ラナーの説得に成功したスーはご機嫌で王都の街道を歩いていた。
その後、青の薔薇のリーダーラキュースにこっぴどく叱られたが
なんとか宥め、今は青の薔薇と別れて宿に向かっていた。
「うさぎさん」
誰かが呼びかけるのを感じた。
うさぎは脇道の暗がりに引きずり込まれた。
そこで目にしたのははるか昔ユグドラシル時代で見たことのある
モモンガの成長したすがただった。
モモンガさん・・?
スーはモモンガに声をかけようとした
「モ・・・」
そこで声を失った
モモンガから異様な怖さを感じたからだ
「うさぎさん」
骨の細い鋭利な指がこちらにのびた。
あまりにも恐ろしく、顔をそむけたうさぎの
頬に冷たく無機質な感触が触れる。
「やっとつかまえた」
顔を前に向けるとアインズが爛爛と輝く目をこちらへと
向けているのが見えた。
腰にはいつのまにか骨の腕がまわり抜け出そうとしても抜け出せない。
鳥肌が立ち、冷や汗がでる。
なぜこうなった
うさぎは今更ながら自分の行動に後悔していた。
あのときモモンガは助けなければ良かったのか
なぜこんなにモモンガが怖いのか
なにもわからない
身体から力が抜けていく
そのまま意識を失った
モモンガの甘い声が聞こえたような気がした
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モモンガside
王都につき、モモンは白銀髪の女を見つけ目を見開いた。
モモンは見た。
彼女の指に自分の渡した指輪がはめられてるのを。
うさぎさん・・・?
心臓の鼓動が早まる
彼女なはずはない。彼女は女で人間で
しかし、
白銀髪の髪、自分の渡した指輪
ドクンと心臓の音が聞こえたようだった
それからは耐えられなかった
長い間探していたうさぎが見つかったかもしれない
モモンは本来のオーバーロードに姿を変え暗がりで静かにうさぎを待った
うさぎをこれ以上逃さないために
暗闇のなか爛爛とした目がうさぎを狙っていた
そして今、うさぎはもう少しで自分の手のなか
美しい銀髪の髪、怯えたその顔
「うさぎさん」
骨の細い鋭利な指をうさぎにのばす
怯えて顔をそむけたうさぎの
少し湿った肌が触れる
「やっとつかまえた」
顔を前に向けると青ざめた涙目の彼女の顔が見える
アインズはそんなうさぎの表情さえ愛おしく感じた
自分だけにその表情を向けてほしい
腰に骨の腕がまわり抜け出せないように押さえつける
やがて彼女の力は抜け
「うさぎさん、これでずっと一緒ですね」
アインズは甘い笑顔でうさぎを抱き寄せた
その目には暗闇しか見えなかった