オーバーロードからは逃げられない     作:うさぎ777

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やらかし

クリスは再び王国に来ていた

青の薔薇と八本指の麻薬畑の調査に行くためだ

クリスは前回と違い茶色のショートカットの髪、ガントレットを着けている

前回と違うローブと仮面、今回はモンクの装いにしている

青の薔薇と会う数日前に着いたクリスは宿を近道するのに王都の路地裏を歩いていた。

すると、前方に騒ぎがおきているのを見て、物陰に隠れた

どうやら、路地裏にボロボロになって捨てられた女を白髪に執事服の老人の男が助けようとしているみたいだ。

そこに捨てた男が来て女を連れてかないようにと騒ぎになっていた。

クリスは一部始終を見ていた。

その時、執事服の男が言った言葉に

 

「天から降り注ぐ雨のように己のもとに救いが来るのを待つものを助ける気はしません

 

 ですが、己で生きようとあがくものであれば・・恐怖を忘れておやすみなさい」

 

「あなたはこのわたくしの庇護下に入ります」

 

クリスは無意識に口角があがった。

 

騒動後、執事服の男は女を捨てた男に金を渡しボロボロの女を抱きかかえて歩き出した。

 

気に入った

 

クリスは颯爽と男の前に立ち

 

「その女性、ボロボロじゃん。わたし医療を嗜んでるんだ。ちょっと見せてみな」

 

と声をかけた。

 

執事服の男が反応する前にのぞき見て

 

「ふーん、見たところ性病、打ち身、打撲とすごいねえ。この薬をあげるよ。」

 

驚いた執事服の男に黒いポーションが入っている瓶を押し付け、笑顔で言った。

 

「振りかけても、飲ませてもつかえる」

 

警戒している男に聞かれる

 

「あなたは何者ですか?それにこの黒のポーションは」

 

クリスは仮面の奥で笑いながら言った

 

「それは言えないな。でも・・」

 

クリスはふと自分の持っている小刀で自分の手首を切った

 

執事服の男は言った

 

「なにをしてるのですか」

 

クリスは仮面の奥で笑ってその傷に黒いポーションを振りかけた

 

するとその傷はみるみるうちに治っていった

 

「ほら、その薬の効果は本物だ。性病にも効く。だからはやくその子を助けてあげてよ」

 

そっとその使いかけの黒いポーションを執事服の男に渡し、優しく言った

 

「生きようとあがくものであれば助けるんでしょ」

 

執事服の男は内心驚きながらクリスを見つめて言う

 

「一部始終を見ていたのですか。あなたはいったい」

 

素性を話さないと使わないか、せっかくあげた薬を使ってもらえないと意味ないし

 

仕方がないか

 

少し熱が冷めたクリスは渋々執事服の男に言った

 

「わたしは冒険者のスーというものだ。今は青の薔薇と行動を共にしている。

 

 その女性、聞いたところ犯罪組織の八本指が関わっているんだろう。

 

 わたしなら守ってやれる伝手がある。よかったらこちらで引き取ろうか」

 

執事服の男が言った

 

「しかし・・なぜそこまでするのですか。あなたには何の関係もないでしょう」

 

クリスは笑いながら言った

 

「わたしの正義のためかな。私の正義は救える命は救うだからさ」

 

執事服の男の脳裏にたっち・みーの言葉がよみがえる

 

誰かが困っていたら助けるのは当たり前!

 

執事服の男は少し考えるような仕草をし言った

 

「わかりました。あなたがそこまで言うのなら。この薬いただきましょう。

 

 しかし、この女性の処遇についてはそこまでしていただく必要はありません。

 

 わたしにも伝手がありますから」

 

クリスは頷いて言った

 

「わかった。そしたら、なにかあったら言ってくれ。わたしもその女性が気になるし

 

 しばらく私は青の薔薇と行動をともにしているから」

 

執事服の男は言った

 

「わかりました。お気遣いいただきありがとうございます。それでは」

 

執事服の男は女を抱きかかえ去っていった

 

 

 

 

クリスはなんとか男に薬を渡せたことに安堵した

 

 

そのとき

 

 

後ろから声をかけられた

 

 

「しつれい」

 

白金の鎧を着た男が

 

 

「今の薬について」

 

目を光らせて

 

「話しを聞いてもよろしいかな」

 

クリスを見つめていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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