銀の髪の女が怒ってないがどうか確認するため様子を見ると、こちらをまじまじと見つめているのが見えた。

~な・・・なんだ?~

モモンはうさぎに似ているその女に見つめられ少しドキドキしていた。

白銀の髪の女は少し考えこんだようだったがどうやら怒ってはいないようだ。

その様子を見て、安心したモモンは女にせっかくなのでうさぎについて聞いてみた。

 

 

「わたしの仲間が失礼をした、すまない。ところで、あなたは・・その・・

 

               

 

 

 

    ”うさぎという名前に聞き覚えはないか?”

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間、白銀の髪の女の雰囲気が一変したように感じられた。

モモンの顔はその様子を見て真剣になり、すぐにでも女にうさぎについて問いただしたくなった。

そこで女から返ってきた返答はふざけたものだった。

 

 

「うさぎ?知らないな」

 

 

~知らない?ごまかしているのか?~

モモンは女にいらつき、じっと見つめながらどのように女の秘密を暴いてやろうかと考えた。

女を浚って情報を引き出そうかとも考えたが、うさぎに似ている女に手荒なまねをするのも少しはばかられた。

そこでしばらくその女を監視することにモモンは決めた。

一端女を泳がせて情報を収集することにした。

モモンは女に丁寧に伝えた。

 

「そうか、突然すまなかったな。それでは私たちはギルドの様子を見てくるとしよう」

 

そして、うさぎが見つかるかもしれないことに希望を見出し、ナーベに監視をつけるように伝えた。

その後ギルドに入っていくのだった。

 

 

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