東方半神伝   作:カトブレパス

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魔理沙初登場。

霊夢はまだ先です。


第3話 新たな神の子と出会う

 

 

 

 

 

・・・・・う、う~ん。

ここはどこ?私は誰?

 

海斗「わかりやすい寝言ほざくな。さっさと起きろボケ」

 

美夜「うひゃい!私のことぶった!父親にもぶたれたことないのに!」

 

呆れ顔で私を見つめる海斗が居た。

 

起き上がってみると、目の前に広がっていたのは、深い霧がかかっている森だった。

全体を把握することは不可能に近く、十数メートル離れた場所は霧に覆われていた見えなくなっていた。

 

陽「おう、起きたか。早速で悪いが、お前は変な夢を見たか?」

 

伊佐也「あー、えっとですね、上手く説明できないうえに、話すと頭のおかしな人だと思われるかもしれないんですが・・・。夢に出てきた綺麗な人に、僕が神様と人間の間に生まれた半神半人だと言われたんです・・・」

 

・・私と、・・同じだ。

 

海斗「因みに、俺は須佐之男命の子だと言われたな。話を聞くに、陽は天照大神、伊佐也は伊邪那美神の子だと言われたそうだ。これらの話から予想するに、お前は月詠命の子とでも言われたか」

 

はいはい、海斗が頭いいのは判ったから、勝手に人の親を予想するには止めてくれませんかね。

ま、当たっているんですけどねー。

美夜「・・・あんた等は、何もしなかったの?」

 

海斗「何もしなかった・・とは?」

 

美夜「生まれて直ぐに親が死んだなんて言われて、実は生きてましたーなんて言われて何もしなかったのかって聞いてるの」

 

少し黙っていた陽が、口を開く。

 

陽「・・・俺は、逆に何もできなかったな。話が突拍子すぎて、俺の頭じゃ理解できなかったぜ」

 

伊佐也「僕はお母さんだと判って、泣きまくってましたね」

 

腕を組んだまま、考えるような格好をしていた海斗も話し始める。

 

海斗「・・・・・俺は、父親だと判ると直ぐに殴りかかったな」

 

・・・・・・・はい?

え、ちょ、殴った?

そこまでしたとは思わなかったんだが。

 

海斗「こういった時は、気の済むまで殴ればスッキリすると思ってやった。後悔は一切していない」

 

何という筋肉思考。これじゃ、陽とあんま変わんないじゃん。

 

海斗「様々な格闘術を使ったんだがな。意外にも、全てに合わせてきてな。あれだけ苦労したのは、あいつが初めてだ」

 

ダメだ、こいつ。早くなんとかしないと。

海斗の話を聞いて、困惑しているのは私だけではなかった。伊佐也も、目を白黒させているし、陽だってまさかそこまでやるとは思っていなかったっぽい。

・・いや、陽は困惑した表情ではなかった。何かを聞いているみたいな感じだった。

 

陽「・・・・・はっ!おい、ヤベエぞ!悲鳴みてぇのがあっちから聞こえた!」

 

ええっ!?そ、それなら早く助けなきゃ!

 

陽「こっちだ、急ぐぞ!」

 

全員が何かしらの危機を感じ取ったらしく、走り出す陽を追いかける。

 

 

 

???「きゃあああ!!」

 

大きな何かに襲われている人影が見えてくる。

 

陽「先手必勝!いかせてもらうぜ!!」

 

誰よりも早くその現場に辿りついた陽が、襲っている怪物の足を払いにかかる。

だが、身体が大きいために一筋縄ではいかないらしく、重い巨体を転がすのに四苦八苦している。

 

そんな中、私は至って冷静に判断していた。

 

(あいつの名前ってなんだっけ?・・・そうだ、確かあれは見越し入道。あいつの対処法は・・・)

 

美夜「陽、海斗!そこどいて!」

 

驚いた顔で私を見る二人を力任せに退けて、あらん限りの声で叫んだ。

 

美夜「見越し入道、見越した!」

 

 

そう、見越し入道は別に大きい妖怪って訳じゃない。人が見上げれば見上げる程大きくなっていく妖怪なのだ。

見越し入道は、「見越し入道、見越した」と叫べば、あっという間に消えてしまう妖怪だったりする。ようするに、タダの雑魚。

予想通りに、見越し入道はあたかも最初から居なかったかのように霧となって消えていった。

 

海斗「おい、美夜。何故あいつの正体を知っていた」

 

美夜「え、えと。よく判らないんだけど、本能的に感じたっていうみたいな・・」

 

曖昧だけど、それしか表現のしようがなかった。私だって、何で『判った』のかが判断できないんだもん。

と、そこで伊佐也が助け舟を出してくれる。

 

伊佐也「美夜さんの言う通りです。僕も、少し冷静になってあの妖怪を見たら正体と解決方法が一発で判りました。・・・妖怪なんて大して興味もなかった筈だったんですけど」

 

陽「要するに、俺等が神の子だからなんとな~く判るってこったろ?」

 

海斗「ああ、そうとしか考えられん。・・・・それよりも、だ。そこの女はどうするつもりだ?」

 

先程、妖怪に襲われていた人は、見た目は中学生くらいの女の子だった。

 

???「はわわっ、あの、助けてくれてありがとうございます!・・えっと、私、金城 由姫(かなしろ ゆき)っていいます」

 

ヤベ、超かわええ。

私達は、順当に自己紹介を終えて、ここに居た理由などのことを話し始めた。

 

由姫「私は、気がついたらこの森に居たんです。大体、二十分前くらいですかね・・。あてもなく歩いていたら、さっきの妖怪に会っちゃいまして。その時、『お前から、美味そうな匂いがするな』って感じの言葉を言って襲ってきました」

 

海斗「ん?お前は夢は見なかったのか?ここに来る前に亡くなった親が夢に現れたりしなかったか?」

 

由姫「・・・ええ、何で判ったんです?亡くなったって言われてきた母親が現れて、私の名前は金山彦神だ、なんて言い出す始末です」

 

陽「実は、俺等もあんたと一緒なんだよ。親が神様だなんて言われたのは」

 

ここで、私はずっと気になっていたことを質問する。

 

美夜「由姫ちゃん、だっけ。貴女って歳いくつ?見た目は中学生くらいなんだけど」

 

由姫「私は14歳ですけど」

 

私達とは、別の年代に生まれた子供・・か。

 

 

???「あれ?こっちから、悲鳴が聞こえたと思ったんだけど・・、一体どうして人間がこんな所に居るんだぜ?」

 

行き成り聞こえてきた声に、陽と海斗が警戒した目つきでそちらを向く。

 

そこ居たのは、黒っぽい服に真っ白なエプロンを身につけた少女だった。髪は綺麗な金色をしていて、その上に黒い三角帽を乗っけていた。片手には、一本の箒を携えている。

 

???「ま、そんなことはどうだっていっか。兎に角、人間がこんな森に何時までもいちゃあ危険だぜ。こっちへ来てくれ」

 

案外、軽い性格らしく、初対面の私達を森の外へと案内してくれるっぽい。

 

陽「おい、いいのかよ、ついて行っても。確かに、森から出られるに越したことはないけどさ」

 

美夜「今はそんなこと言ってる場合じゃないでしょ?また妖怪が襲ってくるかもしれないのよ?」

 

わかりやすい「ぐぬぬ」の表情になる陽。

 

海斗「一応、参考までに、あいつは嘘は言っていないぞ。心理学はかじったことがあるんでな」

 

陽「何・・・だと・・・?」

 

美夜「どっかで見たことあるネタ使わないの。ほら、行くよ」

 

 

少年少女移動中・・・

 

 

???「ほら、ここが森の出口だ。この道を道なりに進めば、慧音の人里に着くから安心するんだぜ。・・・ああ、名乗ってなかったな。私は霧雨 魔理沙(きりさめ まりさ)。普通の魔法使いだぜ」

 

・・・・・え?・・魔法・・使い?

 

魔理沙「ん?不思議そうな顔してるな。ここ、幻想郷じゃ私みたいな人間とは違った種族は珍しくないんだぜ」

 

と、この幻想郷についての話を大雑把に説明してくれる。

お母さんの話も結構ぶっ飛んでたけど、魔理沙さんの話も大概だった。多少のことでは驚かないと覚悟していたものの、この話は予想外だったよ。

 

話し終えた魔理沙さんは、再び森の中へと去ってしまった。

んで、私達は特にすることもなかったので、魔理沙さんの言っていた通りに道を進んでいった。

 

 

 

そんなこんなで、私達四人は無事人里へとたどり着いた。

 

 

 

 

 




今後も神の子は次々出していく予定です。

あまり有名じゃない神様の名前も出てきますので、少しばかりの説明。

金山彦神

・金山姫神とともに信仰される鍛冶の神
・伊邪那美神が火之迦具土神を産んだ際に出来た火傷で苦しんだ時の、嘔吐物より化生した神
・『古事記』では、金山毘古神と表記されている
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