オーバーロードからは逃げられない     作:うさぎ777

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囚われる

クリスはそれから何度もジルクニフと白金の鎧に行かないと主張したが、

彼らには通じなかった。

最終的に白金の鎧がクリスを無理やりに執務室から連れ出し

今は報告に行く準備を自室でしている

 

お兄さま、どうして・・

クリスは悲しげな顔で白金の鎧に見張られながらカバンに洋服を入れる

 

その時窓からの月明かりに影が映った

死の支配者が月明かりを浴び堂々と立っていた

「うさぎ!逃げろ!」

白金の鎧はすぐさま攻撃を仕掛けようとするが

その後侵入してきたシャルティアに攻撃され

追撃を受けて窓から去って行った

アインズは傍にいたアウラとマーレに命じた

「追え」

「はーい!」

「が・・がんばります」

アウラとマーレは白金の鎧を追って部屋から出て言った

 

クリスは一連の事態が起こっている間に部屋から逃げようとしたが

部屋に結界が張ってあり、逃げられないことを悟る

「うさぎさん・・」

 

モモンガの甘い自分を呼ぶ声が後ろから聞こえ

びくりと震える

 

うさぎが振り返ると

モモンガがゆっくりと近づいてきた

「も・・ももんがさん・・なんで」

クリスはモモンガから距離を取ろうとするが

後ろから抱きしめられた

 

「ああ・・うさぎさんだ」

 

「やっと・・・やっと!!!」

 

クリスは身の危険を感じ抵抗して暴れたが、

身体になにかを流し込まれ次第に身体の力が抜ける

モモンガの不機嫌そうな声が聞こえた

「なんで逃げるんですか?」

 

モモンガはそのあと楽しそうに笑い話した

 

「俺、うさぎさんがナザリックに来てくれるの楽しみにしてたんです」

 

「ナザリックにはうさぎさん用の研究室も用意したんですよ」

 

「さあ、いきましょう?」

 

 

クリスは力の抜けた身体で必死に話そうとする

「わたしは・・いか・・ない」

 

 

その言葉を聞き、モモンガはうさぎの耳元でそっと低い声で囁いた

「うさぎさん、うさぎさんが俺と来てくれれば」

「あなたが望む限りのものはすべてあげます」

「薬の材料、金、

  

    そして”帝国の安全”も」

 

「だから、おれのそばにいてください」

そしてそっと優しくクリスの髪をなでた

 

耳元で囁かれ髪をなでられたことに鳥肌がたつ

白金の鎧をちらっと見る

モモンガはその様子に冷めた笑みを浮かべていった

「ああ‥あの男ですか」

「うさぎさんはあの男を信用してるかもしれませんがあの男は危険です」

「”プレイヤー”の俺に対して襲ってきたのだから、

 うさぎさんに対しても利用できなくなったら攻撃してくるかもしれません」

「あの男を信用してはいけません」

 

 

 

クリスはそっと目線を下げ言った

「かれはそんなことしない」

モモンガは笑いさらにいいつのる

「うさぎさん、あの男とはそんなに信用できるほどの長い付き合いなんですか?」

「俺だったら‥うさぎさんのこと昔からずっと知っている”同郷”の俺だったら」

「そんなことはしません、ずっとうさぎさんを守ります」

「さあ、俺と一緒に来てください」

 

モモンガはそのままクリスを抱き上げ転移しようとする

うさぎははっとなり力の入らない身体で必死に抵抗する

おまえのところに行くのは身の危険を感じるから嫌だ!

うさぎは身を震わせて声を荒げて言った

「や・・やめろ!」

 

「うさぎ!!!!」

そこに外から戦闘中の白金の鎧の声が聞こえる

白金の鎧は急いで向かおうとするが、

「何よそ見してるでありんすか?」

シャルティアからの攻撃に阻害されて移動できない

 

それを見てモモンガはせせら笑いながら

抵抗するうさぎをみていった

「あまり抵抗するなら、あの男も皇帝も始末してしまいましょうか」

 

うさぎはそれを聞いて抵抗が止まる

「や・・やめてくれ」

そして力の入らない手でモモンガのローブを掴み泣きそうな声で言った

「それだけは・・大人しくついていくからっ」

「お兄さまも他の者にも手を出さないでくれっ」

 

モモンガはそれをしばらく無言で見ていたが、うなずいた

「わかりました」

 

そこに部屋の扉が開きラナー王女が入ってきた

兎は動揺し逃げろと叫ぼうとしたとき

ラナーは兎とモモンガを見て笑いながら言った

「フフッ、アインズ様上手くいったのですね」

 

アインズは満足そうにうなずいた

「ああ、礼を言う」

「約束通り、お前とクライムの安全は保障しよう」

 

 

クリスはそれを見て唖然とした

絶望的な状況に心がぐるぐる回り

視界が霞みうさぎは気を失った

 

その後うさぎはモモンガに連れ去られ

帝都から姿を消した

 

 

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