モモンガside
モモンガは悩んでいた。
~うさぎさんに会いたい~
しかし、うさぎからは拒否され会うことはできない。
モモンガはこの間情報で得たうさぎの容姿を思い出す。
きらきら輝く美しい白銀の髪、麗しい瞳。
~許されるならば、あのふわふわした耳をさわりたい~
モモンガは興奮していた。
そこに、ぷにっと萌えさんが部屋に入ってきた。
「やあ、モモンガさん」
モモンガは花が咲いたように笑い言った。
「ぷにっと萌えさん!この間はうさぎさんの情報収集手伝ってくれてありがとうございました!」
ぷにっと萌えさんは笑いながら答えた。
「どういたしまして、モモンガさんにはいつもお世話になってますから。
それにしても、浮かない顔でしたがまたなにか悩みでも?」
モモンガはもじもじしながら答えた。
「うさぎさんの情報を得られたのはよかったのですが、やはりうさぎさんに直接会いたいなと思ってまして」
ぷにっと萌えさんは思案するように言った。
「そうですか、もともとモモンガさんはうさぎさんに会いたいと言ってましたもんね。・・・それでは一つこういうのがあるのですが」
モモンガは不思議そうにしながらもぷにっと萌えさんの案について聞く。
「ぷにっと萌えさん!とっても良い案ですね!これならうさぎさんに会えるかもしれません」
モモンガはニコニコしながらその案を実行に移す準備をはじめるのだった。
うさぎside
薬の研究がひと段落つき、休憩していたうさぎはメールの通知音に気が付いた。メールのボックスを確認すると、またモモンガがメールとともに神器級のアイテムを送ってきたのが見えた。
”うさぎさん
普段から俺の相談に乗ってくれてありがとうございます。
研究のほうは順調ですか?
普段お世話になってるお礼に、疲労回復の指輪を送りますのでご活用ください。
モモンガ ”
送られてきたアイテムを見るとHP回復超、MP回復超、疲労感超回復という指輪であった。
うさぎは指輪の効果を見て驚き、少し申し訳なさを感じた。
~暇つぶしでモモンガさんの相談に乗ってるだけだから、お礼とか良いのにな~
うさぎは懐に指輪をしまい、モモンガにお礼のメールを送るのであった。
数日後、うさぎは副ギルド長と森の奥に来ていた。
最近部屋のなかで何か月も引きこもっていたので気分転換に外にでようとしたところ、副ギルド長に見つかり、護衛のもとならと外出許可されたのだった。
~わたしにはステルスがあるから大丈夫なんだけどな。姉ちゃん心配性だから~
口にはだせないが、副ギルド長である姉の過保護ぶりについ苦笑する。
今日は久方ぶりに外出するのでモモンガに貰った指輪も身に着けていた。
森の爽やかな空気を感じ、大きく伸びをした。
副ギルド長もこころなし顔が穏やかになっている。
ふと、大木の根元にあったきのこが目に入る。
~あ、これ確かしびれ薬をつくるのによいんだよな~
大木の近づき、きのこを取ろうとしたそのとき
突然、黒い亀裂が現れうさぎは手をつかまれひっぱりこまれた。
~なに!!!???~
副ギルド長がうさぎを呼び手を伸ばすのが見えたのを最後に、うさぎは森から姿を消した。
森に副ギルド長の悲鳴が響き渡った。
~なにかがわたしの身体に絡みついている~
うさぎは衝撃に閉じていた目を開けた。
すると、自分の腰に絡みついている骨の手が見えた。
「えっ」
うさぎはでかい骸骨に身体を抱きしめられていた。
うさぎはとっさに必死に暴れた。
そこで、でかい骸骨が声を発した。
「わっ、うさぎさん暴れないで!俺です、モモンガですよ!」
うさぎはそれを聞いて動きを止めた。
「はっ?モモンガ・・?モモンガさん?」
モモンガはそれを見て笑顔で答えた。
「そうです!うさぎさん、会いたかったです!」
うさぎはそれを見て、混乱しながら呟いた。
「・・なにがどうなってるんだ」
モモンガはその様子を見て、笑顔で答えた。
「実はうさぎさんに送った指輪に追跡機能をつけておいたんです」
うさぎはぎょっとした目でモモンガを見た。
~はあっ???~
「おかげでうさぎさんに会えました!良かった!」
~追跡?・・GPS?~
うさぎのなかでストーカーという言葉が浮かんだ。
うさぎはぞっとして叫んだ。
「あの、モモンガさん離してくれませんか!」
うさぎは暴れたが、モモンガに身を寄せられてさらに強く抱きしめられた。
「うさぎさん、ふわふわしてて暖かいなー!」
モモンガがうさぎの耳を無遠慮に触る。
「モモンガさん!?やめ・・やめてください!」
大騒ぎしていたらモモンガの部屋が空いて、蔦の植物モンスターが入ってきた。
蔦のモンスターはモモンガとうさぎを見て言った。
「その方がうさぎさんですか。モモンガさんちゃんと会えたんですね」
モモンガは嬉しそうに蔦のモンスターに話しかけた。
「ぷにっと萌えさん、無事うさぎさんに会えました。ありがとうございます」
それから、つぎつぎと部屋に鳥頭がきたり、ピンクのスライムが来たりで騒がしくなる。
鳥頭はうさぎの暴れて涙目になった顔を見て、顔を赤らめ「うっ」っと顔をそむけた。
ピンクのスライムはうさぎを見て顔を輝かせ、鳥頭の頭を叩いた。
このあと、副ギルド長がナザリックに乗り込み壁という壁を破壊し大暴れすることになったのは想像に難くない。
結局月のうさぎギルド長誘拐は二つのギルド間で話し合い、姉がナザリック内部を崩壊させたことと相殺するということで決着がついた。
それからうさぎのもとにはモモンガの謝罪メールが大量に届き、しばしばモモンガと副ギルド長で争いが起こるのであった。