遊戯王異伝オリカまみれのARC-Ⅴ   作:森の翁

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・前回までのあらすじ

 エクシーズ次元から逃亡し、スタンダード次元に降り立った主人公『遊姫 夏彦』は、何の偶然かARC-Ⅴの主人公『榊 遊矢』の父が運営していたデュエル塾『遊勝塾』にて居候をすることになる。

 そこから3年後、遊勝塾の面々とすっかり仲良くなった夏彦は遊矢との約束のために彼を迎えに行く事になる。

 そして合流した遊矢はカードショップでカードを見ていて遅れたいたのだ。

 そんな遊矢のために、夏彦は彼のデッキと相性の良いカードをピックアップしていたのだが?

 ...という前置きはここまでにして、今回はオリカとバトルをガッツリ書きます。


どれ渡しても怖いんですが

「う~ん遊矢君にどのカードを渡そうかな?」

 

 テーブルの上に並べたカードたちを1枚ずつそっと撫でる。

 

「夏彦にしては珍しくかなり悩んでるな」

 

「遊矢君がデッキに入れた新しいカードとの相性や将来性からしてピックアップした中からさらに候補を絞る必要があってね、でもあんまり強力過ぎると遊矢君が目指すエンタメデュエルには向かないんだよね」

 

 遊矢君の適性的に、本来なら強力な除去効果を持ったモンスターや暴力的なまでに攻撃的な性能のカードをあげたほうが強くはなれる。

 

 でも、それは彼の意思に反するうえに後々厄介なことになってしまうだろう。

 

 間違ってもペンデュラムの特性を持った融合、S、Xは渡しちゃダメだね。

 

 外神はアザトートを使うと試合が塩になりすぎるからダメ。

 

 ヴェルズは...なんかウロボロスが後々怒られそうだからダメ。

 

 深淵は12期以降でもやばかったのにこの時代に出したら詰む人が多すぎる。

 

 遊矢君がエンタメデュエルに活かせそうかつ適度に暴れすぎない程度のモンスターは...

 

「よし決めた」

 

「お!決まったのか?」

 

「うん、これ使ってみて」

 

 遊矢君は嬉しそうな笑顔を浮かべながら1枚のカードを受け取った。

 

「これはエクシーズモンスターか?」

 

「うん、本当は融合とかシンクロとかも選ぼうと思ったんだけど、やっぱり最初は僕が得意なエクシーズのカードを渡そうと思ってね」

 

 クロノダイバー・リダン、カードを盗む怪盗さん。

 

 この子ならギリギリ大丈夫だよね?

 

「あっ、そういえば遊矢君が買ったカードはなんだったの?」

 

「流石にカードを単品買いするのは難しいからパックを買ってきたんだ」

 

「妥当な判断だね、狙ったカードを単品買いしようとすると高くついちゃうし」

 

 遊戯王の世界って、初代のころからカードがレアリティの高いカードや強力なカードは貴重品みたいに扱われてるから、前世みたいに単品買いしようとするとバカみたいに高くつくの本当に勘弁して欲しい。

 

 そんなことを思っていると、遊矢君がパックと僕を交互に見始めた。

 

「あのさ、俺最近ちょっと運が悪めだからさ」

 

 あっ嫌な予感。

 

「一緒にパック開けてくれないか?」

 

 うわぁ、前世で良く見たソシャゲでガチャ引く時の儀式じゃん、そのゲームのこと知らない親とか知り合いにガチャ引かせるあれ。

 

 てか君主人公なんだから多分カードだけは引き良いと思うんだけど?

 

 まぁいっか。

 

「構わないけど、良いカードが出なくても恨まないでよ?」

 

「ありがとう!夏彦が一緒に開けてくれるってだけで気が楽になった!」

 

 なにこの子、いやほんとになに?前世で見たアニメのほうの遊矢君ってこんなだったっけ?どっちかっていうとその前のZEXALのほうの主人公みたいになってない?

 

「それじゃいくよ、せーの!」

 

「うわぁ!これって」

 

 げっ、なにこのラインナップ。

 

----------------------

 

・EMドクロバット・ジョーカー×3

 

・Emヒグルミ×1

 

・Emダメージ・ジャグラー×1

 

----------------------

 

 3種類中2枚が元禁止カードじゃん。

 

 禁止じゃないほうもEMの召喚初動の中では最高クラスのカード(しかも3枚)

 

 でも元々ペンデュラムじゃないダメージジャグラーは別として他のカードはペンデュラム化する前の状態みたいだね。

 

 ドクロバットのほうは君漫画版のほうじゃん、なんでこっちの世界にあるんだよ。

 

「どれも良いカードばかりだ!ありがとう夏彦!」

 

「良いカードが出て良かったね」

 

「そういえば、パック買った時に店員さんがおまけで変なパックくれたんだよな」

 

「ん?どんなパックだい?」

 

「ほらこれ」

 

 そう言って遊矢君が懐から取り出したのは表面に何も描かれていない真っ黒なパック。

 

「なにこれ、なんか不気味だね」

 

「だろ?流石に気味悪くて開ける気になれなかったんだけど、これどうしよう...」

 

「もしいらないなら僕のほうで引き取るけど?」

 

「頼めるか?店員さんも入荷した覚えが無くて怖がっててさ、それでおまけとして渡してきたんだ」

 

 遊矢君から受け取ったパックをそっと撫でてみる。

 

 これは...

 

「遊矢君、僕ちょっと用事ができたから先に遊勝塾に帰っててくれないかな?」

 

「わかったけど、夏彦も気をつけて帰ってこいよ?」

 

「うん、暗くならないうちに帰るから安心して!」

 

 

 

 

 遊矢君の背中が見えなくなっていくのを確認して、僕はパックを開ける。

 

「やっぱりそうなんだね」

 

 遊矢君がカードショップで貰った不思議なパック、僕はこれをエクシーズ次元でも見たことがある。

 

「僕の記憶の断片、前世で友人たちと紡いだ物語の一ページ、僕たちだけのオリジナルカード」

 

 懐かしいな、作った後に本家のほうで同じような効果や、世界観の似たカードが出て驚いたりしたっけ。

 

「お帰り、僕のカード」

 

 カードの色は黒、その色はカードがエクシーズモンスターであることを示していた。

 

「さて、ノスタルジックに浸っているうちにあまり歓迎できないお客さんが来ちゃったみたいだね」

 

「見つけたぞ、エクシーズ次元最高クラスの脅威たるデュエリスト、遊姫 夏彦!」

 

 振り替えると、変な格好をした3人組の男が立っていた。

 

「オベリスクフォース、あまりにも時系列が早すぎるしタイトルコールはまだされていないよ?」

 

「相変わらず訳のわからんことを言うやつだな、さぁ!デュエディスクを構えるが良い!」

 

「穏便にとはいかないんだね、仕方ないなぁ...じゃあやろっか」

 

 さぁ、この世界では初の御披露目だ。

 

 暴れておくれ、僕のカードたち。

 

「おとなしく投降するなら、カード化だけは許してやってもいいぞ」

 

【オベリスクフォース×3『LP4000』】

 

「残念ながら、手段を選んで戦っていられるほど貴方たちは弱くありません。

 なので...少々手加減無しでいかせていただきますよ」

 

【遊姫 夏彦『LP4000』】

 

「「「ならば!」」」

 

「えぇ...デュエル!!!」

 

【先攻オベリスクフォース】

 

・オベリスクフォースA

「俺は永続魔法『古代の機械要塞』を発動し、さらに手札から古代の機械猟犬を召喚!効果でお前に600ダメージを与える」 

 

「手堅く攻めてくるね、そんなに僕のカードが怖い?」

 

・オベリスクフォースB

「そんな余裕でいられるのも今のうちだ!俺は手札から『古代の機械猟犬』を召喚!効果でお前に600ダメージを与える!そしてさらに効果を発動しすでにフィールドに存在する『古代の機械猟犬』とこの古代の機械猟犬を素材に融合召喚!現れよレベル5『古代の機械双頭猟犬』!」

 

・オベリスクフォースC

「俺は手札『古代の機械猟犬』を召喚!効果で600ダメージを与える!そしてその効果を発動しフィールドの『古代の機械猟犬』1体と手札の『シャドール・ビースト』を素材に融合召喚!現れよ!レベル10『エルシャドール・シェキナー』!!!」

 

「へぇ結構凄いモンスターを持っているね、僕対策にわざわざ特殊召喚されたモンスターの効果を無効にして破壊するカードを用意したんだね、でも...それ僕のデッキにはあんま意味ないよ」

 

「なっ!?」

 

「さぁ見せてあげよう、僕のデッキの1つ『聖鍵機(ディヴァイス)』の真髄を!」

 

 僕は手札の中から1枚の魔法とモンスターを選ぶ。

 

「僕は手札から『トランザクション・ロールバック』を捨てて『聖鍵機Ω(ディヴァイス・ソルジャー・オメガ)』を特殊召喚」

 

 ソリッドビジョンにより浮かび上がるモンスター。

 

 その姿は、昔ながらの古い形をした鍵に頭と申し訳程度の装甲をつけたような機械の兵隊。

 

「さらに手札から通常魔法『機械複製術』を発動する!このカードは、対象とした自分フィールドの攻撃力500以下の機械族モンスター1体と同名のモンスターを2体までデッキから特殊召喚することができる!」

 

「「「なんだと!?」」」

 

「僕はデッキから『聖鍵機Ω』を2体特殊召喚する!これでフィールドの『聖鍵機』モンスターは3体、僕はそのうち2体でオーバーレイ!」

 

 デュエルディスクにより、EXデッキから1枚の黒いカードが取り出される。

 

「古より大いなる闇を封印せし聖なる鍵の機械兵たちよ!今こそ1つとなりて汝らの主たる公を顕現させよ!エクシーズ召喚!現れよランク3!封印守りし聖なる機械の君主『聖鍵機公クレイス(ディヴァイス・デューク・クレイス)』!!!」

 

 2つの光が天に昇り、今ここに世界を守る聖なる機械鍵の公爵がその姿を現す。

 

 その姿は、胸に巨大な鍵の刺さった機械仕掛けの騎士の如き威容である。

 


 

聖鍵機公クレイス(ディヴァイス・デューク・クレイス)

【機械族/エクシーズ/効果】

ランク3/闇属性/攻撃力1100/守備力1000

レベル3機械族モンスター2体以上

 このカードの効果①③はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。

 

①:自分・相手ターンに1度、相手が「聖鍵機」カードの効果にチェーンして効果を発動した時に発動できる。自分の手札からカードを1枚捨ててその効果を無効にする。

②:1ターンに1度、自分・相手のモンスターが戦闘を行うダメージステップ開始時にX素材を1つ取り除いて発動できる。相手フィールドのモンスター1体の攻撃力・守備力を0にする。

③:このカードが墓地に送られた場合、または除外された場合に発動できる。エンドフェイズに自分の墓地・除外状態の「聖鍵機」モンスターを2体まで選び手札に加える。

 


 

・オベリスクフォースC

「これが数々の同士たちを葬ってきたオベリスクキラーの切り札!」

 

「葬ったなんて人聞きが悪いなぁ、奪ったデュエルディスクでカードにした後、丁重に箱に詰めて封をしただけじゃないか」

 

・オベリスクフォースB

「そのせいでカード化した人間を見るのがトラウマになった同士が山ほどいるんだよクソッタレ!」

 

「どうでも良いけど、僕はフィールドに残ったもう1体の『聖鍵機Ω』の効果を発動、このカードをフィールドからリリースしてデッキからこのカードとは名称の異なる「聖鍵機」モンスターを2体まで特殊召喚できる!この効果により僕はデッキから『聖鍵機兵Σ(ディヴァイス・ソルジャー・シグマ)』と『聖鍵機兵Δ(ディヴァイス・ソルジャー・デルタ)』を特殊召喚する!」

 

・オベリスクフォースC

「かかったな!『エルシャドール・シェキナーガ』の効果を発動!その効果を無効にして破壊する!」

 

 あぁ、やっちゃった。

 

『今チェーンしたね?』

 

・オベリスクフォースC

「なに!?」

 

「今この瞬間『聖鍵機公クレイス』の効果を発動!自分・相手ターンに1度、相手が自分の『聖鍵機』カードの効果にチェーンして効果を発動した時に発動できる!自分の手札からカードを1枚捨ててその効果を無効にする!僕は手札から『逢華妖麗譚-魔妖不知火語』を捨てて『エルシャドール・シェキナーガ』の効果を無効にする!」

 

・オベリスクフォースC

「ばかな!俺の『エルシャドール・シェキナーガ』の効果が!?」

 

「さて、一連の効果処理を終えたところで、僕のターンはまだ終了していないよ」

 

 オベリスクフォースたちの顔が、とてもわかりやすく恐怖に歪んだ。

 

「僕はさきほど『聖鍵機Ω』の効果で特殊召喚したモンスターのうち『聖鍵機兵Σ』の効果を発動!自分の手札、またはEXデッキから機械族モンスター1体を選び除外し、デッキから「聖鍵機」の名が記された「RUM」魔法カード1枚を自分フィールドにセットすることができる!」

 

・オベリスクフォースC

「『RUM』だと!?」

 

「僕はEXデッキから『ギアギアギアXG』を除外し『RUMアルターフォース』を1枚セット!さらに僕は、フィールドの『聖鍵機兵Σ』と『聖鍵機兵Δ』で再びオーバーレイ!現れよランク3『聖鍵機公クレイス』!」

 

 再度エクシーズ召喚された『聖鍵機公クレイス』これにはちゃんと意味がある。

 

「さぁ、フィナーレといこうか!バトルフェイズに移行し『聖鍵機公クレイス』で『エルシャドール・シェキナーガ』を攻撃!」

 

・オベリスクフォースC

「バカが!『エルシャドール・シェキナーガ』の攻撃力は2600、貴様の『聖鍵機公クレイス』の攻撃力はたったの1100だぞ?血迷ったか!」

 

「初めて見るカードのテキストはちゃんと読んだほうが良い、この瞬間僕は『聖鍵機公クレイス』の第2の効果を発動する!自分・相手のモンスターが攻撃を行うダメージステップ開始時にオーバーレイユニットを1つ取り除き、相手フィールドのモンスター1体を選びその攻撃力・守備力を0にする!

 

 さぁ覇道への一歩を踏み出せ!『聖鍵機公クレイス』の効果により、攻撃力・守備力が0になった『エルシャドール・シェキナーガ』を攻撃し破壊!」

 

・オベリスクフォースC

「俺の『エルシャドール・シェキナーガ』が!?」

 

「そしてこの瞬間!僕は『聖鍵機兵Σ』の効果によりセットした『RUMアルターフォース』の効果を発動!このカードは、自分・相手ターンに自分フィールドの同じランクを持つ「聖鍵機」Xモンスターを1体以上対象に取り発動できる!そして、対象としたXモンスターよりランクが1つ高い「聖鍵機」Xモンスター1体を選び、召喚条件を無視して対象としたXモンスターの上に重ねてX召喚することができる!僕はフィールドの『聖鍵機公クレイス』2体でオーバーレイ!」

 


 

RUMアルターフォース

【速攻魔法】

 このカードの効果①②はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。

 

①:自分・相手ターンに自分フィールドの同じランクを持つ「聖鍵機」Xモンスターを1体以上を対象に発動できる。対象としたXモンスターよりランクが1つ高い「聖鍵機」Xモンスター1体を選び、召喚条件を無視して対象としたXモンスターの上に重ねてX召喚する。

②:「聖鍵機」カードの効果でセットされたこのカードはセットされたターンに発動できる。

 


 

・オベリスクフォースC

「ただでさえ凶悪なXモンスターを2体出しているのに、それを2体も素材にするXモンスターだと!?」

 

「さぁ、古より守られし封印破りて現れよ!ランクアップ!エクシーズチェンジ!現れよランク4!大いなる闇纏いて全てを滅びへと導く機械鍵の王!『|聖鍵機刻王マジェスティック・クレイス《ディヴァイス・ロード・マジェスティック・クレイス》』!!!」

 

 2体の公爵を糧とし顕現する機械仕掛けの王。

 

 その姿は、胸の鍵が半ば砕ける寸前で留まり、その双腕に鮮血のごとき赤黒い槍を持つおぞましき魔王の如き威容である。




 長すぎて話を分割することになりました。

 一応次でこのデュエルは終わる予定ですが、その後のエピソードを書けていないのでそれが書き終わり次第次を出します。

 需要があるかわかりませんが、ある程度オリカが出揃ったらちゃんとした紹介コーナーとか作ろうかなって思ってたりしますが、どうだろう...こんなリハビリがてらの駄文に出てくるオリカの詳細とか需要あるんだろうか?

 それでは、どうか次回もよろしくお願いします。
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