ユグドラシルサービス終了日、モモンガは席に座ってうなだれていた。
~ギルドメンバーにメールを送ったのにほとんどの人が来てくれなかった~
ついさっきヘロヘロさんが少しだけ顔をだしてくれたのが少しの救いだ。
~なんでだ。みんなでこんなに長い間協力して一緒に作り上げたギルドなのになんで来ないんだ~
モモンガは悔しい思いとともに怒りでいっぱいの気持ちであったが、こんなときでも鎮静作用が働いて鎮静された。
モモンガは舌打ちをして、本日何度目かになるメンバーやフレンドのログイン履歴を確認した。
するとギルドメンバーが全くいないことに落胆したが、一つだけログインしている人物を発見した。
~うさぎさん!~
モモンガはぱあっと明るくなったがまた鎮静される。
モモンガはすぐにうさぎにメールを送ったがうさぎから
返事はかえってこなかった。
落ち込みながら、モモンガは物思いにふける。
~うさぎさん、今なにしてるんだろう。会いたいな~
気を取り直して、モモンガは最後の機会だからと
スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを持ち、
NPC達を引き連れ王座の間に向かう。
王座に腰かけて最後のときを待つ。
ふとアルベドの姿が目に入り設定を確認する。
~あー、タブラさんって設定に凝ってたんだよな~
超長文の設定を見て苦笑しながら、アルベドの設定の最後に
「ちなみにビッチである」と書かれているのを見て、顔をしかめる。
~これはあまりにひどいのでは、最後だし書き換えるか~
モモンガはどのように書き換えるか少し考えた。
~どうせなら多人数相手より一人を愛してるほうが良いよな~
そこでふとうさぎの容姿が浮かぶ。
モモンガは動揺しながら頭を振るがすぐに鎮静された。
モモンガはそっと設定を「モモンガとうさぎを尊敬している」
に書き換えた。
それから、数分後モモンガはユグドラシル終了を迎えるが、現実世界に
ログアウトしないことに驚く。
NPCが自分の意志で動くことに混乱しながらも事態の収拾に向かう。
その数時間後モモンガは一通りの現状把握をし、自室のベッドに戻ってきた。
ベッドに横になり溜息を吐く。
モモンガは先ほどのNPCの仰々しい態度を思い出し、この世界でまるで一人になったかのような孤独感を感じた。
途端に鎮静効果で鎮静されて舌打ちをする。
ふとモモンガは考える。
~ここには、他のプレイヤーもいるのだろうか~
そこでようやくうさぎがユグドラシルサービス終了間近にログインしていたのを思い出した。
~うさぎさんがこの地にいるかもしれない!~
モモンガは希望を見出し、今後の方針としてうさぎを探すことを選択肢に入れるのであった。