オーバーロードからは逃げられない     作:うさぎ777

18 / 44
ユグドラシルのうさぎが転生したのが帝国皇女クリス。


九死に一生

「クリス・・」

 

「クリス・・・・」

 

おにいさまの・・

 

ジルクニフおにいさまの声がきこえる・・・

 

クリスは朧気ながらジルクニフの声を感じた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

回想

 

 

クリスが王国に出発する前ジルクニフの執務室に呼ばれた。

ジルクニフはクリスを見て真剣なまなざしで言う。

「クリス、なにがあっても必ず生きて戻ってこい」

クリスは苦笑しながら言った。

「なんですか?お兄様そんな真剣になって」

ジルクニフは顔をしかめると、クリスの頬を手でつかみ顔を近づけた。

「いいか、おまえは皇帝ジルクニフの妹クリスティーヌ。

 そしておまえは”わたしのたった一人の妹”だ。

 かならず生きて帰ってこい。わたしのもとに」

 

その言葉にクリスの胸があつくなる

クリスはそっとジルクニフの手をとり言った。

 

 「わかりました。必ず戻ってきます。

   

        

        何があっても、あなたのもとに」

 

クリスはそのやり取りのあと自分の部屋に戻った。

もう少しで王国に出発する時間だ

「家族・・か・・・」

クリスはユグドラシルにいたときの姉が脳裏に浮かぶ

クリスは自分の姉からもらった指輪をそっと指につけ見つめた

そっと願いをくちにするのだった

 

 

 

「わたしが意識を失ったとき・・かならずジルクニフお兄さまのもとに

 

 戻ってこられますように」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ジルクニフside

 

 

 

 

ジルクニフの執務室が突然眩い光で満ちた。

光が収まったとき、ジルクニフは横たわったクリスを目にした。

すぐに駆け寄ってクリスを抱きかかえる。

 

「クリス!」

 

「クリス!!!!!」

 

クリスの顔は青ざめ、身体は汗で濡れて冷たくなっていた

 

ジルクニフは動揺しながらもすぐに医師を呼び、クリスを抱き上げ

 

クリスの部屋へ向かった。

 

そっとクリスをベッドにおろす。

 

「クリス・・・」

 

そこに医師が部屋に入室し診察を行った

クリスの体調は異常なし

しかし精神的な疲労がでたのではないかということであった

 

ジルクニフはクリスに無理をさせすぎたことを後悔し

 

クリスの手を取り無事に目覚めるのを祈るのであった

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

クリスは帝国の自室のベッドで目を覚ました。

 

意識が戻つた途端、モモンガとの再会にあの恐怖を思い出す

 

目を見開き全身に冷や汗をかく

 

「な・・・なんでモモンガさん・・・」

 

ユグドラシルの時のモモンガはうさぎにとても懐いていた

 

うさぎはモモンガに対してしつこいと思いつつも懐いてる様子に可愛さも感じていた

 

それがなんだ

 

あの様子は・・・

 

なにがモモンガさんをあんな風にしたんだ

 

クリスは動揺した

 

 

 

そこに部屋の扉が開いた。

「クリス!!!」

ジルクニフがクリスを見て目を見開き駆け寄ってきた。

「クリス、目がさめたか」

心配そうな目でクリスを見る

クリスはしばらく茫然と兄を見ていたが

しばらくするとようやく自分が帝国に帰ってきたのだと少し安心を感じた

「・・・わたし約束通りおにいさまのもとに帰ってきました」

ジルクニフはそれを聞いて胸が熱くなり、クリスを抱きしめた

「・・よく帰ってきてくれた」

クリスはジルクニフからの暖かさを感じ安心したように笑った

その後、ジルクニフから無理をさせたことを謝られ、クリスは気にしないように伝えた。

それ以来ジルクニフはクリスに無理をさせまいとすこしだけ過保護になった。

クリスは今も部屋で寝てるようにジルクニフに言われている。

 

~それにしてもなんでモモンガさんわたしがうさぎって分かったんだ?

 

クリスは指輪をいじりながら考えていた

 

流れ星の指輪がなかったら完全に捕まっていた

 

そのことにクリスはぞっとした

 

そこでクリスはもう一つの指輪に触れた

 

これはモモンガに貰った指輪であった

 

モモン。指輪。うさぎ。白銀。

 

クリスはようやく気が付いた。

そして自分の馬鹿さ加減を恥じて頬が熱くなったのだった。

 

 

 

問題はもう一つあった

~ラナー王女と青の薔薇を置いてきちゃったな~

ラナー王女のほうはすでにジルクニフには報告した

頃合いになったら帝国に亡命する手はずになっている

魔法使いのフールーダがそのときは迎えにいってくれるらしい

~青の薔薇のほうはどうしようかな~

クリスは少し考えたあと、青の薔薇に手紙をだした。

現在実家に呼ばれて帰省していること。

八本指の調査までにはそちらに帰ること。

これでひとまず大丈夫か。

クリスは溜息をつき、再びベッドに横になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




指輪は流れ星の指輪。姉から貰ったもの。
星に願いをという超位魔法を3回使用でき、通常必要な経験値消費なしで
ユグドラシルでは選択肢としてランダムに浮かぶ願い事を叶えられるはずだが、
ユグドラシル終了後の世界では選択肢なく普通に叶えられる仕組みになっている。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。